プロメテウスのデザイン秘話も。『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「フランス革命の想区」編
2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。

3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第3想区の「フランス革命の想区」についてお届けします!(文:マギマギ)
▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。
異なる物語の人物が出会った時にどうなるのかが書きたかった
――「フランス革命」という、童話とは異なる歴史物語をテーマに選んだ理由はなんですか?
大泉:すでに『グリムノーツ』でジャンヌ・ダルクはお話に出てきていた(ジャンヌの想区)のですが、今回はマリー・アントワネットも含めて「フランス革命の想区」がいいかなと考えました。
石井:その2人って生まれた時代は異なるけど、フランスの激動の時代を生きたという意味では同じなんだよね。
大泉:そうです。生きた時代の異なる人物が出会った時にどうなるかというのを『グリムノーツ』の世界観の中でやってみるのも面白いかなと思いました。
ジャンヌがこの時代にいる理由にはちょっと仕掛けを用意しているので、ぜひ実際にプレイして物語を楽しんでほしいと思います。
それと同時にこの想区では理不尽な運命に立ち向かう人たちの話もやりたいなと思っていました。ジャンヌ・ダルクとマリー・アントワネットは、両方とも悲劇の結末を辿りますしね。
マリー・アントワネットは前作ではイベントキャラとして登場していて、想区で登場する機会は全然なかったのですが、マリー・アントワネットやモーツァルトはすごく人気のあるキャラでもあるし、彼らが生きたフランス革命の時代も題材として使ってみたかったので決めたという感じです。
石井:マリー・アントワネットが出てくるフランス革命の話と聞いていたので、最初はアマデウス(モーツァルト)の話をメインにしていくのかなと思っていたのですが、ジャンヌ・ダルクが出てきたのでビックリしました。
あれ、モーツァルトはどこ? みたいな(笑)。
――確かにモーツァルト自体はこの想区ではメインで出てこないですよね。
石井:マリー・アントワネットが出てくると、モーツァルトの話もしてほしいと思いますよね。ただ、他のゲームでも結構やっている題材だから、後発だとやりにくい部分もあります(笑)。
大泉:あとシャルル・ペローは次の想区で出ることが決まっていて、フランス王国の最盛期に関わっていた人物でもあるので、この想区と絡めても面白いかなと思い、長靴をはいた猫を登場させました
穂里:ややこしいのは、敵の名前もシャルルという(笑)。
梁本:こればっかりは人物名なのでしょうがないですけど、混乱しますよね。
石井:それにしても、長靴をはいた猫って、ホントこういう話に使いやすいよね。
大泉:ですね。ストーリーに紛れ込ませて、裏で暗躍するみたいな。
石井:そういうことが本当にピッタリなキャラクターだよね。
――「ウィスルト」というエレナの名字が出てきますが、なぜこの名字になったのでしょうか?
大泉:これはのちに明かされる、エレナがアーサー王たちに育てられたという伏線で、マーリンの元ネタになった人の名前からとっています。
実はプロメテウスのデザインは完成していなかった!?
石井:「再編」って、実はそんなにいいものではないという話をちゃんとしたのは、ここが最初じゃないかと思います。
『グリムノーツ』のお話に「調律」が出てきて、「調律」のダメなところが見えてお話が終わって、『Repage』で「再編」が出てきて、でも「再編」も万能じゃないというのをきちんと説明していった感じですね。
「なんでこんな運命を与えたんだ」という葛藤が『グリムノーツ』のお話の矜持だと思っています。
大泉:生まれる世界は選べませんからね。
あと、この想区で初めてプロメテウスやヘカテーが出てきています。
穂里:プロメテウスのシルエットが出てくるのですが、この時点では実はまだイラストがフィックスしてなかったんですよ。
デザインの方向性が最終的に決まらなくて、シルエットだけ描いて将来の未来の自分に託すっていう(笑)。
石井:いきなり大泉さんが「マスクが…」とか言い出したんだよね(笑)。
穂里:そうそう。「包帯が……」「仮面だとかっこ悪い」とか言っているうちに時間切れになっちゃって(笑)。
ですので、この時のシルエットと本物のイラストは微妙に違っています。髪の毛のはねている部分が、シルエットにはなかったりとか。
大泉:申し訳なかったと反省しています……。
▼こちらがのちの想区で明かされるプロメテウスの姿。確かに頭部が少し、シルエット版とは異なります。
この時点で、6想区(アリスの想区)の間までにメインキャラクターの基本的な設定は明かそうと決めていたので、少しずつ情報を開示していった感じですね。
石井:そして、なぜか最後に長靴をはいた猫がシャルル・ペローの話をしてかっこよく終わるという。こいつが結局このお話の一番いいところを持っていきましたよね!
一同:(笑)。
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