一番闇が深いのはシャスポー!? 古銃の美しさにひかれた原案担当の八破ツバシさんに聞く『千銃士』インタビュー
LINEとマーベラスが共同開発をしている3月22日配信予定のスマートフォン向けアプリ『千銃士』の開発者インタビューをお届けします。
『千銃士』は、レジスタンスとなって古銃の化身「貴銃士」を育て、現代銃を擁し圧倒的戦力を持つ世界帝軍に戦いを挑む「貴銃士×育成ゲーム」です。
古銃VS現代銃という斬新な設定や、圧倒的不利を覆す&キャラクターソングが流れる「絶対高貴」システム、木下さくら先生をはじめとした豪華クリエイター陣など、さまざまな見どころで話題を集めているタイトルです。
お話を伺ったのは、原案担当の八破(やは)ツバシさん(マーベラス)と、ディレクターの大徳さん(マーベラス)。事前登録中で、3月22日の配信間近の本作について、企画制作のきっかけやキャラクターの作成秘話などをお聞きしました。(文:マギマギ)
きっかけは、学生時代に知った美術品としての古銃の美しさから
ーーまずは、おふた方の『千銃士』開発に関する役割について教えてください。八破ツバシさんは原案と伺ったのですが。
八破ツバシ:はい、自分は世界観とキャラクターの構築を主に行っています。
『千銃士』はゲームだけでなくグッズやキャラクターソングなど、さまざまな展開をしていくのですが、それらすべての元になる原案者というスタンスです。
大徳:私はゲームのディレクションを担当しています。スケジュール管理やプロモーションといったゲーム全般を見ている立場になるのですが、もうひとつ大きな役割としては、八破ツバシが考えているコンセプトを聞き出しながら、一緒に作っていくというところですね。
「こういうのはどうだろうか?」と聞かれたら、こちらでもアイディアを出したりとか、作品全体を作っている八破ツバシをサポートしているようなポジションでもあります。
ーーありがとうございます。では、そもそものプロジェクトの立ち上げのきっかけはなんだったのでしょうか?
八破ツバシ:元々自分は学芸員になりたいと思っていて、学生の頃は日本の美術史を専攻していました。そのときに西洋美術もあわせて学び、昔の王侯貴族が持っていた銃がとても美しいものであることを知りました。
その後ゲームプランナーとなり新しいゲームの企画を考えていた際、古銃をモチーフにしたゲームはどうだろうかと思ったんです。
ーーなるほど。単に「銃の擬人化」ではなく、学芸員を目指して勉強していた際の知識とあわさって企画が生まれてきたわけですね。
八破ツバシ:はい。普段から美術展にもよく足を運んでいるのですが、フランスのロココ様式や、アルフォンス・ミュシャの展覧会なども、行ってみると女性のファンが多いなあ、という印象で。
考えてみれば『ベルサイユのばら』や西洋のおとぎ話に出てくる王子様のように、金髪のキラキラした人たちが華やかなドレスやかっこいい軍服を着てワルツを踊るような、そういう雰囲気が好きな女性は多いのかなと。
だから古銃をそれぞれ高貴な男子に見立てることで、女性が楽しめるコンテンツにできるのではないかと思い、今の企画となりました。
大徳:八破ツバシは、すごく歴史も詳しくて。
本作のキャラクターを作っていくとき、開発チームがキャラの設定を八破に聞くんですが、そうすると「この戦争では、この銃とこの銃が使われている」とか、銃の設定だけでなく、その時代の歴史もかなり詳しく教えてくれます。元々、歴史も好きなんでしょうね。
八破ツバシ:歴史は好きですね。ただ『千銃士』の歴史は、とにかく範囲が広いので。調べることは本当に多かったですが、その作業も楽しみながらできました。
大徳:本作は歴史好き、特に西洋史が好きな方に絶対興味を持ってもらえる内容になっているので、古銃だけじゃなく歴史好きなところも、本作を生み出したきっかけになっているんじゃないかと、一緒に作っていて思いました。
ーー企画を作る際に、古銃などたくさんの情報が必要になったと思いますが、どのように調べたのでしょうか?
八破ツバシ:企画を作り始めてからは、ずっと図書館に通い詰めて調べていました。古銃の専門書も見つけては購入しましたが、日本だと本当に情報が少なくて、ネットで洋書をひたすら表紙買いしました。
これは古銃が載ってそうだなと思うものをどんどん買って、船便で何週間かして届いたらぱっと開けて掘り出し物を探すっていうのを、コツコツと。
それをやっているうちにどんどん銃にハマっていって、個々の銃が持つ歴史のエピソードや、こんな人がこんな銃を持っていたんだとか、掘れば掘るほど楽しいという感じでしたね。
ーー八破ツバシさんの探求心が、本作の魅力に繋がっているわけですね。
古銃のキラキラした王子様的な魅力と、スタイリッシュでミステリアスな現代銃の魅力
ーー世界観としても「古銃VS現代銃」という斬新な設定になっていますが、こちらはどういった経緯で決まったのでしょうか。
八破ツバシ:古銃を味方にするというのは、最初から決めていました。古銃が持つアンティーク風な見た目の雰囲気のままに、高貴でかっこいい王子様です。
対して現代銃にも、また別のかっこよさがありますね。黒くてごつごつしていて、スタイリッシュでミステリアスみたいなところが現代銃の魅力で、古銃のキラキラした王子様的な魅力とはまた正反対の良さがあると感じます。
これを活かすため、「光と闇」の対立構造にしました。どんな作品でも悪役が好きな方は一定層いると思うので、そういった方にも楽しんでもらえるのかなと思います。
ーー確かに敵味方それぞれ、タイプが違うかっこよさがありますよね。デザイン的にも対比させるようにしているのでしょうか?
八破ツバシ:そうですね。古銃は昔風の軍服を着ていて西洋アンティーク的なデザインなのに対して、現代銃はスーツを着てスタイリッシュなイメージになっています。

