【あおガルシナリオ集】現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」を紹介します。
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第1話「よわり目にタタリ目」
ーー体育館
●萌
やっぱり天然は強いですね……
美雪さんといい、くるみさんといい……。
あの天然砲がこっちに向かないことを願うばかりです。
でも、他のチームは結構スムーズにレッスン進めていますね。
……あれ?
●彩
ふぅ、準備運動はこれくらいでいいかしら。
●寧々
じー……。
●彩
なにしてるの?
体育館の壁なんてじっと見つめて。
●寧々
えっ!?
あっ、その……なんでも……ないです。
●彩
そういうことを言われると、逆に気になるじゃない。
なにかあったなら言ってもらえる?
一応、この合宿限定とは言え私たちはパートナーなんだから。
●寧々
……あ……ありがとうございます、
その、とてもくだらないことなんですけど……。
●彩
いいのよ、なんでも言って。
●寧々
あの……体育館の壁のシミなんですが。
●彩
んー、どれかしら……あ、あれ?
●寧々
はい。あのシミ……人の顔に見えてきませんか?
●彩
えっ?
そうね……言われてみれば、そう見えなくもないけれど……。
でも、やっぱりシミはただのシミよ。
人の顔なんてそんなことあるわけないでしょう、バカバカしい。
●寧々
そ、そうですよね……バカバカしいですよね……
すみません……。
私、ホラー映画が好きで……
あぁいうの見ると、つい映画を思い出して……。
●彩
そういえば、何の映画を見るかの話の時、
ホラー映画を推してたわね。
それで、結局なんの映画を見ることになったの?
●寧々
とりあえず……あの場では上映会はナシになりました。
……表向きは。
●彩
表向きってことは、こっそりやるってことね。
……よし。そういう特別な時くらい、お菓子食べてもいいわよね。
●寧々
いいですね、お菓子。
映画見ながらのポップコーンって……普通に食べるよりも美味しいですよね。
●彩
でしょう?
定番のバター醤油もおいしいけど、キャラメルも捨てがたいわね。
どうしましょうか?
●寧々
あの、夜見る映画ですけど……
上映前に、ジャンケンで決めることになりました。
ただ……。
●彩
ただ?
●寧々
茜さんと愛美さんが……
どっちが代表でじゃんけんするかで、もめてまし……て。
●彩
2人とも我が強そうだし、どっちも譲らないでしょうね。
●寧々
それで……
見たい映画があるひとは、じゃんけん要員としてもう1人連れて来いって……。
●彩
自分たちが人数を減らせないから、相手の人数を増やそうって?
名案のような、強引なような……
まぁ、あの子たちらしいといえばらしいけれど。
●寧々
それで、私もホラーを見たいならもう1人連れて来いって話になりまして……
それで……あの……。
●彩
私にじゃんけん要員として来てほしいって?
えっと、それは……。
●寧々
ダメでしょうか……
もしかして……彩さん、ホラー苦手とか?
●彩
ばっ、ばばばばバカ言わないでよ!
私が子供騙しのホラー映画ごとき怖がるわけないじゃない!!
●寧々
子供騙しではありませんけど……大人も試写会で大絶叫して、
ギブアップが多数出たという名作を用意していますから……。
●彩
大、絶叫……!?
●寧々
でも、彩さんみたいに大人っぽい人なら平気ですよね。
……すみません。
●彩
そっ、そうよ! 怖くなんてないわよ!
あたりまえじゃない!!
●寧々
じゃあ、映画決定じゃんけんに参加してもらえますか……?
●彩
う、ぐっ……い、いいわよ!
もちろん! 参加するからには勝つわよ!
●寧々
あ、ありがとうございます……!
嬉しいです……彩さんと同じチームになれて、本当によかった……
●彩
そ、そうかしら!?
さ、とりあえずレッスンよレッスン!!
●萌
わぁ、声がひっくり返ってる……
彩さん、本当にホラー平気なんでしょうか?
これは上映される映画次第では、体育館に絶叫が響きますね……
それはそれとして、面白そうですけど。
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第2話「シミる心のパートナー」
ーー体育館
●彩
じぃ…………。
このシミが顔? うーん……。
あのさ、寧々。
●寧々
ふぅ……はい、どうしました?
少し……休憩しますか?
●彩
ううん、そうじゃなくて。
さっきの壁のシミの件なんだけど。
●寧々
えっ?
シミがなにか?
●彩
もう一度よく確認してみたのだけど……。
やっぱり、ただのシミだったわ。
●寧々
あっ……そ、そうですか……。
●彩
どうしたの、驚いた顔なんかして。
●寧々
いえ、その……ただのシミだって話で結論づいたと思ってた……ので。
●彩
えぇ、そうよ。ただのシミよ。
●寧々
そ、そうです……よね。
●彩
さっきから思ってたんだけど、
寧々はもう少し体幹鍛えた方がいいんじゃないかしら。
連続して激しい運動を続けると、すぐに息があがるって自分で思わない?
●寧々
お、思ってました……なにかいい方法はありますか?
●彩
とりあえず、フロント……やって見せた方が早いわね。
腕立て伏せは出来る?
●寧々
一応は……。
●彩
そう。じゃあ、腕をこう曲げて腕立て伏せをするんだけど……
結構きついけど、体幹鍛えるにはこれが一番だから。
っと……ふっ、ふっ、ふっ。
●寧々
わぁ、早いですね……私に、できるかな。
●彩
慣れるまで速度は重要じゃないの。続けられれば十分よ。
……ところで、さっきの壁のシミなんだけど。
●寧々
えっ?
