【アプリレビュー】『サーヴァントオブスローンズ』瞬時の駆け引きが楽しいリアルタイムカードバトル
スクウェア・エニックスから配信中のリアルタイムカードバトル『サーヴァント オブ スローンズ(以下、サヴァスロ)』。
数十種類あるカードの中から8枚を選んでデッキを組み、相手の砦や本拠地を破壊すれば勝利となります。
ここ1、2年で人気が出たこの手のジャンルですが、筆者はほとんど触ったことがなく、今回のサヴァスロで初めてしっかりとプレイしたので、どこが面白いと感じたか、どのような人にオススメかを紹介したいと思います。
瞬時の判断が求められる1対1のリアルタイムバトル
敵の本拠地を落としたほうが勝ち
本作の勝利条件は、「敵の本拠地を落とすこと」。つまり、本拠地のHPを削りきったほうが勝ちとなります。しかし、本拠地の前には2つの砦があります。まずは砦を落とすことを目指しましょう。
対戦時間は3分と決められており、もし制限時間内に本拠地を落とせなかった場合、砦を多く落としていたプレイヤーが勝ちとなります。

本拠地を落とすのは難しく、3分を過ぎた時点でどちらも砦の数が同じだった場合はサドンデスモードに突入。よりはやく砦or本拠地を落としたほうの勝ちとなります。
たとえばサドンデス突入時にお互いの砦が1個落とされた状態で、敵がこちらの本陣のみを攻めていた場合、先にこちらが相手の砦を落とせれば勝ちとなります。この場面での駆け引きが結構面白く、本拠地を落とすことが目標ではあるものの、砦を攻めたほうがいい場合があるのです。
「肉を切らせて骨を断つ」といった具合に、残り時間を気にしつつ、本拠地を捨ててでも敵の砦を落としに行くような戦略をフィールドを見つつ瞬時に判断していく必要があります。
▼サドンデスモードに突入するもこの時点でほぼ負けが確定している場面。

8枚のデッキでの読み合い
本作にはユニットを召喚する【SERVANT(サーヴァント)】、特殊効果を発動させる【SPELL(スペル)】、一定時間効果を発揮し続ける【TOWER(タワー)】と大きく分けて3種類のカードが存在します。この中から8枚を選んでデッキとして使用します。

カードの能力は様々で、たとえば同じサーヴァントでも敵サーヴァントをメインに攻撃するものや、敵の砦やタワーだけを攻撃するものなどがあります。
敵サーヴァントを攻撃するものの中でも移動速度は遅いものの攻撃力が高いものや、敵を足止めする特殊効果を持っているものなど多種多様です。
▼砦を破壊するのに重宝する「アカズキン」。

数の暴力で攻め込むデッキやスペルで敵を阻害しつつ砦のみを狙うデッキなど、自分の好みを全面に押し出したデッキを作成することが可能。8枚という制限された数の中でどの組み合わせだったら自分の理想とする勝利を掴むことができるのかを考えるのがとても面白いです。
もし通用しなかったとしても、組み合わせを成功させるためにほかのカードを変えるのか、そもそも組み合わせ自体を変えるのか、正解が無いなかで何通りもの考え方があるのが本作の魅力だと思います。
▼砦破壊をメインに組んでいる筆者のデッキ。ほかにもタワーを使って遠くからチクチク削るデッキなども作っています。

大抵、カードゲームは高ステータスのカード(だいたい高レアリティ)が強よく、それでデッキを固めてしまいがちです。ですがカードにはマナコストが設定されており、ステータスが高いものは比例してマナコストが高くなります。コストの高いカードで固めてしまうとカードを出すのに時間がかかり攻め込まれてしまうので、いかに低コストで高コストの敵を抑えられるかが鍵になってきます。
本作では最低レアリティで最高レアリティのカードを倒すことも可能なので、本当にどのカードを使うか悩みます。
▼中央にいる最高レア「ラグナロク」を最低レア「ハーピーの群れ」で対処している場面。


何時間かプレイして筆者が気付いたのは、「勝つため」のデッキではなく、「負けないため」のデッキを組むほうが勝率が上がるということです。
最初は「これとこれを組み合わせて、次にこのカードを出せば砦を落とせるだろうから……」と相手を攻め続けるデッキを考えていたのですが、それだと自分の考えていた戦略を崩されたときに体制を立て直すのが難しかったのです。
それからは「敵がこのカードを出してきたときに対抗策としてこのカードを出せるようにしよう」と、勝つための最低限の方法は用意しつつ、相手が対抗策として出してきたカードに対抗できるようなカードをデッキに組み込むようにしました。
少しずつ勝率が上がり、レートは1750を超えチャンピオンクラスまで行くことができました。
▼配信当初からちょこちょこ遊び続けてやっとのチャンピオンクラス。

