【あおガルシナリオ集】現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」を紹介します。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第1話「型破りストライクガール」
ーープロダクション室
●ひなた
セリアちゃんたち……何ていうのかな、
みんなアイドルが好きだとは思うんだけど。
変わってたり、事情があったりして、
学プロに入らないって……。
●琴音
つまり、本当は学プロに入りたい?
もっと本格的にアイドルしたいと思ってる、ってことですか?
●ひなた
そうだと思う。
●琴音
そうですね……。
佳奈恵さんのお話はちょっと可哀想かなって思いました。
●千尋
学プロで忙しくなると、家族とご飯食べられないかも?
●ひなた
でも、家族のために働きたいとか。
お世話になったから、支えたいって気持ちは、私わかるんだ。
だって……家族のことだもん。
すごい重要だよ。
●和歌
ひなた……。
●愛美
まあ、覚悟が足りないってだけに聞こえるけどね私は。
佳奈恵って子がいう通り、半端なのよ。
歌を人前で歌うのも、努力するのも恥ずかしいとか。
卒業後普通に就職するから、
学プロに入って本気でアイドル目指してる子の迷惑になりたくないとか。
結局、本気じゃないのよね。
●ひなた
本気じゃ……ない?
●愛美
そうよ。好きなのに本気になれない。
それは環境だったりプライドだったり、色んなものが邪魔するせい。
でも、好きって気持ちは消せないの。どれだけ遠回りしても、ごまかしても、
このままじゃいつか絶対後悔することになる。
必ず、向き合わなきゃいけない気持ちよ。
●琴音
……厳しい意見だと思いますけどね。
●千尋
みんなが愛美ちゃんみたいに、強くはないのよね。残念だけど。
●ひなた
…………。
●和歌
ええとつまり……私たちはどうしましょう?
●愛美
それはまあ、決まってるんじゃない。最初から。
うちの超お節介なセンターが勧誘するって言ってんのよ。
じゃあ、そうするしかないじゃない。
●ひなた
愛美ちゃん……!
●愛美
でもやっぱり、決めるのはあくまで向こうよ。
自分の意志で学プロに入る、つまり、アイドルに本気になれるか。
それは、本人たち次第ね。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第2話「仏蘭西少女の思いつき」
ーー学食
●ひなた
えっと、ちょっといいかな?
●響香
ん? アナタたちは……あ、ひょっとしてアタシのファンなの?
サインが欲しいのかしら?
色紙に書けばいい? それとも、シャツに?
●ひなた
あ、ち、違うの!
今日はちょっと相談したいことがあって……。
あたしは櫻花ひなた。
1年生で『Twinkle☆Star』ってユニットをやってるの!
●響香
櫻花? ……じゃあ、もしかしてアナタが?
●ひなた
……うん。お姉ちゃんの、櫻花すばるの妹だよ。
●響香
へぇ! それはすごいわねぇ!
アタシがヴァルプロに入ったのは彼女が抜けた後だから、
面識はないんだけどね!
話は聞いているわよ~! そうかアナタが! へぇ……!
●ひなた
…………。
●和歌
ちょっと、そんなことはどうでもいいですよね?
あなたに聞きたいことがあってきたんです。
●響香
もちろん! なんなりと。
●ひなた
えっと、セリアちゃんについて教えて欲しいの。
響香さん、仲良さそうだったから。
●響香
ああ、セリアちゃん? あの子とは馬があってね~。
出会って5秒で意気投合!
●ひなた
その……セリアちゃんの道場破りの本当の目的って、何!?
●響香
ん~? 本当の目的~?
●ひなた
セリアちゃんは楽しいからって言ってた。
でも、あたしは違うと思う。きっと何かわけがあって……。
●響香
ふ~ん、どんなワケがあるっていうわけ?
●ひなた
道場破りをしているのは、楽しいからじゃなくて、
仲間のためにやっている……とか?
●響香
……うふふ、アナタ、お節介ね。
●ひなた
えへっ♪ よく言われるんだぁ。
●響香
だけど奇遇なことに、アタシもお節介なのよねぇ。
一緒に、焼いてみる?
●ひなた
それって……。
●セリア
……あれ? おぅ! タノモー!
なにやってるデスか、そこ!?
●ひなた
セリアちゃん!? どうして?
●愛美
間の悪い……。
●セリア
へ? 響香とランチの約束をしてたからデスが~?
