【マギレコ】続きが気になる物語が秀逸。魔法少女の描写が素晴らしい一作【夏のレビュー祭り】

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フリーライターの塩田信之です。スマホゲームは主に趣味でいろいろと遊んでみるのですが、続けるかどうかは物語の面白さで決めています。

物語が面白いゲームは、ついつい続き見たさに長時間連続で遊んでしまうもの。夏休みのような機会は、じっくり腰を据えて遊ぶ絶好のチャンスと言えるでしょう。

今回私がご紹介するタイトルは、2017年8月22日のサービス開始から2周年を目前とする『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(以下『マギレコ』)。当初第3章までの公開だった「メインストーリー」はすでに第8章まで追加され、それにともない登場キャラクターも大幅に増加、キャラクター個別の「魔法少女ストーリー」や視点の異なる「アナザーストーリー」、他のプレイヤーと対戦する「ミラーズ」モードにまで読み応えある物語がたっぷり用意されたこの作品を、オススメさせていただきます!(文:塩田信之)

原作のエッセンスを見事に受け継いだストーリー

今はスマホゲームを原作にテレビアニメが制作されるパターンも多いのですが、アニメを原作としてスマホゲームが作られることはたくさんあります。そうしたゲームは、もちろん原作アニメのファンがプレイしてくれることを想定して制作されていますし、実際プレイヤーがアニメ版のファンであることは多いはずです。

そんな原作アニメのファンがまず期待するのは、アニメのイメージを損なわないキャラクターや物語ではないでしょうか。

この作品の原作アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』が2011年に放映された大ヒット作であることは、改めて説明する必要がないかもしれません。とはいえ、放映後7年以上の月日が流れているわけですから、もしかしたらスマホゲーム版で存在を知ったという方だっているでしょう。放映中はまだ深夜帯のアニメは見られなかったという方だっていると思います。

でも、そんな方でもアニメの脚本を手掛けたのが『Fate/Zero』や『PSYCHO-PASS サイコパス』、アニメ以外でも『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』などの虚淵玄氏であることや、アニメの監督が『化物語』をはじめとする『〈物語〉シリーズ』や『ひだまりスケッチ』の新房昭之氏と聞けば作品がヒットした理由が想像できるかもしれません。もちろん、ゲームのメインキャラの原案も担当しているマンガ『ひだまりスケッチ』の原作者、蒼樹うめ氏の手によるキャラクターたちの魅力もアニメがヒットした最重要ファクターのひとつです。

▼アニメの主要キャラクターも、ゲームの物語に重要な役割を持って登場します。アニメの主人公、鹿目まどか。

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▼アニメで「もうひとりの主人公」だった暁美ほむら。


人によっては『新世紀エヴァンゲリオン』以来の社会現象まで引き起こしたテレビアニメと評価される原作アニメ、やはりその最大の魅力はストーリーにありました。「どんな願いでもひとつだけ叶えられる魔法少女」になった女の子たちが、実はとても不幸な運命を背負うことになり、その運命に抗おうとする悲劇的ストーリーは、当時視聴者にショッキングなまでのインパクトを与えるものでした。それが、いわゆる「アニメファン」の枠を超えた多くの熱烈なファン獲得に繋がったのです。

アニメなどからゲーム化された作品が、必ずしも原作の面白さをきちんと継承できているとは限りません。これはファミコンの時代から逆の例に事欠かない歴史があるもので、原作とゲームでは表現形態の違いもあるし、表現可能な要素の限界、原作者とゲーム制作者が違うことなどさまざまな理由で起こってしまいます。

ですが、この『マギレコ』に関してはそうした懸念は気にしなくて大丈夫です。原作ファンなら、ゲームをしばらく遊んでみれば「制作スタッフも原作ファン」であることや、追加されているオリジナル要素についても「原作を大切に思った上で」作られていることがわかると思います。

とはいえ、原作アニメを知らなくても楽しめるような配慮もしてあります。ゲームの物語に関係してくる原作のキャラクターや物語要素については要所要所できちんと説明されますし、ゲームとして追体験できるようにもなっていますから原作を忘れかけていたとしても大丈夫です。

メインストーリーの主人公はゲームオリジナル(キャラクター原案はもちろん蒼樹うめ)、原作を知っていればより楽しめることは間違いありませんが、ゲームだけの情報でも十分楽しめるようになっています。

▼ゲームのメインストーリー主人公、環いろは。存在していた事実すら消えてしまった妹「うい」をさがして舞台となる神浜市へやってきた。これはメイド服に衣装変更した状態。


▼先輩魔法少女として、いろはの妹さがしに協力してくれる七海やちよ。原作の巴マミに近い立ち位置ともいえるが、それだけで終わらない彼女自身の物語がある。


まず、このメインストーリー自体がとても重厚で、原作ファンにも十分読み応えがあるというのがポイントです。

原作を知っていればいきなり掴みでグッときますが、ゲームの舞台となる「神浜市」では、不幸な運命を辿るはずの魔法少女が救われる、という噂が広まっています。本作の主人公、環いろはは神浜市に来て知り合った魔法少女たちに協力してもらいながら妹の情報をさがし、妹がその噂にも関係していることを知っていくことになります。

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さらに、メインストーリーの第2章以降を、神浜市にやってきた見滝原市(アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の舞台)の魔法少女たち、つまり鹿目まどかたちの視点から見る「アナザーストーリー」も順次追加されています。

