【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」
2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。
この記事では、想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」を紹介します。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第1話「動き出す歯車」
ーー廊下
――コンコン
●萌
学園長ー。吉永と他1名ですー。
呼ばれたので参上しましたー。
●学園長
はいはい、どうぞ~♪
●萌
失礼しまーす。
さて、急なお呼び出しなんて何事でしょうね。
ついにプロデューサーのクビが……っと、冗談ですよ。
ーー学園長室
●学園長
ふふっ……今日来てもらったのは他でもない、
みんなご存知の、アレが理由よ♪
吉永さん、何か思い当たることはあるかしらっ?
●萌
は? ……いえ、まったく。
●学園長
あら? 想定外の答えだわ……。
今の時期といったら、アレしかないでしょ? あ~れ~よ!
●萌
そう言われましても、本当にまったく心当たりが……
何かありましたっけ?
これから学園はスタフェスの準備に入るでしょうし、
私たちに関係するイベントごとは、特に何も……。
●学園長
おっ!
●萌
……え?
●学園長
ふふふ……どうしましたか? 吉永萌さんっ。
●萌
……そう、なんですか?
●学園長
さぁ? なんのことかしら?
●萌
あ、やっぱり。そうですよね、まさかそんな……。
●学園長
まぁぶっちゃけ、あなたの考えているもので合っていますよ。
スタフェスのこと絡みで呼んじゃいました♪
●萌
え、嘘ぉ!?
●学園長
嘘じゃないわよー? 学園長、嘘つかない。
ちゃーんと正式な理由で呼んでいるのでしたっ。
●萌
いやいやいや! うち、弱小ですよ!?
参戦するにはあと10年早いっていうか……。
●学園長
あらあら、それって何年留年しちゃってるの?
ちゃんと現役で出られるのに……。
●萌
えっと、プロデューサー。
一応聞きますが、スタフェスのこと、覚えていますよね?
ーー選択肢1
●プロデューサー
もちろん。
●萌
ま、さすがにそうですよね。
いくらプロデューサーといえども、
一度説明したことぐらいは知っていてもらわないと困ります。
ーー選択肢2
●プロデューサー
スタフェスとは?
●萌
まあ、そんなことだろうと思ってましたよ……。
学園長から説明があったはずですが、もう一度説明しますね。
えっと、スターライトフェスティバル……通称スタフェス。
数々の名だたるアイドル学園に所属する学プロから、
頂点を決めるための大会。
いわばアイドル甲子園!
学プロメンバーそして、プロデューサーにとっては、
非常に大きなチャンスとなるイベントです。
●萌
で、どういう理屈か、そのスタフェスの学内予選に
私たちが参加できることになったのです!
●学園長
学プロとして新人のあなたたちには、少し荷が重いかしら?
でも、私的には参加する資格はあると思ってるわ。
あなたの学プロ、勢いがあって楽しそうだものっ!
スタフェス予選に出たら、それこそみんなも
無視できないくらいにね。
……というわけで、早速聞かせてもらおうかしら。
スタフェス予選に参加して、全力で楽しんでみない?
●プロデューサー
任せてください。
●学園長
そうこなくっちゃ♪
あなたたちのライブ、楽しみにしているわねっ!
●萌
うわー……本当に?
知らない。私、知らなーいっと。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第2話「託された想い」
ーーレッスン場
●ナレーション
スタフェス予選に参加が決まり、
さっそく参加する代表のユニットの選考が行われた。
その結果、みなの総意で決まったのは、
『Twinkle☆Star』だった。
●萌
どうですか、みなさん。
代表に選ばれた感想は?
●愛美
私は望むところって感じだけど。
●琴音
はい。責任重大ですけど、精一杯やります。
●千尋
わたしだって、やるときはやるよ~?
……だけど、ひなたちゃんが。
●ひなた
ねぇ、本当に……決まっちゃったの?
●萌
私にも反対する理由はありません。
プロデューサーにも。
ーー選択肢1
●プロデューサー
任せる。
●ひなた
ま、任せるって……この前まで
選べないって言ってのにぃ~。
ーー選択肢2
●プロデューサー
やりたくないの?
