【FGO】虚月館殺人事件の真犯人を全力で推理! (ネタバレ注意)


警告!:当記事では、「虚月館殺人事件」メインクエスト「その10 双子や一人二役の存在は予めフェアに提示されていなければならない」の内容に言及します。クリアしてからの閲覧を強く推奨します!(2018年5月17日追記)

『Fate/Grand Order』で開催中のイベント「虚月館殺人事件」推理成功者が多ければ聖晶石10個が配布されるとのことで、AppBank.net編集部のライターである私も、推理に挑みました。

ちなみに私の能力は、「謎特異点Ⅰ ベーカー街からの脱出」の攻略に失敗した程度です……。



出題編段階における推理の要点

クリス殺しが可能な人物の特定。すなわちアリバイ崩し

ホームズからもヒントが示された通り、クリス殺しが可能な人物の検討は重要事項。しかし動機については、基になる心理が秘されている可能性があります。一方、犯行の可否が事後的に変化する可能性は低いですし、本件においては”後出しの情報”による推理への干渉が否定されてもいます。すなわち、論理的なアリバイ崩しの成否が重要になります。

クリスのダイイングメッセージ「mom」の意図の考証

“母”を示す意図があったと仮定しても、対象が複数存在するため、クリスの意図を考証することで対象の限定を試みます。死に際の人間による突発的行動に対して合理性や厳密性を要求することが妥当であるかは疑わしいですが、本件においては人間の不完全性を考慮すると推理が成立しないように思えるので、可能な限りは人間を信用します。

脅迫状を“ゴールディ家のみ”に送付し、実際にモーリス、クリスを殺害するという一連の犯行に足る動機がある人物の検討

犯人にとっての最優先事項がモーリスとジュリエットの婚約解消である場合、ヴァイオレット家にも脅迫状を送り、可能性を最大化するほうが合理的でしょう。送付対象が限定されていることには、何らかの意図があると考えられます。

出題編段階における私の推理

真犯人はハリエットであると結論しました。

主な理由は、最もアリバイが不明瞭であることです。ただし、他の人物への信用を根拠としている推理なので、認識や読解の不備、あるいは何らかのギミックなどによって容易に破綻し得るものでもあります。

本件における誤認誘発要素と、ハリエットの正体、そしてクリスの意図

本件において、マスター(プレイヤー)が得る視覚情報は正しくありません。すべての事件関係者の容貌は、便宜的に割り当てられた仮の情報であり、年齢や性別を特定する材料にはできません。

例えばモーリス。視覚情報はモードレッドと等しいですが、モーリスは男装している女性などではなく、正真正銘の男性です。

マスターは物理的接触によって対象の正しいかたち、すなわち外形的な性差を判定できるということも、モーリスを通じて示されました。しかしそれは、視覚情報だけでは対象の正しいあり方を判断できないということでもあります。

序盤でマシュによって作成・提示された相関図についても、内容の正確性に言及した人物はマスターのみです。すなわち、マスターの誤認は相関図にも反映されます。

▼「ええー? ほんとにござるかぁ?」


本件においては、ほとんどの事件関係者の年齢や性別は、何らかの言及によって判定できます。しかし、ヴァイオレット家のハリエットとエヴァについては、立場を確定させる情報が明示されていません。

ハリエットにはエウリュアレの容貌が、エヴァには源頼光の容貌がそれぞれ割り当てられていますし、エヴァという名は当主・アダムスカの対のようでもあります。しかし容貌の印象にしたがって、ハリエットが妹、エヴァが母と解釈すると、複数の言動が不自然になります。

もっとも顕著な例は、ヴァイオレット家の母親は縁談に反対していたにもかかわらず、エヴァはジュリエットの様々な縁談におおむね好意的であることです。他にも、ヴァイオレット家の母の行動を問われたエヴァが「わたしは〜」ではなく「母は〜」と答えたことや、エヴァとハリエットの些細な振る舞いなど、判断材料は豊富です。おそらく、ハリエットが母、エヴァが妹という認識が正解でしょう。