●彩
実は、さっき端っこをちょっと擦ってみたら色落ちしたの。
やっぱり、ただのシミ……というか、汚れね。
●寧々
そ、そうだったんですか……。
●萌
寧々さんの目を盗んでこっそり確かめたみたいですね。
どれだけあの壁のシミが気になってるんでしょう……?
●彩
それじゃあ、さっき私がやって見せた腕立て伏せ、
一度試してみてくれない?
●萌
何事もなかったかのように元の話に戻った!?
●寧々
は、はい。
えっと……っ、くっ、っ……結構きついですね。
●彩
だけどその分、きくのよ。
食べたいけどダイエットしなきゃいけないって時に、
あらかじめ体幹を鍛えておくと効果が違うの。
●寧々
へぇ、そうなんですか……っと、よいしょっと……。
●彩
そうそう、上手。
……ところで、寧々。
●寧々
はい、なんでしょうか……?
●彩
今夜、一緒の布団で寝てくれない?
●寧々
……はいいっ!?
●彩
だって、今日ってこの体育館で寝るのよね!?
あの壁に浮かぶシミを見ながら!!
私、もう無理……!
ぐすっ、あのシミがニセモノだってわかっているけど!
でも無理っ……! うぐっ、ぐすっ……!
もう寧々のせいでシミが気になり過ぎて、レッスンに集中できないしっ!
明るい今でさえこんな状況なのに、こんな場所で寝るなんて無理よぉぉ……!
●寧々
な、泣かないでください……お願いですから、泣き止んでください……。
●彩
ふぇーん……!
あなた私のパートナーでしょぉ!? 責任とりなさいよーっ!!
●寧々
えっ、えぇっ……?
●萌
『責任を取れ』のああいう使い方、初めてみました……。
まぁ、仲がいいということでいいんじゃないでしょうか?
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第3話「激闘!美化委員アイドル」
ーー体育館
●萌
うーん、まさか壁のシミからあんな話に発展するとは……
そして彩さんがあれほどの怖がりとは。
さて、他のチームはどうなってるでしょうかね?
●悠
いっち、にっ、さん、しっ。いち、にっ、さんっ、しっ。
……理子先輩、こんな感じでどうですか?
●理子
うん、いいと思う。
あとは振りつけの最後に、しっかり動きを止めるように気を付けて。
●悠
見栄を切る、ってやつですね!
任せてください、型をつくるのは得意です!
●萌
こっちは体育会系組ですね。
同じ傾向だけあって、まとまってます。
●悠
理子先輩は剣道やってるんですよね?
いい筋肉してます!
●理子
子供の頃から続けてるからな。
もっとも、高等部に入ってからは自主練習ぐらいしか出来ないからな。
腕は多少なまってるかもしれないが。
●悠
アイドルが怪我したら大変ですからねー。
自分も自主練ばっかりです。
でも、やっぱり1人が続くと寂しいです。
たまには対人のビリッとした空気の中で正面から激突したいです。
●理子
悠も子供の頃から空手を続けてるのか?
かなり洗練された動きに見えるが。
●悠
そうです! 子供の頃からやってるんです!
……っと、今のダンスもう1回やってみるんでチェックいいですか?
●理子
OK、いいよ。
……うん、前よりいい感じだ。これはいけるぞ。
●悠
あざーっす!
それじゃ、約束通り物理的一撃必殺のテクを教えますよ!
●萌
えっ?
●理子
あぁ。長物アリなら負ける気がしないが、
いざという時に素手で対抗できるに越したことはないからな。よろしく頼む。
●悠
……でも、本当に本気でいっていいんですか?
●理子
もちろん、手加減は無用だ。
……来いッ!!
●萌
……大丈夫でしょうかあの2人……。
なにやらダンスやアイドルとは違う方向性で高め合っているような。
●希
はい、そこの2人! ちゃんとやらないと終わらないでしょっ!?
●萌
おや、あっちは……。
●愛美
な、なんで体育館の雑巾がけから始めるの……?
これって、終わってからみんなでやることでしょ?
●茜
きつい……くさい……きたない……
うぅ、3K……。
●希
なにいってるのよ。
せっかく学園長のご厚意で施設を独占して使わせてもらってるんだから、
これくらいのことは当然じゃないの!
前からずっと気になってたのよ。アイドル養成校というわりに、
掃除は適当。落ち葉はもちろんゴミも放置。
こうなったら、
徹底的に綺麗にして生徒に学園を汚すことをためらわせてやるわ!
●萌
ここは、希さんと愛美さんと晴海さんの3人チームと、
麻里紗さんと茜さんの合同チームですね。
●晴海
よいしょっ、よいしょっ……
ふぅ、いつも使ってる場所が綺麗になると気持ちがいいね。
●麻里紗
今日はここで寝るんだもの。埃っぽいより、綺麗なほうがいいわよね。
じゃあ、ゴミ捨ててくるから。
●希
ありがとう!
……ほらそこ! サボらないっ!!
●萌
愛美さんと茜さんの組み合わせは、最強最悪だと思っていましたけど、
希さんはその上を行きましたね……
というか、多分この2人を御せるのは希さんくらいでしょうし。
晴海さんと麻里紗さんは同チームという以前に、常識人ですからね。
こっちは問題なさそうです。
●希
雑巾がけが終わったら、後は窓ふき!
