コロプラという名を隠しつつ「普通の iPhone ゲーム」で快走中!馬場社長にインタビュー。

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昨年末からコロプラ社が普通のゲームをリリースし続けていることが気になって い ました。コロプラ社といえば「コロニーな生活」な生活に代表される、人の移動をゲームにした位置ゲーで有名です。そのコロプラ社がなぜか位置ゲーではなく「普通のゲーム」を作りまくっているのです。

いつも「ちゃんとしてるゲームだ」と思いながら遊ぶのですが、 どれにもコロプラらしさがない。でも少しずつ勢いをつけてきている。

iPhone ゲーム界のダークホース的な雰囲気に注目し、早速コロプラ社馬場社長に会ってインタビューしてきました。

コロプラ iPhone ゲーム


※ 以下太字は AppBank 宮下です。

目次

コロプラが iPhone アプリで普通のゲームを出している。

– 本日はお時間いただきありがとうございます。位置ゲーで有名なコロプラ社 が iPhone アプリ業界でちょっと異色な活動をしています。コインドーザーやな め こ的な定番ゲームを出したり、射的や TapSum といった意欲的なオリジナル ゲー ムもだしています。人気のソーシャルゲームも作っていますし、絵本もあります。

もちろん「コロプラ」そのものもアプリもありますが、力を入れているのはゲームだと思います。
しかも、そのどれもが位置ゲーではない。

アプリのリリースサイクルも早く、かなり力をいれて iPhone アプリを作っているのですが、そのねらいが分からない部分も多い。コロプラ社のそういったダークホース的ポジションに注目しています。コロプラ社は今何をねらっているのかについて教えて下さい。

馬場: コロプラ社は今、 iPhone, android 両方つまりスマートフォン全体にでるだけ同じ製品をリリースするようにしています。私たちは、デジタルデバイスの入り口のメインがスマートフォンになると考えています。映画を観る、メールもウェブも、それにゲームも、それらの主要なデバイスがスマートフォンになるだろうと。

コロプラ iPhone ゲーム


こうした市場観の中で、コロプラ社では半年前の2011年の11月ごろからスマートフォン向けサービスを作り始めました。最初は私一人(馬場社長)のプロジェクトでした。

スマートフォンの市場の面白いところは、個人も活躍していける所です。資本があればうまくいくわけでもなく、よりおもしろい物が評価されているように感じます。大手はまだスマートフォンに対しては様子見中だと感じます。むしろ流行の「ソーシャルゲーム」に目が向いていますね。私たちのような会社には今がチャンスです。

– コロプラ社は利用者のGPS情報で遊ぶゲーム「位置ゲー」の会社ですよね。これまでのコロプラ社の iPhone アプリでは位置ゲーに力を入れていないように思えます。コロプラという巨大なコミュニティとの連携もまだ見えません。何かねらいがあるのですか?

もともと私自身がゲームを作りたかったというのもありますが、ご存知のようにコロプラ社は位置ゲーの会社です。位置ゲーには強いのですが、「ゲーム」そのものの開発は弱いと自覚しています。現在は多くのゲームを開発し開発ノウハウを積み上げています。

コロプラ iPhone ゲーム


最初のタイトルはきらきらドロップ!というコインドーザー系のゲームです。

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私一人で開発し、3Dモデリング等は外部にお願いして2ヶ月ほどの開発期間でリリースしました。はじめて作ったゲームで、今見るとまだまだな所はありますが、なかなか味のあるゲームですよ。

まず android 版からリリースし、なかなかの評判を得ました。android は apple よりも更新しやすいというメリットがあります。コロプラ社では、 android 版でチューニングと安定化を繰り返し完成度が高くなってから、 iPhone 版を提供するようにしています。


なぜ、コロプラを名乗らないのか?

私たちが展開するゲームにはコロプラという名前がなるべく出ないようにしています。コロプラユーザーにもまだ告知していません。クマのキャラ、 Kuma the Bear というブランドで活動しています。

コロプラ iPhone ゲーム


コロプラからの導線がいっさいない状態でリリースし、ノウハウを積み重ねています。それでも私たちが想像していたよりも良い反応がありました。この手応えから「これならもう少し力を入れながら修行していける。」と判断し、スマートフォン専門の開発チームを作りました。現在は月に一本リリースしています。目標は月3本です。

