【重要】iOS 5.1 にアップデートするとセットアップ画面でループする問題について。
本日、iOS 5.1 がリリースされました。これにアップデートすることで、日本語に対応した Siri を使えるようになったり、バッテリを異常に消費する現象にも対応します。また、 au 版 iPhone 4S では Face Time と iMessage が使えるようになります。
一方で各所でも取り上げられているように、iOS 5.1 にアップデートすることで、初期設定を済ませてもホーム画面にたどり着けないという現象が報告されています。
今回はこの問題について、その具体的な現象と現時点でユーザーができる対策・対処法をご紹介します。
iOS 5.1 にアップデートする前にぜひお読みください。
Apple のテクニカルサポートによれば、この問題は Siri の機能制限をあらかじめ解除しておくことで回避できるとのことです。
また、iOS 5.1.1 にアップデートしても同様の問題は起こらないとのことです。(2012年5月10日追記)
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iOS 5.1 におけるループ問題とは
iOS デバイス単体、あるいは PC と接続した状態で iOS 5.1 にアップデートすることで発生する問題です。具体的には以下のような現象が発生します。
- 【iPhone】あるいは【iPad】と描かれたロック画面が表示される
- パスコードを入力してロックを解除する
- 位置情報や Wi-Fi を使うか否かの設定を行う
- 【iPhone を使う】をタップする
- ホーム画面が一瞬表示される
- 起動時に表示されるものと同じ Apple ロゴが表示される
- 1番に戻る
こうなってしまうと iOS デバイス側でできることはほとんどありません。
執筆者自身もこの問題に遭遇しました。再起動・強制再起動等々、セットアップ画面で出来ることはすべて試しましたが、何も効果はありませんでした。
iTunes を使って復元することは可能です。しかし、以前のバックアップからデータを復元することはできません。というのも、データを復元してしまうと復元完了後には同じループ問題が発生してしまうからです。
ループ問題への対策
現時点で最も効果的な対策は iOS 5.1 にアップデートしないことです。
もしリスクを承知でアップデートする場合は、あらかじめ以下のデータをバックアップしてください。今回の問題では、復元後にデータをバックアップから復元するという方法は選択できないからです。詳しい理由は後述します。
- 連絡先/カレンダー/メモ/ボイスメモ/ブックマーク/リマインダー
- アプリ内のデータと設定
- 設定アプリの設定内容
- ホーム画面におけるアイコンの配置
- Apple ID とパスワード
連絡先/カレンダー/メモ/ブックマーク/リマインダーについては iCloud と同期することでバックアップになります。詳しい利用方法については以下の記事をご覧ください。
iCloud を使い始めよう!設定、同期、ブラウザからアクセスなどなど、基本を解説します。
ボイスメモについては iTunes と同期すれば録音データが PC にコピーされます。
(2012年3月8日 20:39 メモ/ブックマーク/リマインダー並びにボイスメモについて追記しました)
「ホーム画面におけるアイコンの配置」は、スクリーンショットを撮影することで後から参照することができます。撮影するには電源ボタンとホームボタンを同時に押します。撮影後は iPhoto と同期するなどして写真を PC に保存してください。
ループ問題への対処法
実際にループ問題が発生してしまった場合にはどうすればよいでしょうか。
この問題がいったん発生してしまうとデバイスを復元するしかありません。
「復元」とは、iPhone/iPad/iPod touch を工場出荷時の状態に戻す、つまり初期化するということです。これによってデバイス内のデータ・設定はすべて初期状態に戻ります。
通常であればこの復元を行った後に、以前 iTunes と同期した際に作成されたバックアップからデータ・設定を復元することができます。
しかし、この問題ではバックアップからのデータ復元は行えません。先程述べたように、データを復元してしまうと問題の原因も同時に復元され、問題が再発するからです。
追加で検証を行ったところ、ループ問題が発生した状況においても iTunes と同期することは可能でした。よって iTunes との同期によって PC にコピーできる情報は、ループ問題が発生したデバイスから救出することができます。
iTunes との同期によって PC にコピーできる情報は以下の通りです。
- メモ
- ボイスメモ
- メールアカウント
- 連絡先
- カレンダー
- ブックマーク
また、この方法でコピーした情報は、以下でご紹介している方法で復元したデバイスに同期することができます。
加えて、iPhoto などの写真管理ユーティリティを使うことで、デバイスのカメラロールに保存されている写真も PC にコピーすることができました。
2012年3月8日20:30 執筆者追記
よって、この問題が発生した場合、再びデバイスを使える状態に戻すには、執筆時点では以下の方法だけが有効な対処法となります。
- iTunes と接続して【復元】を実行する
- 指示通りに復元を実行する
- セットアップでは【新しい iPhone(iPad)として設定】を選ぶ
- アプリをインストールし直す
- 設定を調整し直す
ループ問題の発生が確認されている機種
Apple のサポートディスカッションに寄せられている情報、また教えて! AppBank に寄せられている情報を調べてみたところ、iPhone 4S での発生を確認しています。現時点では iPod touch や iPad での発生は確認されていません。
iPhone 4S に関しても、すべてのデバイスで発生している訳ではなく、何らかの条件にマッチするデバイスで発生しているようです。
原因と考えられる要素
iOS 5.1 にアップデートすることで日本語対応の Siri やロック画面にカメラボタンを常に表示する機能が追加されます。
特に Siri は、日本語での利用は数週間以内に可能になると Apple は発表していましたが、実際には本日リリースされた iOS 5.1 で利用できるようになっています。
また、現時点で把握している情報に基づけば、ループ問題が発生している iOS デバイスは Siri が唯一利用できる iPhone 4S に限られています。
よって、上記の要因から本問題の原因は Siri にあるのではないかと考えられます。
現時点ではリスクを承知できる方のみにオススメします
以上のことから iOS 5.1 へのアップデートは、アップデート前にアプリ内のデータや設定をバックアップできる方、もし問題が発生してもイチから環境を構築し直すこともいとわないという方にオススメできます。
言い換えれば、こういった手間やリスクを許容できない方には iOS 5.1 へのアップデートはオススメできません。問題が発生する可能性・確率はわずかですが、ゼロではないからです。後日修正版がリリースされる可能性が高いので、これがリリースされてからアップデートするのが良いでしょう。
Apple から修正版がリリースされたり、対策が判明し次第、AppBank ではこれについてお知らせする予定です。続報をお待ちください。
Apple のテクニカルサポートによれば、この問題は Siri の機能制限をあらかじめ解除しておくことで回避できるとのことです。
また、iOS 5.1.1 にアップデートしても同様の問題は起こらないとのことです。(2012年5月10日追記)
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