今日はみんなと一緒にご飯ですか、いいデスね!
●響香
ねぇセリアちゃん、ちょっとおもしろいことを思いついたんだけど。
聞いてくれるかしら? できればそう、プロデューサーのアナタも!
●セリア
おぅ、おもしろいことデスか!?
いいですねやりましょう! して、その内容は!?
●響香
セリアちゃんとアタシでさ、『Twinkle☆Star』に入らない?
●セリア
うぃ! ヒナタたちのユニットに入るデスか!?
いいですねー! ニンジャマスターがセンターのユニット!
是非入れてくれでありんす!
●愛美
……え?
●全員
えぇ~!?
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第3話「集結!ニンジャアイドル」
ーープロダクション室
●彩
ど、どういうこと!?
セリアが『Twinkle☆Star』に入るなんて!
あなたが許可したんでしょ?
学プロのプロデューサーなんだから!
●プロデューサー
落ち着いて。
●彩
落ち着くなんて!
噂だとヴァルプロNo.4も一緒にとか!
どういうことなのか説明してよ!
セリアは……『Remuage』をやめたってこと!?
●佳奈恵
ストップ! ちょっと落ち着きなよ、彩。
●彩
佳奈恵……。
●佳奈恵
悪いね、プロデューサー。
アタシらも急に聞いて驚いててさ。
ほら彩、落ち着きなよ。
……って、もしかして泣いてんの?
●彩
だって、セリアが……。
●楓李
うち泣いてる人にハンカチあげるの夢やったんや~。
ほら、ハンカチ、洗濯したてやで!
●彩
いらない……。
●楓李
もうダメや、夢破れ故郷に帰るで。
●佳奈恵
いつものセリアの暴走でしょ、彩は気にしすぎだよ。
●彩
でも、仲のいい響香さんと一緒だし。
ユニット抜けるなんてこと、これまで一度も言い出さなかったし。
このままどっかいっちゃうかも……。
●佳奈恵
それは……わかんないけど。
●彩
……どうしよう。
でも引き止めるのも……変だよね。
だって、別に『Remuage』で何してたってわけじゃないもん。
●佳奈恵
…………。
●楓李
毎日遊んどっただけやからなぁ。
●彩
遊ぶのは、どこででもできるし。
……セリアの遊びに毎回つきあえたわけじゃないし。
●佳奈恵
いや、ニンジャコスで綱渡りとかは断って良かったと思うけど。
ま、ほっといたらひょっこり戻ってくるんじゃね?
……実際、引き止めるのも変な話だからね。
●楓李
せやなぁ。
●彩
でも一言も相談もないなんて……。
●楓李
なあなあ。
プロデューサーはんの学プロってまだ空きあるん?
●彩
……楓李?
●楓李
それやったら、彩はん佳奈恵はんも入ったらええんちゃう?
●佳奈恵
は? え、どういうこと?
●楓李
それでええなら、集まる場所変わるだけやと思うけど、ちゃうの?
●彩
いや、そんなの無理でしょ…。
●プロデューサー
いいよ。
●佳奈恵
い、いいよって、そんなあっさり。
加入条件とか……。
●楓李
うちはさびしーなるけど、
セリアはんと一緒に遊ぶなら追いかければええ話やし。
●彩
…………。
●楓李
ふふっ、これで『Remuage』はソロユニット。
センターは当然うちやな、ふっふふっふっふ。
●佳奈恵
どうする?
●彩
私はセリアがどうしたかったのか、知りたい。
でも、いきなり学プロに入るのはちょっと……。
だから……。
しばらくの間、『Twinkle☆Star』のレッスンに、
『Remuage』も参加させてください!
●プロデューサー
いいよ。
●楓李
……って、あれ? うちも?
え、なんで佳奈恵はん手握っとるん?
彩はん、ちょ、襟首掴まんといて、締まるっ! 締まってまう!
●佳奈恵
はいはい、じゃあ行くよー。
はぁ、悩んでたのがバカみたいじゃん。
●彩
……なんだ、佳奈恵もショックだったんだ。
●佳奈恵
当たり前でしょ、友達なんだよ?
でもまぁ、楓李の言う通り、どっか行ったら追いかければいい。
……まったく手間がかかるんだから、アタシの友達たちは……。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第4話「思い出のステップ」
ーーレッスン場
●ひなた
ようこそ『Twinkle☆Star』へ!
