【レビュー】『D×2 真・女神転生 リベレーション』は思った以上に『メガテン』【TGS2017】

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(文:塩田信之)

忌憚のないところで言えば、コアなメガテンユーザーであればあるほど、『D×2 真・女神転生 リベレーション』(以下『D×2』)には期待を寄せるとともに、それと同じくらいの懸念を抱いていることでしょう。

不安を感じる理由はさまざまありますが、「アトラスではなく、セガが開発していること」「キャラクターデザインやシナリオを、これまで『メガテン』に関わったことのない方が担当していること」のふたつが特に大きいのではないかと思います。

悪魔のデザインも変わっていたりするとまた不安が大きくなるのですが、これまでに発表されているトールなどの3Dモデルを見る限り、金子一馬デザインをかなり忠実に立体化していますから、そこはひとまず気にしなくてもよさそうです。

今回の東京ゲームショウで『D×2』を試遊できるというお話を聞いて、一も二もなくインプレッション記事を引き受けることを選んだ私こと塩田信之は、そうした懸念を払拭すべくビジネスデイ初日の開場と同時にセガブースへと駆け付けました。

セガゲームスブース内に設けられたアトラスコーナーは、メインステージ横のセガタイトルの試遊台が多数並ぶ中、一番手前の目立つところにあります。ステージ観覧スペースから見えるくらいの位置に『真・女神転生STRANGE JOURNEY』の「デモニカスーツ ヘルメット」の展示ケースがあり、並んでアトラス・ヴァニラウェアタッグによる新作『十三機兵防衛圏』のロボとコスプレイヤーさんが並ぶ撮影ステージ、『ファンタシースターオンライン2』のコスプレイヤーさんのお立ち台があって、そこに試遊台の順番待ち列が作られていました。セガのメインステージを見た後、コスプレイヤーさんに魅了されながらそちらに移動すると、すぐに待機列に並ぶことができる絶好の配置です。

▼デモニカスーツ ヘルメット
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しかしながら、私の目的はあくまでも『D×2』です。コスプレイヤーさんには目もくれず、他の試遊台も後回しにして直行します。今回『D×2』の試遊台として用意されているのは2種類。『D×2 真・女神転生リベレーション 特別試遊バージョン』と、『D×2 真・女神転生リベレーションVR』です。

「ん? どういうこと?」とどちらに並ぶべきか悩みましたが、「特別試遊バージョン」がスマートフォンの実機で試遊できるもの、「同 VR」はゲーム中の3DCGモデルをほぼそのまま使用したゴーグルとヘッドセットを装着してバトルシーンを体験できる特別プログラムです。どちらから試してみても問題ありません。操作系もゲーム内容もまったく異なります。

なお、「特別試遊バージョン」は8台ほど用意されていますが、「VR」は3台しかない上ゴーグル等の装着などセッティング時間もかかるため「VR」の試遊チャンスの兆候は逃さないほうがいいでしょう。

スマホ版『メガテン』はコアユーザーでも楽しめるのか

さて今回の「特別試遊バージョン」は、もちろん完成版ではないので遊べる範囲が限定されています。

スタート画面から始まり、チュートリアルの後自由に遊べるようになりますが、自由に遊べる要素は、合体パーティー編成、そして「アウラゲート」と呼ばれるダンジョンを探索するモードと第1章に限った「ストーリー」モードです。

▼3Dダンジョン アウラゲート
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ダンジョンに入れば敵となる悪魔とエンカウントもしますし、場合によっては会話による「交渉」を経て仲魔にすることもできます。試遊の終了は10分ほどの時間制限で自動的にやってきてしまうため、用意されているすべての要素を遊ぶことは難しいかもしれません。私もそうだったのですが、隅々までチェックしようしたり、要所でメモを取りながらだと、あっという間に制限時間が来てしまいます。

チュートリアルの段階で操作方法を教えてもらえる戦闘システムについては、これまでにも発表されている通り『真・女神転生III-NOCTURNE』以降の『真・女神転生』シリーズで標準的となった「プレスターンバトル」が採用されています。スマホ向けにアレンジは施されていますが、おおむね『真・女神転生IV』などの3DS版に近い操作感になっています。

▼チュートリアル画面
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プレスターンバトルは、相手の弱点となる属性の攻撃が成功すると、相手の攻撃ターンにならず再度攻撃が可能となる『メガテン』の特徴的なゲームシステムです。相手の弱点を常に意識してそれに合わせた攻撃を選ぶ必要があるため、特にスマホ等のRPGでありがちな「何も考えなくても戦える」システムとは異なる「ちょっと難しい」システムではあります。しかも、相手も同じように自分の弱点を突けば反撃できないまま続けて攻撃を受けることになってしまい、ザコ戦といえど気の抜けない戦闘が続きます。そんなストロングスタイルな戦闘も『メガテン』の大きな魅力のひとつなのです。