ーーでは、次は主人公についてお聞きします。主人公が貴銃士たちを癒す「メディック」となっていますが、なぜこの職業になったのでしょうか。
八破ツバシ:主人公と貴銃士もある種の対立構造になっています。
銃は、防御するにも攻撃するにも「対象を無力化する」という性質の存在です。それに対して主人公は、傷ついたものを癒すという立場なので、両者は絶対に重ならない対極の存在なんです。
正反対の性質を持つ同士が一緒に戦っていくところに、ロマンがあると感じました。
大徳:「主人公が貴銃士たちを回復させる」「貴銃士たちは高貴力を高めて、絶対高貴になって心銃という必殺技を使う」という部分は企画当初から決まっていたので、それに合わせてゲームシステムを作りました。
いつでも回復できるようにするのか、ある程度使えるまで時間が必要なのかなど、細かい部分で悩んだところはありましたが、コンセプトに合わせて決めていった感じですね。
銃の時代考証からデザインを決めていく。キャラクターデザインに関する裏話
ーー続いて、キャラクターデザインについて教えてください。どのようにしてキャラクターを生みだしているのでしょうか?
八破ツバシ:キャラクターの見た目には、銃の形状や模様、また当時その銃を持っていた国の軍服だとか、その人物にかかわるモチーフだとかを盛り込むので、まずはそこを全部調べあげるところから始まります。
この銃はどこの時代のどこの国のもので、そのころの戦争はどんなだったんだろうとか、軍服の細かい仕組みや飾りとか。
キャラクター性からモチーフが生まれることもあります。たとえばニコラとノエルだったら、将来はナポレオンのようになりたいと常々語っている「ナポレオンの卵」ということで、衣装に卵のモチーフが入っています。
そういったネタやアイディアなどキャラクターデザインに使えるモチーフを集めて、それをまとめてざっと自分の方で組み上げてラフを起こし、それを元にキャラクターデザイン担当の木下さくら先生にデザインを起こしてもらいました。
ーー現代銃はいろいろな方がデザインされていますが、古銃のキャラクターデザインは木下先生で統一されているんですよね。起用の決め手はなんだったのでしょうか?
大徳:木下先生の代表作の『魔探偵ロキ』や『tactics』などは、とても人気のある作品で、我々としても思い出深い作品であるという部分はもちろんあります。
さらに、『魔探偵ロキ』は北欧神話モチーフですし、『tactics』の背景も明治なので歴史物のイメージもありますし、作品イメージ的にも合っています。
ちょうど運よく、木下先生のスケジュールが空いていたということもあって、お願いさせていただいました。
八破ツバシ:木下先生は話がとにかく伝わりやすくて、我々が「イギリス軍のレッドコートでお願いします」とお伝えすると、細かい部分までしっかり調べて描いてくださいました。
実は木下先生もかなり歴史や衣装に詳しいので、多くを説明せずとも話が進み、逆にもっといいアイディアをたくさん提案していただきました。
そうやって相談しつつ、いろんな候補を出した中から「これが一番いいですね」というデザインに決めていく流れだったので、本当にありがたかったです。
一番闇が深いのはシャスポー!? キャラクターの成長を描くシナリオに注目
ーーゲーム内では、どんな風にシナリオを開放していくのでしょうか?
大徳:親愛度を高めて、貴銃士たちの個別シナリオを解放していく流れですね。
八破ツバシ:「基地」という貴銃士たちがいる拠点がありまして、そこにSDキャラの貴銃士たちがいるんですが、彼らにキャンディーをあげると会話を楽しめて、会話をたくさんすると親愛度が上がっていくシステムです。
ーーキャラクターによってシナリオは違うと思いますが、どのようなシナリオが多いのでしょうか?
八破ツバシ:シナリオは基本的に、貴銃士の成長物語になっています。
まず主人公であるマスターに貴銃士にしてもらうのですが、最初はなりたてなので戦闘慣れしていなかったり、自信がなかったりとまだまだ未熟。マスターとの絆を深める中でどんどん成長していき、最終的には立派な貴銃士となるわけです。
その過程が、すらっと成長していく人もいれば、ものすごく努力してちまちまと成長していく人もいるし、なかにはシリアスな葛藤を抱えている人もいるし、コメディのようなお気楽な人もいるという感じですね。
ちなみに、シャスポーが一番闇を抱えています……。
ーーそうなんですか!? フランス生まれのいい感じのお坊ちゃまでかわいいという印象なのですが、闇深いなんて気になりますね。
八破ツバシ:シャスポー銃の歴史背景は特にかなりシリアスなので、貴銃士のシャスポーもそのような人物になりました。
本人は真面目にがんばっているので、マスターの皆様はぜひ優しく応援してあげてくださいね。