よーし、あたしについてこーいっ!!
●愛美
なんでこんなことに……。
●茜
あの学級委員長タイプめぇっ……!
アカネは効率よく低労力で最大限の効果を得るタイプなのにぃっ!
●愛美
掃除が終わったら、ようやくレッスン……?
これが合宿中、ずーっと続くの……?
●茜
嫌ぁああああ!!
プロデューサー、なんて組み合わせを許可してくれたのよぉおお!!
●萌
なんかアイドルの合宿っていうより、
美化活動のボランティア活動みたいですね。
●希
こら、2人とも文句言わない!
ライブバトルで負けた方が、
勝った方のレッスンに付き合うっていう約束でしょ?
●茜
そりゃそうだけど……これはレッスンじゃないわよ!
誰よ、2人がかりなら希さんに勝てるかも、とかなんとか言ったのはっ!
●愛美
それはアンタでしょ!?
ぐぅ、これがアイドルランクBとの実力差っ……!
●茜
ああ、現実がつらいっ!
早くアカネもSランクになってぇ、印税がっぽがぽの不労所得生活がしたい~!
●愛美
それ、何年後の話になるのかしらね……。
●萌
腹黒がビシビシ鍛えられてますね。
……丁度いいです。希さんに真っ黒な茜さんの心を洗濯してもらいましょう。
もっとも、この程度で清らかになるとは思えませんけどね……。
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第4話「気品と台風」
ーー体育館
●千尋
それでね……その時ひなたちゃんと和歌ちゃんがねぇ……ふふっ。
●麗華
あら、意外ね。でもわかるわ、そういう気持ち。
●萌
って、あなたたちレッスンはどうしたんですか?
いえ、それ以前になんでレジャーシートとお茶を広げて、
ティータイムってるんです? これどっから持ってきたんですか?
●麗華
シートとお茶とお菓子は、わたしの私物よ。
あと、レッスンはしっかりしているわ。30分運動、5分休憩のペースでね。
●萌
……それでいいんですか?
●麗華
えぇ。わたしはレッスンと同じくらいこの学プロのメンバーのことを、
もっとよく知る必要があるの。だってほら、わたしって新参者だから。
●千尋
あ、そうだ。
ふふっ……学プロメンバーといえばね、萌ちゃんが前に……。
●萌
わーっわーっ!
私のことはいいじゃないですかっ! アイドルじゃないんですからっ!!
●千尋
そんなことないよぉ。
だってプロデューサーさんと一緒に、
ずぅっと私たちのこと見守ってくれてるもの。
●麗華
そうね。プロデューサーの行くところ萌あり、って感じがするわ。
●萌
なにをあたり前なことを言ってるんですか。
それが私の仕事なんですから、当然です。
●麗華
そういうことを言い出したら、アイドルだってわたしたちの仕事よ。
でも、続けて当然だからアイドルをしているわけじゃないもの。
続けたいから続けている……
あなたも、多少なりともそういう気持ちがあるんじゃないの?
●萌
……それについては、ノーコメントでお願いします。
あと、麗華さんは新参ではありますけど……うちの学プロ唯一のSランクです。
不本意だとは思いますが、みんなの手本として
振る舞ってもらえると助かります。
●麗華
えぇ、ありがとう。休憩はほどほどにしておくわ。
●千尋
うん、ほどほどに……わぁ、このクッキーおいしい!
●麗華
お口に合ったなら、よかったわ。
お茶のお代わりはいかが?
●萌
ほ、ほどほどにお願いしますよー……。
はぁ……まぁ、あの2人がサボるなんてことはそうなさそうですし……
したいようにさせてあげますか。
●琴音
えっと、っと……っ、きゃあっ!?
●萌
おや、こっちは……。
●楓李
危ないっ!
っと、大丈夫? どっかぶつけへんかった?
●琴音
あ、いえ。大丈夫です。すみません。
●楓李
えぇよ、転びかけた腕を掴んだだけやもの。
うちより全然マシやって。
●琴音
え、マシ?
●楓李
せやで。
うちなんかな、ダンスのレッスンで転びかけるのなんてしょっちゅうや。
そのたびにな、近くにおる佳奈恵はんやセリアはんのズボンを掴んでな、
こう、ガーっと……。
●琴音
ガーっと?
●楓李
ずりさげんねん。
●琴音
…………。
●楓李
そうしたらな、佳奈恵はんが、
なんでアンタはまたズボンを掴むんだ、掴むんならせめて上着にしろやーって!
ひどいわぁ。こっちは必死なんやから、掴むところなんて選べへんのに。
だからもし、琴音はんのズボンもガーっとやってもうたら、かんにんな。
●琴音
……楓李さん。あの、ちょっと言いにくいんですけども。
●楓李
どうしたん?
●琴音
少しだけ、距離をあけてレッスンしたい、です。
●楓李
……琴音はんもいけずやなぁ。
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第5話「ため息の行方」
ーー体育館
●萌
さて、色んなチームを見て回ってきましたけど……
とりあえず、どこも一応ちゃんとレッスンにはなってるみたいですね。
プロデューサーがくじ引きで引いた組み合わせ、
なかなかいいんじゃないですか?
