【あおガルシナリオ集】現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」を紹介します。
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第1話「無謀な争い」
ーー運動場
●ひなた
約束の場所って、ここでいいんだよね?
こんな所で何をするんだろう。
●和歌
それに、どうして私たちを立ち合いに呼んだんだろう……。
公平な判断をさせるため?
●萌
公平な判断というなら、第三者を呼んだ方がいいと思いますが。
私たち、おもいっきり麗華さんと更菜さんの味方ですし。
●麗華
大丈夫よ。あの子たちは卑怯な真似なんてしないわ。
あなたたちに見られても恥じないよう、正々堂々迎え撃つだけよ。
更菜、準備はいい?
●更菜
うん……どこまでやれるかわからないけど、頑張る。
私、このまま麗華と……みんなと同じ学プロにいたいから。
●希
待たせたわね。さ、勝負よ!
●萌
こんなところで何をするつもりですか?
●ひなた
あたし、ライブバトルかなーって勝手に思ってたんですけど……
●琴音
わ、私も……そう思って、ちょっと楽しみにしてたんですけど。
●愛美
高ランクアイドルたちが決着をつけるなら、
ライブバトルしかないじゃない。
それ以外に、何かあるの?
●希
あるに決まってるじゃない!
むしろ、ライブバトルよりずっとアイドルらしいと言ってもいいわっ!
●麗華
それで、勝負の内容は?
●希
体力勝負!
5つの種目に挑戦して、一番だった回数をユニットで競うの!
●更菜
えっ……そ、それでいいの?
●美雪
全力でまいりますので、よろしくお願いいたします。
●理子
……まぁ、そういうことだから。
悪いが、審判を頼む。
●希
はいこれ、ストップウォッチと競技リスト。
公平かつ安全な運営のために協力お願いするわっ!
●ひなた
へっ? あ、はい。
●萌
なんでアイドルが体力勝負……?
●愛美
なに言ってるのよ。アイドルは体資本の体力勝負。
体力無かったら、ワンマンライブなんて出来ないじゃない。
●千尋
そっかぁ。だからライブの後のご飯って、
いつもよりおいしいんだね。
●和歌
そういう話でしたっけ……?
●プロデューサー
がんばれ!
●麗華
ありがとう。
色々あったけれど、今日で全て決着つけるわ。
●ひなた
ええっと、まずは長距離走だね。位置についてください。
●和歌
よーい……スタートっ!
●更菜
はぁっ、はぁっ、はぁっ……!
●琴音
わぁ、更菜さん凄く速い……。
●和歌
ゴール! 1位、更菜さん!
麗華・更菜組、1点!
●理子
っ! やっぱり、更菜は速いな……
今まで何度追いかけまわしても捕まらなかっただけある。
●希
ぜぇっ、ぜぇっ……まっ、まだまだっ!
次!
●更菜
…………。
●千尋
次はぁ、砲丸投げ~。はい、砲丸です。
よーい、はじめーっ!
●麗華
ふっ……!!
●愛美
うわっ、あんな遠くまでっ……!!
●美雪
負けてられませんわ……えぃっ!
●ひなた
わぁ、みんな投げるの上手だね! ええっと……
麗華さんの砲丸が一番飛んだので、麗華・更菜組に1点!
●希
つっ、次っ!!
●麗華
……まだ続けるの?
あと1点取ったらわたしたちの勝ちなんだけど。
●希
やるに決まってるでしょ!
あと3回勝てば私たちの勝利……最後まで、諦めないんだから!
●更菜
…………。
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第2話「帰るべき場所」
ーー運動場
●美雪
はぁっ、はぁっ……。
●理子
ぜぇぜぇ……。
●萌
結局、麗華さんと更菜さんが5勝……完全勝利です。
●希
……仕方ないわね。
約束だから、もう関わらないわよ。
だから……もう……っ
…………。
う、うぅっ……なんで、なんで……
なんで、学プロなんかに入っちゃうのよ……!
●美雪
希……。
●希
ヴァルプロやめたなら、とっとと『GE:NESiS』に
戻ってくればいいのにっ! 更菜も、麗華がいなくなったら
急に落ち込んでそのままやめちゃうしっ……!
なんで……なんでっ……!
なんで2人とも、戻ってきてくれないのよぉ……。
あたし、麗華のこと応援して……
やめてほしくなかったけど、ずっと一緒にいたかったけどっ!