●ひなた
えっと……そういうわけじゃないけど……。
でも、あたしより出たい人がいると思うし……。
●萌
……ひなたさんは、何が引っかかってるんです?
●ひなた
何って言われても……
本当に、あたしなんかでいいの……かな?
●萌
自信がないんですか?
●ひなた
……それもあるのかなあ。
結局、実力で選ばれたわけじゃないもん。
●愛美
何言ってんの!
私たちのパフォーマンスは、最高だったでしょ!!
●萌
そうですね。パフォーマンスを見ての結果でも、
十分選ばれる可能性はありました。
●ひなた
そうなんだ……うーん?
●和歌
…………。
●琴音
ひなたちゃんなら、さっきみたいに
仲間に託されたら、いつもよりやる気を出しそうですよね。
●ひなた
託された……?
●和歌
……ひなたは、選ばれたわけじゃないんだよ。
スタフェス予選にかける想いを、預けられたんだよ。
だから、みんな一緒だよ。
代表として、顔として、みんなと一緒にステージに立つの。
●ひなた
想いをあずけられた……。
●萌
何が引っかかっていたのか、わかりましたか?
●ひなた
……うん。分かった。
みんなで一緒にステージにあがるんだよね?
それだったら、いいかな……。
●和歌
ひなた……。
●ひなた
みんなの気持ちに応えるため……。
あたし、がんばって走ってみるね!!
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第3話「傍目八目」
ーーレッスン場
●ひなた
1、2、3……っで、ターン!
……うーん。なんかキレがないなあ。
麗華さんたちは、もっときれいだったのになあ。
●和歌
まあ、麗華さんと比べてもって気はするけど……気になるわよね。
『GE:NESiS』をさしおいて、メインを張るわけだし……。
●ひなた
そう、なんだよね……。うーん……。
●晴海
ひなたちゃん!
●ひなた
あれ? 晴海ちゃん? それに麗華さんたちまで……。
どうかしたの?
●晴海
ひなたちゃんたちが居残り練習してるって聞いて、
ちょっと見に来たの。
それに和歌ちゃんからも聞いてたから。
ひなたちゃんが何か悩んでるみたいだって……。
●ひなた
えっ!? そ、そんなことないよ……。
あたしは、いつもどおり元気だよっ!
●和歌
端から見たらそうは見えないわよ。
●ひなた
……大丈夫!
すぐに調子良くなるから、心配しなくて大丈夫!
ちゃんと、みんなの分も……みんなの想いを、
無駄にしないで頑張るから!
●晴海
え? 別にそういうことを、言いたいんじゃなくてね?
●麗華
なるほど……ちょっと失敗したわね。
●麻里紗
そうねえ。私たちにも、ちょっと責任があるのかしらね。
●和歌
私たちにもって……どういうことですか?
●麗華
……わたしたちが、彼女を選んだから。
●麻里紗
選ばれたひなたちゃんは、私たちのために、
頑張ろうとしてくれてる。だけど……。
少し、それが空回りしてるのかしらね。
●和歌
……それは。
●ひなた
だ、だって……みんなのためにも……。
●麗華
ねえ……確かにわたしたちは、あなたたちに、
スタフェス予選での主役の座を託したわ。
だけど、それをあまり重く受け止めないで。
いつもどおりのあなたたちでいいの。
●ひなた
麗華さん……ありがとう。
でも……なんだか不安で……落ち着かないんだ……。
●晴海
ひなたちゃんは……何がそんなに気になってるの?
●ひなた
それが……よくわかんなくて……。
なんだか違和感があるの……。
●麗華
……違和感ね。
レッスンのメニューを確認したけど、
問題はなかったわ。
●晴海
それじゃあ……なんだろうね?
●麻里紗
気にしすぎなのかもね。
スタフェス予選に向けて、学プロ全体の雰囲気も変わったから。
●晴海
はい。いつもと違うなっていうのは、
私たちだって感じてますし。
●麗華
……不安になるなとは言わないけど、気にしすぎないで。
レッスンのことなら相談に乗るから。
●ひなた
……あたしたち……大丈夫だよね?
●麗華
さっきも言ったけど、いつものあなたたちでいいわ。
もちろん、歌も踊りももっとレベルアップが必要だと思うけど。
●晴海
そうそう。
ひなたちゃんは、ひなたちゃんらしくするのが一番だよ!
