【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」を紹介します。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第1話「運命の半歩先」
ーーレッスン場
●ナレーション
麗華に指導を受けていたひなたたち。
だがある時、レッスン中にアリスが乱入してきたのだった……。
●麗華
……ところで、なんの用なの?
●アリス
ヴァルプロを辞めた後、どの学プロにも入らなかった
野良アイドルが、どうしてるのかなって思いましたのよ。
そうしたら、格下のアイドルグループをプロデュースしてるって
噂を聞きつけたものですから、からかいに来てあげたのですわ。
●麗華
……あいにくだけど、プロデューサーはこの人よ。わたしには
何を言ってもいいけど、この子たちを巻き込むのは止めて。
●アリス
あら、随分優しいのですわね。
……勝者の余裕というものかしら?
悪いですけど、今の貴方ではワタクシには勝てませんわ。
ヴァルプロの重圧から逃げた貴方には。
●麗華
だとしたら、わざわざ会いに来る必要なんてないでしょう。
あなたはあなたのところで、実力を発揮すればいい。
●アリス
いちいち勘に触りますわね……。
あれでワタクシに勝ったと思わないことですわよ!
●千尋
あれが、麗華ちゃんに代わって
『ヴァルキュリア』のNo.5になった子……?
●和歌
なんか、麗華さんに対抗意識むき出しね。
どうしてなんだろう。
●琴音
さ、さぁ……。
●ひなた
でも、会いにきたってことは麗華さんを探してたんじゃないかな?
きっと、麗華さんが好きなんだよ!
●アリス
好きじゃありませんわ! 勘違いしないで!!
●ひなた
ひゃぁっ!?
●アリス
フンッ、今日のところはもういいですわ。
だけど……。
●麗華
だけど……?
●アリス
やっと新しく活動を始めたのかと思ってたのですけれど、
まだ引きずってるみたいですわね。
もういい加減割り切って、忘れたらどうですの?
●麗華
…………。
●アリス
前のユニットを見捨てて出ていったのは、貴方自身なのに。
心残りのままこの子たちの面倒を見るなんて、
かえって失礼ではないかしら。
●麗華
あなたには関係ないわ。
●アリス
そうね、確かに関係ないことですわ。
……余計な口出しでしたわね。それじゃ、失礼しますわ。
●麗華
……はぁ。
ごめんなさい、みんなの邪魔をして。
●ひなた
あの……麗華さん。
あの人とどういう関係なの?
●麗華
……あの子とわたしは、ずっとライバルだったの。
わたしがヴァルプロでNo.5だった頃、
あの子とNo.5の座を争っていたから。
わたしがヴァルプロを辞めた後、あの子がNo.5になったわ。
だけど、彼女はそれが気に入らないみたい。
●ひなた
気に入らないって……どうして?
●麗華
さぁ。
顔を合わせても、いつもこんな感じになってしまうの。
●愛美
それって、繰り上げでNo.5になったのが
気に入らないってことなの……?
●麗華
あの子にも、十分な実力があるわ。
……だけどそういうと、いつもなぜか怒ってしまって。
●千尋
褒めるのに怒るの?
不思議だねぇ……お腹空いてるのかな?
●和歌
そういうことじゃないと思いますけど……。
●ひなた
そういえば……あのNo.5の人が
「前のユニット」って言ってたけど……。
それって、麗華さんが以前に所属してたユニットのこと?
●麗華
……ええ、そうよ。
●ひなた
麗華さん、前のユニットで何かあったの?
……ひょっとして、メガネのお友達と話してたことと関係あるの?
●麗華
それは……。
●千尋
……ひなたちゃん、そのへんで。
●ひなた
あっ、……ご、ごめんね。
あたしつい、変なこと聞いちゃって……。
●麗華
いいわ。
気にしてないから。
●ナレーション
アリスをきっかけに、レッスンはお開きになった。
麗華は、アリスの一件を気にしているのか、
その日はどことなく、元気がないように見えた。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第2話「渦巻くヒトの波」
ーー廊下
●麗華
…………。
今日からは、別々に練習しない?