ハリエットが母、エヴァが妹と仮定する場合、クリスのダイイングメッセージ「mom」が示す人物は、ハリエットかドロシーのいずれかになります。

「mom」に該当する人物には、クリスの実母である可能性が示唆されているアンも含まれる可能性があります。しかし、クリスから実母として認識されていた可能性は疑わしいことや、そもそもアン実母説はマシュなどによる推察であることから、対象外とするべきと判断しました。

“そもそもクリスのダイイングメッセージは誠実であるのか?”という大問題については、先述した通り、生前のクリスの振る舞いから信用に足るものと判断します。


ちなみに、ゴールディ家当主・アーロンが過去に関わった、ジュリエットに似た女性がハリエットだったという可能性もありますが、あくまでも憶測です。推理の材料としては有用ではありません。ただし、ジュリエットと妹の容貌には容易に判別できる程度の差異があるとされている一方で、ジュリエットと母の容貌の関係については一切言及されていないので、解決編で何らかの事情が示される可能性は大いにあると考えられます。


クリス殺しのアリバイ

「mom」に該当する人物を規定したので、次は該当する2名のアリバイを考証します。

ホーソーンの考証通り、1回刺しただけで身体の自由を奪える程度の猛毒が用いられたとすれば、クリスが攻撃された時刻と、懐中時計が壊された時刻に差があることは不自然です。ゆえに、クリス殺害の犯行時刻を5月10日の午後11時25分と仮定します。

凶器が毒針に類するものであれば、携帯および使用に特別な手間はかからないので、犯行所要時間はわずかです。午後11時25分にクリスの部屋に入ることができた人物であれば、老若男女を問わずに誰にでも可能な犯行だと考えられます。各々による証言は以下の通り。

時刻 証言者 出来事
午後10時 ドロシー ドロシー、ローリーが就寝。
午後10時頃~11時頃 エヴァ ヴァイオレット家の母が就寝。
午後10時過ぎ~午前3時前 ホーソーン、伍 マスターの隣室にて、ホーソーン、アーロン、アダムスカ、アン、伍がポーカーを実行。小休止はあったが、誰かが長く部屋を空けたことはない。伍が見ていた期間は0時まで。
午後11時20分頃 ケイン 空き部屋にて、ケイン、ローリーが、かくれんぼ実行中に“大人”に発見される。
午後11時25分頃 ジュリエット ジュリエットの部屋にて、ジュリエット、ヴァイオレット家の妹が滞在。
時刻不明 (視点人物が不明の描写) ケイン、ローリーが、かくれんぼ実行中にドロシーに発見される。その後、ケイン、ローリーが就寝。

先述した条件で推理を進めると、ハリエットとドロシーのアリバイには問題があることになります。

・ハリエット:アリバイの証明が不充分。
・ドロシー:自らとケインの証言に齟齬がある。ただしケインの証言は、視点人物が不明の描写の内容と似ている。

ドロシーの問題は複雑ですが、ドロシーの証言が虚偽であるとすれば、アリバイはほとんど成立します。虚偽証言の動機は“ゴールディ家の妻としての体裁を整えたかった”などで充分成立するでしょう。ドロシーによる犯行も、館内の構造次第では不可能ではないかもしれませんが、やはり極めて厳しい条件です。


ケインによるアリバイの証言は、ケインに襲われた直後のホームズが確認したものでした。ホームズに止められた後のケインは、マスターとホームズ(シェリンガム)を疑っていない様子なので、虚偽の証言をするとは考え難い状態です。

ケインとローリーのかくれんぼを示した場面の視点人物が不明だった問題については未解決のままですが、例えば、発言者不明のモノローグによって示された“付近にいる何者か”は潜んでいたホームズだった、などの条件下においては成立するので、大きな問題ではないということにします。もっとも、「虚月館殺人事件」におけるホームズは事件関係者でありつつ誠実な語り手でもある、という前提あってのことですが。


