【戦場の絆】有名プレイヤーインタビュー「Exプロージョン」氏編——「タンクがどうやって勝ち筋を見つけていくかがこのゲームの楽しいところ」
AppBankが動画や記事でお届けする『機動戦士ガンダム 戦場の絆』(戦場の絆)の応援企画。そのひとつ、有名プレイヤーのインタビュー記事をお届けします。
上位クラスパイロットたちはどんなプレイ履歴を持っているのか? どんなことを考えてプレイされているのか? といったことをベテランパイロット・カバパンの同席のもと、今回はタンク乗りとして「Exプロージョン」氏におうかがいしてみました。
IDバーストもやるが、「野良プレイ組も盛り返していこうぜ」という考えは持っている

【Exプロージョン氏】 |
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「Rev.1」初期からのプレイヤー。タンカー(タンク乗り)として勢力戦ランキングに名を馳せる。 |
——『戦場の絆』はいつからプレイされているんですか?
このゲームを始めて12年になりますね。2006年の大晦日からですね。
——始められたきっかけは?
「ア・バオア・ムー」(大隊名。『アミューズメントランド ムー大陸 橋本台店』→『YAZ橋本台店』:現在は閉店)というゲーセンに併設されていたボウリング場(南橋本ボウル)があったんですが、毎年年末にボウリングをしていまして。
その時に知り合い同士で「ちょっとこのゲームやってみようぜ」と始めたのがきっかけですね。その知り合いのひとりが『戦場の絆』のことを知っていて。
——そのボウリングの時が『戦場の絆』とのそもそもの出会いだったんですか?
私自身、それまでゲーセンに行くことがほぼなかった人間でして。ですから、ゲームセンターに行くようになったきっかけがこのゲームですね。当時、「ニューヤーク」(正式稼働後)から戦場が「グレートキャニオン」に初めて移動したタイミングで、その後戦場が「タクラマカン」に移動して……(2007年2月ごろ)。
その頃から連邦9割、ジオン1割みたいな感じでプレイしていましたね。
——結構片方の軍を集中して遊ばれるんですか?
私はひとつの機体に結構乗り込むタイプでして。「Rev.1」時代は「陸ガン(陸戦型ガンダム)」ばかり乗っていたんですよ。今でいう青グラフ(5,000勝以上)ぐらい、確か4,700〜800ぐらい勝っていましたね。
——最初は近距離戦型を乗り込まれていたんですね。
「ア・バオア・ムー」(大隊名)での連邦兵で近距離枠、もしくはタンク(遠距離砲撃型)枠という形で乗っていました。ですから「ガンタンク」も1,000回以上乗ってました。
▼「ガンタンク」。地球連邦軍の主力として長く活躍している遠距離砲撃型。

その頃の経験が今も土壌になっていまして、タンクも苦手意識はありませんでしたし、ノーロック砲撃なども好きでしたし。そのあとは格闘型(当時は近接格闘型)にも乗っていました。
そこから「Rev.3」の途中から「B.D.2号機」のバルコン(※)がダウンするようになってから、格闘型がスランプになりまして……。それで改めてタンクに乗り直して今に至るという感じですかね。
※ バルコン=バルカンコンボ……「B.D.2号機」などはクイックドローの「頭部バルカン砲」をカスらせてもダウンせず、そのまま連撃を継続できた。「Rev.4」の「ユニコーンガンダム」(通常時)に可能なコンボに近いもの。
——『戦場の絆』にハマった理由って何ですか?