●ひなた
えっ……ええっ!?
どうして、急に……?
あっ! もしかしてあたしが失礼なことを聞いたから……!?
●麗華
違うわ。
ひなたも、ひなたの友達も悪くない。
昨日は、わたしのせいでレッスンにならなかったでしょう?
これ以上一緒にいると、
あなたたちの活動に支障が出るかもしれない。
これ以上、迷惑をかけたくないの。
……でも、一緒にレッスンできて楽しかったわ。
今までありがとう。
それじゃあ、頑張ってね。
●ひなた
あっ……!
どうしよう……行っちゃった……。
●ナレーション
そして、その日のレッスン――。
麗華の言葉を裏付けるように、
新たなアイドルたちが、ひなたたちの前に現れた。
ーーレッスン場
●委員長っぽい生徒(希)
はい、そこの子たち。
悪いけど、邪魔させてもらうわよ。
●ひなた
えっ……?
●男らしい生徒(理子)
時間いいかな。
聞きたいことがあるんだ。
●愛美
誰?
●お嬢様っぽい生徒(美雪)
申し訳ございません。
黒瀬麗華さんがこちらにいらっしゃるとお聞きしまして……。
私は白拍子美雪。
『GE:NESiS』というユニットで活動しておりますわ。
●男らしい生徒(理子)
同じく、霧島理子だ。
●委員長っぽい生徒(希)
相原希よ。
●愛美
ああ、これはどうもご丁寧に。
●和歌
麗華さんならいませんよ。
……多分、もう来ないと思います。
●希
来ない……ってことは、最近まで来てたんだ。
●美雪
噂は、本当だったようですね……。
●理子
アンタたち、麗華とどういう関係?
●愛美
……私たちは、麗華さんに
レッスンを見てもらってただけですけど?
●美雪
レッスン……って、あなたたちをですか?
●理子
何考えてるんだ、あいつ……?
まさか本当に、アイドル活動の一線から身を引くつもりなのか?
●希
ふんっ! こんなオママゴトみたいな学プロ相手なら、
今の麗華にはお似合いかもね!
●愛美
な、なんですって!?
●琴音
愛美さん、落ち着いてっ。
●愛美
いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるでしょう!
●理子
……なら、ここはバトルといこうじゃないか。
お互いの実力を知ってもらうためにもさ。
●愛美
望むところよ!
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第3話「自分の価値」
ーーレッスン場
●理子
この勝負、アタシたちの勝ちだ。
●希
ふん……思った通り、口ほどにもないわね。
準備運動にもなりやしない。
●愛美
す……少し、油断しただけよ……。
も、もう一度っ……!
●琴音
だ……だめだよ、愛美さん!
もう脚ガクガクで、力入ってないじゃない!
●希
言い忘れてたけど、あたしはこれでもBランクなのよ。
美雪と理子はCランク。
……あんたたちには負ける気がしないわ。
●理子
意気込みだけは買うけどね。
……気合と根性だけじゃ、どうにもならないことがある。
●愛美
くっ……!
●希
なのに……
なんで麗華はあたしたちを裏切って、こんなヤツらに……!
●ひなた
裏切って……?
●和歌
すみません。……アリスさんも昨日言ってましたが、
裏切りってどういう意味ですか?
●希
言葉通りの意味よ。
麗華と更菜は、卑怯な裏切り者……絶対、許さない……!
●琴音
そんな言い方って……。
●千尋
麗華ちゃんは、とっても優しい人だよ。
更菜ちゃん?って子のことは、あまり知らないけど……
悪い人じゃないと思う。なんとなく。
●理子
アンタたちにとって、麗華が優しい人ってことは否定しない。
ただ、アタシたちにとってもそうだとは限らないってことだ。
●美雪
……レッスン中にお邪魔してすみませんでした。
でも私たち、どうしても麗華さんにお会いしたかったんです。
●ひなた
みんな、麗華さんとどういう関係なの?
●希
あんたには関係ないでしょ。
これは、あたしたちと麗華の問題なの。
●理子
アンタ……ひなただっけ。
麗華と仲いいのか?
