ニッポン放送の吉田アナが語る新しいラジオ『Hint(ヒント)』とは?
みなさん、ラジオを聞くのは好きですか?
僕は学生時代にラジオを聞きながら勉強をしていました。
最近ではスマホでラジオが聞ける『radiko(ラジコ)』がタイムフリーとなり、1週間分のラジオが聞けるようになったのでまた頻繁にラジオを聞くようになりました。
そんななか、ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーの一声から始まった、新たな放送ができるラジオデバイス『Hint(ヒント)』は、なんとラジオからスマホにURLを送れるというものなんです。
「音声だけのラジオでURLを送れるってどういうこと?」って思ったので、直接お話しを伺ってきました!
量産体制に向けて進めている現在の進捗状況や、デバイス本体の変更点なども話してくれましたよ!
新しいラジオデバイス『Hint』についてはこちら→ Hint-ヒント- ラジオ局が作る本気のラジオ
「カッコいいラジオが欲しい」の一声から始まった
スマホにURLを送信できるラジオデバイスとは。
筆者:
Hintを使えば、ラジオからスマホにURLを送れるということですが、開発の経緯を教えてください。
吉田アナ:
開発の経緯で言うと、まず「カッコいいラジオが欲しい」というところから始まって、カッコいいラジオを今作るんだったら、IoT(モノのインターネット)にしなきゃいけないと思ったんですよ。
それでHintにWi-Fiを搭載しようかとか、3Gの回線を入れようかとかそういった話をしていたんですけどネット接続をHintに持たせるのはおかしいなと思ったんです。みんなはネットに接続できるスマホを持っているわけですから。
でもインターネットには繋げたいと思ったときに、Hintからスマホへ流れるきっかけがあればいいなと思ってビーコンにしました。
Hintが搭載しているビーコンで何ができるのか
BLEビーコンを使うと、スマホに直接URLを送れます。
例えば、ラジオで流れた曲がいい曲だと思ったときに、ラジオ局がアーティストのホームページやiTunesのURLなどをHintを介してお手持ちのスマホに送ることができるんです。
ビーコンが発信するデータ(URL)は、ラジオ局からDTMF音(電話のダイヤル音)を流すことでいつでも別のデータ(URL)に変えることができます。
ラジオから「ピ・ポ・パ・ポ」と聞こえたら、スマホに何かしらのURLが送られるわけなんです。
吉田アナ:
Hintから送られるURLをスマホで受信するためには、Chromeがインストールされていることが条件なんです。iPhoneの場合だとウィジェットにChromeを追加するとそこからアクセスできます。
ラジオでURLを配信できることの価値ってなんですか?
吉田アナ:
僕はラジオでURLを配信できることに無限の価値があると思っています。
情報によっては、映像や紙面で伝えた方が良い場合ってあるんですね。
経験談としてなのですが、震災があったときに地域ごとに何時何分まで停電するという輪番停電(計画停電)がありました。どの地域がいつ停電するのかという内容なので、情報としてはとても重要なのですが音声で伝えるのには向かないんです。
自分の住んでいる地域の情報がいつ読まれるかわからないので、ずっと聴いていないといけませんからね。
例えばこういった情報だと、自分の地域を確認するために地図上に停電する時間が書かれていた方が良いじゃないですか。
またその当時は、東京電力のサイトに輪番停電の情報が載っていたんですけど、サーバーにアクセスが殺到してしまって誰もアクセスできないという状態になっていたんです。
それで偶然アクセスできた人が輪番停電の情報が書いてあるPDFファイルを自分のパソコンにダウンロードして、自分のサイトでお知らせしていますと番組にメールを送ってくれたことがあったんですね。
ただ、URLを口で伝えるのも難しく、また個人のサイトだったので「◯◯」で検索してくださいということもできなかったんです。そのときに、何らかの形でURLを配信できたらいいなという思いがずっとあって、Hintを作るときにビーコンでURLを送れるようにしたんです。
『Hint』って見た目がラジオっぽくないですよね。
筆者:
ラジオって四角いイメージがありました。Hintは見た目だけだとラジオだと思わないですよね。
吉田アナ:
そうですよね。世界中の方にラジオの絵を描いてくださいと言ったら、ほぼほぼ四角い絵を描くと思います。
吉田アナ:
すごく簡単に描きましたが、この程度でもラジオって答えてくれますよね。
さっきも言っていたように、Hintは見た目ではラジオってわからないじゃないですか。
僕は当たり前ですがラジオが好きで、かつガジェッターでもあるのでラジオのカッコいいものが欲しかったんです。
吉田アナ:
このデザインに関しても、例えばスピーカーだと音が良く聴こえるポイントに座ってちゃんと「聴く」っていうのがあると思うんですけど、ラジオはそういったものではなくて、部屋でかけてなんとなく「聞く」ものだと思っています。
そうすると、無指向性のスピーカーが良いなと。360度どこに居ても聴こえるので。
なので、「とりあえずつけておこうよ」というのがこのデバイスのメッセージですね。
吉田アナ:
こだわった点としては電源を入れた瞬間にラジオが聞けるようになっている点です。ここは僕がエンジニアさんに無理を言ってこだわらせてもらいました。デバイスの上部をタッチするとすぐにラジオが流れます。
吉田アナ:
また、ラジオ局のチャンネルのダイヤルと音量のダイヤルはデバイスの上部にあります。ダイヤルを回すだけでチャンネルを切り替えられます。
吉田アナ:
そのほかに、Hintはラジオ以外にBluetoothスピーカーにもなります。これもデバイスの上部をタッチするだけでラジオと切り替わります。
筆者:
操作するところがデバイスの上部にまとまっているのは嬉しいですね。
Hintの販売に向けての進捗状況はどのような感じですか?
吉田アナ:
7月の段階でプロトタイプはできていたんですよ。ここから、クラウドファンディングを始めて量産体制に持って行こうという話で、ありがたいことに出資していただいた金額が大幅に超えたためかなり細部にもこだわれるようになったんです。
なので、今まさにその細かいところの仕様を決めている段階です。今日もこの取材のあとに会議があります。
筆者:
なるほど、それは完成が楽しみです。
変更があったところで何か教えてもらえることはありますか?
吉田アナ:
クラウドファンディングの発表当初は、バッテリー式なので本体充電はできませんと書いてあったんですけど、本体充電はできるようにしました。
それと、チャンネルのダイヤルと音量のダイヤルを逆にします。以前はチャンネルが上で音量が下でしたが逆にします。
今回紹介したHintは、来年(2017年)春に一般販売予定です!
筆者:
吉田さん本日はありがとうございました!Hintの一般販売が楽しみです!
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