iPhone市場はiモードと違うからだめなんて、くだらんと思います。

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私が愛読してるブログのid:kawangoさんが下記のようなタイトルで記事を書いてくれました。

コンテンツプラットホームとしてのiPhoneの設計は間違っている – はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記

儲かり続けるトッププレイヤーが生まれないからiPhoneだめな市場だ。てんでだめだ。ナンセンスだ!という話です。

氏が書いた「いいたいことからおさらい。」の一つ一つを確認しつつ思うことを書かせていただきます。

追記:shi3z氏も書いてた!
iPhoneとiモードのプラットフォームとしての未成熟さ、または「儲からないからチャンスがある」という考え方 – Keep Crazy;shi3zの日記



・ コンテンツプラットホームではヒットコンテンツが十分にもうからないとダメ。

ロングヒットするタイトルはあるし、日曜プロジェクトで売れたというタイトルもたくさんありました。売れるタイトルは数売れると思います。

これについては、3000万投資して最低でも1億欲しい的な考えなら止めましょう。AppStoreはそういう所じゃないよ。という定番の説教があります。逆に、人件費含めて2~50万投下、どんどん出して目指せ数千万円ゲット!宝くじより確率は高いかもよ!というドリーミングな持ち上げもありますよね。

そもそも、115円にしないとアプリが売れないという兆候が最近はあるから、現状は厳しいかもしれないですね。

月額課金ができないからとか寝言を言うのはやめてください。今はできないのみんな分かっててやってるんだから。


・ ちなみに儲かるクリエイターが存在できることではなく、たばねるパブリッシャー的な存在が儲かることが成立する必要がある。

パブリッシャーの成立については、現在3,4社有力なパブリッシャーがAppStoreにはいて、そのうちの2社と懇意にやりとりしていますが、大変そうだなと感じています。1社は仕事ぶりが怠惰で、もう1社はやり手が一人いるけど部下の仕事が下手なので、パブリッシャーというのが業務レベルで回っていないなぁと感じています。(dwango社もパブリッシャーとしてAppStoreで販売していますよね。)

あとアップルと懇ろにしている某パブリッシャーNですら、プロモーション手段が見つからず、Youtubeやら、TwitterやらFacebookaやら、テレビ、ラジオ、新聞、世界のApple Storeにばらまきなど手探りでやっているけども決定打に欠けるという印象です。応援してるからがんばれ!

パブリッシャーというスキームは動いているけど、売る手段に乏しいので大変です。評価不可という現状ですね。


・ プラットホーム上でプロモーション手段がなさすぎる。

上に書いた、パブリッシャーが必死でがんばっても楽できない理由がこいつですね。iPhoneアプリを売る手段として、インターネットの影響力はアメリカの場合AppStoreの100分の1くらいだと感じています。日本だとAppStoreの10分の1くらい。勘ですよ。Sims 3とか有名タイトルが出るとまた違うし。他メディアになると影響力はどんどん落ちます。

AppStoreの市場におけるメディア力が強すぎるので、AppStore上で効果的なプロモーションができないときついですね。

有効な手段があるとすれば、アプリの特性に合わせて無料アプリを有効に使うことと、値下げ、そして上手くいっている開発者はいると思うけど適切な場所への広告出稿ですかね。


・ ヒットしたときにコンテンツプロバイダー側にブランドとユーザが蓄積する構造が必要

それは無いでいいと思います。むしろ無いのが当然と思うべき。理由は後述。

けど、スクエニがタイトルを出すだけで、迷わず購入する人が多くてさすがスクエニ!ブランド力!!!って思いました。メタルギアの時もすごかった。びっくりした。


・ オリジナルコンテンツではなく、既にあるコンテンツの2次利用と競争させるプラットホームでは既存の大企業のコンテンツホルダーが有利。(正確にはそれすらも微妙だけど)

スクエニ!メタルギア!ブランド力!!とかそういうことですよね。中身さえそれなりなら、高値でも売り抜ける可能性は高いと思います。微妙だと思ったら微妙になると思います。

