【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」を紹介します。
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第1話「天使の呼び水」
ーー廊下
●琴音
あっ、プロデューサーさん。
おはようございます。
今日もいい天気ですね。
こう暖かいとレッスンにも気合いが入ります。
と言うわけで、今日もよろしくお願い……。
●頭の弱そうなアイドル(茜)
すみませ~ん!
あの~、アイドルとプロデューサーの方ですよね?
少しお聞きしたいことがあるんですけど、お時間よろしいですか?
●琴音
えっと、えぇと、それは大丈夫ですけど……
その、あなたは……?
●頭の弱そうなアイドル(茜)
あっ、いけな~い!
アカネってば自己紹介忘れるなんてうっかりしてたかも。
では、改めまして……ごほん……
顔、声、プロポーション! そして、中身までパーフェクト!
学園創立史上最高のアイドル――になる予定の、佐久間茜で~す!
よろしくお願いしますね☆
●琴音
はぁ……私は野々宮琴音です。
よろしくお願いしますね。
●茜
そ、れ、で~……早速、質問いいですか?
●琴音
あ、はい。
私たちでよければ。
●茜
お二人は『天使』を見たことありますか?
●琴音
……『天使』?
●茜
そうですぅ。
あっ、と言っても本物の天使じゃないですよ?
いま、超がつくほど噂になってるネットアイドルのことです。
●琴音
ネットアイドル……。
●茜
なんでも、見た目や雰囲気から、
そう呼ばれてるみたいなんですよねぇ。
儚さとか繊細さみたいなのがあって最高、
って評判みたいですよ。
それで、その子がこの学園にいるんじゃないかって、
そういう情報がネットの掲示板に書き込まれてて……。
アカネ以外にそういう子がいるんだ~と思って、
探してるんですよ。
●琴音
そうだったんですか……でも、ごめんなさい。
私はちょっと、その、心当たりはないです。
●茜
ふーん。そこのひとはー?
●プロデューサー
わからない。
●茜
……あ、そう。
なーんだ、知らないんだ。
だったら、最初からそう言ってよね。
媚び損じゃない。
●琴音
……うわ、愛美さんみたいだ。
●茜
ん? 何よ、急に黙っちゃって。
アカネの可愛さに見惚れちゃった?
●琴音
あー……えーと……ごめんなさい。
なんだか、狐につままれたような気分で……。
というか、知ってる人につままれたような気分で……。
●茜
よく分かんないけど……知らないんだったら、もう行くわ。
色んな人に聞いて回ってるから、時間が惜しいの。
●琴音
あ、ちょっと待ってください
●茜
なーに? 天使のこと、知らないんでしょ?
それとも、思い当たることでもあるの?
●琴音
いや、そういうわけじゃないんですけど……。
あなたは天使を探し出してどうするつもりなんですか?
●茜
なんでそんなこと聞くの?
●琴音
あ、え~……その、色んな人に聞いて回ってるって言ってたから。
ただ見たいってだけじゃないのかも、と思って。
●茜
ま、そうね。天使を探してる理由は、
そういう野次馬根性丸出しのものじゃないわよ。
アカネね、ソロで活動してるの。
ちょっと前まで、学プロには入ってたんだけど抜けたの。
●琴音
え? どうしてですか?
●茜
それは、その……決まってるじゃない。
世界一可愛いアカネちゃんに、見合う学プロじゃなかったからよ。
だから、こっちから抜けてやったんだけどね……。
何もかも1人っきりじゃ厳しいでしょ?
それで、どうしようかな~って思ってたところに……。
『天使』なんて呼ばれる子がこの学園にいるって噂を聞いたわけ。
その噂が本当だとすれば、学園内にはアカネとその子――。
2人の天使がいることになるわけよね。
そしたら、話は簡単よ。
その子を探し出して、アカネとユニットを組んでもらうの。
そうすれば、話題になること間違いなしだと思う!
それで、だれも放っておけなくなって、
相応しい学プロが用意されるはず!
……っと、熱くなっちゃったけど、それが理由。
アカネがアカネ以外の『天使』を探す理由なの。
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第2話「もう1人の天使」
●ナレーション
茜の言う天使に心当たりがあるという琴音。
彼女の案内で、幼馴染だという天使を訪ねた。
ーー瑠璃花の部屋前
●小柄なアイドル(瑠璃花)
コトちゃん。
●琴音
ん? あっ、ルリちゃん!
