【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」を紹介します。
目次 |
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想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第1話「革命前夜」 |
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第2話「歌姫<ディーバ>」 |
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第3話「シンクロするリアル」 |
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第4話「悪夢の侵食」 |
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第5話「日常への回帰」 |
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第1話「革命前夜」
ーーアリーナ
●ナレーション
戦乙女<ヴァルキュリア>――。
彼女たちは学生の身でありながら、
アイドル界を牽引するトップスターだ。
●輝音
そんなんじゃ、まだまだ我々5人の声の方が大きいんじゃないか?
ほら! もっと出せるだろ!?
●ナレーション
彼女たちのことは知っていた。
赴任が決まった学園のトップアイドルグループだからだ。
もらった書類のなかに彼女たちのライブのチケットがあった。
実際、観に来てその意味が分かった。
●栞歩
私たちは『ヴァルキュリア』。
鋼の槍で、あなたの心を貫くつもりで歌います。
●ナレーション
瑞々しく笑顔を振りまき、鎧袖一触の気迫をもった彼女たちには、
戦場を駆ける乙女のような美しさがある。
静と動の相反する要素を取り込んだ彼女らは、
『ヴァルキュリア』の名にふさわしい、完璧なアイドルだった。
そのとき、『ヴァルキュリア』の1人のアイドルと
目があった気がした。
ステージは一層の盛り上がりを見せるが、
彼女から目を離すことができない。
パープルがかった、鮮やかな瞳。
見るものを捉えて離さない力強さと、妖しい魅力を秘めている。
規則正しく水面のように揺れる双眸は、
心地よく、眠気を誘うようで……。
見ているとそのまま吸い込まれてしまいそうな、
そんな錯覚すら覚えるのだった……。
ーーライブ会場
●ナレーション
…………ここはどこだろう。
夢か。
いわゆる明晰夢。
アイドル学園に赴任したその日に、ライブ会場の夢を見る。
正月に富士の夢を見るような、特別感があった。
薄暗く、ひとの気配がなく、開かない扉も多い。
●???(ひなた)
わ、わわっ!?
どうなってるの!?
●ナレーション
そこにいたのは、黄色いリボンをした快活そうな少女だった。
そして、彼女の視線の先には……。
巨大な羽虫のようなものが、2匹。ゆらゆらと浮かんでいる。
●リボンのアイドル(ひなた)
うわぁ、大きな虫……。
あんまり詳しくないけど、こんなの現実にいないよね?
●虫の化物
ピキィィィィィィ!
●リボンのアイドル(ひなた)
わわっ!?
怒ってる!?
●プロデューサー
(助けに駆けつける)
●リボンのアイドル(ひなた)
わっ!? あ、あなたは!?
……どちらさま? コスプレイヤーさん?
●プロデューサー
コスプレイヤー?
●リボンのアイドル(ひなた)
え、違うの? だって漫画みたいな格好してるから。
ほら。ガラスに写ってるよ?
……え? 本当に分かってなかったの?
じゃあ、誰かに無理やり着せられたとか……。
●プロデューサー
顔も違う。
●リボンのアイドル(ひなた)
嘘? そんなことって、ある?
寝ている間に、整形手術、されたのかな……。
●プロデューサー
(新任のプロデューサーだと説明する)
●リボンのアイドル(ひなた)
そうなの? いままでどこにいたんだろう……。
ええと、たくさん歩き回ったけど、誰もいなかったから。
あ、ええと、ちなみにあたしは櫻花ひなたって言うんだよ!
手品と芸人をこよなく愛する、エンターテイナー!
●プロデューサー
アイドルじゃないの?
●ひなた
アイドルだよ。
でもその前にエンターテイナーなの。
●虫の化物
ピキィィィィィィ!
●ひなた
わ! お、襲ってきた!?
●???(神蔵)
へへっ、おあつらえむきの登場シーン、
ごちそうさまです、っと。
うおりゃああああああ!
●虫の化物
ギシャシャァァァ……!
●ひなた
い、イスで叩いた!?