……あ、でも。そういえばまだ、問題のひと組が残っていましたね。
●セリア
……という感じで、あちきがビシッと決めると、拍手喝采!
鳴りやまないカーテンコールはとても満足感に溢れていたでありんす。
●ひなた
わぁ、すごいなー!
わたしもセリアちゃんの舞台、もっとちゃんと見たいなぁ。
●セリア
今度似たようなお仕事を貰った時、ヒナタを招待するデース!
ぜひぜひ来てほしいのでありんすよー!
●ひなた
うん、行く行くーっ!!
そうだ! さっきのセリアちゃんの話聞いて思いついたんだけど、
歌舞伎のこういう……ステップ? これ、ダンスに取り入れてみたらどうかな?
●セリア
おぉー! ヒナタは天才でありんすか!?
さっそくやってみましょう!
●萌
懸念されていたハイテンション組……
なかなか順調ですね。
問題は……。
●和歌
じーっ……。
●萌
あの柱の影から、家政婦よろしく2人を見つめてる和歌さんでしょうか。
怒鳴り込んでいくような感じではありませんが……
時間が経つとわかりませんね。
というか、更菜さんはどこに行ったんでしょうか?
和歌さんのパートナーって、更菜さんですよね?
●更菜
あっ、プロデューサーさん……萌さん。
●萌
更菜さん。今までどちらに?
●更菜
ちょっと飲み物を買いに行ってきました。
……あと、少し考える時間が欲しくて。
●萌
考える時間とは?
●更菜
はい、実は……合宿中、ずっと和歌さんの様子がおかしくて。
ひなたさんとセリアさんを見つめては、なにやらブツブツと……。
●萌
おかしいというか、最早不審者ですよね。
で、和歌さんを正気に戻す方法でも考えてたんですか?
●更菜
正気に戻せるのなら戻してあげたいです……
和歌さんやひなたさんには、とてもお世話になりましたから。
みなさんがいなければ、今も私たちはバラバラのままでしたから。
……でも、あんな和歌さんを見るのは初めてで。
●萌
まぁ、私もプロデューサーもあんな和歌さんそうそう見ませんし。
●更菜
でも、私……和歌さんの独り言を聞いてしまったんです!
●萌
な、なにをですか?
●更菜
『セリアさんなんかに、私のひなたは絶対に渡さない』って……!
こっ、これって和歌さんがひなたさんのこと、すごく大事に……
というか、それ以上に思ってるってことですよね!?
わ、私それを聞いちゃうまでずっと和歌さんがひなたさんのことを、
『Like』として好きなんだと思ってたんですけどっ……!
もっ、もしかしてもしかして、和歌さんってひなたさんのこと……
らっ、『Love』的な意味で好きだったりするんでしょうか……!?
●萌
えぇーっと、そう考えたくなる気持ちはわかりますけど、
違うと思いますよ……たぶん。
●更菜
でっ、でも渡さないって言ったんですよ!?
そんなの、恋愛映画とかでないと言わないじゃないですか!?
●萌
犬がお気に入りのオモチャを取られたら、
めちゃくちゃ怒るのと同じじゃないですかねぇ。
ほら、ひなたさんも和歌さんも犬っぽいですし。
●更菜
そ、そうかもしれませんが……
でも、私は和歌さんがひなたさんに向ける視線の熱さが、
そんな程度だとは思えなくて……!
●萌
……更菜さん、耳年増な上に妄想癖ありません?
●更菜
ちっ、違います! 妄想なんかじゃありませんっ!!
あわわわ……
わ、私、和歌さんと一緒にレッスン続けていく自信ありません……。
●萌
待ってください。
さすがにこのタイミングで、再度組み合わせシャッフルは無理です。
申し訳ありませんが、これも運命と受け入れてください。
合宿が終わるまでの辛抱ですから。
●更菜
は、はい……
麗華と希に相談して……対応を考えさせてもらいます。
●萌
えっ? あの、それは……
こういうことはあまり言いふらさない方がいいと思いますが……。
●更菜
だ、大丈夫です! 麗華も希も口が堅いですし……
相談するとしても、あとは美雪と理子ぐらいですから。
●萌
いや、もうそれ『GE:NESiS』全員じゃないですか!?
●更菜
ユニットメンバー以外には話しませんのでっ!
だから、大丈夫ですっ!!
し、失礼しましたっ……!!
●萌
あっ! 逃げたっ!
……大丈夫かなぁ。
正直、更菜さん和歌さんのことを全体的に誤解しているフシがありますし。
……面倒なことにならないといいんですけど。
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第6話「手袋を投げた日」
ーー学食
●茜
まさか、あの2人がそういう関係だったなんて……
アカネの中で、新世界が拓けそう……。
●楓李
まぁまぁ、そういわずに。
人を大切に思う気持ちは、ステキやと思わへん?
●晴海
そうね……どうなるかわからないけれど、同じ学プロのメンバーだもの。
見守ってあげましょう。
●萌
過酷なレッスンを超えた夕飯時だというのに、
みなさん元気ですねー……。
●プロデューサー
そうだね。
●萌
って、なにのんきなこと言ってるんですか!
和歌さんご乱心の件、おもいっきり周知の事実になってるじゃないですかっ!
●更菜
ご、ごめんなさい。
でも私、本当に『GE:NESiS』のみんなにしか話してないんですけど……。
●萌
更菜さん、冷静に考えてください。この学プロメンバーは何人ですか?
