「AppBankの歴史とマックスむらいの誕生」大人の社会科見学 第一回 パート1

2008年の10月にAppBankは始まりました。それから約6年、どのようにしてAppBankが育ち、AppBank Storeを運営し、マックスむらいを生みだしたのか。そして今AppBankは何を行い、何を目指しているのか。

この記事では、AppBankを始めた宮下泰明(@appbank)が「大人の社会科見学 in AppBank Store 新宿」でした話をまとめています。

「AppBankって何してるの?」

と、少しでも思ったことがある皆さまに、この記事をお届けします。

(動画でもどうぞ)

パート1:AppBankとマックスむらいの歴史と役割

はじめに

4月からAppBank Storeで中高生向けに「社会科見学」というのを行っています。参加している中高生に対して、AppBankってこういう会社だよと説明をしています。
将来彼らが学校を卒業し、おとなになり、社会人になるということはほぼ避けられない運命です。なので、彼らが興味を持っている AppBankという会社を知ることで、将来こういう仕事につけたらいいな、自分の勉強にはこういう意義があるんじゃないかな?とイメージしてもらうために社会科見学をやっています。
プログラムを修了した人たちには、この健康保険証のような素晴らしい品質のカードをプレゼントしています(カードを見せる)。今回は、このカードをプレゼントいたします!最後までお聞きください。

今日は初めにAppBankという会社が生まれた時のこと、その中でマックスむらいという怪物がどのような役割を果たしているのかという話をします。次に頂いたトークテーマに答えていきます。最後に質疑応答の時間です。みなさんが質問や疑問に感じることがあればお答えします。

パソコンの世界がなくなるなと思った

僕は2008年の10月にAppBankというサイトを作りました。

マックスむらいさんと僕の関係なんですけど、彼は僕の中学校1年生の時からの同級生だったんですね。当時中学校でマックスむらいは僕を見つけて、「あいつはなんなんだ」と思ったそうなんですけど、僕はよく覚えていません。高校も同じところに行きました。そして、三年生の時に僕は受験勉強をするために下宿に入りました。その下宿にもマックスむらいさんがいました。マックスむらいさんとはそういう関係です。

その後、僕が新卒で入った会社をやめてガイアックスという会社に入社しました。ガイアックスに誘ってくれたのはマックスむらいさんです。3ヶ月ほど彼が上司をしてくれて、1年半くらい経ってからは個人で仕事をしていました。その後、私は25歳の時に、ワーキングホリデーでカナダに行きました。そして帰ってきたら、またマックスむらいさんが会社に誘ってくれました。

その時彼は占い関連のコンテンツを販売するモバイル関連のカリスマ社長をしていました。3人しかいない会社だったんですが、売上が数億で、利益が数千万も残っているような会社でした。「どうせ利益余っているんだから来なよ」って。それで、占い仕事とかよくわからないと思いながら入ったのが2008年の6月です。

その1ヶ月後にiPhoneが発売されることになります。発表されたら、マックスむらいが「うおーうおー」ってばかり言っていました。僕はその時はiPhoneというものにすごい懐疑的で。みんなは騒いでいるけど、どうしてだろう?と。そう思いつつ、だけど、マックスむらいと一緒に発売日の前日から並びました。

そうやってiPhoneをゲットし持った瞬間に、「あっこれはパソコンの世界がなくなるな」と思ったんですよ。パソコンで作られたインターネットという世界があるじゃないですか。大部分がもっていかれるなと思ってしまったんですよ。で、パソコンの人が大好きなインターネットではなくて、全然違うインターネットの世界が始まるなって思いました。

アプリを紹介するサイトでもつくるか

で、マックスむらいちゃんは、「モバイルで占いやってきたけど今後はiPhoneで商売がしたいんやー」って言うんですね。

その時に考えられる商売といったら、有料アプリを販売して買ってもらうことしかなかった。アプリを100円とか200円で買ってもらう。でも、僕とマックスむらいには、アプリを作る能力なんてありませんでした。やれるのは営業ぐらい。で、2008年の10月に、僕らはアプリを作る能力はないからアプリを紹介するサイトでもつくるかって、思い立ちました。レンタルサーバーを借りて、WordPressインストールして、AppBank.netというサイトを作ってリリースしました。

当時のiPhone関連のサイトを眺めていて、「1日5本記事を書いたら一番になれる」って思いました。止めないで何本も書いたら一番になれるわーって思いました。書いているうちに iPhoneユーザーは、有料アプリを買うことに対して躊躇(ちゅうちょ)していると気づきました。
だから有料アプリの中身はどういうものか、どう使うか、僕が自腹を切って買いそれを紹介すればみんなは見てくれるはずだ。そうやって、アプリの情報をお届けしようという現在の形に定まっていきました。