すごいかっこいい~! さすが夢!
●イケてるおじさん(神蔵)
あっだ!? 意外と固てぇなコイツ!
て、手がジーンって! ジーンってシビレて……あだだだ!
●ひなた
……あ、あんまり格好良くは、なかったかも。
●イケてるおじさん(神蔵)
よう兄弟。今日も青春、してるか?
俺はしてるぜ。
●プロデューサー
あなたは?
●イケてるおじさん(神蔵)
俺の名前は神蔵<カグライ>。一言で言えば、
裏の世界のお掃除屋さん、かな。……ふっ。
●ひなた
えっ、かっこいい! すごい!
●プロデューサー
そうかな……。
●神蔵
お前たちは迷い込んだのさ。
現世<エイドス>から、この暗い暗い想世<アンダー>によ。
●プロデューサー
なんのこと?
●神蔵
現世<エイドス>はアンタたちが暮らしている世界さ。
いつもお手々つないで、仲良くお遊戯してるだろ?
●ひなた
お遊戯?
●神蔵
ライブのことだ。
●ひなた
えー! 違うよ! お遊戯じゃないよ!
ハイパー・アイドル・エンターテイメントショーだよ!
●神蔵
は、ハイパー……なんだ?
普通、ライブをお遊戯扱いとか許さない、って怒るんじゃ……。
まあいい。茶化して悪かったな。
怒った顔も見てみたかっただけなんだ。
とにかく、お遊戯呼ばわりしておいてなんだが、
俺たちはそのライブに助けられている存在だ。
●ひなた
もしかしてアイドルオタクのひと?
●神蔵
ち、違う……。
俺は……。
●虫の化物
ギシッ……!
●神蔵
っと、お喋りはここまでらしい。
相棒、2分で片付けるんだ。
●プロデューサー
…………。
●神蔵
おい、何をぼさっとしてるんだ。
アンタのことだって。
そう、アンタだ相棒。
俺は能力を失くして戦えないからな。
相棒には『ヴァルキュリア』の戦絆衣<フォーム>が宿っていた。
それが今日のライブであいつらに出会って、完全に目覚めた。
さあ、行くぜ相棒。
俺は実践派なんで、細かいことは戦いながら教えるぜ!
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第2話「歌姫<ディーバ>」
ーーライブ会場
●ひなた
す、すごいプロデューサー!
モンスター、倒しちゃった!
プロデューサーの身体が光ったと思ったら、
ライダーみたいに変身しちゃったよ!
●神蔵
これが戦絆衣<フォーム>の力だ。
歌姫<ディーヴァ>から力を借り、超越した力を手に入れる。
●ひなた
でぃーば?
●神蔵
ま、端的に言うと俺たち調停者<プロデューサー>の
力の源だな。
そして、さっきの虫みたいなのが瘴念<ノイジー>。
現世<エイドス>の人々の負の感情の集合体だ。
現世<エイドス>で負の感情が高まると、
こいつらが想世<アンダー>で具現化する。
んで、そいつらは異門<ゲート>を通って、
お前らの世界に行こうとする性質があるんだ。
そしたら、人の心にとり憑き、支配する。
事件を起こしたり、ふさぎ込んでしまって、ひっそり消えたり。
俺たち調停者は、瘴念が現世へ溢れないよう、
目を光らせている門番ってわけだ。
で、いま、相棒が戦えたのは、
歌姫である『土方 アリス』の功績だ。
●プロデューサー
『土方 アリス』?
●神蔵
相棒が今日出会ったアイドルだ。
何か感じるものがあっただろ?
現世でのライブも終わったようだし、
俺の勘だとそろそろ……。
ーーステージ裏
●アリス
なんですの、ここは? 暗くて、霧がかって……。
リツさん! キョーカさん! どこに行きましたの!?
●神蔵
ほらな。
●アリス
……あ、誰かそこにいるのですか?
……って、え? ……コスプレ?
●プロデューサー
違う。
●アリス
じゃあ、どうしてそんな格好を?
