3つのレンズが搭載されてiPhoneはどう変わったのか?
AppleはiPhoneのカメラで「光学ズーム」や「ポートレートモード」の機能を追加したいと考えていました。
まず、Appleが最初に取り組んだ事は、iPhoneのレンズを可能な限り活用する方法として「iPhone 3GS」でマクロ機能を追加した時と同様に、ソフトウェアでコントロールするという方法でした。しかし、ハードウェアの限界に達してしまい、失敗してしまいます。
問題を解決する為には、iPhoneに2つ目のレンズを追加する必要がありました。そして、それは「iPhone 7 Plus」で実現することになります。
この新しいカメラシステムは、標準の広角レンズと拡大する為の望遠レンズを組み合わせたものです。このレンズを搭載したことによってiPhoneは「ポートレートモード」に加えて「光学2倍ズーム」を使用できるようになりました。
そして「iPhone 11 Pro」では、ユーザーに新しいカメラアングルを提供する為に、3つ目のレンズが搭載されたのです。
レンズの役割としては、1つ目のレンズで標準的な広角の写真を撮ることができます。そして、2つ目の望遠レンズで、鮮明さを損なわずに拡大した写真を撮ることができます。最後に、3つ目の超広角レンズで120°という広い視野で写真を撮れるようになったのです。
この3つ目の超広角レンズによって、ユーザーは今まで出来なかった、自身の周囲をより多く写し込める写真を楽しめるようになったのです。
これらの機能は、どれも単一のカメラレンズでは実現できなかったものです。また、3つのレンズを1つのカメラシステムに組み込むことで、それぞれのレンズが連携し、より多くの機能をユーザーに提供することが可能になりました。
例えば、広角で撮った写真を後から超広角で撮ったように変換できる「フレーム外撮影」という機能です。これは、超広角レンズと広角レンズが同時に撮影し、撮影後に端と端をつなぎ合わせて超広角写真に変換できる機能です。
また、3つのレンズを使って同時に映像を記録する「マルチカメラ記録」も可能になりました。この機能によって、3つのレンズを搭載したiPhoneは、同時に別の画角や倍率で撮影することができるようになったのです。
もちろん、カメラが増えているのはiPhnoeだけではありません。サムスンの「Galaxy S22」やGoogleの「Pixel 6 Pro」も3つのカメラを搭載していますし、以前には5眼カメラを搭載した「Nokia 9 PureView」というスマホもありました。
3つならんだカメラが「タピオカみたい」とまで言われるiPhoneシリーズ。見た目は少し変かもしれませんが、その価値は十分にあるのです。