●麻里紗
自分は自分以外のものになれないから。
他の何かに、無理してなろうとしてもダメよね。
●ひなた
あたしらしくか……。
やってみようかな……。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第4話「くすぶる輝きの星」
ーーレッスン場
●ひなた
よしっ! これからは手品の練習もするからっ!!
●愛美
それはいいけど、どう組み込むつもりなのよ?
●ひなた
んー、やっぱりスタートで見せて、みんなを引き込む、
あとはラストに派手なの……かな?
●千尋
それってわたしたちもするんだよ……ね?
●ひなた
うん。みんなでやったほうが、盛り上がると思うし。
●琴音
あの……手品って……簡単に、できるようになるんですか?
●愛美
そうね。失敗しちゃったら、取り返しがつかなくない?
●ひなた
あ、あのね? あんまり言いたくないんだけどね……。
手品ってね、種もあって……その、専用の道具があるんだ。
なかには、その道具を使うだけで、
手品になっちゃうものがあるの。
●千尋
へぇー。そうなんだぁ。
●ひなた
うん。みんなには、
そういうのでやってもらおうかって思ってるの。
●愛美
なーるほど、ちゃんと考えてたのね。
でも、それならそんなに、
レッスン厳しくなくても大丈夫じゃない?
実際のとこ、歌とダンスの精度がまだまだだと思うし。
●ひなた
うん。道具さえ使えば簡単にできる手品はあるけど……。
ちゃんとやらないと、すごく悲惨なことになる手品もあるんだ。
あたしは、それに挑戦したいの。
●琴音
ほ、本当に……覚えられるんですか?
●ひなた
大丈夫! ダンスの練習と思えばいいよ!
●愛美
あんまり、時間の余裕はないわね。
さっきも言ったけど、ダンスと歌の方だって、
まだまだレッスンが足りてないんだから。
●ひなた
そ、そうだけど!
あたしらしいところって言ったら手品だと思うし……。
みんなも自分の思うようにやってみたらって言ってくれたし……!
正直、ダンスと歌は、いまから根を詰めても、
他のランクの高いユニットには太刀打ち出来ないし。
だったら、あたしたちらしい個性とインパクトで、
一発逆転を狙うしかないかなって。
●和歌
ひなた……。
●萌
自主トレーニングに関しては、前にメニューを
お渡ししましたが、変更しても構いませんよ。
ただ、無理はしないでください。
●ひなた
わかってる! 今度はちゃんとやるから!
じゃあ始めよう! 曲に合わせて、道具を一斉に使うだけだからね。
(手品の練習がはじまり)……愛美ちゃん、道具を使うタイミング、
もうちょっとだけ早くならないかな?
●愛美
え? い、いまよりも?
●ひなた
うん。ダメ、かな?
●千尋
だけどこれ以上早くするには、
ダンスの振り付けを変えないといけないかも?
●和歌
そうよ。曲の盛り上がるタイミングで道具を使うには、
もう3秒はステージの中央に戻ってくるのを早めないと。
●ひなた
じゃあ、振り付けを減らそう。
●和歌
えぇ!?
●琴音
けどやっぱり、私たちはアイドルです。
踊りと歌が割を食うのはちょっと……。
●愛美
……いいわよ。
●琴音
愛美さん!?
●愛美
センターの判断でしょ?
みんなもひなたに預けるって言ってくれたわけだし。
ここはひなたの判断を信じましょう。
●ひなた
ありがとう愛美ちゃん!
●琴音
そう、ですね……。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第5話「消えゆく星のヒカリ」
ーー控室
●萌
とうとう来てしまいましたね。
スタフェス予選本番。怖いような……ワクワクするような。
●ひなた
…………。
●愛美
何、まだ不安なの?
●千尋
胸を張りましょう。
ね、ひなたちゃん?
●琴音
今日まで一緒に頑張ってきたじゃないですか。
●和歌
ひなたは1人じゃない。
それに、いまはもう2人だけの『Twinkle☆Star』じゃない。
●和歌
私たちは21人でステージに立つの。
……みんな、ついてるから。
●ひなた
……うん。
●プロデューサー
みんな、頑張って。
●全員
はいっ!
