App Store大変革、柱は「課金」と「広告」
Appleが、『App Store』に新しいシステムを導入すると発表しました。アプリのダウンロードに欠かせないApp Storeはどう変わるのでしょうか。
定期購読(月額課金)システムが変わる
すべてのアプリで定期購読システムが導入できる
ゲームなどにも定期購読システムを導入できるようになります。現在はニュース・出版系アプリで定期購読サービスを提供する場合に限られています。
定期購読システムは、あらかじめ定められている期間ごとにアプリ内課金を自動的に行う仕組みです。
たとえば経験値などが優遇される、月額制の有料アカウントを導入するゲームが出てくるかもしれません。
開発者がアプリに組み込めるようになるのは今秋から、おそらくiOS 10の正式リリースと同時期でしょう。
1年以上の課金で開発者の取り分が増える
App Storeでは売り上げの70%を開発者が、30%をAppleが受け取っています。これは定期購読システムでも同様です。
この仕組みが、ユーザーが定期購読を1年以上続けている場合、開発者はその売り上げの85%を受け取れるように変わります。1年未満の場合は従来通りの70%です。
開発者にとっては、ユーザーが長期的に定期購読してくれることが重要になります。
定期購読システムの導入が増えるかもしれませんが、ユーザーに定期購読を1年以上続けてもらうことも重要になるため、アプリの魅力が増すかもしれません。
この変更は2016年6月13日から反映される予定です。
検索広告が導入される
App Storeでアプリを検索した際、検索結果画面の一番上に広告が表示されます。表示される広告はApp Storeのアプリに関するものです。
インストール済みのアプリの広告は表示されず、検索内容と関連性がないアプリの広告も表示されません。
この検索広告は、まずアメリカのApp Storeで導入されます。ベータ版のテストが今夏に始まり、正式な導入は今秋、おそらくiOS 10の正式リリースと同じタイミングでしょう。
日本のApp Storeでいつ導入されるのかは分かっていません。
そのほかの変更点
現在の「おすすめ」タブには、インストール済みのアプリも表示されていますが、今後は表示されなくなります。代わりに、別のアプリが表示されるようになるそうです。
インストールしていないアプリをより多く表示することで、ユーザーがApp Storeを開く・見る頻度を高めるのが目的だと考えられます。