●ひなた
……わかんない。
でも、あたしは麗華さんのこと尊敬してるよ。
●希
麗華が元ヴァルプロだからでしょ?
あんまりブランドで人柄を測らない方がいいわよ。
後でガッカリするから。
●和歌
違います。
麗華さんがヴァルプロの元メンバーだということを、
ひなたは後から知ったんです。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第4話「光の集まる場所」
ーーレッスン場
●希
……なに言ってるのよ。ヴァルプロよ、ヴァルプロ。
ここの生徒なのに、ヴァルプロのメンバーを
知らないはずがないじゃない。
●アリス
頭が痛いですけど、たぶん知らなかったってのは
本当だと思いますわ。
●理子
っ? アンタ……土方アリス?
どうしてここに?
●アリス
ほら見てごらんなさい。普通はこういう反応なのですわよ。
なのに、馬鹿っぽいのとぽわーんとしてるのは、
ワタクシのこと、全然知らなかったのですから。
●ひなた
馬鹿っぽいのって……誰のことかわからないけど、
そんな言い方しなくても!!
●和歌
ひなた……多分、あなたのことよ……。
他にいないでしょ……。
●ひなた
え!? 馬鹿っぽいって、あたしのこと!?
●千尋
じゃあ、ぽわーんはわたしかなぁ?
●希
だったら、ますますわかんない。
なんであんたは、麗華にレッスンを頼もうって思ったのよ?
●ひなた
だって、……麗華さんのダンスが、とっても素敵だったから。
●希
はぁ……?
●ひなた
まるで、光が集まってくるみたいに眩しくて、綺麗で……。
本当にダンスが大好きなんだなって、思わず見とれちゃったんだ。
それに、アドバイスも真面目で、わかりやすくて……。
もっとあの人のことが知りたい、
お友だちになりたいって思ったの。
●希
……なによ。
バカのくせに、よくわかってんじゃない……。
●ひなた
えっ……?
●希
はぁ……バカバカしい。
なんであたしたち、こんなのにムキになっちゃったんだろ。
美雪、理子、帰ろう。
麗華が来ないんだったら、こんな所にいても仕方がないし。
●理子
……そうだね。帰ろうか。
ごめん、邪魔したね。
●美雪
はい。……みなさん、大変失礼いたしました。
練習、頑張ってくださいませ。
●琴音
あ、いえ。ご丁寧にありがとうございます……。
●愛美
ちょ、ちょっと待ちなさい!
勝手に話を終わらせてんじゃないわよっ!
●琴音
あぁ……行っちゃった。
●ひなた
なんだったんだろう、あの人たち……。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第5話「楽園からの卒業」
ーープロダクション室
●ひなた
麗華さん……。あれから捜したけど、
やっぱり見つからなかった……。
あの人たち……麗華さんのこと、裏切り者って言ってた。
でも、麗華さんがそんなひどい人だったなんて、
とても信じられない。
●和歌
うん、私もそう思う。
なんだかんだで麗華さん、私たちのレッスンに
ずっと付き合ってくれてたもんね。
●琴音
……でも、あの人たちも嘘を言ってるとも思えなかったよね。
3人とも、すごく怒ってたから。
●千尋
きっと、何かがあったんだろうねえ。
麗華ちゃんが会うのをためらうほどの、辛いことが……。
ーー廊下
●ひなた
というわけでアリスさん!
何か知ってること、ないかな?
●アリス
……貴方、ワタクシのこと、
生き字引か何かと勘違いしてませんこと?
●愛美
でも、前の話しぶりだと何か知ってるのよね?
●千尋
アリスちゃん、何か知らない?
●アリス
無論、知ってますわ。
でも教えません。
●ひなた
なんで? どうして?
●アリス
ワタクシは部外者ですもの。
ワタクシが話していいことなんて、あれ以上はありませんわ。
●愛美
この前、散々麗華のことを挑発してたじゃない。
●アリス
お互いに本気じゃないですわよ。伊達に長い間、
No.5の座を張り合っていたわけじゃないのですから。
●ひなた
やっぱりアリスさんって、麗華さんのことが大好きなんだね。
●アリス
だから好きじゃないですわ! 勘違いしないでっ!!