ゲーム内容ですね。始めた当初から野良(単独)で出ることはあまりなくて、基本ふたりないし3人で知り合いと「ア・バオア・ムー」(大隊名)と「ガロパ橋本店」に行って遊んでいました。
でも、未だに「ガンダム」の原作をあまり見たことがないんです。仕事に行ってゲーセンに行って、帰る時間が23時ぐらいになると、家に帰ったらすぐご飯を食べて寝て、次の日仕事に行って……っていう生活を当初から続けていたので、見る暇がなくて。
特に最初の頃なんて、プレイするのに待ち時間もかかりましたから……通っていたところが「連邦軍4台、ジオン軍4台」と軍が割り振られていたお店だったんですね(設定で変更できる)。だから4組〜5組ぐらい待ってプレイすることも多かったです。
帰りも近場のファミレスやファストフードで、一緒にプレイしている戦友と『絆』の話をしながら食事することも多かったので、遅い時間に帰ってましたね。その生活が「Rev.3」の初期ぐらいまで続いていました。
——プレイ頻度はどれぐらいなんですか?
今でも週6〜7日プレイしてますよ。職場からゲーセンが2〜3分で着ける位置にありまして。仕事が終わったらとりあえず寄る、というのが日課になっています。そこで誰かがいれば声をかけたり、IDバーストのお誘いがあればやりますし。
——ご自分でIDバーストを主催したりとかはされます?
自分からは基本しないです。企画すると調整が大変だったりもするので。それをやるぐらいなら野良出撃しますね。
——野良でプレイし続けるとSクラスの上流層では辛くないですか?
最近、IDを含めバースト組と野良組の差がちょっとはっきりしてきているなと感じることが多いですね。でも、「野良プレイ組も盛り返していこうぜ」という考えは持っているんです。
Twitterを去年の8月ぐらいから始めさせてもらっているんですが、ちょっと発破をかけるというわけではないですが、LINEとかでも「タンクを教えてください」という方の質問に答えたりだとか、そう行った活動を始めさせていただいています。
でも、自分の動きが必ずしも正解だとは思っていないので、「自分だったらこうする」というアドバイスに近いものですね。プレイヤーの方の中でもいろいろタイプがあると思っていますので。
タンクの中でも、足付き(キャノン型……『ジム・キャノン』や『ザクキャノン』といった2脚型)タイプや、特別枠みたいな「強タン(陸戦強襲型ガンタンク)」とか「ドルブ(『ヒルドルブ』)」と、スタンダードな『量産型ガンタンク』や『ギガン』とタイプが違いますし。
——野良プレイヤーがIDやバーストプレイを始めるにあたってきっかけがあると思いますが、ExプロージョンさんがIDバーストなどをはじめるようになったきっかけはなんですか?
バーストしていた知り合いからの紹介や、昔からあった『戦場の絆』のSNSや、LINEでの繋がりですね。そこで知り合って誘われることが多くなりました。
今では地元で教えている若手の子も知り合いに紹介したりして、SNSなどを通じて知り合いが増えましたね。
——通われているお店でずっと野良でプレイされている方っていらっしゃいます? その方に声をかけたりといったことはありますか?
ちょっとお話ししてみて、「うまくなりたい」という意欲がある人には「こうしたほうがいいんじゃない?」といった話をしたりして声をかけることはありますね。
リスタートレベルを使った戦い方が自分の肌に合っている
——「Rev1」からこのゲームを長年続けられていて、「Rev.4」での変化はどんなところに感じてらっしゃいますか?
やっぱり途中で飽きたりだとかで周りの環境は変わりましたが、「Rev.4」になって、各ゲーセンで「IDバースト」ができるようになって、ボイスチャットで声が繋がるようになった、というのが大きいんじゃないかと思っていまして。
私の身内でも、それが影響して戻って来たメンバーもいたので……。
——従来はできなかったことができるようになった反面、これまでの機体コストが調整されて、「Rev.4」の「ユニコーンガンダム」や「シナンジュ」を始めとした300コストオーバーの機体が入って来たりと変わりましたよね。そのあたりはどう捉えられていたんでしょうか?