よかった、ちょうどいいところに――。
●茜
あーー!? こ、この子!!
●琴音
あ、やっぱり、あっていたみたいですね。
と言うわけで、この子が噂の瑠璃花ちゃんです。
●瑠璃花
噂?
●琴音
え、あ、うん……その~……。
●茜
ようやく見つけたわよ、もう1人の『天使』!
●瑠璃花
…………。
これは……どういうことなの、コトちゃん?
説明して。
●琴音
えっと、えーと……こちら、佐久間茜さんがね……。
ルリちゃんのこと探してるみたいだったから……。
●瑠璃花
それで、わざわざわたしの所まで連れてきたんだ?
そう……ご苦労さま……。
●琴音
うぅ……ご、ごめんね……。
すごく熱心だったから……。
●瑠璃花
まあ、仕方ないよ。
コトちゃんはそういうの放っておけないだろうし。
……じゃ、わたしは部屋に戻るから。
●茜
ちょいちょいちょーい!
なんで、いきなりそうなるの!?
こっちは用事があって、きみのこと探してたんだから!
話くらい聞いてってよね!
●瑠璃花
わたしはそっちに用事なんてない。
●茜
だからって、帰るぅ~?
アカネ、信じられな~い!
●瑠璃花
…………。
●茜
ってか、本当に『天使』なの?
双子とかじゃなくって?
●瑠璃花
どういうこと?
●茜
だって、噂じゃ……。
だれにでも微笑む、美しい女の子だって話だし?
アカネが見た写真や動画じゃ、噂通りに笑ってたわよ?
けど、アカネの目の前にいるのは、ずっと仏頂面な子じゃん!
●瑠璃花
オンとオフが一緒って、思ってるの?
●茜
あぁ……それもそっか。
●瑠璃花
でしょ?
じゃ、そういうわけで。
●茜
だーかーらー! なんで、話を聞く前に行こうとするのよ!
●瑠璃花
早くブログの更新がしたい、それだけ。
●琴音
ルリちゃん……。
●瑠璃花
…………。
……わかった。
でも、ブログの更新が終わったら。
●茜
うんうん、最初からそうしてればいいのよ!
顔も声も、アカネの次に可愛いんだから。
●瑠璃花
……なんか、面倒そうなのに捕まったかも。
●琴音
あは、あははは……。
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第3話「飛べない天使はただの少女」
●ナレーション
茜の押しに負けた瑠璃花は、
ユニット『プリティ→プリンセス』を結成する。
プロデューサーの学プロにも所属する方向で話は進み、
順調に思えたのだが……。
とにかく、瑠璃花のやる気がない。
体当たり系の仕事は茜が受け持ちつことで回っていたが……。
ーー番組ロケ地
●茜
大丈夫……大丈夫……。
アカネはやればできる子……。
怖くない……怖くない……。
パッとやって、ヒュッてやれば一瞬……。
…………。
くっ……うぅぅぅぅ……!
や、やっぱり、無理ぃーーーー!!
ーーレッスン場
●茜
はぁ……。
●千尋
なんだか元気ないねぇ? お腹空いてるの?
酢漬けビーフジャーキー、食べる?
●茜
いや、別にいらない……。
●ひなた
どうかしたの?
茜ちゃんらしくないよ?
何かあったんだったら話聞くよ?
●茜
…………。
実は、ね……仕事で失敗というか、できなかったことがあって。
それで、番組の偉い人の機嫌を損ねちゃったんだ……。
●ひなた
え? 茜ちゃんができないことなんてあるの?
●千尋
一体、何があったの?
●茜
その、バンジージャンプが……できなくて……。
●ひなた
バンジージャンプ?
え? もしかして、高いところ苦手なの?
●茜
……厳密に言うと、ロープを足につけて飛ぶって状況がダメ。
ほら、あれって頭から落ちるじゃない?
それが、もう……想像するだけでも怖くて……。
●千尋
たしかに胃がギューってなるかもねぇ。
●茜
そういうわけで、初めてNG出したんだけど……。
偉い人がさぁ「は?」みたいな感じで怒り始めて……。
もう、その日は撮影になんなくて解散。
かなりへこむよねぇ……。
●ひなた
挽回するチャンスはないの?
●茜
一応、ある……あるんだけど……。
挽回するのは難しいかも……。
●萌
さっき連絡がきたんです。
そしたら、結構な無理難題を突きつけられて。
●ひなた
無理難題?