●ひなた
うひゃいっ!?
●アリス
ワタクシは、長年のライバルが
ふぬけてるのを見たくないだけですわ。
あんなのがライバルだったなんて知られたら、
ワタクシの質まで落ちてしまいますわ。
●和歌
素直じゃないですね。
●アリス
どういう意味ですの!?
……まぁ、いいですわ。ちょっとだけヒントをあげますわよ。
●ひなた
本当っ!?
●アリス
前に来たあの3人は『GE:NESiS』ってユニットを組んでいますが
元々は黒瀬麗華を含めた5人組だったのですわ。
●愛美
それって麗華が、以前所属していたユニットよね?
でも、ヴァルプロに加入するために辞めたはず……。
●和歌
自分のユニットからヴァルプロに入るって、普通は栄転ですよね。
同じユニットのメンバーなら、
歓迎するべきことだと思いますけど。
●アリス
それだけなら、あの子たちのヒガミってことですわよね。
でも、話はそう単純じゃないんですわ。
●千尋
他になにかあるの?
●アリス
気になるなら、ワタクシより詳しい人を教えてあげましょうか?
●ひなた
うんっ! 教えて教えて!!
●アリス
いい返事ですわね……。
貴方たち、今泉更菜という人を知りませんこと?
眼鏡をかけた地味な人ですけど。
●ひなた
更菜さん……って、前に麗華さんと話してた人だよね?
●和歌
その人は、麗華さんとどういう関係なんですか?
●アリス
『GE:NESiS』は、
前の『相原希』『白拍子美雪』『霧島理子』の3人。
それと……『黒瀬麗華』と、『今泉更菜』が
立ち上げたユニットなのですわ。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第6話「伸ばした手」
ーー教室
●ナレーション
アリスの話を聞いて、更菜の教室へとやってくる。
彼女を見つけ、麗華の話を聞こうとするが……。
そこで運悪く麗華と出くわす。
更菜は麗華の顔を見るなり、一目散に逃げ出した。
ーー廊下
●更菜
こっ、来ないでくださ~い!!
●愛美
ぜぇっぜぇっ、普段あんなにトロそうなのに……っ!
なんで足は速いのよ……!?
●麗華
っ……!!
●ひなた
わぁっ……麗華さんも速い!
距離がだんだん縮んで……。
●麗華
更菜、待ってっ!
●愛美
うわ、すごっ……!
あっという間に追い越して、先回りを……!?
●更菜
麗華、お願い。
そこを通してっ……!
●麗華
……わたしから逃げるなんて、無理よ。
昔からそうだったでしょう?
●更菜
……っ!
●麗華
更菜……っ!
●琴音
あっ……捕まえたっ!
さすがです、麗華さん!
●麗華
……っ、更菜。どうして逃げたの?
わたしと会うのが、そんなに嫌だった?
●更菜
……だって、私はあなたに会う資格がない。
合わせる顔がないの……。
●麗華
どうして?
『GE:NESiS』を脱退してヴァルプロに
行ったわたしが許せないから?
●更菜
違う。許せないのは私自身。
私、麗華が脱退するって聞いた時……ほっとしたの。
●麗華
ほっとしたって……。
●更菜
あなたとのアイドル活動、
あんなに楽しかったのに……。
これで麗華と比べられなくなるって思った時、
なんだか力が抜けたみたいになって……。
違う場所でもお互い頑張ろうって約束したのに、
麗華をそんなふうに見ていた自分にがっかりした……。
だから、こんな私が麗華と同じ目標を目指すなんて、
情けなくて、悲しくなって……それで……。
●麗華
……更菜。
●更菜
ごめんなさい……こんなことを考えてしまった私に、
あなたや、希たちと一緒にいる資格なんてない。
だってあの子たちは、麗華に負けないよう頑張ってたのに……。
私は、私は……っ!!
●麗華
…………。
じゃあ、更菜はわたしと一緒にいたくないわけじゃないのよね?