●更菜
え? 21人ですよね?
●萌
『GE:NESiS』の人数は?
●更菜
私も入れて、5人ですね。
●萌
『GE:NESiS』のメンバーが、和歌さんのことを自分のコンビに喋ったら、
この話を知っている学プロメンバーは何人になります?
●更菜
えっと、9人……
あっ!
学プロメンバーのほぼ半分……!?
●萌
……アイドルの卵とはいえ、根本はお年頃女子の集団。
絶対誰にも言わない、はアテになりません。
噂なんてすぐに広まります。
●セリア
んー、今日のサバの味噌煮は最高においしいでありんす!
おミソを変えたのでしょうか?
ゴハンが進みまくります……もぐもぐ。
●ひなた
本当だね。今日のご飯はいつもよりおいしい気がするよ……
おかわりしちゃおっかなー。
●セリア
あ、ワタシもおかわりするデス!
ヒナタ、一緒におかわりしに行くでありんす!
●萌
そして当の本人たちはノーテンキに飯食ってますね。
こっちの気も知らずに……。
●和歌
ひなた、セリアさん。
ここ、いいですか?
●萌
などと言ってるうちに、和歌さんが行った!
●ひなた
あれ、和歌?
更菜ちゃんとご飯食べてたんじゃないの?
●和歌
そうだったんだけど……
更菜さん、萌さんとプロデューサーとの話に夢中で……。
●萌
ダッ、ダシにされた!?
この状況をダシにされましたよプロデューサーさん!
●セリア
それはさぞや寂しかったデスね……
ささ、あちきの隣が空いておりますゆえ。どうぞ腰を下ろしてくださいな。
●和歌
あ、ありがとう……失礼しますね。
●悠
しゅっ、修羅場の気配ですか!?
●理子
い、いやいや。まさかそんな事態には……。
●麻里紗
わからないわ。自分の感情をコントロールするのって、とっても難しいもの。
特に、思春期の女の子はね。
●和歌
ひなた、セリアさん。今日のレッスンはどうだった?
●セリア
はい! ヒナタとのレッスンは、とっても楽しかったでありんす!
●ひなた
だよねだよね! セリアちゃん、いろんなこと知ってるんだよ!
あと、ダンスも上手なんだ。
●セリア
てへへ、あんまり褒めると照れるでありんす。ヒナタは天才でありんす。
ワタシが想像もしていなかったことをポンポン思いつけるのデース!
●麗華
愛美、和歌ってどういう子なの?
わたし、あの子は今まで冷静沈着な子だと思ってたけれど……。
●愛美
もう私にもわかんないわよ……
正直、和歌はひなたが絡むと何をするかわかんないのは確かだけど。
●琴音
同じユニットの一員として、何かしてあげたいんですけど、
どうすればいいのか、もう私には……。
●千尋
大丈夫だよ、琴音ちゃん。
私もどうすればいいのか、全然わからないもの。
●ひなた
えへへー!
なんだか今日1日で、セリアちゃんとすごく仲良くなれた気がするよ。
●セリア
あちきもでありんす!
ヒナタと過ごすのは、とっても楽しいのでありんす!
●ひなた
合宿が終わっちゃったら、寂しくなるねぇ。
●和歌
っ……!!
――ガシャンッ!
●セリア
うひゃうっ!?
●ひなた
え? な、なになに!?
●セリア
い、いや。いま、ワカが机を……。
●和歌
セリア・ウエスギ! あなたに、勝負を申し込みます!!
●ひなた
しょう……ぶ? って、なんの?
●和歌
ひなたをかけて勝負するのよ!
どうなの、セリアさん!
●セリア
なにがなんだかわからないでありんすが……勝負は大好きでやんす!!
その勝負、正面よりお受けいたすぜ!!
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第7話「報われない心」
ーーライブ会場
●和歌
…………負けない。セリアさんだけには絶対負けないんだから……!
●ひなた
ね、ねぇ和歌?
なんでセリアちゃんと対決するの?
●和歌
必要だから、よ……。
これは、私が乗り越えなければいけない試練なの!
●ひなた
試練って、なんの?
●和歌
……大丈夫よ、ひなた。
あなたは安心して。
絶対、私が勝ってみせるから。
だから、舞台袖で見てて……ね?
●ひなた
う、うん……?
●萌
あぁ、なんやかんやという間にライブバトルが決まってしまいました……
なにがどうしてこうなった。
●セリア
お待たせデース!
ワカ、準備はよろしいかっ!?
●和歌
もちろんです。
そっちこそ、そんなに余裕の表情でいいんですか?
今日の私は、一味違いますよ……?
●美雪
す、すごい気迫ですわ……!
●愛美
負けたらセリアともども、滝つぼにでも飛び込みそうな勢いね……。
●セリア
むむ……しかし、気迫で負けてられないデス!
あちきも全力で向かい打たせていただくでありんす!
●楓李
セリアはーん。精々頑張ってなぁ。
●佳奈恵
セリア! 絶対勝ちなよ!
なんか負けたらややこしいことになりそうな気配がするし!
●セリア
オス! では、参る!
●和歌
勝負です、セリア・ウエスギ……。
あなたを倒して、私はひなたを取り戻してみせる!
●萌
す、凄い気迫……
しかし、和歌さんちょっとおかしくありませんか?