これは私の場合、タンク目線で考えた話ではありますが、機体ごとに「リスタートレベル」が設定されたことで、「ガンタンク」が主流だった地球連邦軍が、リスタートレベル3で足が遅いというところがあって、どうしても勝ちきれない試合が増えてきたかなと。
私自身が「ガンタンク」に乗り続けていたので、そのイメージが強い戦友の方々も多いと思うんですが、逆にジオン軍のタンクに(拠点撃破スピードなどで)撃ち負けることが増えました。
それもあって、IDバーストをプレイしているメンバーの中でも「ジオン(軍)がやりたい」という声が出てきましたね。それで実際ジオン軍のタンクに乗ってみたら「これ強くない?」って。
「トリントン湾岸基地」は結構「FAB(フルアーマーガンダム TYPE-B)」でタワーの上を占拠すると結構強いんですが、「ギガン」などを乗ってみて、初めてIDバーストをプレイするメンバーがけっこう増えまして。
そこから「リスタートレベルを使った戦い方が自分の肌に合っている」と思いまして、現在はジオン軍を中心にプレイしています。割合としては連邦軍2割、ジオン軍8割ぐらいですね。
「ギガン」の楽しさのおかげで「ジオン軍」をメインに遊ぶようになったといっても言い過ぎじゃないです。
▼ジオン軍の鉄板タンクのひとつ「ギガン」。

地球連邦軍も「ガンタンク」の足の遅さをどうにかしないと、やっぱりリスタートレベルの高い機体の低コストでのアパム(タンクに射撃→タックルを護衛を無視して繰り返し、APが尽きる前にタンクを撃破することを第一にした戦術の『戦場の絆』での俗称)などで結構詰められてしまうと、2拠点が割れない(撃破できない)ことが増えました。
逆に相手の2拠点目の撃破を防衛するような形にするのであれば、「ガンタンク」でいいと思うんですが、ファーストアタックが終わった時点で負けてしまって、2拠点目の攻略に行かなければならない展開の時に、どうしてもデメリットが目立ってしまうんですね。
それを打破するために、「ガンタンク」のセッティングを「歩」にしたり、「量タン(量産型ガンタンク)」にシフトチェンジして、ジオン軍と同じような土壌にして戦いにいくような形にして……それが今私の中では主流かなと思っていまして。
▼「量産型ガンタンク」。コストは「ガンタンク」より低いが、2発連射で拠点弾を射出する点、リスタートレベルなどが異なる

戦況不利の際、タンクができる打開策は!?
——今、パイロットネームも変えられますし、サブカードを持ってらっしゃる方も多いと思いますが、メインカードを挿す(メインカードで出撃する)理由や目標みたいなものはどこに置かれてますか?
「Rev.4」になって勢力戦が増えて、レートランキングの機会も増えたので、ランキング入りすることが一番名誉かな、とは思っているので、そこを目指してプレイしています。
100位以内を目指すにはある程度プレイしないといけないので、それと合わせてトップレートが狙えればいいなと。
レートを稼ぐにはフルバーストやフルIDではなかなか上がらないことと、例えば6人のフルIDなどはメンバー全員を統率するのは自分は無理かな? と思っていて。まとめられる人数は6vs6想定だと護衛の2枚(機)と中央の1枚ぐらいだと思っていて。
なので、できれば4(人)IDぐらいで遊びたいという思いがありますね。主に声出しするのは護衛の近距離(戦型)というような形でやっています。
——タンクに乗り続けられる秘訣みたいなものはありますか? 性質的なものなのか、結果的なものなのか。
性質的なものがあるかもしれませんね。他のゲームでも、ひとつのことを突き詰めて遊ぶというのは得意で、ゴルフゲームなどで全国トップクラスになったこともあります。
自分がハマったものに対してはとことんやれるタイプだと思っていまして、今で言えばリスタートレベル4の「ギガン」の「追加弾(拡散弾)」の戦い方を突き詰めることを楽しんでやっています。
「それで勝つためには、自分がタンクに乗った方が勝てるだろう」という思いもあります。
——拠点撃破も先行していて、モビルスーツ戦も優位に進められている勝ちパターンの時は気分的にも楽だと思うんですが、逆に味方がどんどん落ちて、拠点攻略も展開的に遅くなって、どこかでひっくり返さないと、という展開の時はどんなことを考えますか?
