ServersMan 4.0β: 最強のサーバアプリ。バックグラウンド動作に対応し、ファイル共有機能を大幅強化!1110


以前にもご紹介したiPhoneをサーバー化する ServersMan ですが、この度大幅にバージョンアップされ、ServersMan 4.0βになりました。もちろん機能も大幅にアップしています!
マルチタスクに完全対応したのでバックグラウンドでもサーバーは稼働し続けますし、アクセス制限を設定した上でファイルを特定の相手に公開できるようにもなりました。さらにさらに、ServersMan 同士なら送られてきたファイルを自動で受け取れるなど、良いところはそのままに使いやすさがグッと向上しました。
アップデートで実装された機能を中心に、その内容と使い勝手をご紹介します。
セットアップ
左:初めて ServersMan を使うにはメールアドレスの登録が必要です。
右:次にキーとパスワード、そして名前を設定します。これでセットアップは完了です。


セットアップが完了したら真ん中のボタンをタップしてログインします。この画像では既にログイン済みになっているので「ログアウト」と表示されていますね。
この画面から各種機能にアクセスしたり、設定を変更したりします。特に Wi-Fi 回線に接続する必要はなく、3G 回線からもログインして ServersMan を利用できます。
では、さっそく「MyStorage」から機能を見ていきましょう。
MyStorage
ServersMan はログインしたまま放置して、PC のブラウザで ServersMan のウェブサイトを開き、先ほど登録したメールアドレスとパスワードでログインしましょう。
ログイン後、iPhone を選択すると ServersMan 内部のファイルにアクセスできます。
ファイルをダウンロードしたり、逆に PC からアップロードすることも可能です。
この際、ログインした状態でアプリを閉じてもサーバー機能はバックグラウンドで継続して稼働してくれます。わざわざアプリを立ち上げる手間が省けますね。
ただし、一定時間以上アクセスがないと自動でサーバー機能はオフになるので、この点は注意が必要です。この状態になると外部からアクセスすることはできません。
左:アップロードされたファイルなどは ServersMan を使って閲覧・編集ができます。
右:Word の doc ファイルもこの通り、iOS のプレビュー機能を使って閲覧できます。


iOS が対応しているファイル形式であれば、動画や画像、さらに各種アプリケーションで作成できるファイルも開いたり、再生したりできます。例えば動画であれば m4v や mov 、画像であれば JPEG や PNG など、Office であれば doc や xls 、ppt などを閲覧・再生することができます。
左:ATOK Pad を使って文章を編集することもできますし…
右:フォルダや空のテキストファイルを作ったり、写真を追加することもできます。


3G 回線経由ではさすがにファイルのアップロード・ダウンロードに時間を要しますが、出先や移動中でもファイルを送ってもらったり、逆に提供できたりと iPhone の使い方が根本的に変わる機能ですね。
また、PC からは WevDAV を使ってのアクセスが便利です。詳しい方法は ServersMan のサポートページをご覧ください。
ウェブサーバ機能
ServersMan のもう1つの目玉機能はウェブサーバ機能。これはインターネット上に写真や動画、ウェブページなどのコンテンツを公開できるものです。
同様の機能を持ったアプリはいくつかありますが、Wi-Fi 環境下でしか動かなかったり、ファイルの送受信にしか使えなかったりと様々な制約がありました。
その点で ServersMan は画期的です。3G 回線経由でも外部から ServersMan を起動している iPhone にアクセスできますし、独自のコンテンツを公開できます。
さっそく機能をチェックしてみましょう。ウェブサーバ機能はデフォルトではアプリ起動時に自動的に有効になるので、特に設定は必要ありません。
左:まず URL を確かめるために「public_html」をタップしましょう。
右:「https://www.serverman.net/」から始まる URL が目的のそれです。


アクセスしてみると以下のようなウェブページが表示されます。iPhone 宛にメッセージを送ったり、ボタン1つで振動させられます。この機能は面白いですね。さらに iPod アプリで再生中の音楽も、現在位置もチェックすることが可能です。
また「public_html」下にある「movies」「music」「photos」「recordings」フォルダ内に格納されている各種ファイルを、ブラウザを通じて見たり再生したりできます。
ServersMan 連携機能
ServersMan 連携機能(ServersMan Shell)は iPhone や iPad のみならず Android や Windows 、Windows Phone などで動作する他の ServersMan アプリとファイルをやり取りできる機能です。わざわざ URL を覚えなくとも相手の ServersMan アカウントさえ分かればファイルを転送できます(双方の ServersMan アプリがログイン状態にある場合)。
左:「[email protected]」をメニューから選び…
右:送信先となるアカウントを選ぶか、新たに+ボタンから追加します。


次に送信先の「upload」フォルダに転送するファイルを選択します。「MyStorage」あるいは「public_html」のいずれかからもファイルを探して選べます。
やるべきことはこれだけです。これでファイルの転送が始まります。
アクセスを制限してファイルを公開する「exchange」
ServersMan 連携機能では送信先となる相手が ServersMan を起動していなければなりません。いつでもファイルを取得できるようにするなら「exchange」機能が便利です。
ファイルを公開する相手を選び、なおかつパスワードでアクセスを制限できるので、一応のセキュリティも確保することができます。
左:ファイル一覧でファイル名の横にある青いボタンをタップすると…
右:プロパティが表示されるので、その中から「exchange」をタップします。


左:次に相手先のメールアドレスとパスワードを設定してメールを作成し、送ります。
右:この URL を設定されたユーザー名とパスワードで開けばファイルを取得できます。


送った相手がファイルを見たり、ダウンロードしたかどうかもチェックできます。この機能は何気に便利。いつファイルの公開を差し止めて良いのかが分かりますね。
その他の機能
メニュー画面で左下のハートをタップすると他の機能を呼び出すメニューが現れます。
「カメラ」では写真や動画を、「録音」ではボイスメモを残すことができます。ただ、今回テストした限りでは「録音」機能は正しく機能しませんでした。
また、ServersMan 連携機能やウェブサーバ機能、「exchange」機能を使わずとも、Bluetooth や Bump を使ってファイルを交換することもできます。
Bluetooth を使う場合、ファイルを送る側とそれを受け取る側が近くにいないと送受信が成立しません。また、Bump の場合は ServersMan を起動していて、かつファイルを交換する際に Bump つまり、iPhone と iPhone をぶつけ合う必要があります。
「Twitter」では ServersMan と連携させている Twitter アカウントのタイムラインを表示したり、ツイートを投稿できます。
まとめ
写真や動画などのファイルを多人数に一度に共有したい時や、その場で撮影した写真をメールよりも素早く交換するのに便利なアプリですね。
また、「exchange」機能のおかげで写真や動画などを特定の人にだけ公開できるので、インターネット上に公開するのに抵抗感がある方でも使えるようになりました。
さらに ServersMan 連携機能を使えば面倒な操作なしに、無意識にファイルを受け取れたりと、今回のアップデートでバックグラウンドでの動作に対応した恩恵は大きいです。いつでもネットにアクセスできる iPhone のメリットをうまく活かしていますね。
一方で 4.0 βの名の通り、動作が不安定になったり、一部の機能が使えないといった不具合も多かれ少なかれ存在するようです。その点はあらかじめご理解の上、お使いいただければと思います。
新しもの好きな方もそうですが、iPhone 同士、あるいは iPhone と Android 同士でファイルをやり取りする機会が多い方にとっては便利なアプリです。ぜひ一度、お試しあれ!
- 販売会社URL:ServersMan | サポート
- 掲載時の価格:無料
- 仕事効率化
- 執筆時のバージョン: 4.0b