●シャスポーの銃の解説文
フランス軍はドライゼ銃を参考に改良したボルトアクションライフルを製造した。
シャスポー銃はドライゼ銃の欠点を解消した上、さらに射程を約2倍に伸ばし、当時の軍用銃の中で群を抜く高性能さを誇った。
しかし、普仏戦争にて新技術を駆使し綿密に準備をしていたプロイセンの前に、フランスは大敗を喫することとなる。
ーーー公式サイトより転載
大徳:貴銃士たちの成長度合いは、ゲームシステムにも反映されていて、ストーリーの最初から絶対高貴になれるキャラクターと、少しシナリオを進めて絆を深めたり、トラウマを克服したりしないと絶対高貴になれないキャラクターがいます。
ーー銃の設定が、キャラクターの性格やシステムにかなり影響しているということですね。
八破ツバシ:はい。公式サイトに掲載した銃の説明も読んでおくと、より楽しめると思います。
ただ、銃の特徴や歴史を詳しくやり過ぎてしまうと、誰もが楽しめるものではなくなってしまうので、知らない人にも分かりやすく、でも深いところはグッと深くするというバランスを心がけて作りました。
ーーなるほど。シナリオが今からかなり楽しみになってきました。そういえば、公式サイトにキャラごとの相関図がありますが、仲のいいキャラクター同士は個別シナリオでもかかわってくるのでしょうか。
八破ツバシ:貴銃士ごとの物語が楽しめる「親愛エピソード」は、基本的にその貴銃士しか登場しません。ただ、会話の中で「この前誰々と喧嘩した」といった他の貴銃士との出来事をしゃべることはあります。
また、「親愛エピソード」とは別に、「日常エピソード」「勲章エピソード」がありまして、そちらでは貴銃士同士の掛け合いを楽しめます。
ーー出演声優も発表されていますが、ボイスはどこまで対応しているのでしょうか。
大徳:個別の「親愛エピソード」はフルボイスです。そのほかは部分ボイスですね。
八破ツバシ:また、バトルや基地など、様々なところでしゃべってくれます。マスターが回復したら、「ありがとう、助かったよ」とか。
ーー親愛エピソードがフルボイスなのは、ユーザー的には嬉しいですね。あと、敵側の現代銃が気になっている方が多いと思うのですが、彼らのにもシナリオは用意されているのでしょうか。
八破ツバシ:はい。敵である世界帝軍側の日常を、潜入中のレジスタンスのスパイを通して少し覗き見ることができます。