●更菜
えっ……?
●麗華
資格がないなんて言わないで。
だから、またわたしと一緒にステージに立ってくれない?
●更菜
どうして……どうしてそんなこと……?
●麗華
わたしは、また更菜と同じステージに立ちたい。
自分の欠点をまっすぐ見つめて、
努力し続けることが出来る更菜と一緒がいい。
更菜がわたしに悪いと思っているなら……
いつかその罪悪感を、わたしが自尊心に変えてみせるわ。
「わたしがいるから、黒瀬麗華は輝ける」……って。
更菜が自己嫌悪で辛くて押しつぶされそうになっているなら……。
……わたしのそばにいて。
更菜が、自分を好きになれる時まで……
一緒に頑張りましょう?
●更菜
……あり、がと……。
ありがとう、麗華……ぅう、
私のこと、認めてくれて……
私、他の人の目ばかり気にして……
麗華の気持ち、全然気づいてなかった。
ごめんなさい、麗華っ……!
●麗華
もう、だから謝らないで。
それと、もしお礼を言うなら……ひなたに言って?
●ひなた
えっ、あたし?
あたし、何もしてないけど……
●麗華
更菜を追いかける勇気をくれたのは、あなただもの。
あなたの強引さに、わたしは救われた。
初対面で、ユニットのコーチをさせるなんて
さすがに驚いたけど……
その強引さがなければ、わたしはもう一度アイドル活動を
やろうって思わなかった。
ひなたはただ強引なだけじゃない。
人の気持ちを汲み取って、素直になるきっかけを与えてくれる。
それは、大切な力よ。
●ひなた
麗華さん……。
●麗華
もし……もしも今からでも遅くなければ、
わたしと更菜を、学プロに入れてもらえないかしら?
●ひなた
うんっ! もちろん!!
よろしくお願いします、麗華さん! 更菜さん!
●更菜
えっ……そ、そんな簡単に決めていいの……?
●ひなた
ね? プロデューサー?
●プロデューサー
もちろん。
●麗華
ね? こういうひとたちなのよ。
●更菜
……ふふっ。うん。
麗華が面倒を見るようになった気持ちが、わかる気がする。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第7話「鏡写しの少女」
ーーレッスン場
●ひなた
よーっし!
今日から麗華さんと更菜さんが仲間になったことだし!
もっともーっと練習頑張ろうねっ!!
●更菜
せっ、正式な加入はまだ先ですが……
あと、私がいて迷惑をかけてしまうと思いますが……
よろしくお願いいたします。
●和歌
そ、そんなネガティブに思わなくても……。
●麗華
わたしもよろしく……と言っても、
わたしがやることはいつも通りだと思うけど。
……それで、どうしてあなたまでいるの?
●アリス
あら、野良アイドルの黒瀬麗華が
ようやく復帰するって聞きましたから、お祝いに来たのですわよ。
なにか問題でも?
●千尋
自分の練習をサボタージュしてるのでは……?
●愛美
これぐらいの図太さがないと、ヴァルプロじゃ
やっていけないんでしょうね。
●琴音
アリスさんって、心が強いんですねぇ。
●アリス
聞こえてますわよそこっ!!
ーー選択肢1
●プロデューサー
一緒に練習する?
●ひなた
わぁ、それいいね!
一緒に練習しよう!!
●アリス
しませんわよ!
ワタクシは黒瀬麗華を冷やかしにきただけなのですからっ!!
ーー選択肢2
●プロデューサー
レッスンに集中しよう。
●アリス
ちょ、ちょっと!
プロデューサーまでワタクシを邪魔者扱いするんですの!?
●萌
だってあなたの担当プロデューサーじゃありませんから。
●ひなた
あ、じゃあアリスさんも学プロに入る?
麗華さんもいるし、きっと楽しいよ!
●アリス
入りませんわよ!
黒瀬麗華と同じ学プロなんてっ!
●麗華
あなた、本当になにしに来たの……?
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第8話「暗澹たるプロローグ」
ーーレッスン場
●希
ちょっと! 黒瀬麗華、いるっ!?