でもっ! 応援して、送り出したのにっ……!!
●麗華
……だから?
●希
えっ?
●麗華
期待を込めて送り出したから、辞める時にも許可を貰えってこと?
それって勝手な言い草にも聞こえるけど。
●希
えっ、ええっ?
●理子
お、おい麗華、そんな言い方は……!
●愛美
あ……あぁ、そういうこと。
あの人、器用に見えて案外不器用なのね。
●アリス
そうじゃなければ、ヴァルプロやめたりしませんことよ。
あの人のああいう頑固な性格が、他の面子と合わなかったのだから。
●ひなた
あれ? アリスさん、いつからいたの?
●アリス
最初から。
おもしろそうなことやってると思ったから、
見学させてもらってましたわ。
……で、黒瀬麗華。
あなたはどうしたいんですの?
●麗華
…………。
ごめんなさい、希。
それに美雪、理子にも。
●希
……麗華?
●麗華
せっかくみんなでヴァルプロへ送り出してくれたのに……
期待に応えられなくて、ごめんなさい。
●更菜
私も、ごめんなさい……。
みんなのことも麗華と同じくらい大事だったのに、
そこまで考える余裕がなくて……。
●希
……そっか、そうだよね。
謝ってほしかったわけじゃないのに、
謝れって言ってるのと同じだったよね。
あたし……気づかないうちに、麗華に期待をかけすぎてたのかも。
だから、勝手に裏切られた気分になって……
言いづらい感じになっちゃって……。
●美雪
お二人が辛い時に、お力になれなくてごめんなさい。
●理子
……だよな。
いつでも戻ってこい、って送り出したくせに
いざその状況になったら、何言っていいかわかんなくて。……ごめん。
●麗華
それに……ただ『GE:NESiS』に戻ったら、
みんなにも気を遣わせることになる。
その優しさに触れたら、きっと私は甘えてしまう……。
それは駄目だと思ったの。
……でも、自分への罰があなたたちを傷つけてしまった。
本当にごめんなさい。
●希
いいよ……もういいよ……
麗華が、あたしたちのこと嫌いになったんじゃないなら。
ごめんね……
ちゃんと話を聞かずに、怒ってばっかりでごめんなさい……!!
●麗華
ありがとう、希。
ごめんね……ごめんね……。
●美雪
麗華さん、更菜さん……また、一緒のステージに立ちましょう。
昔みたいに、同じスポットライトを浴びませんか?
●理子
戻ってきなよ。
なに、ヴァルプロが天国じゃなかったのなら……
『GE:NESiS』の中に、麗華の天国を作ればいい。
●麗華
……ありがとう。みんな。ありがとう……っ、ぐすっ……。
●アリス
綺麗に元鞘ですわねぇ。
で、いいんですの、貴方たちはアレで。
●ひなた
うんっ!
あたしたちは、麗華さんたちに恩返しをしたかっただけだから!
●アリス
ま、いいですわ。
それじゃあ、せいぜい頑張ることね。
んー……ワタクシも元鞘しようかしらねぇ……。
●愛美
あの人、本当に何しに来たのかしら。
●和歌
さぁ……?
●ひなた
でも、これで全て解決
問題なしってことだよね?
●更菜
問題ないって……
私と麗華は、あなたたちの学プロに入るという約束を
反故にしてしまったのに……。
●ひなた
それなら、『GE:NESiS』のみんなも私たちの学プロに入ればいいよ!
今まで通り麗華さんとレッスンもできるしねっ!
●希
そんな手が……でも、いいの?
あたしたち、色々迷惑をかけたのに……。
●ひなた
そんなの気にしない、気にしない!
一緒に頑張ろうよ!
●麗華
……。
残念だけど、それはできないわ。
●ひなた
えっ!?
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第3話「絶対的プライド」
ーー運動場
●ひなた
学プロに入れないって……どういうこと?
●麗華
あなたたちに、決定的に欠けているものがあるということよ。
この学プロのユニット全てが、
わたしたち『GE:NESiS』と一緒に活動をすると霞んでしまうわ。
●和歌
なっ……!?
●麗華
事実よ。
どんなにあなたたちが最高のパフォーマンスを披露しても、
わたしたちと並んだ時には見劣りする。
●萌
……あー、わかりますわかります。
全員アイドルランクC以上ですし、
並みのユニットじゃ存在感を食われるのがオチでしょうね。うん。
●愛美
アンタはどっちの味方なのよっ!!