別にこんなことせずとも、
合宿が終わったらひなたさんと同じユニットに戻るというのに……。
(ライブバトルを終えて)
●萌
ライブバトル終了しました……勝者!
水科和歌!!
●和歌
やっ、たぁあああああ!!
やった、勝ったわ! 圧勝よ!
これで、ずっとひなたと一緒にいられるっ!!
ひなた、ひなた! 見てくれてたっ!?
……ひなた?
●セリア
うぅ、全力で挑み申したが……負けてしまいまシタ。
ワカのステージはレベルが違ったのデス……
ううん、自分のレベルが低いだけデスか?
●ひなた
そんなことないよ!
セリアちゃんのステージ、とても素敵だったよ。
あんまり楽しそうに歌うから、あたしも一緒に踊りたくなっちゃったくらい!
●セリア
ヒナタ……うぅ、ありがとう……
ありがとう……これに負けず、また頑張るデース……。
●ひなた
うんっ、頑張ろう!
●和歌
……ひなた。
そう……そうなの。
ひなたはもう、私のひなたじゃなくて……セリアさんのひなたなのね。
ふふっ、私……なに舞い上がってたんだろう。
ライブバトルに勝っても、人の心は奪えないのに……。
私、なんでこんな、こと……っ!
●プロデューサー
和歌……。
●和歌
ぷろ、でゅーさー……さんっ……!
っく、っく……うわぁあああん!
あぁああああああ!!
私、私……ひなたとずっと一緒にいたくて、
頑張ってきた……そのつもりでした……!
でも私、本当は自分のことしか考えてなくて!
本当はひなたのことなんにもわかってなくて……!
本当は、もっと早くひなたを自由にしてあげるべきだったのに……
自分が離れたくないからって、ワガママに付き合わせてっ!
私、私…………わぁああああああん!!
●プロデューサー
よしよし。
●和歌
ごめんなさい、今だけは胸を貸してくださいっ……!
ぶろでゅうざぁざーん……! わぁぁあああ!!
●萌
あー、プロデューサーさんの服が、
涙と鼻水といろんな液体でべちゃべちゃに……。
●ひなた
……和歌?
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第8話「二人が二人でいるために」
ーーライブ会場
●和歌
うぐっ、ぐすっ、ぐすっ……
ごめんなさい、プロデューサーさん。服、汚してしまって……。
でも、おかげですっきりしました……
ありがとうございます。
●ひなた
和歌……どうしたの?
●和歌
っ……! ごめんなさい、ひなた。
セリアさんも……。
ライブバトルに勝っても、心で負けてしまってはどうしようもないもの。
潔く諦めるわ。これから、2人で仲良く……。
これからも仲良く、ユニット……頑張、って、うぅっ!
●ひなた
これからもって……なんのこと?
●セリア
ワカはそんなにも合宿限定ユニットで、
ヒナタと組みたかったのデスか?
●和歌
合宿限定……それは建前の話です。
プロデューサーさん、もういいですよね?
くじ引きで決めた組み合わせなんて嘘……
この合宿は、これから学プロを新体制にむかわせるための前準備……。
学プロ内のチームをばらして、
新しいユニットを組むテストだったんですよねっ!?
●希
は……はぁぁあああっ!?
●寧々
きっ、聞いてない……! そんなの聞いてないですっ……!
●瑠璃花
どういうこと!? ねぇ、どういうこと!?
●佳奈恵
説明してよ! お願いだから説明してっ! ねぇっ!!
●萌
ちょっ、落ち着いてください!
どうどう! 冷静に、冷静にお願いします!
●ひなた
その話、なくなったよ?
●和歌
えっ?
●麗華
合宿の前にそういう話は出たわ。
それは事実よ。
●晴海
ですが、あくまで合宿限定ということになりました。
今のユニットを崩すことに、メリットを感じませんでしたから。
●茜
というか、ユニットを新しく作ったら、
承認ライブを受け直さなきゃいけないのに。
●和歌
えっ……えっ?
●セリア
あ……ああっ!?
●くるみ
わぁっ! ……びっくりしました。
どうしたのです?
●セリア
会議が終わった後、廊下で物音が聞こえた気がしたデース。
気のせいかと思ってたデスが……。
●和歌
それ、私……です。
たまたま部屋の前を通りかかって、ユニット交換の話が……
でも、単語単語しか聞こえなくて……。
●麗華
それで、聞こえた単語を自分なりに補完してつないだら、
ユニット再編というとんでもない解釈になったわけね。
●セリア
なるほど。ワカがあれほど必死だったワケがようやく理解できまシタ。
●和歌
…………。
●理子
えっと、つまり……これはどういう話なんだ?
●彩
和歌の盛大な勘違い……ってことよね。
●和歌
…………ふふっ。
殺して。
●ひなた
和歌!?
●和歌
もう殺してーっ!
恥ずかしい私を跡形もなく消してーっ!!
●愛美
ちょっ、ちょっと落ち着きなさい!
●悠
ダメです! 自分は大切にしてくださいぃぃ!!
●希
気持ちはわかる! わかるわ!
あたしも同じ立場に立たされたら、多分同じことやる! うん、絶対!!
●晴海
ご、ごめん! 和歌ちゃんが聞いていたなんて、気づかなくて……。
●麗華
気づいていれば、すぐに訂正できたのにね。
……シャッフルの話を知っていたのは、わたしたちだけだったから。
●茜
あちゃ~。悪いことしちゃったかもね~。
●ひなた
やだーっ!