●和歌
あなたたち……!?
●希
やっと……やっと、見つけた!
●更菜
希……美雪、理子。
●愛美
アンタたち、なんの用?
練習中なんだから、邪魔しないでほしいんだけど。
●希
そっちこそ関係ないでしょ。他人は黙ってて。
●ひなた
あります!
だって麗華さんと更菜さんは、私たちの仲間だから!
●希
は……?
●美雪
それは……本当なのですか?
●麗華
本当よ。正式な加入はまだだけど。
●希
そんな……なんでっ?
なんでそんなこと、勝手に……!!
●理子
……希。2人が別のとこに入ったのなら、仕方ないよ。
アタシたちが口を出すことじゃない。
●希
理子はそれでいいのっ!?
なんでそんなにあっさり許せちゃうの!?
『GE:NESiS』をめちゃくちゃにしておいて、
自分たちは別のところでアイドル続けます?
そんなの許せるわけないでしょっ!! ルール違反よ!!
●麗華
……そう。だったら、決着つけるしかないわね。
●美雪
決着とは、どういうことでしょうか?
●更菜
言葉で伝えるよりも……
私たちの覚悟を知ってもらったほうがいいと思います。
●ひなた
麗華さん……更菜さん?
●麗華
わたしたちに納得できないのは仕方ない。
でも、関係ない仲間の練習を、これ以上邪魔されるわけにはいかないの。
●理子
本気みたいだね……で、決着のつけ方は?
●麗華
なんでもかまわないわ。そっちで勝手に決めて。
あなたたち3人に、わたしと更菜が勝負を挑む。
負けたらわたしたちはこっちの学プロをやめる。
でもわたしたちが勝ったら、二度とこっちの活動に関わらないで。
●希
更菜の意見も聞かずに、勝手にそんなこと決めて……!
●更菜
ううん。私は、麗華についていくって決めたの。
迷惑をかけてごめんなさい……でも、これ以上は謝れない。
●希
ッ……! そう。本気なんだ。
じゃあ、あたしたちも本気であんたたちを倒すから。
絶対……絶対、後悔させてやるんだからっ
●美雪
あ、待ってください、希っ。
●アリス
な、なんですの、この重い空気……。
●ひなた
……あの、あたしちょっと飲み物買ってくるね!
プロデューサーも一緒にいこっ!
●萌
ちょっと、ひなたさん。
どこへ行くんですか!?
ーー廊下
●ひなた
プロデューサー、萌ちゃん。あたし、希さんと話がしたいの。
レッスン室を出る時……すごく悲しそうな顔してたから。
だから、希さんを捜すの手伝ってっ!
お願いっ!!
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第9話「幸せの掴み方」
ーー学園内広場
●ひなた
希さーん!!
●希
ぐすっ……っ!
あなた、『Twinkle☆Star』の……何しに来たのよ?
●ひなた
話を聞きたくて来たの。麗華さんたち抜きで。
●希
……なに。対決をやめさせたいの?
悪いけど、あなたには関係ない。
これはあたしたちの問題なの。
●ひなた
対決を止めるつもりはないよ。
ただ、確かめたいことがあって。
希さん、麗華さんたちのこと……嫌いじゃないよね?
●希
嫌いじゃないって、なにを根拠にそんなことを……。
●ひなた
バトルが決まった後……希さん、悲しそうだったから。
麗華さんたちと勝負がしたいわけじゃないのかなって。
だって、麗華さんたちをあたしたちの学プロから抜けさせたいなら……
勝負が決まったら嬉しいと思って。
●希
たったそれだけで?
……呆れた。あんた、ホントお節介よね。
●ひなた
えへへ……うん、よく言われる。
●希
そっちのプロデューサーとマネージャーも、付き合いがいいわね。
その子と一緒にあたしを追いかけるなんて。
●萌
私はそうでもありませんが……。
●希
……そ、そう。
……あたしだって、そっちの活動を
邪魔するつもりなんてないわよ。
あたしたちが勝っても、2人が『GE:NESiS』に
戻ってくるわけじゃないし……。
昔は、あんなに仲良くて……楽しかったのに。
どうしてこんなことになっちゃったのかな……。
っ、なんであたしこんなこと話してんのよ。
もう帰って。勝負の内容は、あとで伝えるから。
●ひなた
うんっ!