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実は、『D×2』ではそんな「ちょっと難しい」戦闘システムも簡単に楽しめるよう作られています。戦闘時に「AUTO」を選ぶと自動で戦ってくれる「オート戦闘」が搭載されているわけですが、プレスターンバトルで有利に戦うことができるよう「すでに知っている弱点を自動的に突いてくれる」機能が付加されています。

『メガテン』に「オート戦闘」は古くからありましたが、昔はオートにしたままダンジョンを歩き回っていると「物理攻撃反射」の特性を持つギリメカラなどの悪魔と遭遇した際に全滅の憂き目を見ることがありました。今回のオート戦闘ではそうした「事故」に遭うことはまずなさそうですし、さらには「オート交渉」の機能も用意されているスマホゲームとしてユーザーへの配慮がなされたアレンジが加えられています。

そんな遭遇した相手を「交渉」で仲魔にするシステムも、『メガテン』の大きな特徴になるわけですが、今回の「試遊バージョン」にも「交渉」システムは搭載されています。ただ従来の『メガテン』と違って戦闘中のコマンドとして「TALK」を選ぶ形ではなく、ランダムで「交渉モード」に移行する仕組みになっています。試遊中に必ず「交渉」ができるとは限らないということは理解しておいたほうがいいかもしれません。

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「交渉」は基本的に悪魔から提示された選択肢を選ぶ形で進行する、『真・女神転生』初期からのオーソドックスなスタイルです。答えによって仲魔になるかどうかだけでなく、アイテムなどを要求されたり逆にくれたりすることもありますが、悪魔は気まぐれなので選んだ選択肢に対する反応がいつも決まっているとは限りません。悪魔との会話そのものを楽しむつもりでプレイするスタイルも『メガテン』らしい遊び方ですね。

仲魔となった悪魔たちを「合体」させるのが、アジトからメニューを選択することで行ける「偽神教会」です。『メガテン』シリーズでおなじみの「邪教の館」にあたる施設ですね。「偽神」という名称が気になりますし、「教会」と呼ばれていることからシリーズでおなじみの「メシア教会」が連想されますが、今のところ館のオヤジにあたるキャラクターもおらず、ストーリーに絡んでくるかどうか、「偽神教会」の名称の意味が明らかになるかどうかはわかりません。実に気になるところです。

「試遊バージョン」で遊べる範囲では、主人公が「リベレイターズ」と呼ばれる「ディーツー(「デビル・ダウンローダー」=『D×2』のこと)」たちが多数所属する組織の一員で、「メガキン」と呼ばれる男性はその東京支部のリーダーであることが語られます。そして「リベレイターズ」がやはり多くのディーツーを擁する「アコライツ」という組織と対立していることなどが明らかになるのですが、具体的にどのようなストーリーが展開していくのかはわかりません。

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今作でシナリオを担当しているのは、小説家として多数の作品を発表してきただけでなく、近年はテレビアニメ『PSYCHO-PASS』、同劇場版等のアニメの脚本・シリーズ構成を手掛けていることでも知られる深見真氏です。ダークな雰囲気の作品を描くことも多く『メガテン』にうってつけな作家であることは間違いありません。セガブースメインステージで行われた『D×2』プログラムで本作の山田理一郎プロデューサーが明らかにしていましたが、シナリオを依頼した際に深見氏自身から「『メガテン』ならぜひやりたい」との意向があって実現したコラボレーションということになります。どのようなストーリーが紡がれることになるのか大いに期待したいところですね。

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なお、今回キャラクターデザインを担当されている『逆転裁判』シリーズ等で有名な岩元辰郎氏も、「『メガテン』だったらやってみたい」ということで参加されることになったという経緯があります。もともと『D×2』という企画自体、セガ内の『メガテン』好きスタッフたちが集まって制作しているタイトルですから、「ファンの立場から見た『メガテン』らしさを追求した作品と言えそうです。

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少し話が逸れてしまいましたが、合体の話に戻りましょう。「試遊バージョン」で試すことができたのは「二身合体」のみです。合体の手順には素材となる2体の悪魔をそれぞれ指定する「素材から」モードと、手持ちの仲魔で作ることが可能な悪魔を選ぶと必要な素材悪魔の組み合わせが表示される「結果から」モードがあります。いわゆる「逆引き」になっていてわかりやすい「結果から」モードのほうが『メガテン』初心者にもわかりやすい合体と言えます。

