ヴィンランド・サガ(1): あの「プラネテス」の作者が描くヴァイキングの壮大な歴史コミック!
今回、ダ・ヴィンチ電子ナビよりご紹介頂く「今週はこの一冊!」はヴィンランド・サガ(1)です!この記事の執筆者は「ルートつつみ」さんです。

宇宙開発によって出る宇宙ゴミ「スペースデブリ」で宇宙の環境問題を描く。なんて発想なんだと夢中になって読みました。そんな作者が2作目として描く、ヴァイキングの本格派歴史コミック。どんなのだろうと興味本位で読んでみて、ショックを受けました。
まず単純に描き込みの凄さ、力のこもり方に圧倒されるのですが、さらには荒々しいヴァイキングたちと残虐シーンの連続、陰鬱かつ豪快な展開。「これ、ほんとに『プラネテス』の幸村先生が描いているのか?」と一瞬疑ってしまうくらい、作風が違うのです。
いや、『プラネテス』ファンなら「これが幸村先生の作品だ」と自信を持って言うのかもしれません。哲学的な描写は、1巻から随所に見られます。『プラネテス』の動と静のバランスが逆転した、と見てもよいのかもしれません。
*こちらの書籍は単体アプリではなく、ストアから購入するタイプの電子書籍です。
タイトルは、ヴァイキングが関係するかつて在った北アメリカの地名と、アイスランド語の「saga(語られたもの、文学作品、物語)」が組み合わさったもの。
ヴァイキングというと、略奪を生業とする海賊であり戦闘集団のイメージですが、元々は農民や漁民で、静かな生活を営んでいたのですよね。それが、諸々のやむにやまれぬ事情でヴァイキングに身を落とすことに。幸村先生の作品は、個性的なキャラクターたちが善悪を併せ持っており、絶対善や絶対悪がなく、深い。登場人物の言動に、いつも考えさせられます。
人類の歴史は戦争の歴史、などと言われるように、懲りずに争いを繰り返してきた人類ですが、争いの果てにはいつも征服する者と征服される者が生まれます。征服されたくない弱者は、逃げるしかない。しかし、とことんまで逃げて、逃げ場を失った弱者はどうすればよいのか。幸村先生の答えとは。ヴァイキングの歴史や生き様とともに語られます。
本作で、歴史の教科書以上にリアルな濃い歴史教育が受けられるかもしれません。
精緻に描き込まれたディティールが重厚な人間ドラマを盛り上げる
小団の頭領が呼びつけたのは、影のある若者。主人公のトルフィン(上のコマ)。
(C)幸村誠/講談社
開発 | eBOOK Initiative Japan Co.,Ltd. |
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掲載時の価格 | 無料 |
ジャンル | ブック |
容量 | 15.7 MB |
執筆時のバージョン | 2.0.8.0 |
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