AppBank.netというドメイン名はどうやって決まったのかの話しもしますね。AppBankはアプリがいっぱいありますよ(注:アプリの銀行、という解釈)という意味ではないです。とりあえずサイト名をつくらないとなって、ブレインストーミングするじゃないですか。そこで考えたのが、「AppleのiPhoneを」「SoftBankが売っています」・・・あっ、AppBankでええやんって。読みやすいね、Aって最初についているから索引の上の方にいくね。じゃあこれで。アプリがいっぱいあるって言われそうだし、Bankって濁音があるといいじゃんって。それで決まりました。名前をつけた瞬間に、「これは8割方、1番になれるわ」って思っちゃった。

おし、人雇おう

そうやって一生懸命書いていたら、マックスむらいが「俺インターネットでメディアとか俺やりたかったわー」って言い出して、じゃあやるかーって。それで二人とも、五反田から鎌倉に、オフィスと自宅を引っ越ししました。朝5時に出勤して、レトルトカレーとサトウのごはんを食べて、夜の19時に終わるっていう生活を毎日してました。朝の5時から夜の19時まで仕事するとスカスカになります。ずっと記事書くだけなんで。だからもうだいたい21時か22時には寝てました。それで、4時30分に起きて、5時に鎌倉のアパート(事務所)に行って19時に終わってというのをずっと繰り返してました。

そうやって1年ぐらい記事を書いていたら、1年でたしか200万PVくらいになったのかな。で、うち経由でのアプリの流通金額も一億円くらいになっていて、あ、もううち一番だなって思ったんですね。アフィリエイトでお金も入るようになってきたので、おし、人雇おうと。それで、カズエンドやとしくんがやってきて、そのあとは女性がやってきて大きくなっていきました。そうやって、今は月に1億2千万PVまで成長したのがAppBank.netというサイトです。

サイトを運営する中で、パズドラというものに出会って、Androidユーザー向けにもコンテンツが出せる攻略サイトというものができて、AppBankで運営しているメディア全てを足すと、16億から20億PVの間です。ユニークブラウザでは、たぶんAppBankだけだと1200万くらいいっていて、全部足すと2500万から4000万くらいの間で動いているんだろうなと。そんな規模まで大きくなりました。

目の前のお客さんに対してできることを最大化する

その中で、AppBank Storeというものが生まれた。読者からは「AppBankさん、ケースの情報をもっとください、バッテリーの情報もっとください」って、ずっと言われていました。私は「興味ないんだけどな、、」と思っていたんですが、一度書いてみることにしました。Amazonで50万円くらい物を買って、自分が書けそうだなと思うものだけ書いてみたら、Amazonで1000万円くらいものが売れたんですよ。初月で。いいじゃん!みんなこの情報が欲しかったんだ!と思って、アクセサリーの情報をだしていこうと決めました。

そうやってECサイトが始まったんですけれども、その次の月には、実店舗を出させてくれと言われまして。ちょっとまってくれ、小売をやったのも初めてなのになんで実店舗をやらなくちゃいけないんだと。「またAppBank頭悪いことやってるわって言われるわー」と思いました。思いつつも、まぁいいですよーとやってみたら、たくさん人が来てくれるようになって、あれよあれよという感じで直営店もできました。新宿にでっかいお店が出せるまでおっきくなって、今やっと7店舗か、事業としてはようやく大きくなってきて、これからだなと。ちょっとずつ店をつくろうかなというところまで大きくなりました。

AppBankという会社が何を大事にしているかというと、目の前のお客さんに対して、できることを最大化するということだけをやっているんですね。最大化する中で、他にできることあるじゃんと思ったら、それをやるだけなんですよね。たったそれだけの会社です。自分のやっていることを認めてくれる人がいるなら、この人達に対して、何かできることがあるだろうかと考えて何かを出していく。でも自分たちらしくやらなくちゃいけないので、AppBankとして集中するもの自分たちで選びます。これどうですか、と思いながらやっている。おもしろいって言ってくれるのが一番嬉しいですね。

僕たちはスティーブ・バルマーという人がすごい好きだった

次にビジネスの話をします。たくさんのスマホユーザー、iPhoneユーザーがAppBankにやってくるので、広告代理店のみなさんやメーカーのみなさんに「広告出しませんか」という広告ビジネスをしています。AppBankを読んでいると[PR]ってタイトルについた記事がでてますよね。AppBankの利益のほとんどはこうした広告によって生み出されています。