……あ! 何かのバツゲームなのですわね!?
●プロデューサー
違う。
●アリス
はぁ……。だったら、なぜ……って、む、虫!?
い、いやっ! こ、怖いですわ!
●神蔵
大丈夫だ。もう息はない。
●アリス
で、でもいま、ピクって動きましたわ……。
それとも、そういう仕掛けですの……?
美術、ですわよね……?
すごいリアルですわ……。いくらかかっているのかしら?
●神蔵
現実と同期づけようとする気持ちはわかるが、
目の前のコレも、作りもんじゃないぜ。
お前さん、土方アリスであってるよな?
●アリス
そうですけど……
そ、それよりも変な冗談はやめてくださいまし!
これが本物なわけ、ありませんわ!
●神蔵
そうかい……でもよ、じゃあアレは、
どうやって説明する?
●アリス
アレ……?
……ひっ!?
●ひなた
な、なにあれ!?
大きな影みたいなのが、こっち来てるよ!
●プロデューサー
さっきよりでかい!
●神蔵
チッ、ニオイでもかぎつけたのかわからんが、
厄介なやつが現れたもんだぜ。
こいつを倒さないと、ガールズが危ねえ。
気張れ相棒、ここが正念場だ!
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第3話「シンクロするリアル」
ーーライブ会場
●瘴念<ノイジー>
ギシャァァァ……!
●アリス
嘘……ですわ……。
また、キョーカさんのドッキリの類でもなく?
●神蔵
ふぅ。面倒だが、またいちから説明するぜ。
これも調停者<プロデューサー>としてのお仕事だからな。
(神蔵からの説明が終わって)
●アリス
頭が痛いですわ……。
理解が追いつかなくて……。
●ひなた
そう? あたしは分かりやすい説明だと思ったなぁ。
●アリス
それに、こんな初対面のコスプレイヤーの方が、
最初から決められていたパートナーだと言われましても……。
……たしかに、さっきのライブでは、
目があったのは、気づきましたが。
●プロデューサー
気づいてたの?
●アリス
ええ。一応……。見た目が変わりすぎて、
本当に同一人物かは半信半疑ですけども……。
そもそも、いきなりパートナーと言われても、
認められるわけありません。
それに、貴方はこれから他ユニットのプロデューサーになります。
そんな方と、仲良くするわけには……。
●プロデューサー
どうして?
●アリス
だって、ワタクシたち、敵対関係になりますから。
学内プロダクションが違う以上、避けられません。
●神蔵
学プロが違うイコール、すべて敵って、
なんとも極端な考え方だな。
●アリス
少なくとも『ヴァルキュリア』は
そういう方針ですの。
……学プロどころか、ユニット内でも、
露骨に闘争心むき出しの方もいますわ。
もしくは、誰にも興味が無いか。
そのどちらかのように感じます。
●神蔵
……そうか。色んなユニットがあっていいと思う。
でも、本当にそれは、あんたにあってるのか?
●アリス
関係ありませんわ。No.1ユニットなのですから、
一番正しいのです。
適合できないのであれば、それはワタクシが自分の
未熟さを認めること。……弱音は吐きません。
……と、とにかく!
そういわけですので、パートーナーと言われても困りますの!
●神蔵
そうかねぇ。だけど俺には、雨に濡れた犬みたいに
プンプン臭うんだけどなぁ。
●アリス
何がですの……?
●神蔵
戦絆衣<フォーム>の匂いだよ。口では理解できないって
言いながら、相棒のこと、ちょっと憧れてるだろ。
●アリス
はぁ!?
●神蔵
パートナーのあんたを、泥臭く身体を張って守る。
そんな真っ直ぐで潔い姿によ。
そうでなきゃ、戦絆衣が開放されるなんて、
あるわけねぇんだよなぁ。
●アリス
何をわけのわからないことを……。
……まあいいですわ。
そんなことより、いつになったら出られるんですの?