●希
なんで笑ってるのよ……
あなた、本当に変わった子ね。
(ひなたたちと別れて)
●希
……はぁ。みんな本音でぶつかり合える
そんなチャンスがあったらいいのに……。
そしたら、みんな幸せになれるのかなぁ?
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第10話「排他的学級裁判」
ーー体育館
●希の瘴念人
裁判を始めるわ!
被告人達は死刑ね!
●神蔵
ま、待て! オレは無実だ!
●プロデューサー
誤解だよ。
●希の瘴念人
静粛にっ! 静粛にっ!
泣いている女の子がいるのよっ!
●美雪の瘴念人
うっ……うぅっ……怖かったですわ……。
●理子の瘴念人
よしよし、もう大丈夫だから。
●希の瘴念人
なんて痛ましい……。
学園という神聖な場所で事件が起きるなんて……。
ーー少し前
●美雪の瘴念人
はぁっはぁっはぁっ……ひぃっ!
●神蔵
相棒! あいつだ! 逃げているぞ!
現世の自分と成り代わろうと、
界門<ゲート>に走っているのかもしれん、追えっ!
ーー学食
●プロデューサー
待って!
●美雪の瘴念人
ひっ……だ、誰か……!
誰か助けてくださいーーっ!
●理子の瘴念人
そこまでだっ!
●神蔵
な、なんだ!?
●理子の瘴念人
卑劣漢め、お上に引っ立っててくれる!
(そして現在に話は戻る)
●理子の瘴念人
丸腰の女の子を、大人2人で追い回すなんて……。
●希の瘴念人
クズね。
●神蔵
むむぅ……お前ら瘴念人<ミアノイジー>だろうが!?
こっちは調停者<プロデューサー>なんだから当然追いかけるわ!
●希の瘴念人
なるほど……。
元々乱暴する予定だったと……。
計画的かつ野蛮ね。
●神蔵
くっ、だ、騙されないぞ……。
これは瘴念人の罠だ……。
●希の瘴念人
生まれや、髪や目の色……。
そんなことで人を差別してはいけません。
●プロデューサー
確かに……。
●神蔵
あ、相棒……!?
●希の瘴念人
瘴念人だからなによ。
調停者だからどうしたって言うのよ。
それが女の子を怖がらせて良いことにはならないわ。
●プロデューサー
その通りだ……。
●神蔵
あ、相棒……!! 騙されるなって!
●希の瘴念人
だから死刑ね。
●神蔵
ほら見ろー!?
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第11話「治世は無法の中で」
ーー体育館
●理子の瘴念人
介錯は任せろ。
●神蔵
いやいやいやいや。
死刑前提で話を進めるなよ!
裁判って言うなら、
弁護士を連れてこい弁護士を!
●希の瘴念人
被告の要求を却下します。
●神蔵
法律とかないのか!?
●希の瘴念人
想世<アンダー>には法律はないので。
●プロデューサー
無法地帯……。
●美雪の瘴念人
あえて言うなら希が法律ですわ。
●希の瘴念人
……それ、良いわね。
そっか、あたしが法律……ふふふふふ。
●神蔵
独裁者じゃねーかっ!
●希の瘴念人
みんながちゃんとしないから、
正しいあたしが裁かざるをえないのよ。
●美雪の瘴念人
希の新世界に貴方たちは要らないのですわ!
独断と偏見でも、優秀な指導者であれば未来は明るいですし♪
●理子の瘴念人
希に必要なければ
アタシだっていつクビになるかわからんな。
●美雪の瘴念人
そう思うなら、
剣道を辞めてアイドルに集中してはどうですの?
●理子の瘴念人
アイドルに集中したからって、
実力が伸びるわけじゃないだろう。
アタシは『希に誘われてアイドルになった』からね。
それに辞めたって良いさ。
そのときは剣道に戻るか、他のユニットに入るだけだし。
●美雪の瘴念人
ならさっさとどこかに行ってくださいまし!