●千尋
仲間が増えて嬉しいわぁ。
もっともっと、賑やかになるといいなぁ。
●琴音
学プロに入ったわけじゃありませんよね?
でも、レッスンは合同でやる、と。
●響香
そういうことよ♪ アタシも胸を借りるつもりでレッスンさせてもらうからね。
●琴音
胸を借りるのは私たちになりそうといいますか、
なんというか、恐ろしくもあり、嬉しくもあり……。
●セリア
アヤ! カナエ! フウリ!
トレビアン! 3人も来たでありんすか!
●彩
セリア……あの、
私……迷惑かもって思ったけど……。
●セリア
とんでもない! あちきは今味方が必要なのデス!
●彩
え、み、味方っ!?
●愛美
セリアがニンジャステップとか、
怪しげなダンスを押し付けてくるのよ。
●彩
ニンジャステップって……まさかっ!
●セリア
ノー! アヤシゲ!
これは忘れもしない、日本にきたばかりの頃……!
アヤが漫画から再現してくれた、
秘伝のニンジャジツなのデース!
●彩
う、うわぁっ、セリアやめてよ!
あれは冗談だったんだってっ!
●セリア
それから心細く悲しい気持ちになった時は
このステップを踏んで、心頭滅却明鏡止水……!
●彩
もー、そんな効果ないから!
●セリア
あの時は感動したのデス。
……冗談だったのに、まさか本当に再現してくれるなんて。
●彩
あれ冗談だったの!?
●セリア
彩は最初お堅かったデスが、
ギャルゲーでツンデレの攻略法は知ってたデスから。
故郷が恋しい、か弱い留学生のフリしたら、一発でしたね。
●彩
……えええっ!?
●佳奈恵
確かに最初はやたらセリアが
ぶりっ娘していたような……。
●楓李
彩はんはちょろいからな~。
うちも都会がよーわからんってフリしとったら、
ほいほい心を許してくれたし。
●彩
そ、そんなっ……。
私の気持ちはいったい……!?
●愛美
ハイハイ! 遊ぶのもそこまで!
早速やるわよ。
●千尋
本当に賑やかね~。
でもこれじゃ、レッスンにならないかも。
●愛美
みんな声がでかい割に、基礎もろくに出来ないんだから!
ビシバシ行くわよ! ……響香は除いて。
●響香
アタシも愛美ちゃんにビシバシされたいんだけど。
●琴音
むしろビシバシされたいのは、私たちです。
ヴァルプロに直接指導してもらえるなんて、なかなかありませんから。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第5話「わけあって大奏動」
ーーレッスン場
●愛美
ちょっとっ! やる気あんのアンタたち!
まだ3セット目よ!
●楓李
ひええ、殺されてまう……。
そんな腹筋したら、ぽんぽんが割れてまうで!
●愛美
割れてしまうんじゃなくて割るのよ。
ふふふっ、喋れるってことはまだ余裕があるってことよね……。
●楓李
アカン……いらんこと言うてもうた……。
●琴音
うーん、やっぱりみなさん、
思った以上に体力がありませんね……。
●響香
息吸って~吐いて~……。
ぐーっと、体を前に倒す!
●佳奈恵
……あれ、アタシってこんな体柔らかかったっけ。
●響香
動的ストレッチをキチンとした呼吸でやれば、
女の子の体はこれぐらい柔らかくなるものよ♪
●彩
ちょ、ダメ……やめてっ、私っ、やっ……!
●ひなた
大丈夫っ、誰も気にしないから!
このダンボールをかぶれば、おっきな声だしても目立たないよ!
●彩
イヤよ、そんなかっこ悪いやつっ!
●ひなた
ええええっ!? かわいいでしょ!?
せっかく目と口も描いたのに〜!
●和歌
彩さんは歌ってる時、照れて声抑えちゃうから変になるんです。
歌は無理せず自然体、変に作ってはいけないんです。
●彩
それとダンボールの被りモノの何が関係あるのよ!
●ひなた
これ被ってたら周り見えないし、
声も響かないから恥ずかしくないと思って!
●彩
被ることがすでに恥ずかしいでしょうが!
●千尋
みんな! がんばってねぇ!
今日のごはんは特別メニューよ~!
ピスタチオコロッケと、スルメうどんを作ってみたの!
