【インタビュー】デブをマイナスに捉えてる人、ちょっと話しがあるから出て来なさい。
© Twitter, Inc.
「私は食べても太らない」と誇らしげに言う人、俺からすれば「勉強しても覚えられない」と自虐を言ってるようにしか聞こえないぞ。食べた分をしっかり身につける、なんなら食べた以上に身につけることができるのは、もはや才能だ。
俺が入った後の湯船に浸かった友人が「お前も半身浴とかするんだ。案外体に気を使っているんだな」と言っていたが、こいつは何を言っているんだろうか。俺は肩まで浸かっていたぞ?
このような「デブ」の価値観や実体験を秀逸に表現した文章をTwitterにたくさん投稿している「意識の高いデブ(@e_debu)」さん。1度は見たことや聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
なぜこんなにもデブの気持ちに寄り添ったツイートができるのか。
なぜこんなにも人々の心を掴む文章(ツイート)を生み出せるのか。
その秘密を知るべく、意識の高いデブさんご本人に直接インタビューしました!
デブであることをマイナスに捉えがちな風潮にアンチテーゼを唱えたい
ー「意識の高いデブ」というネタを思いついたキッカケを教えてください。
意識の高いデブさん:
私自身は日頃から太っていることをネタにしており、どちらかといえばデブ=長所だと思っていました。
しかし、「太っていることを気にして外出できない」という悩みを抱えている人がいるというニュースを目にして衝撃を受けました。そこで私は思いました。
デブであることをマイナスに捉えがちな風潮にアンチテーゼを唱えたい。
そして、太っていることの素晴らしさを誇れるような発信がしたい。
そんな思いで「意識の高いデブ」というTwitterアカウントを作りました。
ーなにそれ、めっちゃカッコいい・・・。
ということは、Twitterアカウント「意識の高いデブ」のツイートは、意識の高いデブさん自身の価値観や実体験ということなんでしょうか?
意識の高いデブさん:
半分弱が実体験で、その他はデブに関する時事ネタをリアルタイムで呟いたり、肉の日(2月9日)にネタをツイートしたりしています。
著名人の名言やネットや本などの格言を参考にすることもありますね。
こんな時間にガッツリ食べたら太るよな…やばいよな…。この背徳感が最高の調味料となり、飯を美味くさせることを…多くのガリは知らない。 #意識の高いデブ
— 意識の高いデブ (@e_debu) 2017年2月16日
ーツイート内容が毎度かなりリアルなのは日々デブについて考えているからなんですね!
デブの気持ちやリアルな実体験などを秀逸に文章化したツイートをたくさん生み出していますが、このツイート内容はすべて1人で考えているのですか?
意識の高いデブさん:
「意識の高いデブ」のTwitterアカウントは1人で更新しています。
特にツイートを考える時間を設けることはなく、誰かと話しながらふと思いついたり、人気店で行列を待ちながら思いついたりすることが多いですね。
ー「人気店で行列を待ちながら思いついたりすることが多い」・・・流石です(笑)
反響が大きかった「意識の高いデブ」のツイートを紹介!
ー1番反響が多かった「意識の高いデブ」のツイートを教えてください。
意識の高いデブさん:
「痩せ我慢」の反対は「デブ大暴れ」と言った奴、ちょっと話しがあるから出て来なさい。
元々「痩せ我慢」の反対は「デブ大暴れ」とツイートされている方がおり、そのアンサーのつもりでツイートしたんです。
そしたら、瞬く間に数1,000RTされ、最終的に12,000RT超になりました。
クリスマスイブの夜にツイートしたことも何かしら影響しているかもしれません。
ーナイスタイミングのアンサーでしたね。
「痩せ我慢」の反対は「デブ大暴れ」と言った奴、ちょっと話しがあるから出て来なさい。
— 意識の高いデブ (@e_debu) 2012年12月24日
ーデブの共感を特に多く得られた「意識の高いデブ」のツイートを教えてください。
意識の高いデブさん:
おい、コンビニ店員よ。俺は弁当を5個買ってんだぞ?何故箸を…1膳しか入れない。だが店員よ…お前は正しい。圧倒的に正しい。
デブ界隈ではベタなあるあるですが、自身の経験からも共感出来る人は多いと思います。
私自身が初めてこれに近い経験をしたのは、高校時代にコンビニでお弁当を2個買った際に「お箸はお一つでよろしかったですか?」と訊かれた時でした。
もちろん笑顔で店員の提案を受け入れました。
ー複数弁当を買うと1膳しか箸を入れられないって「あるある」なのか・・・(驚愕)
おい、コンビニ店員よ。俺は弁当を5個買ってんだぞ?何故箸を…1膳しか入れない。だが店員よ…お前は正しい。圧倒的に正しい。 #意識の高いデブ
— 意識の高いデブ (@e_debu) 2013年10月5日
意識の高いデブさん:
俺らデブが空間を加湿出来る能力持ってんだから、お前らガリも除湿出来る能力くらい持てよ。俺らにばかり頼りすぎるなよ。
人生とは常にプラスマイナスゼロで成り立っています。
「デブが加湿を提供するのであれば、ガリは除湿を提供することでプラスマイナスのバランスが取れる。」そう思う同志は多いのではないでしょうか。
ー「人生とは常にプラスマイナスゼロで成り立っています。」身体がデカいだけに、話のスケールもデカい。
俺らデブが空間を加湿出来る能力持ってんだから、お前らガリも除湿出来る能力くらい持てよ。俺らにばかり頼りすぎるなよ。 #意識の高いデブ
— 意識の高いデブ (@e_debu) 2013年8月11日
意識の高いデブさん:
「迷ったら、マヨっとけ」…この言葉を守ってきたからこそ、今の俺がある。
「迷ったら、マヨっとけ」これはデブを始めとした人類にとっての真理ではないかと考えています。
揚げ物や炒め物を筆頭に、料理に魔法をかける素晴らしいアイテムだと思っています。
ー確かに。これは素直に共感です。
「迷ったら、マヨっとけ」…この言葉を守ってきたからこそ、今の俺がある。 #意識の高いデブ
— 意識の高いデブ (@e_debu) 2015年2月16日
そんな「意識の高いデブ」が動くLINEスタンプになった!
ー「意識の高いデブ」の動くLINEスタンプがつい先日発売されましたよね。
身体能力が高すぎるデブの機敏な動きがとても面白いです!
意識の高いデブさん:
絵を描きつつ実際に動いてみたりしながら作りました。
それと、脂肪が骨格とはワンテンポ遅れて揺れるところを協調しています。
ー脂肪への細かすぎる配慮に脱帽です。