●麗華
味方や敵は関係ないわ。
あなたたちの全てを、わたしたちが奪ってしまうことになる。
……そういう結末は、望んでいないの。
●和歌
そうでしょうか……確かに、『GE:NESiS』のみなさんの
お一人お一人の実力は高いと思います。
ですが、それとチームワークは別かと。
●千尋
そうねえ。
私たちも、5人になってからあんまり経ってないけど……
『GE:NESiS』は、再結成したばかりだもの。
●理子
ふーん、そう思っているのか。
●美雪
遺憾の意を示しますわ!
●希
それなら……あたしたちが5人揃った時の実力を見せてあげるわ。
ーーライブ会場
●ひなた
……凄い……。
●愛美
ダンスのレベルも、歌唱力もケタ違い……
これが数時間前まで喧嘩してたユニットのパフォーマンスなの!?
●和歌
大ぶりなダンスで動きも派手なのに、ステージ上を
全面に使って走りまわって……アイコンタクトもほとんど無しに、
お互い接触ギリギリのところで避けてる。
●千尋
ぶつかるの、怖くないのかな……?
●琴音
わ、私は無理です……。
実力以前に、パフォーマンスの質が違うっ……。
●麗華
……どうだった。わたしたちと並んで、勝てる?
●ひなた
そ、それは……うぅぅ……。
●希
でしょ? 私たち、元々息ぴったりだもの。
何年か離れた程度のブランクじゃ、質は落ちないのっ。
●麗華
だから今は、あなたたちと同じ学プロに所属するのは
遠慮させてもらうわ。
……わたしはもう逃げない。いつでもかかってきなさい。
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第4話「千里の道に立つ」
ーープロダクション室
●ひなた
うーん……あたしたち、なにが駄目なんだろ?
いつも通り、ううん。今日はいつも以上にうまくできたと思ったのに。
●愛美
そのいつも通りが、向こうにとっては自分たちよりも
低ランクってことなんじゃないの。
……自分で言ってて悲しくなるけど。
●千尋
それに……無理をしてまで麗華ちゃんたちに、
わたしたちの学プロに入ってもらう必要はあるのかな?
●和歌
そうですね。このまま同じ学プロに入ったとしても、
誰も得をしないような気がするわね。
●ひなた
うぅ、そうかもしれないけど……麗華さん、言ってたよね。
「だから今は、同じ学プロに所属するのは遠慮させてもらう」って……。
●琴音
それがどうしたの?
●ひなた
学プロが嫌なんじゃなくて、今がまだダメってことなんだと思う。
麗華さん、今の実力差だと自分たちの方が高すぎるって言ってたから。
きっと、あたしたちにもっと頑張れってことだよ!
●愛美
随分遠まわしな激励ねぇ。
あの人らしいといえばらしいかもしれないけど。
●ひなた
よーし、そうと決まればさっそくレッスン!
千里の道も一歩から!
ふぁいとー……おーっ!
●千尋
おーっ!
●愛美
私たち『Twinkle☆Star』だけが頑張ったって仕方がないわよ。
学プロの問題なんだから、みんなにも事情説明して、
一緒にレッスンしなきゃね。
●和歌
それは……。
だ、大丈夫かしら……。
●琴音
あはは……。
大丈夫ですよ、きっと。
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第5話「敗北を胸に留めて」
ーー運動場
●ひなた
まずは体力作りから! とりあえずランニングだね。
ふぁいっ、おーっ! ふぁいっ、おーっ!
●セリア
ふぁい、おーっ! ふぁいふぁいっ!!
●彩
セリア、飛ばし過ぎると後半バテるわよ?
●セリア
これぞセーシュン!
最終的に、夕焼け小焼けでカラスをバックにオマエモヤルナー!!
●茜
はぁっ、はぁっ……なんでアカネたちまでこんなこと……
対決するのアンタたちだけなのに、
学プロメンバー全員集める必要あった?
●瑠璃花
帰りたい……パソコンの前に帰りたい……。
●琴音
わ、私もつらいけど……いっ、一緒に頑張ろう?
●楓李
うち、なんでこんな辛いことしてるんや……。
でも苦しいから楽しいなぁ……。
あれ? 辛いのに楽しいって、おかしないか?