●和歌
きょ、今日もすごいですね……。
というか、誰が千尋さんに料理をさせたんです……?
●佳奈恵
ちょっと待て、あれアタシらも食べるのか……?
●楓李
うち、スポーツドリンクだけでええわ。
●琴音
千尋さんは、ごはんを残すと本気で怒るから……。
食べない、という選択肢はありません……。
●彩
うぅ……。
ハンバーガーが食べたいよぅ……。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第6話「デモ楽しいのストリーム」
ーー廊下
●佳奈恵
あ、プロデューサー!
次のレッスンだけど、この教室であってたっけ?
……そう。よかった。じゃあ楓李を捕まえにいかないと。
セリアもふらふらしてるかもしれないし……。
まったく。合同でレッスンする以上は、
ある程度ちゃんとやらなきゃいけないし、忙しいったらないわ。
●プロデューサー
楽しい?
●佳奈恵
……まあ、楽しい。
充実してるっていうのかな、忙しいけど嫌じゃない。
最初は、本当にセリアにつられてって感じだったのにね。
●彩
あ、佳奈恵。ここに居たんだ。
レッスン遅れるわよ?
●佳奈恵
あ、オッケー。すぐ行く。
●彩
プロデューサーと何か話してたの?
●佳奈恵
ただの雑談だよ、雑談。
●彩
……ふぅん? そう。
というか、急がなきゃ、また愛美さんにドヤされる……。
あのひと、小さいくせに怒鳴り声大きいのよね……。
というわけで、先行ってるから!
●佳奈恵
……彩も歌のレッスンができて楽しそうだし。
楓李も……。
ーー学園内某所
●琴音
楓李ちゃん!
トイレに立て籠もるのは流石に迷惑ですよー!
●楓李
ここは芸能科の子しかおらへんから、
迷惑にはならんから大丈夫やでー。
●琴音
もー! 校則読んだことないんですか!?
許可なしでの施設の占拠はダメですよ!
●楓李
これはデモや! 表現の自由を迫害したらあかんで!
●琴音
表現の自由の乱用もいけませんよ!
レッスン始まっちゃいますから~!
●佳奈恵
楽し、そう……?
まあ楓李はいいか、楓李だし……?
●プロデューサー
何か悩みがある?
●佳奈恵
ううん、それはないかな。
さっきも言ったけど、ほんと最近楽しいんだよ。
レッスンがっていうか、
賑やかでさ、毎日……。
まるで本当にアイドルになったみたいでさ。
●プロデューサー
よかったね。
●佳奈恵
……だんだんセリアが何を考えてたのか、
わかってた気がする。
それは彩も、きっと楓李も気づいてると思う。
きっと、セリアは……。
ーー学園内広場
●セリア
今日こそ、レッスンは水遁の修行にすべきデース!
●愛美
だからアイドル関係ないでしょう!
●セリア
チッチッチッ。
海、川、プール! どこで撮影があるかわからないでありんす!
その時、ヤマトカルチャー、ヌレスケ! 波でポローリ!
日焼け止めぬっておくれよ! を、どう自然にアピールするかがー!
●愛美
その偏りきった知識をどこでしいれてんの!?
●佳奈恵
セリアは、最初からアタシらのために、
アタシらが輝ける学プロを探してくれてたんだよね。
●萌
……なんだかんだで、いい感じの空気ですかね?
案外このまま『Twinkle☆Star』のメンバーとして動けるかも?
でも問題は、元『Remuage』の子達は
この学プロに参加したわけじゃないってことですよね。
どうします? プロデューサー?
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第7話「チャバンの続き」
ーープロダクション室
●ひなた
あのね、そろそろ、いいと思うんだ。
●セリア
そろそろとは?
●ひなた
いいよね? 愛美ちゃん?
●愛美
…………。
●琴音
愛美さん。
●愛美
わかってるわよ……。
今更放り出すのも目覚めが悪いしね。
●千尋
じゃあ、決まりね!
●響香
うん、うん。
●ひなた
あのね、セリアちゃん。
彩ちゃん、佳奈恵ちゃん、楓李ちゃん。
正式にあたしたちの学プロに、入らない?
●彩
えっ。
●ひなた
きっとあたしたち、うまくやれると思うんだ。
いろいろ、みんなあるかもしれないけど。
あたし、やっぱりセリアちゃんたちと同じ学プロで頑張りたいかな。
●彩
学プロって……。
●ひなた
歌のレッスンも恥ずかしくなくなったでしょ?