和歌ー、死んじゃやだーっ!
●セリア
すまぬでござるーっ!!
●萌
やれやれ、人騒がせな。
……って、あれ?
もしかして、元凶って……私?
●プロデューサー
うん。
●萌
えっ、ええっ!?
私、そんな悪いことしました!?
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第9話「22人目の仲間」
ーーライブ会場
●萌
……あぁ、シャッフルユニットなんて言いださなければよかった。
限られた練習時間が無駄に……。
ーー選択肢1
●プロデューサー
落ち込まないで。
●萌
うぅ、なんて無責任な……!
ーー選択肢2
●プロデューサー
元気出して。
●萌
うぅ、なんて無責任な……!
●麗華
萌、少しいいかしら?
●晴海
少し、お話がしたくて。
●萌
ぎくっ!? な、なんでしょうか?
苦情なら和歌さんに……。
●麗華
苦情なんてとんでもない。
私はお礼を言いたくて。
ありがとう……シャッフルユニットの提案をしてくれて。
●萌
な、何を言ってるんですか?
私があんなこと言い出したから、
今回の和歌さん勘違い暴走劇が始まったわけでして……。
●晴海
だとしても、自分たちのユニットを見つめ直すきっかけになりましたから。
●萌
見つめ直す……?
●晴海
この学プロのユニットは、色々な問題を解決したばかりです。
組んで日の浅いチーム……問題を解決したばかりのユニット。
他の学プロのように、練習だけに一心不乱に打ち込めたユニットはありません。
●麗華
でも、今回の騒動で思い知ったわ。
自分の今いるユニットじゃなければ、さらなる高みは狙えない。
……いえ。今、傍にいる仲間と戦い抜きたいって。
●晴海
この学プロに所属している人は、みんな優しい人ばかりです。
でも、私は今のメンバーがいい。今のメンバーじゃないと、駄目なんです。
●麗華
私たちセンターの5人は、この前の会議でそれを再確認した。
他のみんなは、和歌の騒動を通して……私たちと同じ気持ちになれたみたい。
●萌
でも、この大騒ぎで練習時間が……。
●晴海
練習時間なんて、いくらでも取り戻せますよ。
私は、この騒動は気持ちの再確認という意味で必要だったと思います。
●麗華
それに、表だって萌がシャッフルユニットのことをみんなに伝えていたら、
禍根が残る可能性があったもの。
和歌には、少し申し訳ない気もするけれど……
私は、これでよかったと思ってるわ。
だって、萌も大切な学プロメンバーの一員。
憎まれ役にするのは、間違ってると思うから。
●萌
っ……!
お役に立てたなら、なによりです。
……絶対、勝ち抜きましょうね。そのためのサポートは惜しみませんから。
●晴海
はい。一緒に、頑張りましょうね。
ーー体育館
●和歌
うぅ、恥ずかしい……消えてしまいたいです……。
●更菜
あの、和歌さん……その、ごめんなさいっ!
●和歌
あ、更菜さん……
いえ、私こそ……色々迷惑かけてすみません。
●更菜
そんなことありません。
私が事を大きくしてしまったせいで……。
私、和歌さんやひなたさんにお世話になったから、恩返ししたくて……
でも、私だけじゃどうにもならなくて、みんなに相談したら……。
こんなことになってしまって……!!
●和歌
いえ、99%自業自得ですから。
気にしないでください。
●更菜
いえ、それだけではなくて……
私……すごく恥ずかしい勘違いをしてしまって。
●和歌
勘違い?
●更菜
私、その……和歌さんが、ひなたさんのことが好きなのかと思って……。
●和歌
勘違いもなにも、私はひなたのこと好きですよ。
ひなたも、好きでいてくれていると思いますけど……。
●更菜
あの、そうじゃなくて……好きの意味が……。
友達としての好き、じゃなくて……
恋として、好きじゃないかと思ってしまって。
●和歌
…………っ!?
●更菜
えっ、あのっ、和歌さん? 和歌さん?
…………!
…………!! !?!?!?
●更菜
……え?
●和歌
そ、その……。
さ、更菜さん……!
●更菜
あっ、その……大丈夫です。私、誰にも言いませんから!
本当です。今度こそは、大丈夫ですよっ。
●和歌
……! や、やっぱり殺してください……!
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第10話「絆の向こう側へ」
ーー体育館
●萌
……それでは、これにて合宿を終了いたします。
みなさん、お疲れさまでした。
以上……解散!
●みんな
お疲れさまでしたーっ!!
●美雪
おばあ……佳奈恵さん、合宿の間は本当にお世話になりました。
●佳奈恵
今アンタ、おばあさまって言いかけたわよね!?
今度おばあさま呼びしたら、さすがの私も怒るよ!?
●くるみ
瑠璃花さん、おつかれさまなのです!
合宿をご一緒できて、とーっても楽しかったのです!!
●瑠璃花
あのさ、一緒に写真撮ってもらいたいんだけど。
お願いしてもいい?
●くるみ
はい!
えっと、こんな感じでいいですか?
●瑠璃花
うん、OK……はい、ちーず。
●瑠璃花
はい。この写真、大丈夫?
●くるみ
わー! とっても可愛く撮れてるです!
記念写真なのですか?
●瑠璃花
記念っていうか……ブログに載っけたいんだけど。
ダメ?