ひょっとしてこれが『らいふわーく』ってやつか?
いのべーしょんやで、ほんま。
●ひなた
よーし、次は腹筋!
いっちにー、さんっ、しっ! にーっにーっ、さんしっ!
●佳奈恵
ふぐぐぐぐ……っ!!
かっ、回数重ねるとなかなかキツイ……っ!!
●くるみ
が、頑張るのです!
また、麗華さんにレッスンしてもらうためにもっ……!
●悠
余裕です! 余裕です!!
自分、元気と体力には自信あります!!
まだまだいけます!!!!
●ひなた
まだまだいくよーっ!
次は砲丸投げ! みんな、気合入れていこーっ!!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第6話「強者の一計」
ーー運動場
●晴海
渡辺晴海、砲丸投げいきますっ!
……てーいっ!!
●ひなた
わぁ! どんどん飛んで……。
●和歌
砲丸が窓に突っ込んだ!?
●寧々
……!!????
●晴海
あ、あら……
プロデューサーさんに見てもらえると思って張り切ったのですが……。
●萌
あーあ。監督責任でプロデューサーが怒られるパターンだこれ。
●晴海
ごめんなさい、プロデューサーさんっ!
●プロデューサー
怪我しなくてよかった。
●晴海
あっ……ありがとうございます。
●愛美
……全然普通じゃないじゃない、あの子。
●麻里紗
あの一件から、一皮むけたって感じなのよね。
●楓李
渡辺はんには変なこと言わんようにしよ。
●麗華
……やればできるじゃない。
●理子
あの子たち、なにしてるのかな……体力づくり?
●麗華
体力はアイドルにとって一番大切なことでしょう?
あの子たち、基礎体力が弱かったから……。
やれと言われてやっているようじゃ、限界が見えているわ。
本当に必要なのは、自分たちで気付いて行動することよ。
●理子
要するに、麗華がアタシたちとの対決を
体力勝負にしたいって言い出したのはあの子たちに見せるため?
●麗華
えぇ。
希に上手く伝えてくれて、ありがとう。
●理子
……やっぱり麗華は一枚上手だよ。
●麗華
……仕方がないじゃない。
理子だって、あの子たちと同じ学プロでやってみたいとは思わない?
●理子
そうだね、面白そうな子たちばかりだし……
あんなに落ち込んでた希が、毎日楽しそうにしてるのは
あの子たちのおかげだからね。
できることなら、お礼がしたいよ。
それは美雪だって同じだ。あの子は希の親友だから、なおさらね。
●ひなた
よぉーし、もういっかーいっ!!
まだまだーっ!!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第7話「星クズの光」
ーーライブ会場
●麗華
あれから1週間しか経ってないのに……みんなボロボロじゃない。
そんな体でライブバトルを申し込んでくるなんて、大丈夫なの?
●ひなた
うんっ、大丈夫!
●和歌
私たち、トレーニングを積み重ねて基礎力を底上げしてきました。
……今度こそ、負けません!!
●更菜
わかりました……では、勝負です。
●希
見せてもらうわ、あんたたちの……輝き!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第8話「ひとすじの星明かり」
ーーライブ会場
●ひなた
えっ……この結果、間違いじゃないの?
●和歌
ギリギリで……私たちの勝ち?
●愛美
な、なにあんたたち辛気臭い顔してるのよ。
勝ったんだから、もっと堂々としていなさい!!
●琴音
で、でもなんだか実感がわかなくて……!
●千尋
勝てちゃった……んだよね?
●希
実感なんて、あとから沸いてくるわよ。
●理子
なんだかんだでブランクありだからな、『GE:NESiS』は。
その隙を突かれたって感じだよ。
●美雪
ほんの少しの気付きが、大きな輝きを生むこともありますわ。
●麗華
おめでとう、ひなた。
あなたたちの勝利よ。
●ひなた
麗華さん……じゃあ!
●麗華
もちろん、約束は守るわ。
ううん、それ以上にわたしたちは……
あなたたちの学プロに入りたい。
だから、握手してもらえないかしら?
これからも一緒に目標を目指す、仲間の印として……。
●ひなた
もちろん!
やったぁ、じゃあこれからも麗華さんたちと
一緒に練習できるんだよねっ!
●麗華
ひなた、そんなにブンブン手を振ったら
腕がちぎれるわ……ふふっ。
●希
あのっ……色々あったけど、
これからその……えっと……。
●美雪
仲間として、よろしくお願いいたしますわ!