彩ちゃんも分かったと思うけど、
プロデューサーはいろいろ尊重してくれるし……。
●彩
でも……えっと……。
●佳奈恵
……アタシを見られてもなぁ。
だって、卒業したら就職するもん。
●彩
だよね! じゃ、じゃあ楓李は……?
●楓李
うちはパスやで、学プロなんて頑張りすぎやもん。
佳奈恵はんも入らんゆーてるし。
●佳奈恵
だけど、楓李と彩、セリアは入ったほうがいいんじゃないかな。
●楓李
へ? 唐突な裏切りやで。
●彩
な、なんでっ!?
●佳奈恵
2人はまだ1年か2年あるでしょ?
いまから頑張れば、まだ取り返せると思うし。
●彩
そんな……。
●楓李
うーん、アイドルは楽しいとは思うけどなぁ……。
●佳奈恵
この学プロ逃したらさ、
きっとアタシらを誘ってくれるところないよ?
●彩
だったら佳奈恵だって、学年なんて気にしなくていいじゃん!
●佳奈恵
いやー、気になるでしょ。愛美みたいに超頑張ってるならともかくさ。
才能があったわけじゃないのに、頑張ってもなかったんだもん。
足手まといは少ない方がいいっしょ。
てか、本当に気にしないでよ、もともと――。
学プロに入る気なんて、アタシはなかったんだから。
●愛美
……気に入らないわね。
挑戦する前から諦めるなんて。
●佳奈恵
悪いね。
●ひなた
え、ええっと……。
●佳奈恵
ごめんね。アタシらのこと考えて、
茶番を打ってくれたと思うんだけどさ。
●彩
茶番?
●佳奈恵
セリアが学プロに入れば、間違いなくアタシらは追いかけていく。
そうしたら、学プロの良さが分かるかもしれないって。
●ひなた
別に茶番ってわけじゃ……。
●佳奈恵
いいんだよ、みんなをよろしく。
アタシ、『Remuage』と『Twinkle☆Star』を
応援してるよ、ずっと。
●佳奈恵
でもセリアは学プロに入りたいなら、
一言言ってくれればよかったのに。
●セリア
ああ、バレてたデスか!
うーぬ、修行が足りないデスな!
●彩
セリアは学プロに入りたかったんだ、やっぱり。
●セリア
そうデス、でもチャバンとはなんデスかカナエ。
ワタシは何時でも本気デスよ。
それをチャバン、しかも『Remuage』と『Twinkle☆Star』を
応援してるとは。
●佳奈恵
え、いや……だって。
今はアタシら、プロデューサーの学プロで……。
●セリア
カナエ、いきなりホイホイ受け入れてくれるユニットなんて実際ないデスよ。
しかもキョウカはヴァルプロをどうするデスか。
常識で考えるデース、常識で。
●佳奈恵
は?
●セリア
だいたい、『Remuage』はワタシがつくったユニットデース。
勝手に抜けて鞍替えなんて、そんなことするわけないデス。
●彩
え……。
●セリア
敵を騙すにはまず味方から……。
でも自分を騙すのはダメデスよ、カナエ。
●佳奈恵
セリア……。
なんか、アンタに正しいこと言われると、すごい違和感しかないんだけど。
●セリア
実はワタシもデース。
自分で言って鳥肌が立ちました。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第8話「昨日の友は今日の友」
ーープロダクション室
●セリア
カナエはアイドル、もう諦めたんでありんすか?
●佳奈恵
いや、諦めたっていうか……。
だって、仕方ないし、もう手遅れだし……。
●セリア
……そんなこと言っちゃダメデス、カナエ。
●佳奈恵
……っ!
●セリア
あちきは、不甲斐ない。
アヤもカナエも、アイドルとして頑張りたかったのに……。
ついニンジャごっこが楽しくて、
センターとしてそれを助けられなかったでやんす。
●楓李
あれ、うちは?
●琴音
しっ、今いいことをセリアさんが言ってるんですから!
●楓李
…………。
●セリア
あちきが、2人をダメにしてたでやんす。
●彩
そんなことない!