現代銃それぞれが登場するクエストにミッションが設けられており、それをすべてクリアすると特別な現代銃のシナリオが見られるシステムです。
大徳:素顔が見られないと気になるっていうのはありますよね。声優さんは発表されているけど、サンプルボイスもありませんし。
これはユーザーの方からもかなり反響をいただいています。「中身は絶対イケメンだよね!」みたいな(笑)。
ーーもしかしたら、現代銃はゲーム配信までボイスを聞けない可能性もありますか?
大徳:ありえますね。このキャラはどういう声なんだろう、どんな顔なんだろうと想像することも楽しんでいただけたらなと思っています。
八破ツバシ:現代銃側はみんな、「ブッ飛んでいる」ので、こちらのシナリオも楽しみにしていただければと思います(笑)。
バトルシステムのコンセプトは遊びやすく、かつ絶対高貴の演出はかっこよく!
ーーゲームの基本はRPGということで、バトルシステムの見どころを教えてください。
大徳:見どころはやはり「絶対高貴」ですね。かっこいい絶対高貴の演出と、そこから貴銃士ひとりひとりの曲が流れるところも注目してもらいたいです。
ーー「絶対高貴」中の、専用のキャラクターソングが流れる演出は燃えますね! キャラクターごとに曲を作るのは大変だったのではないでしょうか?
大徳:そうですね。最初はグループ単位でグループ曲にしようかという話が出ていたんです。でも、1人ずつやりたいなと。
実際やってみて、ものすごく大変でした! そりゃそうですよね、1曲ずつ全員分作るんだから(笑)。
動画:スマホアプリ「千銃士(せんじゅうし)」キャラクターソング試聴動画 アリ・パシャ(CV: 小野友樹)
ーーキャラクターソングを作る際も八破ツバシさんがイメージを作って、作詞家や作曲家に伝えたという感じですか?
八破ツバシ:はい。まず楽曲の担当者にこの貴銃士はこういう性格なので音楽や歌詞はこういう感じがいいと伝えるのですが、担当者の方からも色々提案をいただき、話し合いながら決めていきました。
大徳:曲は弊社の音楽事業部が作っているので、最初はまかせておこうとも思っていたのですが、やはりキャラクター性を生かした歌詞や曲であって欲しかったので、歌詞もかなり細かいところまで見ることになりました。
ーーキャラクターソングは一部公式サイトで公開されていますが、いろいろなタイプの曲がありますよね。
八破ツバシ:全曲タイプが異なるように努めました。系統を分けないと、バトルの最中に「似たような曲が多いな」と感じてしまったらダメだと思ったんです。
大徳:ちょっと悩んだのは、性格がゆったりしたキャラクターの曲ですね。キャラの性格に合わせるとゆっくりしたテンポの曲になるのですが、バトル中に流して大丈夫なんだろうかとか。そういう部分は悩みましたね。
八破ツバシ:キャラによって、曲のテンポや雰囲気はかなり変わります。ただ、やはりバトル中に使う曲なので、一定のテンポ以上にはなるように心がけていただきました。
ーーラブソングやアイドルソングっぽいものはあまりなくて、意外と勇ましい曲が多いですよね。
八破ツバシ:作曲担当の方にも言われたんですよ。「軍歌ばっかりですね」と(笑)。
ーー軍歌! たしかに!!
大徳:ナポレオンは特にそれっぽいですね。収録時、声優さんにも「こういう歌、うたったの初めてです」って言われました。
動画:スマホアプリ「千銃士(せんじゅうし)」キャラクターソング試聴動画 ナポレオン(CV:浪川大輔)
ーー曲調の選び方について、何か基準になるものはあったのでしょうか。
八破ツバシ:モデルとなった銃の属する国家や人物に因んだものもあれば、貴銃士の心象イメージに合わせたものなど、割と様々です。
ーーでは、曲が使われるバトルシステムについてお伺いします。バトルはどんな風に戦うのでしょうか。
大徳:バトルはオートバトルを採用しています。プレイヤーが介入するところは、メディックとして回復することと、絶対高貴の発動サポートという部分です。
また、絶対高貴になったら自動的に心銃が発動して敵全体を攻撃するので、特に難しい操作はないと思います。
ーー必殺技を使える条件が難しいタイプのゲームもありますが、本作で心銃を使える頻度はどれくらいなんでしょうか?
八破ツバシ:ポンポン絶対高貴になりますね(笑)。
大徳:絶対高貴になって心銃を撃つと、一旦絶対高貴状態が終わるんですけど、またすぐ絶対高貴になって心銃を撃てるぐらいの頻度で、もうガンガン使えます。
ーーそれは、ダメージを与えやすいので遊びやすそうですね。ちなみに、複数キャラが絶対高貴になると、どんどん歌が替わっていく感じなのでしょうか?
大徳:最大6人編成となりますが、絶対高貴になっているキャラの次にまた別のキャラが絶対高貴になると、新しい曲に切り替わる形です。
なので、順番に最大6曲がどんどん切り替わるので、忙しいです(笑)。絶対高貴中に流れるのは、曲のサビのところを採用しているので、盛り上がっているところが次々と流れます。
ーーキャラソングはフルコーラスが用意されているんでしょうか?
大徳:公式サイトでは一部抜粋した形で公開していますが、フルコーラスは全曲用意してあります。今後の展開次第ですが、いずれお聞かせできると思います。
八破ツバシ:落ちサビでぐっとくる曲が多いので、フルコーラスは楽しみにしていただけたらと思います。
ーー今後のメディア展開が楽しみですね。
ネタバレ注意!? ゲームプレイ後にも楽しめる、キャラクターの注目ポイント
ーーここからは、貴銃士についていろいろとお聞きしたいと思います。
八破ツバシ:はい。まずブラウン・ベスということですが、ブラウン・ベスは、『千銃士』のなかでもキービジュアルなどで前に出てもらってることが多い貴銃士です。
これは古銃としてのブラウン・ベスが、イギリスのマスケット銃として世界でも大変著名なことから、その役割を担ってもらっています。