そしたら晴れて私は希と2人きりですわ!
●理子の瘴念人
まあ、それでもいいんじゃないか……?
どうせ、あってもなくても同じようなユニットなんだし。
頑張る場所は、どこでもいいだろ。
そこまで『GE:NESiS』にこだわることはない。
●美雪の瘴念人
なんですって!?
●希の瘴念人
はいはい、喧嘩しない喧嘩しない。
ユニット内での喧嘩は禁止だって言ったでしょ。
瘴念人<ミアノイジー>は死なないから、
お互いのいいところを100個言い合うの刑ね。
●美雪の瘴念人&理子の瘴念人
…………うっ。
●神蔵
こいつらが界門<ゲート>を通って、
現世<エイドス>に影響を出す前になんとかしないと……。
●希の瘴念人
いや、そんなことしないわよ。
●神蔵
は? ど、どういう意味だ?
●美雪の瘴念人
そのままの意味ですわ。
希がしないといえば、しませんの。
●理子の瘴念人
まあ、2人がそう言うなら。
アタシも特に異論はないよ。
●神蔵
……い、意味が分からないんだが。
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第12話「相応しいチカラとカタチ」
ーー体育館
●希の瘴念人
だって、現世<エイドス>では法律は有効でしょ?
界門<ゲート>を通って向こうで乗っ取るなら、傷害罪よね。
そんなこと絶対ダメ。
校則がどうとか、そういう問題じゃないもの。
●美雪の瘴念人
希の言うとおりです!
野蛮な犯罪者は発想が悪質ですわ……。
●理子の瘴念人
そもそも、アタシたちは本当の影なんだ。
成り代わったって……どうせ同じ事だしね。
●神蔵
……ううーむ。
じゃあオリジナルに、想世<アンダー>で会ったらどうする?
●希の瘴念人
興味ないわね。
美雪や理子だって、瘴念人<ミアノイジー>の方が素敵よ。
正直に話し合える。
あたしたちは、本当の仲間だわ。
●理子の瘴念人
確かに、向こうのアタシはもったいない。
無駄な遠慮でチャンスを逃し続けている。
●美雪の瘴念人
希に執着だけして、
役に立ってない私なんていなくなればいいのです。
●希の瘴念人
だからどうするかは、会った時に考えるわ。
『GE:NESiS』として、相応しいのはどっちなのか。
●神蔵
……お前達はただの影だ。
●希の瘴念人
そうかしら、あたし達は心の闇。
……だから、嘘偽りなく言うけれど。
●美雪の瘴念人
『GE:NESiS』に私は相応しくない……。
●理子の瘴念人
必要ない、違う場所がある。
そう考えてるのは嘘じゃない。
●プロデューサー
…………。
●希の瘴念人
麗華も更菜も戻らない。
その場所であたし達は何も出来なかった。
練習して、練習して、練習して……。
実力を高めて、ライブに出て……!
『GE:NESiS』を最高のユニットにする!
そして、麗花や更菜を見返してやるの!
●美雪の瘴念人
ええ! 希の守った『GE:NESiS』であの2人を倒すのです!
●理子の瘴念人
それで……麗華と更菜は戻ってくると思った。
●希の瘴念人
でもそんな訳ないわよね。
天才2人と、凡才3人じゃ釣り合わない。
●プロデューサー
みんな才能がある。
●希の瘴念人
嘘。
あの2人が居ない『GE:NESiS』は、
『GE:NESiS』じゃない……。
でも少なくとも表のあたしたちよりも、
こっちのあたし達の方が『GE:NESiS』に近い。
ねえ、死刑は延期にしてあげる。
だから、あの子達をこっちへ早く連れてきて。
どんな子なのか、この目で確かめたいのよ。
より『GE:NESiS』に相応しいのは、どっちなのかってね。
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・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd. ・掲載時のDL価格: 無料 ・カテゴリ: ゲーム ・容量: 155.7 MB ・バージョン: 2.0.6 ※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。 |
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