「YouTuber」と彼らを支えるYouTubeの仕組みとは?
AppBank の主任です。
最近、インターネット上で「YouTuber」という言葉をよく見かけるようになりました。
調べてみると「YouTube に自ら作成した動画をアップロードし、収入を得ている人」という意味もあるようです。
「YouTube に動画を投稿して収入を得る」とは一体どういうことなのでしょうか?
そこで今回は YouTuber を支える、YouTube の仕組みをご紹介します。
YouTubeの動画から収入を得る?
YouTube には「パートナープログラム」が用意されています。動画投稿者がこのプログラムに参加することで、広告から生じる収益を受け取れます。
より具体的には、動画の視聴者が動画・再生ページに表示される広告をクリック・タップしたり、広告が表示される動画の再生回数に応じて収益が得られます。
広告の種類
広告は「ディスプレイ広告」「オーバーレイ InVideo 広告」「TrueView インストリーム広告」「標準インストリーム広告」の4種類があります。
「ディスプレイ広告」は Youtube.com の再生ページなどに表示されるバナー広告です。
「オーバーレイ InVideo 広告」は動画の下部に表示される半透明な広告で、再生開始から15秒後に表示します。視聴者が閉じることもできます。
「TrueView インストリーム広告」は本来の動画の再生前・再生中・再生後に広告を再生します。広告の再生開始から5秒後にスキップできます。
「標準インストリーム広告」は「TrueView インストリーム広告」と同じですが、視聴者は広告をスキップできません。
「動画投稿で生活」も不可能ではない
再生1回・広告1クリック当たりの収益は明らかになっていませんが、注目度が高かったり、再生回数が多ければ広告から得られる収益も多くなります。
現に YouTube を運営する Google は、YouTube の広告収益が主な収入源となっているユーザーもいると発表しています。
「YouTubeの広告」はGoogleにとっても重要
YouTube を運営する Google は、その費用を YouTube のウェブページ・動画に表示する広告でまかなっていると言えます。
YouTube には動画投稿者から利用料を徴収したり、有料チャンネルを除いて、視聴者からも利用料を徴収していないからです。
そのため、動画投稿者がパートナープログラムに参加していない場合でも、Google が広告を表示させる場合があります。
権利を侵害している動画も確認を得て収益化
Google は YouTube に投稿された動画のうち、例えば著作権を侵害している動画も権利者に確認を得た上で広告を表示させ、収益を得ています。
こうして得た広告収益は Google が4割、権利者が6割を受け取るとしています。
パートナープログラムに参加している投稿者の動画は、こうした点も含む基準を元に広告掲載の可否が審査されます。
より魅力的な動画を集めるにはパートナープログラムが必要
こうした違法な動画を減らす取り組みを行う一方、Google は YouTube に「魅力的な動画」をより多く投稿してもらう取り組みも実行しています。
先ほどご紹介したパートナープログラムはその一環で、動画で収益を得られるのであれば、より多くの人が動画を投稿するようになります。
また、広告による収益を増やすには注目を集め、再生回数が伸びる「魅力的な動画」が不可欠です。パートナープログラムにはこうした動画を増やす効果があります。
さらに「魅力的な動画」を増やすため、YouTube は「クリエイターハンドブック」を公開しています。
ハンドブックでは、より多くの人に動画を見てもらうための戦略、動画の撮影・編集方法を指南しています。
この取り組みの最たる例は「YouTube Space」です。動画の撮影・編集に必要なスタジオ・機材を備えた施設で、条件を満たす動画投稿者は無料で利用できます。
さらにワークショップ・交流イベントも開催されています。YouTube Space は、ロサンゼルス・ロンドン・東京に設置されています。