動画:スマホアプリ「千銃士(せんじゅうし)」キャラクターソング試聴動画 ブラウン・ベス(CV:八代 拓)
ーーデザインとしては、どういうこだわりがあるのでしょうか。
八破ツバシ:ブラウン・ベスは、当時のイギリス兵士の軍服「レッドコート」を元にした衣装で、裏地にはタータンチェック、胸にはイギリスの「ユニオンジャック」をイメージした板金が入っています。
こういった板金は、貴銃士たち皆の衣装に入っています。銃のロックプレートなど金属部分をイメージしており、形がそれぞれに合ったモチーフになっています。
ーーキャラクターを見るときは、板金にも注目すると楽しそうですね。
八破ツバシ:はい。デザインの細かいところにも、かなりこだわりました。
シャルルヴィルの右肩や裾には、フランス王家の紋章「フルール・ド・リス」というユリのマークが入っていますが、これはシャルルヴィルの銃のロックプレートに同じ検印が刻まれていることに由来しています。

ーー古銃にはアンティーク的な美しさがありますがどのようにキャラクターに反映されたのでしょうか?
八破ツバシ:エカチェリーナの銃は、白地に繊細な金銀による装飾が入っていて、大変美麗な銃なんですね。
模様をよく見ると交差する矢筒や薔薇が描かれているのですが、そういった図柄もモチーフとしてキャラクターデザインに取り入れていただきました。

ーー『千銃士』には軍用に使われた銃も多いですね。個人的にはゲベールのやんちゃなデザインが気になります。

八破ツバシ:彼は歴史的にいろいろあってグレちゃったのですが、根はすごくいいやつです。
服装は、戊辰戦争時の幕府側勢力をベースにアレンジしています。
ーーあと気になるのが奇銃ですね。好きな人はとことん好きなジャンルだと思うのですが、こちらはいかがでしょうか。
八破ツバシ:奇銃は、ユーザーの方から「こんな銃あったんだ!」「驚いた!」という意見が多かったように思います。

大徳:ビックリしますよね、スプーンとかフォークが銃なんて。
八破ツバシ:はい。カトラリーに関しては、ベルトに板金の食器がジャラジャラついていたり、海賊に使用されたという歴史があるので海賊的なファッションをしていますね。

ーーカトラリーが海賊に使われていたといった銃の歴史は、シナリオにも出てきたりするのでしょうか。
八破ツバシ:結構自分で語っています。「海賊船にいた頃は……」と。
大徳:このセリフは歴史のこの部分からきているんだとか、シナリオをプレイしたあとに、もう一度銃の設定を振り返ったりすると、ニヤリとするところが見つかるかもしれませんね。
ーーシナリオクリア後も楽しめる要素がありそうですね。では、最後に本作に期待しているファンにメッセージをお願いします。
大徳:結構長く作っていた気がするんですが、もうすぐリリースということで、楽しみやら不安やらという気持ちでいっぱいです。
またキャラクターソングについて、皆さまからの評判がよかったということもありますけれども、開発視点でもいいものができたなと思っているので、楽しみにしていただければと思います。
プレイするときはぜひイヤホンをつけてくださいね!
八破ツバシ:何年もの間、毎日本作のことを考えており、もはや生活の一部となっています。
それくらいかなり深いところまで作り込んでいるので、最深部まで楽しんでいただけたらなと思います。できたらこの作品を機に、古銃や歴史に対しても関心を持っていただければ嬉しいです。
3月22日の配信まで事前登録受付中
3月22日配信予定の本作は、事前登録を受付中です。詳しくは『千銃士』公式サイトをご確認ください。
©LINE Corporation / Marvelous Inc.
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