期間限定で行われているイベントにも、メインストーリーの前日譚や登場キャラクターの別エピソードとしてメインを補完するものも少なくありません。期間限定イベントの物語はまちまちですが、5月に実施された「CROSS CONNECTION 〜魔法少女すずね☆マギカ〜」は『魔法少女まどか☆マギカ』外伝コミックとして『まんがタイムきららフォワード』で連載されていた『魔法少女すずね☆マギカ』とのコラボイベントとなっており、前後編に分けて2週間に渡って開催されました。

現在までのところ、期間限定イベントの復刻開催は行われていませんが、メインストーリーに絡む物語などはイベントシーンだけでも見られる機能を期待したいところです。

▼一度見たストーリーは、トップ画面の設定アイコンから「アーカイブ」を選ぶことで再生できます。


▼もちろん、期間限定イベントや特定の時期(バレンタイン等)に表示されるスペシャルストーリーも再生可能。


▼外伝コミック『魔法少女たると☆マギカ』の期間限定コラボイベントでは、夢の中で過去のフランスへ行き、ジャンヌ・ダルクと出会うことに……。


個別シナリオで掘り下げられる魔法少女たち

「メインストーリー」、「アナザーストーリー」、「期間限定イベント」とこのゲームの物語がいかに「分厚く」作られているかを紹介してきましたが、まだまだ終わりではありません。

ゲームでは各ストーリーの追加や期間限定イベントに合わせて「新キャラクター」も追加されてきているわけですが、現在でも60名を超えるキャラクターそれぞれに、「魔法少女ストーリー」と呼ばれる個別シナリオが用意されています。キャラクターひとりあたり3〜4話程度のストーリーイベントがあります。そこに描かれるのは、例えば魔法少女になるきっかけであったり、他の魔法少女との出会いだったり、一緒に戦う仲間との絆であったりします。

メインストーリーでは脇役といった立場のキャラクターにも、それぞれメインストーリーだけではわからない思惑や交友関係があって、どんな思いでメインストーリーに絡んでくるのかといったことがわかるようになっています。キャラクターは原則的に「ガチャ」で引き当てて手に入れることになるわけですが、この個別ストーリーを読んでいく(成長させていくことで1話ずつ開放されます)ことで多くのキャラクターに思い入れを持つことができるでしょう。

さらに、ゲームの中でも「外伝」的な位置づけになりますが、「ミラーズ」というプレイヤー同士の対戦モードにもストーリーが用意されています。各プレイヤーが組んだパーティ同士の戦いですから、もちろん同じキャラが敵味方に同時に存在することがあるわけですが、それも物語上の設定に組み込んで、「鏡のダンジョンを探索し、偽物の自分たちと戦う」という筋立てになっています。

ダンジョンの階層を進めることで徐々に物語が進む形になっていて、「偽物を見分ける」ために「魔法少女ストーリー」に描かれるキャラ同士の絆が重要となるなど、キャラクターの別側面を描く内容にもなっているわけです。

▼魔法少女ひとりあたりのストーリーを全部見るだけでも、メインストーリーで十分な戦力となるくらい育て上げる必要があります。


▼ミラーズで進める階層は、メインストーリーの進行状況によって徐々に解放される仕組みになっていいます。


まとめ:やっぱり原作好きな人におすすめ!

原作を知らなくても楽しめる、と言っておいてナンですが、この膨大なストーリーを楽しむ上では、やっぱり原作アニメが好きであることが重要です。
(ゲーム中の物語でも、それぞれのキャラクターが抱える過去などの形で「魔法少女になって味わった不幸」が描かれますが、原作を知っておくと感情移入の度合いも変わってくるかと)

また、このゲームが今後の展開で描こうとしている物語には、原作には描かれていない、原作を越えた領域が含まれています。

例えば魔法少女の中には自身が倒すべき存在「魔女」と化してしまう悲劇的な最期を迎える者がいることが原作から描かれていますが、ゲームの期間限定イベント「耳を撫でて彼岸の声」では魔女と化して死んだ魔法少女の「その後」が描かれます。死後の世界で、かつての仲間だった魔法少女を見守っていたりするわけです。

物語の主題となる「魔法少女が救われる」こともそうですが、原作にはない領域にまで発展していくストーリーは、原作が好きな者により強く訴えかけてくるものがあります。

▼期間限定イベント「耳を撫でて彼岸の声」では、多数の「元」魔法少女たちが「免許制」の幽霊となって登場。


実のところ、すべての物語を楽しむためにはけっこうな「やり込み」も必要で、夏休みいっぱい遊んだからといって必ずしも制覇できるとは言えません。オススメしている私自身も道半ばで、まだまだじっくり遊んでいこうと思っている段階なのですから。それでもこの物語が確実に楽しめる内容であることは実感していますし、どんな結末を見せてくれるのか楽しみです。

今回はストーリーに絞ってオススメしてきましたが、戦闘や育成といったゲームシステムも奥深く、キャラクターの設定にも繋がる情報が含まれています。ぜひそちらも楽しみながらじっくりやり込んでいただけたらと思います。

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なお、配役等の詳細は現時点でまだ発表されていませんが、サービス開始1周年を迎える8月24日から9月9日まで、けやき坂46のメンバー約10名をメインキャストに起用した舞台が、東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される予定にもなっています。こちらも楽しみですね。

マギアレコード 魔法少女まどかマギカ外伝 ・販売元: Aniplex Inc.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 59.6 MB
・バージョン: 1.5.1

©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners

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