●茜
バンジーを飛ぶこと……。
ただし、瑠璃花と一緒に。
●ひなた
え……。
●千尋
あぁ~……。
●茜
ね!? 無理だと思うでしょ!?
最悪、バンジーは目をつぶればいけるとは思うけどさぁ!
瑠璃花に、そういう挑戦させるなんて……。
そういうのイヤがるから、いままでアカネ1人でやってたのに。
●千尋
瑠璃花ちゃんはそのこと知ってるの?
●茜
いや、まだ……まだなんだけど……。
その……もう、OK出しちゃったの……。
●ひなた
えぇーー!?
●千尋
で、でも、そういうのイヤがるんだよね?
どうするの~?
●茜
説得、するしかない……。
よね、プロデューサー?
●プロデューサー
手伝うよ。
●茜
ありがとう……。でも、勝手に話を進めちゃったから、
すごい怒られるだろうなぁ……。
●ひなた
怒られるって分かってて、どうしてそんなことしたの?
●茜
それは……もう、仕事が来なくなるかなと思ったのと……。
チャンス、なのかなって思ったの。
●ひなた
チャンス?
●茜
うん……その……瑠璃花と初めて同じ目線で仕事をするチャンス。
ほら、いままでは完全に分担してたから……。
最初は、学園長がそういう形も面白いって言ってくれたから……。
調子に乗ってたしね。
今度こそ、ユニットを解消されないためって……。
瑠璃花の分まで、身体張ってたから。
これでやっと、同じ目線に立てるんだと思ったら……。
次の瞬間、「やります」って言っちゃってた。
それに、ユニットなんだから、どっちかが主導権持ってるのって
変かなって、いまさらそんな正論が頭をかすめて。
いつまでもご機嫌ばっかりうかがって、
ビクビクしてちゃ成長はなさそうだし。
だから、過去最高に気は重いけど……説得しないとね……。
●ひなた
ご機嫌うかがって、ビクビクしてちゃ、か……。
そうだね。
うん! 2人はユニットなんだから。
話せば分かってくれるよ! きっとね!
●茜
……ん、ありがと。
ちょっと、勇気出たかも。
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第4話「堕ちる」
ーー学園内広場
●瑠璃花
バカ、じゃないの?
●茜
うっ……ご、ごめんなさい……。
●瑠璃花
前々から思ってたけど、ここまでだとは思わなかった。
ううん、バカなだけじゃない……自分勝手……。
わたしもなかなか自由な人間だとは思うけど……。
茜と違って、人を巻き込んだりしない。
●茜
…………。
●瑠璃花
そもそも、わたしはネットさえあれば、自分の望む活動ができるの。
茜とユニットなんか組まなくたって。
●茜
瑠璃花……。
●瑠璃花
見てよ、このノートパソコン。
これ使えば、家でアイドル活動できるんだよ?
茜みたいに走り回らなくたっていいの。
もっともっと楽にアイドルの活動ができるの。
なのに、どうしてわたしを外に連れ出すの?
なんで、リアルに繋げようとするの?
●茜
それは……その……。
●瑠璃花
って言うか、わたしが飛ばないって言ったらどうするつもりなの?
十中八九、「飛ばない」って言うの、分かるよね?
そしたら……茜……。
茜は干されるかもしれないんだよ?
トップアイドルなんて、夢のまた夢になるんだよ?
いままでやってきたことが水の泡になるんだよ?
●茜
…………。
●瑠璃花
もう行って……。
今日は話したくない……。
●茜
うん……ごめんね……。
●瑠璃花
…………。
●琴音
ルリちゃん……。
●瑠璃花
コトちゃん……。
いつからそこに?
●琴音
最初から……ごめん、
立ち聞きするつもりはなかったんだけど……。
●瑠璃花
別にいい。
忘れてさえくれれば……。
●琴音
うん、そうする……。
●瑠璃花
……わたしも帰るね。
(少し時間がたって)
●琴音
あ、ブログもさっそく更新されてる……。
すっごい荒れてますね。グチばっかりです。
ルリちゃんが、こんなに怒るのって初めてなんです。
他人に強い感情をぶつけると、
面倒なことになるって言ってたのに……。
ブログでも極力、グチとかマイナスなこと
書かないようにしてたのに……。
よっぽど、茜さんの行動が頭にきたみたいです……。
あーあ……コメント欄も荒れてる……。
ルリちゃんのこと、擁護してるのは1人だけ……。
ルリちゃんらしくないなぁ……。
●ひなた
あっ、プロデューサー!