以上がid:kawangoさんのいいたいことに対する、私が現状感じていることです。概ね同意ですね。これから、これについてどう思うか書いていきます。

目次

iPhoneはiモードじゃないからダメという話は面白くないです。

iモードで今儲かっている企業って黎明期にランキングの上位をとって、その後もそのネットワーク内で寡占している会社ばかりですよね。着メロのドワンゴさんとか占いのインデックスさんとか、ゲームのほうはそうでもないのかな。

iモードの市場って先行者や上位者のメリットが高過ぎて、そのカテゴリに新規で参加しても利用者が全然流れてこない、上に上がりたければ広告をたくさん出しましょうって印象があります。先行者寡占の市場ですよね。勝っている人だけが面白い。

そういう仕組みじゃないからid:kawango氏はiPhoneは面白くないと記事で書いていますよね。AppStoreじゃランキングもめまぐるしく変わるし、今売れてたって明日も売れるか分からないから嫌だって。戦略としては無いよと。

なぜiPhone市場でやるか

id:kawangoさんのおっしゃるとおりで、iPhone アプリの市場はiモードのようには儲からないと思います。でも、iモードはつまらないから要らないと考えています。

iモードという市場の方が不健全で、アップルの手のひらで、EAも上場企業も町の中小企業も個人の方も総当たりバトルロワイアル出来ている今の市場のが狂っていて健常じゃないですか。プレイヤー無数で勝ち組も負け組も安泰できない感が良いです。でもお金だけは回っている。

何が当たるか分からない、どうすれば売れるか分からない、けれどもうまく行く人達はいるようだ。やり方もなんだかありそうだ。お金もそれなりに回ってる。プレイヤーのビジネス面の心境なんてこんなもんだと思います。

iPhoneアプリでできることが面白いからやってるだけだという人は非常に多いと思います。アップルがやるからやるんだという人もいるし。お金以外の要素で回り続けるビジネスプラットフォームなんですよって言い方もできる。そんなのナンセンスだー!って言われればそうですね。ただ世界にはそこで馬鹿やれる人が相当数いるようです。私もそういう魅力や面白さが無くなるならiPhoneのiモード化は止めて欲しいと思います。

けど、自分だってこの界隈にいる以上、この市場が今の求心力を保ちつつ、自分が儲かるプラットフォームになって欲しいなと思います。自分の儲けのためにロビー活動やるとすればApp Storeの解体(or再構築)とアフィリエイトの料率の再考ですよね。アフィリエイトの料率を段階制にするだけで、AppStoreの市場規模が劇的に変わると思ってるんですけどね。アプリを見つけるという利用者メリットが格段に上がるだろうし。


iPhoneアプリ市場はダメという人にどう思うか

プレイヤーとして参加できない人は、ダメでいいんじゃないかと思います。「●●があるからiPhoneを買わない」と言っている人と同じで、そういう考え方に同調する方は絶対に参入すべきでは無いとも思います。常識的に考えてiPhoneなんて携帯も必要ないんですよ。その魅力だけでみんなが買ってるだけで、無くなっても生きていけるし食べていける。

企業活動という視点で考えるなら、世界戦できないのなら、そもそもiPhone市場で戦えないと思っています。だからid:kawango氏のような良識的な記事はもっと出るべきです。日本の大きな企業とかが生半可にiPhoneとかやっちゃだめだと思います。iPhoneが販売されていない韓国からポツンポツンと面白さに欠ける良作タイトルが生まれてきています。クォリティだけなら現在の日本のトップレベルと同じのものがどんどん出てくるのは目に見えてるから、そんなゲリラな野郎達と、同じポジションにいて負けて恥をかくのを前提で一体いつまで戦えるのかという話です。

最後に締めたいので何か書きます。iPhoneアプリ市場はiモードのようには儲からないけど市場としては、先行者過剰利益と広告至上主義のない分、健全だと思うしこっちのが面白いです。そこでビジネスしてくれている人達はみな個性的で最高です。それなりに儲かる人もぽんぽん出るようになればいいと願いますが、彼らをiモードの色に染めるのは勘弁してください。そんなことはどうだっていいです。

コンテンツプラットホームとしてのiPhoneの設計は間違っている – はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記

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