ー動くLINEスタンプで描かれている「意識の高いデブ」は、誰かモデルがいるのですか?
意識の高いデブさん:
特定のモデルはいません。ツイートから連想するデブキャラを何パターンも描いていき最終的にこの姿になりました。
ちなみに、かなり詳細なプロフィールもあるので紹介します。
高校時代は国体に出るほどのスポーツ選手。 大学時代はバックパッカーとなって世界70カ国をめぐる。様々な国の人々と交流する旅だったが、とある国で出会った料理をきっかけに食を探求する旅に変化していく。 帰国後、バックパッカー時代に培った語学力とコミュニケーション能力を発揮して商社に就職。しかし長期滞在することになった国のメシがまずいことに悩み退職。 その後IT企業に勤めてからは、仕事のストレス、運動不足、趣味の食べ歩きの影響もあって体重の増加に歯止めが効かなくなる。
性別:男性
身長:178cm
体重:150kg
特技:外国語5ヶ国語
趣味:読書、水泳、食べ歩き
ーメシが口に合うか合わないか、これは最重要事項ですね。退職するのも無理はないと思います。そして何気にハイスペックすぎる・・・。
ーユーザーによく使われているスタンプを教えてください!
意識の高いデブさん:
渡辺直美さんのビヨンセダンスを意識して作ったスタンプが人気です。
細かい動きにこだわりたかったので、このスタンプは20コマの絵で構成されています。

意識の高いデブさん:
キレ良く踊るデブも人気ですね。
踊れるデブはカッコいい。ダンスといえばサタデー・ナイト・フィーバーですよね。

意識の高いデブさん:
あとはこの本気を出すと服を破くデブですかね。
世界広しといえども、本気を出したら服が破けるのは世紀末漫画の主人公と意識の高いデブだけだと思います。

ーデブを表現することへの妥協を一切感じさせない、こだわり抜いたLINEスタンプであるということがとてもよく伝わってきます!
購入はこちらから→「意識の高いデブ」の動くLINEスタンプ
意識の高いデブさんは、デブの素晴らしさを発信するのにふさわしい方だった
意識の高いデブさんにインタビューしてわかったことは、デブという存在に多大なる愛やこだわりを持っており、デブの素晴らしさを発信するのに実にふさわしい方だということ。
そして、文章が上手くて絵も描ける、かなり多才な方だということ。
まさに、存在自体がデブ界の誇りなのではないでしょうか。
デブであることをマイナスに捉えがちな風潮にアンチテーゼを唱えたい。
太っていることの素晴らしさを誇れるような発信がしたい。
この強い信念から生まれる渾身のツイートやLINEスタンプが、デブを始め、様々な人の心を掴んでいるんだと思いました。
意識の高いデブさん、このたびは取材にご協力いただき、誠にありがとうございました!
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