一方、ハリエットのアリバイは証明が極めて困難です。証言者であるエヴァは犯行時刻にジュリエットの部屋で過ごしていたので、ハリエットが部屋から出ていても確認は困難、あるいは不可能でしょう。本件の推理においてもっとも重要と思しきアリバイ崩しでしたが、ヴァイオレット家の母がハリエットである、という仮定さえ導き出せれば、極めて容易なことでした。


脅迫状の意図、そして動機

脅迫状の意図、そして真犯人の動機は不明ですが、人間の心理は自らですら把握しきれないもの。他者から容易にわかることはありません。複雑、あるいは特殊な心理が秘められている可能性は保留して、平凡な理屈による推理を試みます。

脅迫状がゴールディ家のみに送られた理由については、様々な仮説が成立します。ハリエットによる犯行と仮定すると、”自らのヴァイオレット家は混乱させずに、最小限の干渉でジュリエットの縁談を解消したかった”などの理由が妥当になるでしょう。脅迫状が効かなかったから、旅行でモーリスを直接殺すという究極的な方法を選ばざるを得ず、その後に発生した想定外の後継者・クリスも殺したという構図になります。

脅迫状の意図については“ヴァイオレット家側の者による犯行を装いたかった”という仮説も成立します。しかし、ローリーの後見人という安泰な立場を求めたドロシーによる犯行と仮定すると、“モーリスがヴァイオレット家側の者によって殺される”という構図の成立こそが計画の目的になるはずです。実際にアダムスカが言及していたように、ゴールディ家側が疑われる構図においては、ドロシーは特に有力な容疑者候補になる立場の人間です。ドロシーが真犯人ならば、ヴァイオレット家との直接接触の機会を妨害し、ヴァイオレット家側の者へ疑いを向けるための材料を減らすことは不合理です。そして先述した通り、ドロシーはアリバイも比較的強固なので、状況も動機もハリエットより不足していると考えられます。

以上が、真犯人はハリエットであるという結論に至るまでの推理過程です。

「その8 読者に提示されていない手がかりを使って解決してはならない」までの感想

ステンノ、エウリュアレ、源頼光という登場人物、あるいはイラストを用いた叙述トリック的ギミックによって、『FGO』ならではのミステリとして成立しており、新鮮なおもしろさがありました。

「虚月館殺人事件」は新しい形式のイベントですが、『FGO』の最大の魅力は読み物としてのおもしろさと冒険的企画だと思っている私にとっては、抜群に『FGO』らしいと感じられるものでした。今後の新企画もとても楽しみです!

「その10 双子や一人二役の存在は予めフェアに提示されていなければならない」までの感想

真犯人の推理自体には成功しましたが、ドロシーのアリバイ証言の理由と、ハリエットの動機については、推察とは異なるものでした。


“本件においては人間の不完全性を考慮すると推理が成立しないように思えるので、可能な限りは人間を信用します。”という条件で推理を行った者としては、人間の不完全性を象徴するかのようなドロシーのアリバイ証言問題の真相には驚きましたし、個人的には、正直、満足はできませんでした。もっとも、ドロシーの「忘れてた」という釈明が虚偽である可能性もありますから、致命的な問題ではないとも思いますが。

ハリエットの動機が近親婚の阻止である可能性は、出題編の段階で想定していました。しかし出題編からは、近親婚成立よりも殺人を選ぶ要因と思しき判断材料を見出せなかったので、動機は別のもの、あるいは複合されたものであると考えていました。意外と単純な動機だったので、少々驚きました。

解決編でもっともおもしろかった箇所は以下の発言です。“『FGO』がある生活”の志向を公言しているコンテンツにおいて、“カルデアのミームに浸かりすぎている”ことが失敗要因として設けられたミステリが発信されたという事実が、快い意地悪が、そして冒険が、私はとても好きなのだと再確認しました。


Fate/Grand Order ・販売元: Aniplex Inc.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 199.2 MB
・バージョン: 1.39.2

(C)TYPE-MOON / FGO PROJECT

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