●和歌
もちろんです。こちらこそ、よろしくお願いしますね。
●ひなた
えへへ……これからもみんなで、
頑張っていこうねっ!!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第9話「最高の5人」
ーーレッスン場
●ひなた
ふぅ、今日のレッスンはこれくらいにしておこっか?
●和歌
麗華さん、今日もご指導ありがとうございます。
希さんたちも……おかげですごく、勉強になりました。
●美雪
そのようにかしこまらずに。
私たちは、同じ学プロの仲間なのですから。
●希
でもあんたたちやるね。
ちょっと練習厳しすぎたかなって思ったけど、
ちゃんとついてきてるし。
●ひなた
麗華さんたちが楽しそうにレッスンしてるから、
なんだかあたしたちまで楽しくなってきちゃって。
●更菜
そ、そういう風に見えますか?
●理子
はは、まぁ気持ちはわかる。
だが、自分のペースを乱すと後でろくなことにならないからな。
そこは気を付けるように。
●希
そうそう。休憩も練習のうちなんだからね。
●琴音
は、はいっ。
●千尋
んー……ハードな練習だったから、お腹すいちゃったなぁ。
お夕飯前に、何か食べたいなぁ?
●ひなた
うん、何か食べて行こうよ。
麗華さんたちも行こうっ。
●麗華
せっかくのお誘い申し訳ないけど、わたしたちはもう少し続けるわ。
学プロ所属になったから、ユニット承認ライブを受けないといけないし。
●萌
そうですよー。承認ライブは来週なんですから。
ていうか、承認ライブ前に他人の面倒見る余裕があるとか凄いですね。
●理子
余裕があるから見てるわけじゃないよ。
人の振り見て我が振り直せ……
自分を顧みるためには人を見るのが一番だからな。
●千尋
麗華ちゃんたちなら、練習しなくても問題なさそうだけど……。
●ひなた
そうだよねー。麗華さんたちなら余裕で……。
●希
ダメダメ! そうやって余裕ぶってると、
本番で足元すくわれちゃうんだから。
さ、特訓特訓! さっきの曲もっかいいこっ!
こら、更菜! そこ半歩遅いっ!
●更菜
の、希もさっき音程ズレてたけど……。
●希
なにをーっ!?
●麗華
希は相変わらずダンスのテンポが少し早いわね。
後に響くから、ズレを修正するなら早めにね。
あと、美雪は油断すると腕の振りが小さくなる癖……、
相変わらずだから気を付けないと。
●美雪
あら、そうおっしゃる麗華さんも
先ほどのダンスで腕の振りが大きすぎて、
危うくぶつかりそうになりましたが……。
●理子
美雪もさっき転びかけてただろう。
靴の滑り止め、利かなくなってるんじゃないのか。
●美雪
では、明日新しいシューズを用意しますわ。
そういえば理子さん、サビの部分なのですが……。
●理子
どっか変だったか? 教えてくれ。
●愛美
……『GE:NESiS』って、結構お互い容赦ないのね。
●萌
一歩間違えれば大喧嘩モノの発言がぽんぽん飛び交ってますね。
●和歌
これくらいお互い指摘できないと、アイドルランクはあげられないのかな。
でも、こんなにストレートに言うのは……
●愛美
ストレートに言っても不愉快にならない程度には、
信頼してるんでしょうね。
●琴音
えぇ……みなさん、とっても楽しそうです。
●和歌
お互いの欠点を遠慮なく言いあえるのが、
あのユニットの長所なのかしら。
だから、最終的にレベルの差がつく……
●ひなた
なんだか、ユニット承認ライブってこと忘れてるみたい。
いいパフォーマンスをしようってことに心が一つになってて……。
●千尋
きっと、昔もこんな感じでレッスンしてたんだろうねぇ。
●愛美
……確かに。
これだけ何でも言いあえる友達と離れ離れになったら、寂しくなるでしょうね。
●ひなた
承認ライブ、楽しみだなぁ。
プロデューサーも、そう思うよね?
●プロデューサー
そうだね。
●和歌
あの5人なら、きっと最高のパフォーマンスを魅せてくれるでしょうね。
●愛美
当然よ。私たちの学プロのメンバーですもの。
最高に決まってるじゃないっ!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第10話「『GE:NESiS』」
ーー控室
●萌
……今から『GE:NESiS』の承認ライブを行います。
該当ユニットは準備へ。その他の生徒は観客席へお願いします。
ーーライブ会場
●ひなた
みなさーん! 応援に来ましたよーっ!