その場合であれば、「敵タンクが引いてくれればラッキー」だと思ってやっていますね。アンチに「ユニコーン(ガンダム)」が来ることが多いと思うんですけれども、味方の低コスト護衛とタンクが取られて拠点が取れませんでした、という展開が絶対にあると思うんです。
それを打破するために、リスタートレベル4というメリットを生かして、なるべくロスを減らすという戦い方をしています。ですから、2回目のアタックで拠点を割って(撃破して)、敵のタンクに対して、ファーストは先に拠点を割られたとしても、常に数的有利でアンチを仕掛けてもらうような形で戦ってもらえるように考えます。
敵のタンクが主に「ガンタンク」であれば、そこに詰めてしまえば結構引いてしまうことが多いので、(タンク同士のコスト交換でマイナスになるため)「時間が残っていれば」ですけれども、そこで2拠点目を割って勝てればいいという考えですね。
——「ギガン」の場合、相手の「ガンタンク」に拠点まで下がられるとキャッチ(拠点弾をMSで受け止めて拠点の被害を抑える)されて、拠点を割るのに苦労する展開になったりしませんか? コストで負けていて拠点を撃ちに行かなければならない場合、その際、どういう構図で勝とうという絵を描いて(構想して)、どんな指示出しをされます?
そういう場合は、こちらがジオン軍で向こうが連邦軍と想定すると、連邦軍側がコストが高い編成になっていることが多いと思っているんです。
連邦軍のタンクがセカンドアタックに来た時点で、敵のアンチ、護衛含めて前衛のコストを回収(撃破)ができていれば、敵のタンクが拠点を撃ち始めて拠点のAPが残り1/3ぐらい残っている状態、かつ残りカウントが60カウントぐらいであれば、こちらがキャッチを含めて拠点防衛にシフトしてもいいと思います。
敵の編成が高コストで、コスト回収ができていないけれども敵のMSに瀕死が多い場合は、タンクが姿を晒して(拠点を攻めに行くと見せかけて)、瀕死のMSを回収(撃破)してからバックするという展開も考えますし、拠点を割らないとコスト的に勝てない場合はそのまま拠点を撃ちに行くことも想定して、流れを作るようにしています。
——先ほどのお話だと、6vs6想定だと、護衛+1機ぐらいがタンクのコントロールが効く想定というお話がありましたよね。そういう場合、反対側の状況がうまく噛み合わないこともあるでしょうから、タンク側も博打をうたないといけない、なかなか難しい展開にもなりますよね。
本来は護衛の方がラインを上げてくれる形が一番いいんですけれど、私の場合はタンクが先頭でラインを引っ張るような形でラインを上げることも多いです。
それと、リスタートレベル4の位置を覚えて、そこにリスタートできる場所で撃破されることも考えて動くことで、ロスなく拠点を撃ちに行けるように考えていますね。
6vs6想定ですと、拠点を割ることで900コスト捲る(稼ぐ)ことができるので、890までマイナスの状態でも大丈夫だ、という頭でいるんですよ。だから、ある程度落ちてもいいからラインを上げて欲しい。
そのコストを失ってゲージが飛ばなければ(戦力ゲージが0以下になる=即敗戦)ワンチャンあると思っているんで……。
それ以上落とされてしまうとゲージが飛んでしまうときは、「体力温存」、「ゆっくりいこう」とか、「もどれ」という指示を出して、ひとりで拠点を撃ちに行く流れを作ることもありますけれども。
——コスト計算って細かくされる方ですか?
基本的には画面左の戦力ゲージのガイドを見てますね。総コストの1/4区切りでガイドが付いているので便利ですね。それを基に拠点+前衛2枚を抜けば(撃破)できれば勝ちだ、と思ったら、シンボルチャットで「敵2番機(2機のこと)撃破」、「ゲージ割れ」といったアナウンスをしたりしますね。
タンク乗りの視点からの「タンク」の楽しみとは?