茜ちゃんと瑠璃花ちゃん、どうなったの?
●プロデューサー
あまりよくない。
●茜
…………。
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第5話「鉄腕天使アカネちゃん」
ーー山
●茜の瘴念人<ミアノイジー>
あー、いい天気~。
●神蔵
畑仕事に精が出るなぁ~。
●茜の瘴念人
じゃっどね~。
●神蔵
ほら、相棒も鋤を持て。
俺たちで日本の農耕を支えなきゃな。
●茜の瘴念人
よかにせやね。
若い男衆は歓迎やっちゃじ。
●プロデューサー
どうしたの?
●茜の瘴念人
あ、ごめんごめん。
トウキョーの言葉で話すから。
ええっと、こほんっ!
じゃあ、畑仕事の手伝いよろしくね♪
お兄さんに、アカネからのお・ね・が・い♪
●神蔵
ヒュー、流石はアイドルのアカネちゃん。
そのかわいさにメロメロになるぜえ~。
●茜の瘴念人
あはは、『元』だよ『元』~。
……アイドルはもう、
諦めちゃったからね。
●神蔵
アカネちゃん……。
●茜の瘴念人
田舎くさい芋娘が、
東京砂漠に行ったのが間違いだったのよ。
こうやって畑仕事を手伝ってる方が、
アカネには似合ってるわ……アイドルなんかよりもね。
●プロデューサー
困るよ。
●茜の瘴念人
いいの、もう決めたの……。
たくさんの人に迷惑をかけちゃったし……。
実家の農場を継ぐために、
山で修行することに決めたのよ。
●神蔵
相棒……俺、がんばってアカネちゃんを手伝うよ。
脱サラして、ここでセカンドライフをするんだ。
この手で自分の糧を稼いでいく。
お天道様と、大地に感謝して生きる。
そういう生活にずっと憧れてたんだ……。
●茜の瘴念人
できる! オジサンにもできるよ!
農業の門戸は広く開かれてるんだから!
一緒に頑張ろう! えい・えい・おー!
この山の土を使って、
立派な畑を作ってみせる……!
●神蔵
良い土はどこにあるんだろう……。
●茜の瘴念人
山の神様に聞けばいいんだよ。
おお~い! 山神様ぁ~!
畑にピッタリな土は何処ですかぁ~?
●プロデューサー
落ち着いて。
●神蔵
相棒、彼女の邪魔をするな……。
彼女は山の声を聞いてるんだ……。
●茜の瘴念人
いまのアカネは土ソムリエ……。
クンクン、この土は……ペロッ!
●神蔵
……どうですか!?
●茜の瘴念人
………………これは、いい土だー!
●神蔵
おおおおおっ!
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第6話「事実は小説より奇なり」
ーー山
●瑠璃花
そう……。事情は分かった。
分かりたくないけど。
でも、わたしと茜を仲直りさせるために、
変な茶番をしようなんて、低俗。
想世<アンダー>、瘴念人<ミアノイジー>、
戦絆衣<フォーム>、歌姫<ディーヴァ>……。
中二すぎてついていけないんだけど。
あげくプロデューサーが調停者<プロデューサー>なんて
言われても、バカなんじゃない? としか言えない。
●千尋
……あっ! 2人ともっ!
どうしてここに……っ!
●瑠璃花
…………?
●悠
オラオラオラァ!
畑仕事から逃げてる悪い子は誰だぁ~!
●くるみ
いまならピーマン丸かじりで許してあげるです!
●セリア
かかれ! アカネ農場の農夫たちっ!
脱走犯を捕まえて立派なジャパンノーミンにするのデス!
●悠&くるみ
ちぇーすとー!
●千尋
うわーんっ! もう開墾はイヤよぉ~!
お腹が空いてしょうがないもの~!
●悠
やればできる! やる気の問題です!
できないって言うのは、嘘つきの言葉ですから!
●くるみ
畑を作るなら、まず土を切り拓くのはあたりまえですぅ~!
●神蔵
そうだぁ~! 充実した健康的な毎日が待ってるぞぉ~!
最初のうちは研修のため無休で無給だが、
農作の喜びをしれば気にならなくなる!
●瑠璃花
これは一体……。
●セリア
むむっ!? アレは農長の元カノ!
●瑠璃花
は?
●セリア
まずはアイツからでありんすっ!
あの引きこもりにヤマトダマシイを注入するのデス!