頑張ってくださいねーっ!!
ーーステージ裏
●麗華
……えぇ。安心して見ててね。
●希
まったく、麗華は余裕ぶっちゃって。足引っ張らないでよね?
●麗華
もちろんよ。
希も、わたしが居ない間レッスンさぼってた分のツケを
ここで返さないでね?
●希
さっ、さぼってなんかないし!
●更菜
あ……私がいると、ダメになりそうな気がしてきた。
やっぱ私、ここで見てた方がいいかも……。
●理子
更菜は相変わらずネガティブ全開だな……。
●美雪
更菜さん、わたくしたちと一緒ですから大丈夫ですわ!
●希
なんか、懐かしいわね、この感じ。
ようやく、止まっていた時間が動き出したような……。
●麗華
ふふ……そうね。
それじゃあ、みんな……行きましょうか。
私たちの、ステージへ。
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第11話「勝つべき者たち」
ーー控室
●希
おー……わったぁ!
●美雪
みなさん、お疲れ様です。
●ひなた
……ぼーっ……。
●麗華
ふぅ……ひなた、どうだった?
……ひなた?
●ひなた
はっ、麗華さん!
あのっ、えっと、その……すっごいステージだった!
すごかった! この前よりもずーっと!
●希
当然じゃない。今日のために、みっちり練習してきたんだから。
●和歌
それで、それで?
合格ですか、萌さん?
●萌
…正直言って、このような結果を申し上げるのは
甚だ不本意なのですが……。
●琴音
ど……どういうことですか?
まさか……不合格……?
●愛美
い、いやいやいやっ!
あのダンス、歌唱、パフォーマンス!
いったい何が問題だったのよ!?
●萌
……ええ、その通りです。
何も文句のつけようがありません。
●千尋
へっ……?
●萌
審査員も、全員が優秀点……
満点もいたほどです。
何より、圧倒的なイデアを感じました。
合格です、おめでとうございます。
●ひなた
や……やったぁぁぁっっ!!
おめでとう麗華さん、みんなっ!!
●麗華
ふふっ……ありがとう、ひなた。
●愛美
っていうか萌!
なんで渋面でそんな報告するんですか? まぎらわしいでしょ!?
●萌
いえ……少しくらい何か足りないところを指摘しないと、
審査する側の立場がありませんので。
あ、私がどちらかというと学園側な立場なので、ですが。
でも、……無理でした。難癖的な文句すらも出てきません。
完璧としか言いようがない内容でした。
●希
完璧なんて……
あたしたち、今回は麗華に引っ張ってもらってただけだから。
次はもっともっと成長してみせるから、期待しててよ?
●琴音
ここまでの高評価に対して、この向上意欲……!
尊敬します、心から……。
●千尋
うふふっ……わたしたちも見習って、さらに頑張っていかないとね。
●更菜
ありがとうございます。
みなさん、ほんとうに……みなさんのおかげです。
●希
迷惑かけて、ごめんね。
でも、この借りはちゃんと学プロメンバーとして返すからっ!
●理子
そうだな。それに希の言うとおり、まだ甘い部分が多かった。
……これからもっと完成度を高めていかないと。
●美雪
確かに、休んでいる暇はありませんね。
●萌
この人たち、今承認ライブ終わったばかりなのに……
なんでこんなに元気なんだか。
●愛美
まったく……
高ランクが揃いも揃ってこんな感じだから、私たちも気が抜けないのよね。
●ひなた
そうだね。でも、本当に合格おめでとう!
●麗華
ひなた……ありがとう。
あの日、あなたが声をかけてくれなかったら、
わたしはここにいなかった。
●ひなた
エヘヘ、改めてお礼を言われると照れちゃうね。
でも、嬉しいよ。
……『GE:NESiS』のみんな、本っ当におめでとう!
そしてようこそ! あたしたちの学プロへ!!
現世(エイドス)サイド:第10章「起源にて、強者」第12話「呼んではいけない女神の名」
ーー廊下
●ひなた
愛美ちゃん、今日は麗華さんたちが承認ライブの反省会してるんだって!
邪魔しないように、こっそり見に行かない?
