iOS 7は「フラットデザイン」に大幅変更される? その背景とは。

AppBank の主任です。

iOS 7 が発表されるまで1ヶ月を切りました。発表が行われるのは、Apple が開催する WWDC 2013 という開発者向けイベントです。

それ以前から iOS 7 に関する噂は絶えませんでしたが、中でも多いのが「デザインが大幅に変更される」というもの。

どんな姿になるかは諸説ありますが、根底にあるのは「フラットデザイン」。写実的・光沢表現を使わず、シンプルに表現する手法です。

そこで今回は、iOS 7 でフラットデザインに基づいたスタイルに変わると考えられる背景をご紹介いたします。

iOS 6までは「Skeuomorphism」の影響が大きい

iOS 6 まではスコット・フォーストール氏の下で開発が進められてきました。同氏は、Apple において iOS の開発を統括する人物でした。

もちろん技術的な部分だけでなく、iOS の見た目・使い勝手も監督していました。フォーストール氏の影響は、多くの標準アプリに見られます。

フォーストール氏は、スティーブ・ジョブス前 CEO と同じく「Skeuomorphism」と呼ばれるデザイン哲学を好んでいました。

Skeuomorphismのメリット

この記事で取り扱う「Skeuomorphism」とは、現実世界に存在する物、例えばメモ帳やトランプゲーム用テーブルなどを再現してデザインに取り込む哲学です。

分かりやすいのが「メモアプリ」と「Game Center」です。

iOS 7 iOS 7


iBooks アプリのページめくりのアニメーションもその1つです。

日曜コラム


(iOS 6.1 用 iPhone ユーザガイド)

このデザイン哲学には3つのメリットがあります。

第一に、デザインの美しさ・緻密さを表現できること。特に Retina Display を搭載してからは、その精細な表現力を活かす上で効果的でした。

第二に、使っている人にデザインで「どんなアプリか」を知らせられること。紙のメモ帳に似ていれば、メモアプリだと分かります。

第三に、デザインで使い方を知らせられること。例えば、本と同じようなデザインならページをめくるように指をスライドさせれば良い、と分かります。

Skeuomorphismに対する評価が変わった

このように Skeuomorphism に基づくデザインには様々な利点があります。特にタップ・スワイプといった操作が一般的でない時期には効果的です。

しかし、そうした操作が一般的になった今日では Skeuomorphism が「過剰な装飾」と受け止められることが多いようです。

Apple の幹部の間でも Skeuomorphism を推奨するグループと、よりシンプルなデザインを推すグループとに分かれていた、という噂があります。

Skeuomorphism を推す幹部の筆頭はスコット・フォーストール氏でした。一方で、シンプルなデザインを推す幹部の筆頭はジョナサン・アイブ氏です。

ジョナサン・アイブのデザイン哲学

ジョナサン・アイブ氏は Apple 製品のハードウェアのデザイン担当でした。例えば、 iPhone・iPad・MacBook Pro などの外観をデザインしています。

いずれの製品にも共通しているのが「シンプルさ」。ここにアイブ氏のデザイン哲学が現れています。フラットデザインもこれに通ずるものがあります。



そのため、アイブ氏自身が言及したことはありませんが、Skeuomorphism は氏のデザイン哲学と相容れないという見解が一般的です。

フォーストール氏の解任とアイブ氏の権限拡大

2012年10月29日に発表された人事では、スコット・フォーストール氏の事実上の解任が明らかになりました。

理由は定かではありませんが、iOS 6 のマップ問題の引責・周囲との意見対立が原因ではないかと噂されています。

同時に、ジョナサン・アイブ氏はハードウェアだけでなく、ソフトウェアの見た目・使い心地を統括する役職にも就くことになりました。

これにより、iOS にもアイブ氏が好むシンプルなスタイルとして「フラットデザイン」が取り込まれることになった、という推測が現在では有力となっています。

また、iOS と iPhone のデザインを同一人物が統括することで、ソフトウェアとハードウェアの一体感を高め、ブランドや製品の魅力を増すことも目的と言われています。

フラットデザインとは?

フラットデザインはウェブサイトで広く取り入れられているデザイン哲学です。

Google のウェブサイトもこの潮流を取り込んでいるほか、Windows 8 や Windows Phone 8 もフラットデザインの影響を受けていると言われています。

iOS の場合には、これまでのデザインと比べると「光沢」「膨らみ」「影」が無くなると考えられています。

iOS 7 の開発とは無関係なデザイナーによる予想では、以下のようになっています。

iOS 7


(画像引用元:iPhone Flat UI Concept on Behance – Anton Kovalev)

iOS 7


(画像引用元:Dribbble – .PSD // iOS 7 by Pieter Goris

参考(順不同)

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