●くるみ
わぁ、嬉しいのです!
お写真のデータ、くるみも貰っていいですかっ!?
●彩
寧々。短い間だったけど、ありがとう。
あなたとコンビを組めてよかったわ。
●寧々
は……はいっ。
こちらこそ、ありがとうございました……。
●彩
あと……よかったら、今度オススメのホラー映画教えてもらえない?
●寧々
へっ?
●彩
あのホラー映画、怖かったけど……確かにホラーから学ぶことは多いかもって。
か、勘違いしないで! ちょっと気になるかも、程度なんだから!
●寧々
あっ……わたっ、私でよければ……ぜひ!
●和歌
更菜さん。
色々迷惑をおかけして、すみませんでした……。
●更菜
それはお互いさまですよ。
チームのためにも、これから頑張りましょうね。
●和歌
……はい。
●セリア
うぅー、ヒナタと離れるのサミシイのデス……。
●ひなた
合宿の間、ずーっと一緒だったもんね。
あたし、セリアちゃんのダンス技術少しは盗めたかなぁ?
●セリア
もちろんデス!
合宿前より、ずっと動きがよくなった……と思うでありんす!
よっ! 女ネズミコゾー、ヒナタ!
●ひなた
えへへー!
●プロデューサー
おつかれさま。
●ひなた
あっ、プロデューサー!
プロデューサーも、お疲れさまです!!
●麗華
とりあえず、事故や怪我が起こらなくてよかったわね。
こればっかりは、起こる時はどうしようもなく起こるもの。
●晴海
そうですね。
皆さんの技術も、絆も合宿前よりずっと向上しましたし……。
●茜
大変だったし、色々あったけど。
合宿、やってよかったわね。
●セリア
みんな頑張ってパワーアップ!
このまま魔王城へ突撃でプリンセス奪還でありんす!!
●ひなた
それにしても……本当に大きな学プロになったね。
初めてプロデューサーに会ったの、
もう随分前な気がするんだけどなぁ。
●麗華
忙しいと月日が経つのは速く感じるわよね。
……うん、長かったわ。ここに来るまで。
●晴海
そうですね。でも、本番はここからですよ。
●ひなた
うんっ!
みんな一緒に……これからもずーっと一緒に、アイドルしようね!
現世(エイドス)サイド:第12章「合宿の果てに」第11話「変わらないカンケイ」
ーー学園内広場
●和歌
あーあ……合宿ではひなたに恥ずかしいとこ見られちゃった……。
(しかも更菜さんに……わっ、私のひなたへの想いまで、
全部知られちゃうなんて……!)
(思い出しただけでも、顔がすごい熱くなってる……でもそれ以上に、
この世界から消えてしまいたくなってるううう……!)
ああっ……ああぁあぁぁぁ……!!
●ひなた
うわあああっ! ……和歌、こんなところでなにしてるの?
●和歌
ひっ、ひにゃたっ!? どうしてここにっ!?
●ひなた
どうしてって、今日は和歌と行きたいところがあったからさ。
●和歌
え? 行きたいところって、なんの話?
●ひなた
いいから、いいから! とりあえず話は目的地に着いてから!
●和歌
ちょっ、ちょっとぉ!
ーーゲームセンター
●和歌
(背中を押されるままに連れてこられてしまった……)
ここって、ゲームセンターじゃない。こんなところでなにするの?
●ひなた
へへー、モグラを叩くんだよ? いやー、1人だと勝てなくて。
●和歌
え?
●ひなた
というわけで、2人プレイだね! 和歌のハンマーはこれだよ。
●和歌
ええっ!? もしかして、これがやりたかっただけなの?
●ひなた
うん。あっ、始まるよ!
●和歌
ひっ、ひなたぁぁあぁぁ……!!
●ひなた
すごいよ和歌! 新記録更新だって!
●和歌
そ、そりゃそうよ……こんな古いの、誰もやらないもの……。
●ひなた
じゃあ次は写真でも撮りに行く? 最近行ってなかったよねぇ。
●和歌
……ねぇ。もしかして、シャッフルユニットの件があったから、
今日はこうやって遊んでくれてるの?
●ひなた
え? え、えっと……急に、どうしたのカナ? 和歌?
●和歌
そうなんでしょっ? ひなた、無理に私と遊ばなくていいよ……。
ひなたはそういうの気にしないで。私が勝手に色々言って、
みんなに迷惑かけちゃってただけだから。
だから、その……今日は、ありがと。
●ひなた
和歌……。
……じゃあ、最後に写真撮ろうよ!
●和歌
え? 写真って、あの2人で撮るやつ?
●ひなた
そうそう! 今回みたいにお互い離れることがあっても、
寂しくならないようにね。
内緒にしてたけど、あたしも和歌がいなかったら寂しかったし……。
だから、そういうのがあるといいなって思ったんだ。
●和歌
……そっか。
(ひなたも私のこと、大事に思ってくれてたんだなぁ)
●ひなた
あの、ダメかな……?
●和歌
……私も、ひなたと同じ気持ちだから。
●ひなた
和歌……えへへっ、一緒だね! えいっ。
●和歌
わぷっ!? ちょ、ちょっと! 人の目があるのに、抱きつくとかっ!
●ひなた
和歌! これからもよろしくね!
●和歌
……ん。こちらこそよろしく、ひなた。
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