何か学べることがありそうだしっ。
●愛美
そんなことして、怒られても知らないわよ?
……一応、和歌たちにも急いで集まるようにメールしておくわ。
『GE:NESiS』の反省会なんて、なかなか見られるものじゃないし……、
ここでしっかりと勉強させてもらうわよっ。
●ひなた
おお……愛美ちゃんってば、ずいぶんノリノリだねっ!
そこの音楽室でやってみるみたいだし、覗いてみようか。
ーー音楽室
●麗華
……踊りはそこまで悪くないわね。久々に合わせたわりには。
●希
いや、あたしが曲に合わせるのに必死で少し乱れてたわ。
バレてないだけで、完璧じゃない。
●美雪
私と理子さんはもうちょっと表情を動かすべきだったかもしれませんね。
●理子
歌ってない時の顔か……たしかに、意識はすべきだったな。
●麗華
わたしも腕の振りが強くなりすぎている部分があったわ。
熱が入りすぎていたかもしれない。
●更菜
……私は、自分の歌が気になったかも。
●理子
歌? ちゃんと歌詞も間違えずに歌えてたよな?
●更菜
うん……だけど、歌に対する想いの込め方とかをもっと、
気をつけるようになれば、自然と動き方も変わるから……。
●美雪
なるほど、表情の変化も、歌へ込める想い次第というわけですわね。
●理子
って、言ったところでわかりにくいな。
結局更菜の言う想いってのは、技術的にどういうことなの?
●更菜
歌っている歌詞をもっと意識するの。
心の中でその情景を浮かべるっていうか……。
●美雪
なるほどー! それでは、こういった感じでしょうか?
いつーわりーのヴィーナスにー♪
とどけこのメッセージー♪
●愛美
うぐぅっ!
●ひなた
愛美ちゃん!? きゅ、急にどうしたの……?
●愛美
い、いやっ……なんでもないのよ、なんでも!
偽りの……『ヴィーナス』……?
偽りの……ヴィーナス……。
偽りの……愛美……。
●麗華
……うん、いい感じね。みんなはどう感じた?
●希
たしかに、なんだかメッセージが届きそうな感じがするわね。
『偽りのヴィーナス』とやらに!
●愛美
うぐっ! うっ、ううう……!
と、届いてるわよ……! しっかりと、偽りの『ヴィーナス』に……!!
●ひなた
えっ、愛美ちゃん、凄い汗だけど……本当に大丈夫……?
●愛美
ほ、本当になんでもないの、大丈夫!
●麗華
むーねのおーくでー♪
トゲがーいたいーいたいー♪
●愛美
私の胸の方が痛いわよ!!!!
●ひなた
愛美ちゃん! 今度は胸が痛いの!?
●和歌
ちょっと2人とも、こんなところでなにを騒いで……、
……愛美さん、なにかあったの?
●ひなた
愛美ちゃんが! このままだとしんじゃう!
●琴音
ええっ!? い、いきなりどういう展開っ?
●愛美
しなないわよ! ピンピンしてるでしょっ……ううっ。
●千尋
でも、顔が真っ青になってる……さやえんどうみたいだよ?
●和歌
ホントになにがあったんですか……。
●麗華
……外がうるさいと思ったら、あなたたちだったのね。
●ひなた
麗華さん! ごめんなさい、隠れて見学するつもりだったんだけど、
邪魔しちゃったかな……。
●麗華
別にいいのよ。これからわたしたち、仲間なんだから。
●琴音
ありがとうございますっ。よかったね、ひなたちゃん。
●ひなた
うんっ……愛美ちゃん、身体は大丈夫?
●愛美
だ、大丈夫……せっかくの機会だもの、
しっかり技術を盗まないと……。
●千尋
あっ、それじゃあせっかくだからお菓子食べながら参加する?
この間、楓李ちゃんからもらった焼き八つ橋がたしか……。
●和歌
れ、麗華さん、すみませんっ! うちのユニットはちょっと、
自由な子が多くって……!
●麗華
ううん、あなたたちが日常でもそうして過ごしているのを見て、
改めて確信したことがあるのよ。
あなたたちは等身大の、飾ることのないアイドルなんだってね。
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・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd. ・掲載時のDL価格: 無料 ・カテゴリ: ゲーム ・容量: 155.7 MB ・バージョン: 2.0.6 ※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。 |
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