●萌
掴みはバッチリ……ってところですね。
問題は、ひなたさんの見せ場ですね……。
●ナレーション
曲が最高潮に盛り上がるタイミングで、
ひなたがステージの中央に踊り立つ。
何かが起こる――誰もがその予感を覚え
固唾を飲んで見守っていた瞬間だった。
●ひなた
あっ!?
●ナレーション
吐息のような悲鳴とともに、ひなたが躓き……
ゆっくりと、倒れた。
●萌
……やはりダメでしたか。
うちは1回戦の敗退が決定したようです。
●ひなた
……っっ!?
●麗華
……予想通りね。
●茜
やっぱり、あれが効いたわよねえ。
●萌
失敗があれば、どうしても減点対象になります。
僅差の勝負であれば、それは決定的な敗北の要因になります。
●茜
あーもう! ノーミスなら絶対、勝てたのにぃ!!
●希
まあ、結果は結果として受け止めなきゃね。
●麻里紗
もう終わったことよ。次をどうするか考えないと……。
●ひなた
本当に……みんなごめん……あたしのせいで……。
●麗華
ああいうことは、誰にでも起こり得ることだから、
あまり気にしすぎないで。
まあ、そうは言っても無理だろうけど……。
●晴海
……違う……そんな簡単なことじゃないと思う。
ただの失敗……それで終わらせちゃったらダメ……だと思う。
●麗華
それは……そうなんだけど、今は……。
●晴海
……うん。やっぱり……おかしかったのよね。
ねえ、ひなたちゃんっ!
●萌
待ってください……今は帰って身体を休めてください。
反省会はまだ後日ちゃんとやります。
それまでに、各自で考えてください。
(ひなたたちがいなくなったあと)
●晴海
……どうして止めたんですか?
●萌
晴海さんが何を言おうとしていたのか、
なんとなくわかります。
でも、今言ってしまうと、どうしても
感情に引きずられますから。
落ち着いて冷静になってからの方がいいです。
●晴海
……そう言うってことは、萌ちゃんも、ひなたちゃんのこと、
気がついてたんですか?
●萌
私だけじゃないと思います。
●麗華
そうね……みんな薄々、気付いているんじゃないかしら。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第6話「硝煙と軌跡」
ーー廊下
●瘴念
グギャアアアアアア……!
●神蔵
ふぅ、粗方片付いたか。相棒も、いっぱしの
調停者<プロデューサー>って感じになってきたな。
どうする? 今日は近くで薊禰も狩ってるみたいだが、
ちょっと冷やかしに行くか?
●プロデューサー
行く。
●薊禰
……はぁ。はぁ。
クソっ! ハッ!
●瘴念
ピギィィィ……!
●薊禰
……倒したか。
ふぅ……。
●神蔵
薊禰! お、おい! こりゃどういうことだよ!?
●薊禰
……ああ、神蔵にキミか。
これは、情けないところを見られてしまったね。
●神蔵
情けないっつーか、なんだこの大量の瘴念<ノイジー>の残骸は!
お前が1人でやったのか!?
●薊禰
友達が少なくてね。
●神蔵
こんなの、初めてだろ……。ひとつの界門<ゲート>に対して、
これだけの瘴念が集まるのは……。
●薊禰
うん。
ちょっとばかり、異常だと言わざるをえない。
それに、やけに統率のとれた動きだった。
引き際もよかったしね。
これは何か、裏を感じるよ。
●神蔵
裏って……何だよ?
●薊禰
さあね。
●神蔵
……嫌ぁな空気になってきたな。
相棒、悪いが気合い入れてくれ。
近い内に、何かが起きそうな予感がするぜ……。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第7話「相棒はツンデレラ」
ーー駅前
●アリス
……で、なんで今日は私たちもいるんですの?
●栞歩
スペシャルゲスト、ってことですか?
●神蔵
想世<アンダー>ってのは気まぐれちゃんだからな。
ゲストどころか、レギュラー扱いでも構わないんだぜ?
なあ、俺の片割れ?