– Kuma the Bear のゲームは女性も遊べるような見た目の物が多いです。

そうですね。今はライトゲームを中心に作っています。コロプラのゲーム開発の最低条件は、「すぐに遊べる」「オフラインでも遊べる」「グローバル対応する(言語対応)」そして「クソゲーを作らない。」きわめて品質が低いものだけは作らない、どこか面白いと思える要素を用意する。です。

Kuma the Bear ブランドだけで500万ダウンロードを達成も間近です。ゲーム事業の収益の柱はアプリ内課金と無料アプリ内の広告です。チームの20人弱が食べていける状況まで成長してきました。

ゲームを作る力を養いたい。これからスマートフォンがデジタルデバイスの入り口になる、ここに入るためにはゲームを押さえるしかない。今のままでは強い会社達に負ける。という意識で頑張っています。彼らはノウハウ、人気のIP、ここぞというときの踏ん張りも持っている。

– 真っ向勝負ならそうかもしれませんが、コロプラには位置ゲーや巨大なコミュニティといった他には無い強みもあります。

「スマートフォンでこうしたい」「これやったら面白いぞ!」といった自分達だからできることやアイディアはたくさんあるのですが、力を発揮するために今は 修行しています。

ライトゲーム中心の Kuma the Bearブランドと、秘宝探偵キャリーなどのコロプラブランドでリリースする html 5 チームの二つに分かれて開発しています。

– こういうゲームを作っていきたいという方針はありますか?

ゲームとしてジャンルが確立しているものを、ひと通りやりたいと思っています。近く iPhone でリリースするのは「むしアミ!」というシューティングゲームです。

参考: むしアミ![登録不要の無料シューティングゲーム]

コロプラ iPhone ゲーム


いろいろなジャンルに挑戦するメリットは多いです。バランス調整だけでもそれぞれでできること、学べる部分が全然違います。勉強になりますね。


コロプラ社のゲームの作り方

– ゲームのリリースを最終決定するのは馬場社長なのですか?

はい。みんなにはおもしろい!という物を作ろう。そのためならスケジュールに迫られるのはやめようと伝えています。リリース前には、ゲームになじみが無い人達、若いスタッフや女性、本当にゲームをやらない人達に必ず遊んでもらっています。

ゲームのことをぜんぜん分かってもらえないことはよくあります。そこを直し、分かってもらえないと直すという調整を繰り返していますね。

– 開発陣にはゲーム業界の関係者の方もいますか?

はい。数名います。

– 以前、コロプラ本丸の方の開発体制は、グラフィッカーとプログラマーが企画者も兼ねていて、テンポ良く改善を繰り返していると聞いたのですがスマートフォンのゲーム開発も同様ですか?

いいえ、こちらは変わりました。ゲーム部門にはプロデューサー、ディレクターを立てて開発しています。多くのゲームを作っていく時はこの体制の方がやりやすいですね。

– コロプラとスマートフォン向けゲーム部門の融合のタイミングはいつになりそうですか?

ちゃんとした位置ゲーを作り、数時的に満足できるものが完成してから、そのタイミングでお伝えしたいですね。

– コロプラは android ではすごくうまくいっていて、逆に iPhone では android ほど成功していないと聞きます。

android は非常にうまくいっています。この違いはユーザーの違いだけではなくマーケットのシステムの違いもあると思います。iPhone はプロモーションに投下した資本がランキングに反映されやすい。ランキングの集計時間の短さも問題でしょうね。

コロプラ iPhone ゲーム


ディベロッパーも多く、その中には広告にお金をかけられるところも多い。広告費ゼロで目立つのも難しくなってきました。今だったら android の方がおもしろいコンテンツが見つけやすい。この状況はもう少し続くと思います。

– 今後 iPhone はどうなりますか?

今までよりさらにマス化が進みます。iPhone 業界にいる人や玄人にとっては違和感が膨らむかもしれませんね。よりマスな考え方をするわたしにはうれしい変化になると思います。そういった中でおもしろいと評価されるもの、残っていくものがあります。それを提供していきたい。

逆に、ユーザーさんにとってはおもしろい物がさらにでてきてうれしくなると思いますよ。

どこにもない、新しい、スマートフォンならではのゲームを出していきたいですね。今のまま修行を続け、半年、一年後にステージに立つことをねらいます。すごい!と思ってもらえるアイディアはたくさんあります。でも、今は我慢しています。

– なるほど、コロプラのダークホース的だと思う理由がやっと理解できました。これから出てくるタイトルにも期待しています。ありがとうございました!

インタビューは以上になります。
「修行している」「タイミングをはかっている」という言葉がとても印象的でしたね。

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