AppBank Storeはコンテンツだと考えています。モノの情報を届ける時に「買えますよ」と言いたいからAppBank Storeをやっています。紹介したものが手に入らないと読者にとって良くないですし、「買いたい」と思ってもらえることが認めてもらうことだと思っていて、そう思ってアクセサリーやパズドラグッズ、マックスむらいのグッズなどの情報をだしています。メディアでとりあげるコンテンツをアプリ以外にもっと充実させていくためにAppBank Storeがあって、かつ、その上で商売が成立していないと格好悪いので、商売もきちんと作って行こうというのが基本的な考え方です。

AppBankのビジネスを考える上で、どこに一番力を入れているか。それは、AppBankというサイトに来てくれて、このアプリがおもしろかったとか、これが役に立ったとか、んーなるほどとか、何か感じてくれることです。ここが大きくなるために一生懸命やると。で、お客さんのフィードバックをもらいながらやっていくと。その手段が最初はブログだったんだけど、パズドラのサイトになったりだとか、マックスむらいがやっているニコ生やYoutubeの動画になったりとか、AppBank Storeという形になったりとか。手段はAppBankにとっては何でもいいんですよ。別にテクノロジー的にイノベーションを起こしたいとか何も考えていなくて、僕達の目の前に、そのお客さんに対してできる可能性が大きくなってくればいいなと。

あとは、格好よく見られたくない、低く見られたいというのが最初からあります。理由はすごい簡単で、一つ目は、僕と村井ちゃんが低俗な人間だからです。でも、より大きな理由もあります。

僕たちはマイクロソフトのスティーブ・バルマーという人がすごい好きだった。スティーブ・ジョブズよりもね。バルマーはむちゃくちゃ頭がいいんだけど、「頼むからWindowsつかってくれお前ら」って彼はやる。「俺はマイクロソフト大好きなんだよー」「Windowsつかってくれよ」「これめちゃくちゃいいんだよ」って、汗びっちょりで汗だくだくになりながらやってくれる人で。あのくらい必死に商売がしたいと思っていた。

一方で、iPhoneがでた当時は、「iPhoneはMacユーザーのためのかっこいいもの」「アップルはテクノロジー最先端でクリエイティブ!」みたいなイメージでみんなとりあげてたんですね。でも、僕たちにとっては、iPhoneってWindowsで使えるじゃんって思えた。Apple は Windows ユーザーのために iPhone を出しているなって思った。もう今まで自分たちが作っていたかっこいいイメージではなくて、パソコンで流通しているパソコンユーザーをiPhoneに転換させたいんだなって僕は思ったんですよ。だから、スティーブ・バルマー的なことができるなと思いました。「やった!こんなかっこ悪いところ誰もやらんわ!」と思って始めたんですね。これが二つ目の低く見られたい理由です。

そういうノリは今も昔も変わらないです。パズドラってものが出た時も、「これは当時出ていたソーシャルゲームを全部変えてしまうな」と。より多くの人、多くの子どもたち、多くのゲームユーザーとかを変えてしまうなって思ったんですね。だからそれは僕達はやるしかないなと。格好いいとかそんなことどうでもいいから、なんでもいいからできること全部やろうと、パズドラっていうものを世の中に広めてしまえと思ってやったんです。

僕達にモラルがなかったら、世の中に悪い影響を与えるかもしれないですけど、これまでのAppBankという歴史を知っている人たちだったら、まぁ大丈夫なんじゃない、こいつらただ頭悪いだけだしって感じで信頼してもらえていると思います。本当に純粋に、より多くの人たちに対して、自分たちのできることを発揮して認めてもらいたいと。そういう気持ちしかないのがうちの会社かなと今は思っています。

世の中の人たちにきっちり感動を与えて、支持してもらう

その中でマックスむらいは何をやっているのか。

基本的には、より多くの人たちに対して認められる所、AppBank として最大の力を発揮できる場所にいてもらっています。世の中の人に、AppBankの価値を認めさせるというところの、一番重要なところをやってもらっています。彼のやってきたことって、あれ、人間技じゃないですよね、頭おかしいですよねどう考えてもね。俺は今すぐにマックスむらいになれるぜって人はたぶんこの中にはいないと思うんですよ。世の中の人たちにきっちり感動を与えて、支持してもらう。そういう役割をやってもらっています。そのなかで僕たちは商売というものを成立させていくということをやっています。というところがAppBankのわかりやすい説明かなと思います。

パート2:「AppBank のビジネスは特定企業や人材への依存度が高すぎ!」大人の社会科見学 第一回 パート2

パート3: 「AppBank を始める時、自分たちで商売が作れると感じた」大人の社会科見学 第一回 パート3

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