●佳奈恵
それは考えすぎだよセリア。
たしかにアタシらは遊んでたけど、別にセリアのせいってわけじゃ。
●セリア
もっといいユニットが2人にはあると思ってたでやんす。
●彩
ひょっとして、道場破りでいろんなユニットと会ってたのって……。
●佳奈恵
……バカだなぁ、セリア。
アタシらが『Remuage』をやめて、他のところ行くわけないじゃん。
●楓李
なぁなぁ、愛美はん。
うちは? うちのことはセリアはん心配しとらんのかなぁ?
●愛美
……た、たぶんほっといても大物になると思ってるのよ。
●楓李
そーっかー、せやなぁ。
うち、そういうところあるもんなぁ。
うちもやで! 『Remuage』が、一番や! な? な?
●セリア
……ワタシもデス。
でも、アヤもカナエも、なかなか本気を出してくれなくて。
●ひなた
セリアちゃんは、
2人にアイドルへの憧れを思い出して欲しかったんだよ。
●楓李
あれ、また……。
●ひなた
響香さんを呼んだのも、刺激のためだと思う。
うん……トップアイドルとその、一緒に過ごすのは……。
……アイドルとして大切なことを学べるって和歌が言ってたし。
●響香
うふっ、褒められるのは悪い気がしないわね~。
●楓李
うちは響香はん苦手やわ。
●ひなた
とにかくっ! 諦めちゃダメだよ! 佳奈恵ちゃん!
彩ちゃんも! ね、ここからスタートしようよ!
あたしでよかったら、精一杯手伝わせてもらうからさっ!
●佳奈恵
ひなた……そうだよね、卒業までだけでも……!
●彩
……学プロに、入る、か。
●セリア
ワタシは、よければデスけど……。
また、『Remuage』として。
一緒のユニットで……今度はちゃんとアイドルとして。
来てくれないデスか……2人とも!
●佳奈恵
うん……そうだね。
アタシ、自分に嘘ついてたかも。
●彩
よかったぁ、そっか、
セリアは『Remuage』を忘れたわけじゃなかったんだね。
●彩
もちろん行くよ、だって友達だもん。
●セリア
カナエ! アヤ! ジューテーム!
2人はあちきの最高の友達でありんすー!
●楓李
なあなあ、うちは? うちは……?
ちょ、はぶかんといてーな!
友達やろ? え、そうやんな? な?
●ひなた
……学プロも賑やかになるね。
じゃあ、歓迎パーティーしないとね!
●セリア
トレビアンッ! 改めて、よろしく!
ひゃっほぅ! じゃあ、レッスンルームに急ぐでありんすよ!
●楓李
もぅええもん。うちは学プロはいらんからな。
ってあっ、佳奈恵はんっ、彩はん!だから襟首はあかんて!
首が絞まってまうっ、引っ張らんといてぇなっ!
ちょ、セリアはんっ、足はっ、パンツが見えてまうって、アーッ!
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第9話「われらアドリブ・スター」
ーープロダクション室
●セリア
ショーニンライブ?
●愛美
……なんだか不安になる反応ね、……まさかっ。
●ひなた
承認ライブのこと、知らない……とか?
●セリア
ああっ! レンタイホショーニン、デスね!?
マンガで読んだことがあります!
……まさか学プロ加入にあたって、
ユニットで契約しなければならぬとは……。
一歩間違えれば、全員でオフロ行き。
その危険を共有することで
サムライ団結を図るということでありんすな!?
●佳奈恵
多分違うと思うけど、それなら絶対サインしない。
●琴音
ぜ、ぜんぜん違う話ですよ。
ユニット承認ライブのことです。
●千尋
『Remuage』は学プロの仲間だよ~!
って、学園の偉いひとに認めてもらうためのライブよ~。
●セリア
……うぃ! なるへそ!
●愛美
本当に分かってるの?
●和歌
そんな簡単なものではありませんよ。
学プロに入るためには、避けて通れない難所です。
●セリア
うーい! ではでは! 早速、準備するでありんす!
ふふっ、新作のニンジャジャン体操を考案しなくては!!
●琴音
新作よりは、やったことのあるものを堅実にやったほうがいいと思います。
その、承認ライブは印象良くいきたいですし。
今から新しい振り付けとか覚えるのは大変でしょうしね。
●セリア
むむっ? 新しいものでなくて、よいとな?