——母数の問題も大きいと思いますが、「Rev.1」から継続してプレイされている方で、「タンク乗り」と称される方々はいっぱいいらっしゃったと思うんですが、12年あまり継続されてプレイされて「タンクの魅力」はどこにありますか?
戦況と戦略を考えつつ指示出しをして、それがハマったときの楽しさもありますし、「必要とされている感」、「責任感」がありますし、「仕事をしている感」がありますね。
今の戦場だと、「2拠点を割って勝つ」という試合が主流だと思うんですが、それができた時の達成感もあってやっていますね。敵が精鋭部隊(フルバースト)でこちらが全員野良、という時に力を合わせて勝つ、というところも素晴らしいところだと思っています。
——6vs6戦でも2拠点撃破できたほうがいいと思われます?
やっぱり戦況次第ですね。1拠点割ったときにタンクが2回回収されている、数的不利で護衛を付けて、数的有利でアンチを仕掛けられて潰されちゃうということが反対サイドで起きていてつぶし合いになっているときは1拠点でキャッチ、という戦略になりますね。
1回目のアタックで止められても、2回目のアタックで拠点が割れていれば、時間的にロスなく拠点を撃てていればおそらく60〜80カウントぐらい余裕があると思います。
6vs6戦で拠点を割るなら必要最低限で40カウントぐらいだと思っているんで、撃破されてもラインさえ上がっていれば2拠点目がワンチャン割れるかな、といった計算はします。
そうすると、連邦軍側としてはコストと足の問題で「ガンタンク」はきついので、「量産型ガンタンク」などをチョイスすることになると。
——タンク乗りとしての好きなステージはどこですか?
「オデッサ」が好きですね。タンクの力が発揮しやすいステージで、中央の巨大鑿岩機のあたりは、どこからでも拠点が狙えます。かついろんな進軍ができて、数的不利でも拠点を叩くことができるので、タンクの力で勝てるステージだと思っているんです。
敵のタンクより撃ち勝てる力さえあれば、味方のレベルが少し劣勢でも勝ちに持って行けるステージだと思っています。
逆に、タンク乗りの方があまり好きではないステージのひとつかもしれませんが、「グレートキャニオン」も好きですね。
——意外と人を選ぶステージかもしれませんね。
タンクの実力差で勝てるステージのひとつだと思っていて、山側や湖側に迂回して上がって行くタンクが多いと思うんですよ。私の場合はスタートしてまっすぐ、中央のメガネ岩を真っ先に飛び越えるんですよ。
中央峠の横を通り過ぎてそのまま数的不利……6vs6想定ですと2護衛3アンチを強行してもらうと。タンクが姿を晒すと、敵の対応が強行アンチか強行護衛にシフトすることが多いんですよね。
強行護衛にした場合、護衛に来た味方をアンチに回すだけだし、3アンチ強行できた場合は、リスタートポイントの4番が湖の反対側にあるので、左右に振り回すことができます。
▼リスタートレベル4ならここにリスタートできる(丸で囲った部分)

逆にリスタートポイント3番だと、拠点前の洞窟の入口でしかリスタートできないので、ジオン軍でプレイしているときは相手に「『ガンタンク』が出たら勝ち」だと思っているんです。拠点を撃ち勝てるんで。
タンクの腕も必要だと思うんですが、そこでファーストアタックで決まって残り数発まで撃てれば、敵のタンクが数発しか拠点を撃てていない場合は全アンチを仕掛けて、タンクは逆サイドで拡散弾などで釣りながら防衛してもいいですし、2拠点目を狙ってもよしですし。状況が勝っていればそのまま守りに入ってもいいですし。
——なるほど……。
あとはピンポイントになりますが、「サイド5実験場」のジオンの場合、タンクが右奥に敵を引っ張れば、フワジャンでリスタートから砲撃ポイントまで1ブーストでいけるとか。