本作ではレートによって回せるガチャが変わり、1750を超えてからすべてのガチャを回せるようになります。言ってしまえばここからが本番ですね!
ガチャが解禁されるということは、今までになかったカードを相手が使ってくるということです。これまでとはまた違った立ち回りを要求されるのでまた戦略の練り直しになるのですが、デッキの構成に悩まされるのは久しぶりの感覚でした。
タイミングがすべてを決める
本作ではカードを出すタイミングが一番重要と言っても過言ではありません。デッキを組んだ際に考えた組み合わせも出す順番を間違えてしまえば通用しないですし、相手の戦略を潰すタイミングを狙って邪魔をするのも大事です。
とくに大事なのが、敵サーヴァントの標的を集めること。
砦を一つでも壊されてしまうと守るのが一気に難しくなるため、敵サーヴァントが砦に向かってきたら標的が砦以外に向くような位置にサーヴァントを置く必要があります。ただ、カードを出してすぐに召喚できるわけではないので、出すタイミングが重要になってきます。
▼砦に向かって突進する「ケンタウロス」を「アンドロメダ」で引きつける図。今考えれば「迅雷」で足止めして「ワーライオン」を出したほうが良かったか。


そう、カードを出すタイミングが重要なのです!(大事なことなので2回言いました)
手持ちのカードから、どのカードをどの順番でどのタイミングで出すか、刻一刻と変わる戦況を前に脳みそをフル回転させて考えるのはめちゃくちゃ楽しいです。
本作にはバトルを見返せる機能があり、負けた場合にどうプレイすれば良かったのかを振り返れるのが嬉しかったです。
▼試合のリプレイを見られるほか、戦った相手のデッキを見ることもできる。


「あのプレイングミスをしないように気をつけて今度は勝つぞ……!」という思いを胸に、また新たなバトルへと向かうことができます。
一人プレイでも歯ごたえあるバトルが楽しめる
本作では対人戦以外に、一人で楽しめるクエストモードがあります。最初のうちはクエストモードでゲームの流れを掴み、ある程度慣れてきてから対人戦に行くほうがいいと思います。
ただ、このクエストモードが単なるチュートリアルと思ったら大間違い。普通に難易度が高く、下手したらやられることもあります。
まぁそれもCPUがコストを無視したカードの出し方をするからなのですが……(笑)
しかしこれは、立て続けに敵サーヴァントを出されたとき、手持ちの手札でどのようにしのげばいいのかを考える特訓になったので個人的には悪くないなと思いました。
あらかじめ用意されたデッキで挑むイベントクエストなどは、詰将棋のように解法を探していく楽しさがあります。総じて難易度は高めですが、対人戦に使えるテクニックを磨く場所として最適です。
▼ストーリーでは<アルカナの欠片>の力を持つ「ロード」たちの熱い物語を楽しめます。


MOBAやRTS好きにオススメ
『サーヴァントオブスローンズ』は、MOBAの戦いをRTSでやっているようなゲームだと思いました。
しかし、MOBAほどシビアなアクションを求められず、RTSほど長時間戦うこともない、スマホならではのサクッと遊べる対戦ゲームです。
筆者は記事執筆時、チャンピオンIクラスで勝率は5割を切る程度のへなちょこな腕前ですが、それでも楽しく遊べています。もちろん負けが込むと「クソー!」となることもありますが……(笑)
サーヴァントオブスローンズの配信が始まったのは1月末。
まだ配信開始から1ヶ月とちょっとなので今から始めてもまったく遅くはありません。
むしろある程度いろんな人の戦略がネットに集まり盛り上がっている状態なので、先人たちの知恵を借りつつ自分にあったスタイルを模索できるので始めやすい時期だと思います。
この記事を読んで気になった人はぜひ一緒に遊びましょう。私は先に戦場で待っています!
……あ、お手柔らかにお願いしますね。
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・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd. ・掲載時のDL価格: 無料 ・カテゴリ: ゲーム ・容量: 102.9 MB ・バージョン: 1.3.0 |