●琴音
そうです。『Remuage』の一番得意なダンスとか、歌とか……。
●佳奈恵
あー……。
●彩
一番、得意な……ねぇ。
●ひなた
あはは、何が得意って自分じゃ選びにくいよねー。
でもやっぱりダンスユニットなんだし、ダンス系から。
●楓李
ないんやないかなぁ?
●ひなた
え。
●佳奈恵
そもそも、アタシら『Remuage』として
1回も正式な舞台に立ってないかも。
●楓李
ライブバトルは、たくさんしたんやけどなぁ。
●ひなた
えぇ~……。
●セリア
はは~、何言ってるですかカナエ。
商店街の催しモノで獅子舞を4人でやったでありんすよ!
●愛美
ライブじゃないでしょっ!
え!? 本当にないの!?
●彩
そもそも得意って言えるほど、
何やるにしても練習してない気が……。
●琴音
でも、ライブバトルをしたことがあるのなら大丈夫じゃないですかね?
同じことをやればいいと思いますし。
●愛美
そうね……割とめちゃくちゃだったけど、あれでもこの際……!
●セリア
あー、どんなパフォーマンスであったデスでしたっけ?
●ひなた
え?
●セリア
ワタシら、基本アドリブでやってきたデスからなぁ。
●佳奈恵
もっかい同じのとか言われても……ムリかも。
●ひなた
ええええええええっ!?
●千尋
ふふっ。本当に急に賑やかになったわねぇ。
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第10話「『Remuage』」
ーー控え室
●ひなた
……よかった、よかったよぉ。
承認ライブ、もうダメかと思ったよ……。
●愛美
もともとヤバかったのを頑張ってレッスンしたのに、
本番ではっちゃけすぎ……。
●和歌
アドリブ入れすぎです……。
●琴音
ま、まぁ……ちゃんと承認されましたし……。
●千尋
これで、『Remuage』のみんなも仲間だよ~。
●ひなた
セリアちゃん! 彩ちゃん! 楓李ちゃん! 佳奈恵ちゃん!
あらためてよろしくね!
●セリア
はぁ……ニンジャ学校……行きたかったデスねぇ。
●ひなた
ええっ!? セ、セリアちゃん……?
●楓李
行きたくなったら辞めればええんちゃう?
●ひなた
楓李ちゃん!?
●彩
はぁ……歌のレッスン気が重いなぁ。
上手くはなりたいけど……。
●ひなた
あ、彩ちゃん、ダイジョーブ!
みんなでバックアップするから、ねっ!?
●佳奈恵
どーしよっかなー。
学プロに入ること、まだ親に相談してないや。
●ひなた
えっえっえっ!?
●佳奈恵
いやだって……急に相談するのもハズイしさ。
●楓李
佳奈恵はんは高3やし将来考えなあかんしなぁ?
●佳奈恵
それなんだよな……本当に就職どうしよっかな。
●ひなた
アイドル目指そうよ!?
●佳奈恵
いや、踏ん切りはつけたけどさ。
保険として普通の就活もすべきかとか……。
●琴音
け、堅実ですね。
●佳奈恵
そりゃ人生かかってるからね。うん。
●セリア
そうか……ニンジャ学校に入るのは
卒業してからでもいいデスね!
●楓李
えむあいてぃーとか行けばええんかな、卒業後は?
●彩
ダンスアイドルにはなりたいけど。
みんなと離れ離れになるなら、プロダンサーに転向もいいかなぁ。
●ひなた
ちょ、ちょっと!?
●愛美
我ながら学プロに迎えて良かったのか、はなはだ疑問だわ……。
●セリア
……とりあえずはアイドル、デスけどねー!
将来ニンジャ☆マスターになるためにも!
アイドルをちゃんと学校でマスターしなければ!
改めてよろしくお願いするでゴザイマース!
●ひなた
よ、よろしく……?
みんな本当に学プロ入って良かったの……?
現世(エイドス)サイド:第3章「忍ぶことなく想い届かせ」第11話「遠い昔、遥か彼方の食卓で」
ーーハンバーガー屋
●彩
よ、ようやく買えたぁぁっ……、
グラタンカニクリームコロッケのホワイトソースバーガー!!
サクサクなパンに絡むホワイトソース……その中には
熱々のグラタン風味なカニクリームコロッケが美味しいのよねっ。
はむっ……んんんぅ~! 幸せぇ……とろとろクリーム、
口の中いっぱいでたまらないわぁ……。
●ひなた&和歌
………………。
●彩
はふはふっ……あむっ……んんっ!? ぐっ、けほっけほ!