●栞歩
……その呼び方はやめてください。
●神蔵
ま、本当に、ただ偶然迷い込んだだけ、
もしくは、何か必要があって、呼び出されたかだ。
●アリス
必要……と言われましても
ワタクシは何もできませんわよ。
●神蔵
相棒の相棒がよく言うぜ。
お前らはもう、一心同体なんだぜ。
●アリス
だ、だから! なんのことかさっぱりですの!
●神蔵
相棒の相棒は嫌か?
●アリス
あ……そ、そういうわけでは………。
何度も助けていただいてますし……。
●神蔵
……ふむ。これがツンデレってやつか。
●アリス
デレてませんですの!
●栞歩
本当に、付き合ってられません。
●神蔵
相棒が仕事を終えるまで無理だ。
……悪いとは思ってるが、ガールズの力が必要なんだよ。
●アリス
……はぁ。どうしてこんなことに。
●神蔵
ま、相棒も最近はめっきり強くなった。
しかも相手はただの瘴念<ノイジー>。
すぐに終わるだろうよ。そこに座って見てればいい。
●アリス
…………。
……分かりましたわよ。
●神蔵
さ、現世<エイドス>でライブが始まったみてぇだ。
歌姫<ディーバ>の歌は、界門<ゲート>を閉じる能力がある。
だがその歌につられて、瘴念もやってくる。
その間、界門を守るのが、
調停者<プロデューサー>の役目、ってわけさ。
●アリス
それは以前聞きましたわ。
●神蔵
これは失礼。
お、ちょうど敵さんもやってきたみたいだな。
今日もサクッと片付けて……。
な……なんだこの量は!?
とんでもねぇ大群じゃねぇか!
●神蔵
……薊禰のときと一緒だ。
本当、一体何が起こってやがるんだ……。
●栞歩
あれだけいると……ちょっと気持ち悪いですね。
●律
どう………なってますの?
●神蔵
悪いが、ちょっと予定変更だ。
これは相棒1人では、難しいかもしれないな……。
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第8話「神蔵の本気」
ーー駅前
●神蔵
大丈夫か、相棒!
●プロデューサー
なんとか……。
●神蔵
かなり厳しかったな……。
けど、なんとかしちまうのはさすがだぜ。
●アリス
いまのは一体……。
あの瘴念<ノイジー>とかいう虫……
あんなにたくさん出たのは、はじめて見ましたわ。
●神蔵
原因は目下調査中だ。
だが、何かが起こってる。それは間違いねぇ。
ともかく、相棒の体力を回復させよう。
どこか安全な場所に……。
●瘴念
オオオオオオ……。
●神蔵
なっ!? 瘴念だと!?
もう界門<ゲート>は開いてないんだぞ!?
●栞歩
しかも、さっきよりも多くないですか?
あんな数相手にしたら、今度こそ……。
●神蔵
ここは逃げるが勝ち……と、言いたいところだが、
現世<エイドス>にはまだ戻れねぇ。
ガールズたちを現世に送るには、相棒の体力が回復してない。
この状況で力を使ったら、それこそ相棒の身体は……。
●アリス
どうするんですの!?
●神蔵
……これも想世<アンダー>の導きか。
……言ったよな。ガールズたちがここに呼ばれたのは、
何か意味があってのことなのかもって。
まさしくその通りだ。
……すまないが、一時的に巻き込ませてもらう。
栞歩、合体だ!
●栞歩
は、はい?
●アリス
キャー! 変態! ですわ!
●神蔵
ぐふっ!?
ち、違う! 俺は至極真面目なことを言っている!
火神栞歩! お前の中には、俺の魂の欠片が眠ってる!
それを一時的に返してもらうことで、俺は復活できるんだ!
●栞歩
ゲームの話ですか? カノンみたいなこと、言わないでください。
●神蔵
マジな話だっての!
もういい! 時間がない!
返してもらうぜ、魂の欠片!
はぁぁぁ……!
●栞歩
な、何? なんだか、身体が光って……!
●アリス
どうなってますの!?
●神蔵
へへっ! 来たぜ、完全復活!
この俺が本気を出すからには、てめぇらチリ1つも残さねぇからな!
●プロデューサー
手伝う。
●神蔵
さすが相棒! 復活早ぇな!
だけど、無理はするなよ。いくぜ!
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