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しかし「素材から」モードもおろそかにするわけにはいきません。その悪魔を素材に合体すると、合体結果としてそのスキルを受け継いだ悪魔ができる『メガテン』で強い仲魔を作る上で欠かせない「スキル継承」システムが実装されていることがわかります。

▼(左)二身合体(結果から)/(右)二身合体(素材から)
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プレスターンバトルで自身のチームに例えば「雷」に弱い悪魔がいたりすると、その攻撃を受けたときに相手がもう一度攻撃できてしまいます。そんな危機的な事態をを防ぐためには、弱点を持つ悪魔に「雷耐性」や「雷反射」といったスキルをつけてあげればいいわけです。

しかしそれを実現させるには、目的の継承可スキルを持つ悪魔を合体素材として集め、合体表とにらめっこしながら結果を求める計算をしたりと苦労を積み重ねることになります。それでも目的のスキルをつけた悪魔は経験値を貯めてのレベルアップとは次元の違う「強さ」を獲得できるわけですから、一度味わってしまうとやめられない楽しさがあるのです。

山田プロデューサーに寄ると、『D×2』でもっとも重視したのはこの作品を通じて、今まで遊んだことがなない人にも「『真・女神転生』の魅力を伝えたい」とのことで、「魅力」としてまず挙がったのが「交渉」「合体」「スキル継承」でした。合体を繰り返すことで思い通りの悪魔に成長させていく「悪魔のカスタマイズ」の面白さは『D×2』の「キモ」と言えるでしょう。

▼プロデューサー 山田理一郎さん
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「試遊バージョン」ではいわゆる「ガチャ」に相当する「召喚」を試すことができなかったのですが、山田プロデューサーとしては「ガチャ偏重」にはせず、基本的にはダンジョン探索と交渉を通じて仲魔を増やしていけるようにしたいとのことでした。ガチャを行うことで合体素材を集めるなどの時間と手間を軽減できるようにはなりますが、あまり課金を意識することなく手軽に遊べ、しかも奥深い楽しみを味わえるようにすることこそが『メガテン』らしさに繋がるとの語って下さいました。

なお完成版では今回選ぶことのできなかった「多身合体」も楽しめるようです。わざわざ「多神」としているからには、恐らく「三神」だけには終わらないものと期待してしまうわけですが、例えば武器防具と合体させる「剣合体」みたいな要素も搭載されるのかが楽しみです。神話や伝承に基づいた悪魔同士の関係性を合体に反映させた「特殊合体」などもぜひ見てみたいところですね。

キャラクター、悪魔、ストーリー、システム等まだまだこれから発表されていくことになりますが、今作スタッフの言わば『メガテン愛』の結晶となるこの作品がどれだけの「メガテンらしさ」を見せつけてくれるのか続報と年内予定のリリースが待ち遠しいところです。

悪魔の後ろ姿もじっくりと拝めるVRコンテンツ

おっと、もうひとつの試遊コンテンツ、『D×2 真・女神転生リベレーションVR』についても触れておかなければいけません。こちらは、『D×2』で実際に使用している悪魔の3Dモデルをもっとよく見てもらいたいというスタッフの思いから実現した特別プログラムです。『D×2』の企画が決まる前に、『メガテン』好きなセガ開発スタッフがアトラスから悪魔の素材データ提供を受けず自発的に造り上げてしまった北欧神話の戦神トールなど、悪魔たちのハイクオリティな3DモデルをVRバイザーを通してさまざまな角度からじっくり見ることができます。

試遊はバイザーとヘッドセットを装着した上で、プレイヤーキャラクターが持つパッドとタップ操作を行う「手」に相当するデバイスを手にして行います。見上げるような巨大なトールを前に、パッドを操作して仲魔のケルベロスとピクシーを召喚して戦うという流れで、『D×2』の戦闘を現場に立った視点で体験できるというものです。

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仲魔たちがこちらを振り返ってくれたり、ピクシーは普段見えない後ろ姿を拝めるといった要素も『メガテン』ファンに嬉しい内容ですが、戦闘が進んでいくと舞台となっているビルが一部崩壊したり、トールを倒したと思ったらさらに強い悪魔(これは実際に見てのお楽しみ)が現れ、味方にも驚きの悪魔が応援に駆けつけてくれるなど見どころ満載の試遊となっています。

現在のところこの「VR」自体を製品化するなどの予定はないということですから、この機会を逃すと2度とプレイすることができなくなってしまうかもしれません。会場を訪れる『メガテン』ファンには、ぜひとも体験していただきたいものです。

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