●神蔵
ああ。それならそろそろだ。
自由に世界を行き来できるのは調停者だけだ。
歌姫<ディーヴァ>のアンタたちは、迷い込んでしまっただけ。
じきに強烈な眠気が襲ってくる。
それに身を任せて、次に目を覚ましたときには……。
●アリス
すーすー。
●ひなた
……むにゃぁ。
●神蔵
……現世<エイドス>に帰ったか。
●神蔵
1つ大事なことを伝えられなかったな。
●プロデューサー
大事なこと?
●神蔵
調停者の能力のない迷い込んだだけの人間は、
想世<アンダー>での記憶を、現世にもちこせない。
だから次に現世で2人に会ったとしても、
2人は相棒のことを覚えていないのさ。
向こうでは、初対面の設定で接するのが吉だぜ。
●プロデューサー
分かった。
●神蔵
さて。これから相棒は、
現世ではアイドルをプロデュースする。
そして想世では瘴念<ノイジー>との戦いに明け暮れる生活が
待っているってわけだ。
いいなぁ。青春だよなぁ。
……おっと、青春に歳は関係ないからな。
●プロデューサー
どうして自分が?
●神蔵
言っただろ、宿命だって。
俺を恨んでくれるなよ。俺が任命したわけじゃない。
どうしても聞きたければ、瘴念ども全部ぶっ倒して、
自分で女神様に尋ねるこったな。
そんじゃま、今日はこのへんで。
そっちの世界に戻ったら、アイドルたちもよろしくな。
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第4話「悪夢の侵食」
●ナレーション
偶然目に留まった、アイドルのゲリラライブ。
通り過ぎるつもりが、何故か足を止めていた。
アイドルなのに、手品師のような小道具を持った女の子。
その奇抜さとは別に、目を惹いて止まない『何か』があった。
だが、そこで気がつく。
彼女は夢で見た少女とそっくり……いや、同一人物だった。
リアルすぎる夢だったし、もしかして本当に……。
いやまさかと、慌ててその考えを振り払った。
●リボンのアイドル(ひなた)
……えっ?
●ナレーション
どれくらい眺めてしまっていたのだろう。
彼女も私に気づいて、驚いたように声をあげる。
●リボンのアイドル(ひなた)
あ……そ、そこのあなた……!
●ナレーション
私は、その声に応えようと――
●大人なお姉さん(かぐら)
もう、やっと見つけましたよ?
13時に学園長室。言ったでしょ?
●リボンのアイドル(ひなた)
あっ……。
●大人なお姉さん(かぐら)
あなた、新任のプロデューサーさんでしょ?
ひとまず、学園長室に行きましょう! 話はそれからよっ。
ーー学園長室
●大人なお姉さん(かぐら)
さて、と。改めまして、ようこそ神楽ヶ丘学園へ!
わ~! ぱちぱち~!
改めまして、私が学園長の久石かぐら、17歳でーす!
●プロデューサー
(おいおい……)
●かぐら
まずは、プロデューサーがなにをすればいいかを
今からお話しておかないといけないわね。
ここはあなたも知っての通り、日本有数のアイドル育成学校、
『私立神楽ヶ丘学園』です。
最前線で活躍するアイドルを何人も輩出しているの。
中高一貫式で、大きく普通科と芸能科に分かれているわ。
アイドル育成は主に芸能科のほうね。
芸能科には『アンダーガールズ』という一流アイドルの『代役』、
アイドルのひよこさんたちがたくさんいるのよ。
そのひよこさんたちは、殻を破ろうと必死なの。
あなたには、そのお手伝いをしてもらえると嬉しいわ。
●プロデューサー
その役目が、プロデューサー?
●かぐら
うんうん、そうなのよ♪ アイドルとして大成できるかは、
あなたがアンダーガールズをどう導いていくかによるの。
●プロデューサー
導くにはどうしたら……。
●かぐら
そうね、そのためにライブバトルっていう仕組みを作ったわ。
勝った方には、学園からお仕事の斡旋なんかもしちゃう!
