クソゲーの頂点に選ばれた『ぐるぐる』とは?
毎日と言っていいほどリリースされるゲーム。
新作のゲームがリリースされるたびにプレイしている方も多いのではないでしょうか。
数多くのゲームを遊んでいると、いわゆる「クソゲー」と呼ばれるものも出てきちゃいますよね。
じつはそんなクソゲーたちが、7月2日(土)に供養されていたんです。
今回は、「クソゲー供養会」で大賞を取った『ぐるぐる』の開発者に受賞した感想などを聞いてみました。
クソゲー供養会とは・・・
「クソゲー供養会」とは、「面白法人カヤック」が開催したインディーゲームの開発者向けイベントです。
「コンセプトは良いはずなのに流行らない・・・」
「誰もこのゲームの良さをわかってくれない!」
など、ノリノリでゲームを作ったもののまったく流行らなかったゲームの開発秘話を参加者のみんなで聞いて、プレイして供養し、次のゲームを当てよう!
といった個人開発者を応援するイベントです。
クソゲーの頂点に選ばれたゲーム『ぐるぐる』
そんな「クソゲー供養会」で大賞に選ばれたゲームが、円を指でなぞる『ぐるぐる』です。
© Tatsuya Takemura
30秒のあいだに何回円を指でなぞれるか、そんなゲームです。
キレイになぞらないとカウントされないので、乱暴にやってもスコアがのびませんよ!
僕は40回が最高スコアでした。
現時点で1位のプレイヤーのスコアを見てみると・・・なんと109!
30秒なので、1秒間に3.6回もなぞっていることになります。一体どうやったらこんなスコアが出せるのか。
どんなゲームにもスーパープレイヤーっているんですね。
クソゲーの開発者に話を聞いてみた
クソゲー供養会で大賞を取った開発者のたつや(@tatsuya1970)さんに、大賞を取った感想などを聞いてみました。
大賞を取った率直な気持ちを教えてください
たつやさん:
まったくの想定外で、本当に僕なんかでよかったのかなと思うこともありますが、素直にとても嬉しいです。
私に投票していただいた方、『ぐるぐる』の共同開発者のポールくんに感謝いたします。
それと、このような場を提供いただいた面白法人カヤックさんに感謝します。
私たち個人開発者は、アプリを完成させてAppStoreに公開しても、ほとんどがまったく売れませんし、誰の注目も浴びません。だから、こういった発表の場があることはとても嬉しいことです。
何度もリジェクトされて正直心が折れそうになりませんでしたか?
筆者:
発表のスライドを見させていただきましたが、Appleのリジェクト内容に驚きました。アドバイスもくれるんですね。
たつやさん:
Appleのリジェクト内容ですが、プレゼン用に面白おかしくおおげさに伝えてますので、ここまで露骨な表現ではありません。言っている意味合いは同じなんですけどね。
▼実際にプレゼンで使われた資料。リジェクト内容がすごい。
それにしても、Apple様が救いの手を差し伸べてくれたのにはとても驚きました。
最近の審査は1〜2日で結果が出るのですが、これを作ってた約1年前までは1週間から10日くらいかかってました。だから、そんなにも待ってリジェクトされるのはとても心が折れました。
よく精神がもったなと思います。
いままでで、1番当たったアプリはなんですか?
筆者:
これまでに10作品のアプリをリリースしていますが、1番当たったアプリはなんですか?
たつやさん:
『Mind-Reading』という、心のなかで思っている数字を当てるアプリです。
5年前に1番最初に作ったアプリなんですが、すごくしょうもないのに、いまだに1日20件くらいはダウンロードがあります。
現在まで92カ国、32,000ダウンロードの実績があります。なお、それ以外はほとんどダウンロードされていません。
『ぐるぐる』の最高スコアを教えてください
たつやさん:
40回です。
筆者:
・・・あれ?(僕のスコアと変わらない)
『ぐるぐる』を120%楽しむ方法を教えてください
たつやさん:
そもそもクソゲーなので、1番難しい質問ですね。
強いていえば、スコアランキングがあるので、「このゲームくだらねー」とか言いながらみんなでワイワイ競争したらいいのではないでしょうか。
あと、僕がずっと頭にイメージしていたのが、大人数で一斉にぐるぐるするシュールな光景です。たとえば、電車を待っている人が全員ぐるぐる。エレベーターで全員ぐるぐる。フラッシュモブでぐるぐるなど。
今後リリース予定のクソg・・・アプリを教えてください
たつやさん:
じつは、アプリがまったく売れないので、10作品目を区切りに一旦アプリの開発から離れるつもりでした。最近はWebサービスの開発をコツコツしていたのですが、今回クソゲー大賞を取ってしまったので、再び何かクソゲーを作りたくなりました。(まだノーアイディアですが)
「供養」という形で開発者を応援するイベントだった
開発から離れるつもりが大賞を取ったことで再び開発したくなったというたつやさんのお話を聞いて、今回のクソゲー供養会は個人開発者を応援するとても素晴らしいイベントだったのだなと感じました。
今回が第1回目だったということで、個人開発者にとっては今後も続けてほしい会になったのではないでしょうか。
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・販売元: Tatsuya Takemura ・掲載時のDL価格: 無料 ・カテゴリ: ゲーム ・容量: 8.1 MB ・バージョン: 1.04 |