それから、ジオン軍で「ニューヤーク」のひな壇の左のビルの上。足場があってさらにひな壇みたいな形状になっている場所があるんですが、そこで射角45度で拠点を撃つと当たるんですよ。
▼リスタートレベル4の地点(空中でリスタートする)そこから前に進んだところに「ノーロック砲撃」ができるポイントがある。



——4番のポイントでリスタートした前にあるビルの次の高いビルのところですね。
そこにリスタートできる「ギガン」、「ザクタンク」、「量産型ガンタンク」であれば、「歩」もしくは「推」で行くと、空中スタートからワンブーストで登れます。
それをやると、ひな壇に迂回するとか、ひな壇の左の足場にいくよりリスクなく移動できます。空中でリスタートできるので、いかに下で乱戦になっていたとしても、IDバーストで声をかけていたりしないかぎり、そのポイントからあの場所に移動することはほとんどないと思われているので、オススメですね。
射角45度ぴったりで撃たないと当たらないので練習は必要です。8割ぐらいのヒット率がないと思ったら下にダイブした方が早く拠点攻略にかかれると思うんですが……。
そういったタンクの力で勝てるマップは楽しいですね。
——逆にタンク乗りとしてキツいステージはありますか?
「リボー・コロニーエリアB」とか。
——あそこはタンクには辛そうなステージだなと思います。
特にジオン側の拠点が小さいんですよね。あそこで拠点を割り切るには、「ノーロック(砲撃)」の技術が必要ですね。もしくは前衛で押し切るしかないと思っていて。
ただ、ファーストアタックの入り方によって、数的不利でも拠点をファーストアタックで割れちゃったりもします。
アンチとの間に護衛に入ってもらって、タンクはその間に横を抜けるような位置関係を作って前に抜けてしまえば、ですね。その展開を作れるかどうかがカギですね。
連邦側だと「ガンタンク」だと足が遅くて「スナイパー」にも狙われやすいですし、砲撃ポイントにたどり着くまでにAPを削られてしまうことが多いので、あのステージで「ガンタンク」に乗るときはAPを多くしたいので、セッティングを「重」にしたりします。
それでファーストアタックでコスト的に勝っていれば、セカンドアタックはやめて拠点防衛に振り切ってしまうこともありですね。前衛にもコストマイナスを生まないようにゆっくりやってもらうよう指示出ししたりします。
タンクのAPが残っていれば、セカンドを狙う動きを見せてラインコントロールをしたりもしますけれども。
——「ヒマラヤ」なども拠点が小さいですよね。
下りはまだ「ノーロック(砲撃)」で攻めやすいので楽ですけれどね。ただ、「対拠点弾」の射角を上げないと、拠点に届く前に消えてしまうので、45度より一段上げて撃ったり、ぴったり45度で撃ったりいったコツが必要ですね。
「ヒマラヤ」の下りだと、一番最初の岩(リスタートレベル4の出現位置の岩)に隠れながらであれば、射角45度で拠点に当たるんですよ。そこで敵が上がってくるまで敵を貯めて、相手が上がって来たら前に出てロックオンを取りに行くとか。
▼「ヒマラヤ」の下り側。丸で囲んだ位置(下側)の岩の陰から「ノーロック砲撃」が可能。上の洞窟内からも「ノーロック砲撃」が可能です。



あとはリスタレベル5の中央の空洞の部分も45度で当たりますし、上から下へ撃ち下ろすほうがやりやすいですね。逆に上りのほうがきついステージですね。
▼中央の洞窟の中から拠点を狙うこともできる。

——あとは「ア・バオア・クー」のように、逃げる場所も少なくてルート選択をミスすると結構逆転が難しいステージなどはどうされます?