アイドルにはいつか卒業の時がくるけれど、
それはアンダーガールズも同じだわ。
ライブバトルに勝利することが、輝くための第一歩よ。
そのためにも、あなたがたくさんサポートしてあげてね。
●プロデューサー
何をしてあげればいい?
●かぐら
ふふっ、それはもちろん自分で考えてね♪
誰かを導こうとするひとが、いきなり答えを求めるなんてダメよ♪
ただ1つヒントをあげるのであれば……。
たっくさん、出会ってね♪ ひとと、運命と……色々なものに。
経験を重ねるなかでしか、アイドルもプロデューサーも、
上へとのぼりつめることはできないから。
厳しいようだけれど、世間は大成したアイドルしか見てくれない……。
夢を叶えなければ、それはただの夢になってしまうわ。
できることなら、あなたがその夢を現実にしてあげなさい。
それに……彼女たちには、あなたの力が必要なんだからっ♪
●ナレーション
学園長はそう言って、アンダーガールズの使っているという
レッスン場を教えてくれた。
そこに行けば、またあの少女に出会えるかもしれない。
淡い期待を胸に一歩踏み出し――
眠りに落ちるような感覚と共に、目の前の日常は一変した。
想世(アンダー)サイド:第0章「プロローグ」第5話「日常への回帰」
●ナレーション
悪夢のような体験から目が覚めて、
早速、話に聞いたレッスン場へと向かう。
ーーレッスン場
●ナレーション
一生懸命にレッスンをこなす少女たちは、みんな真剣だった。
しかし、素人目にもそれが、ぎこちない動きだと感じてしまう。
自分1人の力で、本当に支えていけるのだろうか。
●偉そうな生徒(萌)
あー……あのアイドル。ターンはダメですね。
今のミスは減点対象になりますよー。
私レベルになるとわかりますが。なんせ私は経験者なので。
……こんな話、見知らぬあなたにお話しても、
分からないとは思いますが。
●プロデューサー
どなた?
●偉そうな生徒(萌)
経験者です、アイドルの。
というか、今もアイドルに限りなく近い存在なので、
アイドルを超越した存在、とでも言うべきか……。
……まあ、どちらかというと、
今はプロデューサー的な立場ですが。
普通科1年にして、アイドルのプロデュースを任される経験者。
そのへんのプロデューサーよりも、優秀と言えますね。
●プロデューサー
プロデューサーなの?
●偉そうな生徒(萌)
……い、いえ、違います。
一応は、プロデューサーのアシスタント、
ということにはなっています。
今日、学園にやってくる新任プロデューサーについて、
指導する予定だったんですが……。
学園長室に行ったら、校内のどこかにいるから捜せと
言われました。本当に、雑ですよあのひとは……。
●プロデューサー
多分それって……
●偉そうな生徒(萌)
え?
あ、あなたが、そのプロデューサーですか?
……イデアを感じませんね。
●プロデューサー
イデア?
●偉そうな生徒(萌)
イデア、ここでは理想という意味です。
あなたと一緒に仕事をすることで、私自身が理想とする
私に至れる気がしない、ということです。
いえ、決して貶しているわけではありません。
清潔感あるし、なんでもそれなり以上にこなしそうだし、
きっと優しいひとなんだろうなぁって。
でも……フツーですね。
しかしまあ、学園長の言うことなら仕方ありません。
私は、吉永萌。今日からあなたのアシスタントを
務めさせていただきますので、以後、お見知りおきを。
●プロデューサー
アシスタント?
●萌
……本当に何も聞いていないんですね。
普通、新任のプロデューサーは、他のプロデューサーについて
アシスタント的な業務をこなします。
ですがあなたには、いきなり1つの学プロを任せてみると、
学園長は言っていましたよ。
まあ、そのあたりはおいおい説明していきましょう。
ひとまず、今後ともよろしくお願いしますね。
●プロデューサー
よろしく。
●萌
はい。私のような経験者がアシスタントしてくれること、
光栄に思ってくださいね。
一気にスターダムにのし上がるような、
特上のアイドルをプロデュースしちゃうんですから!
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