Appleが販売を始めた「SIMフリー版iPhone」とは?

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先週、Apple が SIM フリー版 iPhone の販売を開始しました。購入できるのは iPhone 5s と iPhone 5c です。

iPhone 5s


(画像引用元:Apple Online Store)

「SIM フリー版」とはいえ、ドコモ・au・ソフトバンクが販売している iPhoen 5s/5c と外観は全く同じ。機能もほぼ同じです。

違いは用途に合わせて様々なキャリア・サービスから料金プランを選べることですが、その用途次第では SIM フリー版の方が高くつく恐れもあります。

そこで今回は「SIM フリーとは何か?」「SIM フリー版 iPhone の特徴と注意点」をご紹介いたします。

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目次

SIMフリーとは?

もともと「SIM」とは iPhone などの携帯電話に装着する IC カードで、その中に利用者を識別する情報・通話/通信に必要な情報が登録されています。

そして「SIM フリー」は SIM ロックが携帯電話に施されていない状態を指します。海外では「Unlocked」とも表現されます。

SIM ロックが施されていると、その携帯電話では特定の SIM カードが使えなかったり、特定の SIM カードのみが使えるように機能が制限されます。

ですから、SIM フリーの携帯電話であれば、通信規格・カードのサイズさえ合えば基本的にはどんな SIM カードでも使えます。

SIMフリー版iPhone 5s/5cの特徴

購入時にドコモ・au・ソフトバンクといったキャリアと契約する必要はありません。購入後に契約するサービスを選ぶことができます。

機種代金は割高な場合があります。au・ソフトバンク版 iPhone 5s(16GB)で6万8040円ですが、Apple Online Store の販売価格は7万1800円です。

ドコモもプレミアム購入プログラムを利用すれば7万560円になるので、Apple が販売する SIM フリー版の方が高価と言えます。

「SIMフリー=安い」は本当?

「SIM フリーなら安い」という印象もありますが、それは用途次第です。

例えばドコモ・au・ソフトバンクは iPhone 専用の料金プランを用意しているので、SIM フリー版 iPhone であっても安価なプランを選べない可能性があります。

機種代金の割引が受けられないので、SIM フリー版 iPhone の方が2年間の合計料金が高くなることも考えられます。

用途次第では安いサービスも

通信速度は遅いけれど毎月の料金が安いサービスを提供する企業もあります。例えば「b-mobile」「IIJ」「OCN」がそうです。

回線はドコモから借りてきている場合が多く、そうしたサービスでは利用できるエリアもドコモとほぼ同じです。

こうした企業が提供するサービスは3つのタイプに分けられます。

第一に「音声通話のみ」で、Safari でネットを見る・メールを送受信することはできません。第二に「データ通信のみ」で音声通話が利用できません。そして最後は両方使える「音声通話+データ通信」です。

価格は、例えばデータ通信のみの場合は945円/月、音声通話+データ通信の場合は1,560円/月(通話料は別途発生)です。

「SIMフリー」の注意点

最大通信速度・通信量

データ通信のみで945円のプランは最大通信速度が 200kbps。980円/月で1日あたり 30MB までは速度制限なしで使えるサービスもありますが、制限後の最大速度は 200kbps です。

決して高速とは言えませんが、画像が少ないウェブページを見る・1日の使用量が少ないなど、用途によっては必要十分な場合もあります。

サービスによっては「縛り」あり

SIM フリーとはいえ、サービスによっては「縛り」が発生します。

「縛り」とは一定期間内は料金プランを変更・解約しないことを条件にサービスを安価に提供すること。違反すると違約金が生じます。

使えない機能が出る場合も

サービスによっては、音声通話が使えない・ビジュアルボイスメールが利用できないなどの制限があることも。

さらにサービスそのものは LTE 回線に対応しているものの、iPhone の仕様が原因で LTE 回線で通信できないこともあります。

通信規格・SIMカードのサイズ

iPhone がその SIM カードで利用できる通話・通信回線の規格に対応していない場合、SIM フリー版 iPhone であっても通話・通信はできません。

さらに iPhone 5s/5c が利用できる SIM カードは「nano-SIM カード」なので、これよりもサイズが大きい「micro-SIM」などは使えません。

基本的にサポート対象外

iPhone 本体の故障・不具合は Apple のサポート対象ですが、ドコモ・ソフトバンクのサポートは受けられません。おそらく au も同様です。

SIM フリー版 iPhone 5s/5c はキャリアが販売に関与していないからです。

先ほどご紹介した低価格サービスを提供する企業も「動作確認端末」を公開していますが、その確認済みデバイスでの動作を保証してはいません。

Apple も 3G・LTE 回線での通信に関しては「通信事業者にお問い合わせください」としており、どこのキャリアで使えるとは保証していないようです。

まとめ:以前よりも買いやすくなったが…

以前から SIM フリー版 iPhone は購入できましたが、海外で購入・海外から輸入・輸入業者から購入しか選択肢がないので割高でした。

今回、Apple が販売を始めたことで比較的安価に買えるようになりましたが、SIM フリーを取り巻く環境は変わっていません。

これまで通りに設定方法を自分で調べて設定する必要があり、SIM カードを使った通信でトラブルが起これば自力で解決しなければならない場合もあります。

そのため、誰にでもオススメできるものではないことに変わりはありませんが、より安価に入手しやすくなったので、用途次第では SIM フリー版も選択肢に入りそうです。

参考(順不同)

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