タンク的には一番厳しいのが「ア・バオア・クー」だと思っていまして……。「ボール」や「ザクI後期型」のように「釣り」専門のタンクなら面白いと思いますが、スタンダードなタンクにはマゾいステージだと思いますね。
内側から外側へ攻める場合は、リスタレベル4で「縦空洞」にリスタートできるのがポイントだと思っていて。そこにリスタートすると上に登れるので強いですね。
▼「縦空洞」。ここから上に上がって外に出るか、左右にある通路を使って外に出るか揺さぶることができる。

▼「縦空洞」も空中でのリスタートとなる。


「ガンタンク」の場合は左か右か、もしくは拠点前かしかリスタートポイントがないので、結構辛いと思っていて。あのステージは勝っている方が後半守りに入ることが多いですし。
「スナイパー」の射線にも入りやすいので、強い「スナイパー」乗りがいると詰んでしまうことも多いステージですね。
——こうしてお話を伺っていると、連邦軍側の「量産型ガンタンク」という選択肢は、「乗らざるを得ないから乗っている」感じに聞こえますね。
そうですね。リスタレベルの問題が一番重要だと思っているので。その考えにタンカー(タンク乗り)が気づいてそういった戦略が増えていると思います。
——Exプロージョンさんはキャノンタイプのタンクは乗らないイメージなんですが?
苦手なんですよ。私の旨味は拠点復旧までの時間の拡散弾とノーロック技術だと思っているので、昔は「ガンタンク」、今は「ギガン」、「ザクタンク」が合っていますね。
「量産型ガンタンク」の「追加弾(拡散弾)」は射角調整が下→上ではなく上→下なので合わなくって。なので追加弾は「MS弾」を持っていきますね。
——「ボップB」(4連装ボップ・ミサイルB)は使われます?
使いますね。味方の護衛が「ユニコーン(ガンダム)」だった時が強烈で。4vs4想定で「ユニコーン(ガンダム)」1護衛で敵アンチが常に来るというときに、アンチをダウンさせたら「ボップB」で燃やして取ってもらう。
自衛するにも、「ボップB」で燃やせばある程度時間が稼げるのも大きいですね。それも含めて持つようにしています。
——「ザクタンク」を使われるのはどういった想定ですか?
やっぱり「ガンタンク」と同じで「追加弾(拡散弾)」がダウン兵器であることを生かせる状況ですよね。
4vs4、5vs5のときは「ザクタンク」の「追加弾(拡散弾)」が活かせる状況だと思っていまして。足止めとダメージを取れる点が大きいですね。前衛でダメージを取るのか、タンクが支援弾でダメージを取るのか、その発想の違いですよね。
今のジオン軍の編成の主流って、コスト160のタンク、「イフリート」、「ローゼン・ズール」、「シナンジュ」だと思うんですが、それならインコスト(拠点を2回撃破されて全機体が1回撃破されても戦力ゲージがゼロ以下にならない)になるので。
その編成なら「ザクタンク」の「追加弾(拡散弾)」で敵タンクに前抜け(敵拠点方向へ抜ける)されないようにしながら「追加弾(拡散弾)」を飛ばすことが多いですね。そうすると、制圧がしづらい「デルタプラス」や「νガンダム」などにもワンチャンダメージが取れる。
そうして削って瀕死にした状態であれば、最後、サードアタックを抑えるタイミングで最終的に敵タンクを回収すれば勝てるという展開が作れるかなと思っています。
——そういった意味で早いうちからタンクに乗り込んでタンク戦を理解しておくことはやっぱり重要ですね。
今はリスタートレベルのおかげで低コストタンクが強い時代なので、2拠点を割れるように練習してほしいですよね。前衛も大事ですが。
「タンクが輝けるバージョン」……2拠点撃破をやりきれるかどうかという問題はありますが、低コストタンクのリスタートレベルのおかげでやり切れる率が上がったという認識でいますね。
野良で出撃する私の場合、6vs6の場合はタンクを出す場合、味方の編成に対して基本的に注文をつけることはないんです。その中でタンクがどうやって勝ち筋を見つけていくか、がこのゲームの楽しいところだと思っているんです。
——色々とお話、ありがとうございました。
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