あ、あにゃたたち!? な、なんでここにっ!
●和歌
落ち着いてください彩さん、たまたま来ただけですから!
とても美味しそうに食べていたので、話しかけられなくて……。
●ひなた
それって今ウワサのハンバーガーでしょ?
彩ちゃん、そういうのが好きだったんだねっ。
●彩
あっ、あうあう……別にいいじゃないっ、
美味しいし、季節限定だから……そうよ、限定だから!
私は限定という言葉に釣られたのであって、
別にこれが食べたかったわけじゃ――
●楓李
彩はん…なんで嘘つくん?
そのジャンクな感じがいいって、食べたがってたやないのー。
●和歌
ふ、楓李!? どうしてここに……。
●セリア
あちきもいるでありんすよ! セリア、見★参!!
●ひなた
セリアちゃんも! なんだ、『Remuage』のみんなで来てたの?
●彩
違うわよ、私だけで来てたはずなのに……、
というか、なんでいるのよ2人とも!
●セリア
アヤが隠れてコソコソしてるから、ついてきたでありんす。
●楓李
探偵みたいで楽しかったわー。
●彩
ばれてたの……? お店入る時も、こっそり入ったのに……。
●和歌
……逆に、それが怪しすぎたんじゃないですかね。
●楓李
せやけど、彩はんがなんでそんなもん食べてるのかわからんわぁ。
●セリア
グラタンもクリームコロッケもホワイトソースも、
全部が全部、小麦粉デスからなぁ。
●楓李
パンも小麦で、つまり小麦粉を食べてるようなものやん?
彩はんの体はどうなってまうのー?
粉もんの伝道師かなんかなん?
●彩
いっ、いいでしょ別にっ! 食べたいんだからっ!
●和歌
そういえば、愛美さんたちもこの店に来てるらしいんですけど、
セリアさんはなにか知ってます?
●楓李
……和歌はんは豪気なお人やなぁ。
それを知ると、帰ってこれへんよ?
●セリア
アー、店の奥に佳奈恵と、『Twinkle☆Star』の子たちがいるデスよ。
ワタシは、アヤとここでポテト食べてマース……もぐもぐ。
●楓李
ありゃりゃ、やっぱりセリアはんのテンションさげさげや。
●ひなた
え? 集まってるなら、合流すればいいのに。
あたし、ちょっと行ってくる!
●楓李
あー……合掌やで。
●ひなた
あっ、いたいた! おーいみんなー……。
●千尋
ここのハンバーガー屋さんの揚げたてポテトを、
サブメニューの濃厚バニラソフトにつけて食べるんですよぉ。
すると、あらびっくり~。とってもおいしくて、
あまじょっぱい特別メニューのできあがりっ。
●愛美
うぷっ……ちょっと、どうするのよ琴音。
千尋ってば、フライドポテトにソフトクリーム乗せてるわよ。
●琴音
ご、ごめん愛美さん……私、もう我慢できなくて……。
こんな甘いのに、油と塩まみれのポテトは、さすがに……。
●佳奈恵
あ、あははっ……一口で十分だったね……。
●千尋
ふふ、まだまだ用意してあるから、みなさん遠慮せずに
たくさん食べていいんですよぉ?
●ひなた
(セ、セリアちゃんたちがこっちに来たのって、これが原因だったのか……)
わっ……和歌のところにもーどろっと!
●愛美
そうはさせないわよ、ひなた!
あなたも千尋からごちそうになりなさい。
●ひなた
愛美ちゃん!? あれっ、なんでバレたの?
●愛美
私たちにはね、アレを一緒に食べる仲間が必要なの!
さ、千尋が見つけた美味しい組み合わせに挑戦よ……!
●ひなた
ああっ、ちょっと愛美ちゃん引っ張らないでっ!
あたしはあっちで食べるからぁっ……う、うわああああああ!
●和歌
……アイスとポテトを何度も食べさせられてるわね。
今行ったら、私も餌食にされそうだわ……。
●セリア
ヒナタ……惜しい人を亡くしたデスな……。
ワタシは、ポテトは普通に食べたほうが美味しいと思うデス。
●楓李
せやなー、うちは静かに彩はんがもぐもぐ食べてるとこ
眺めるだけでええわー。
●彩
ううっ……1人で静かに食べさせてよぉ……。
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