●悠&くるみ
チェストチェストチェスト!!!!
●瑠璃花
え!? ちょ、ちょっと!
な、なんなの、もう!?
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第7話「相応しいのはだれ?」
ーー山
●茜の瘴念人
瑠璃花、今更何しに来たの?
●瑠璃花
……いや、連れてこられただけだけど。
●茜の瘴念人
……アカネを笑いに来たんだね。
でも、いいよ……瑠璃花に迷惑かけたし。
だけどもう許して欲しいな。
この鹿児島の山々に囲まれ……。
1人で農業をやるって決めたんだ。
だから放っておいてほしいの。
●瑠璃花
ここ、都内だけど。
あと、そこに何人もいるようだけど……?
●神蔵
働け! 働けぇ~!
血と汗の一滴一滴が米となると心得よ!
●千尋
うぅ……お野菜食べ放題って聞いてたのに……。
丸太引きなんて、もう……無理……。
●くるみ
ぺっ、見習いに食べさせる作物はないですぅ~。
●千尋
酷いわ~……。
もう3日も食べさせてもらえてないのぉ~……!
●茜の瘴念人
……自主的なインターン生よ。
農業に興味があるんですって。
●瑠璃花
へぇ……。
●茜の瘴念人
ち、違うの! いざ農業やってみたら、その……。
肉体労働ばっかりだし、朝早起きしないといけないし……。
手は汚れちゃうし、メイクの余裕はないし……。
雨の日も風の日も働かないといけなくて辛くて……。
●瑠璃花
管理職という名の搾取側に回ったんですね分かります。
どう考えても真っ黒です。労基に行って、どうぞ。
●茜の瘴念人
何よ! 黒さならアイドルだって変わらないじゃない!
それに農業は一生懸命やれば芽が出るけど……。
アイドルは芽すら出るか分からない……。
仲間だって、友達だって思っても……。
ライバルだったり、邪魔者だったりする……。
●瑠璃花
茜……。
●茜の瘴念人
ううん、いいの……。
アカネが間違ってたんだわ……。
心を入れ替えて、瑠璃花と組んで……。
いままではズルく誰かに押しつけてたことを自分でして……。
頑張れば頑張るほど、
いろんな人に酷いことしてたんだなって気づいて辛くて。
●瑠璃花
……わたしは酷いこと、されてないけど。
かなり、ギリギリの線だけどね。
●茜の瘴念人
ウソ、アカネのこと迷惑だと思ってるくせに。
バンジージャンプのこと、絶対許してくれないよね。
●瑠璃花
それは……。
●茜の瘴念人
だったら……もう……。
もとのズルい子に戻るしかないよね~!
いやー! 真面目にアイドル目指すとかバカバカしかったわ!
どうせ許されないなら、
墜ちるところまで墜ちてやるのよ!
●瑠璃花
……これが、茜の心。
そっか、わたしが追い詰めちゃったんだ……。
まあでも、わたしが悪いわけじゃない。
●プロデューサー
話し合ってほしい。
●瑠璃花
……え、それはヤダ。
それって、その……。
茜に謝るってことでしょ?
事情は知ってたし、
実際苦しんでることも分かったけど……。
でも実際、別にわたしが悪いわけじゃないもん。
じゃあ茜にこれから全部合わせるのも無理。
……冷たいかもしれないけど。
茜とわたしは解散したほうが自然だと思う。
●プロデューサー
…………。
●瑠璃花
……ほ、本気でそう思ってるんだから。
だっていろいろ茜はしてくれてたけど。
それは自分のためだもの。
わたしが罪悪感を抱く必要はないんだから。
●茜の瘴念人
……そうだよね。
●プロデューサー
2人はユニット。
●瑠璃花
そんなの知らないっ!
わたしは静かに過ごしたかっただけっ!
知らない……! もうみんな勝手なことばっかり!
わたしのことなんか放っておいて!
●瑠璃花の瘴念人
…………。
●瑠璃花
え……? ……わた、し?
●プロデューサー
瘴念人<ミアノイジー>だよ。
●瑠璃花
これが、わたしの?
……そう。生まれちゃったんだ。
●瑠璃花の瘴念人
あなたが、わたしのオリジナル。
●瑠璃花
わたしの、瘴念人……。
●瑠璃花の瘴念人
ルリ……あなたなんか認めない。
茜の側に相応しいのは、わたしよ。
●茜の瘴念人
え……?
●瑠璃花
……は?
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