ロシア軍を苦しめる対戦車ミサイル「FGM-148ジャベリン」戦争のあり方を変える最新兵器の仕組み


ウクライナの対ロシア防衛は、NATO諸国からの数十億ドルの軍事援助によって支えられています。中でも最も高性能で高価な兵器システムの1つが「FGM-148ジャベリン」です。

1つ約17万6000ドルもするこの兵器がいかに優れているのかについて、兵器などの仕組みを解説する海外YouTubeチャンネル「Real Engineering」が解説しています。



*Category:テクノロジー Technology|*Source:Real Engineering ,Wikipedia ,CNBC

米国製ポータブル対戦車ミサイル「FGM-148ジャベリン」の仕組み


「生身の人間が戦車に対抗することは難しい」というのは、第2次世界大戦以降の一般常識です。当時は対戦車ライフルなども開発されていましたが、この武器は重い上、命中してもほとんど戦車に損害を与えることはなく、簡単な追加装甲で対抗されてしまう程度のものでした。

しかし、その常識を変えつつある最新兵器が、米国のポータブル対戦車ミサイルシステム「FGM-148ジャベリン」です。

この兵器は、冷戦の後半から開発が開始されました。ジャベリンシステムの重量はわずか22キログラム。これは、装備した兵士が戦場を動き回ることができる程度の重さです。この手軽さにより、ジャベリンはゲリラ戦術との愛称が良い兵器となっています。


ジャベリンは、RPGのような単純なロケットランチャーと比較して遥かに優れています。何マイルも離れた距離から、戦車の最も脆弱な部分にめがけて自動で誘導し、最先端の爆発性反応装甲でさえも無効化することができるのです。

ジャベリンの仕組みを見ていきましょう。まず、このような誘導ミサイルを発射するためには、兵士がターゲットを見つけ、ロックする必要があります。ジャベリンには暗視サイトが備えられており、昼夜を問わず4倍および9倍の倍率でターゲットを探し出すことが可能です。


敵を捉えて左側のグリップのシーカートリガーを押し続けると、シークロックシーケンスがアクティブになります。右側のグリップの発射トリガーもアクティブになります。


ミサイルの機動は「真っ直ぐ」と「上から」の2つを選択することが可能。例えば、ロシアなどの戦車には「アリーナ」と呼ばれる、レーダーが脅威を検知して迎撃する特殊な2次防御システムが備えられていますが、ジャベリンの上空から下降する特殊な軌道は対応しずらいものとなっています。


ただし、上からの攻撃は戦車に効果的なダメージを与えやすいものの、高架下など上に障害物がある場合はまっすぐミサイルを飛ばした方が理想的です。


兵士がジャベリンのトリガーを引くと、発射モーターがすぐ発火し、約4.5メートルまでミサイルが一旦押し出され、その後にミサイル(シーカー)が加速。この2段階の発射により、反動が最小限に抑えられます。


シーカーが発射されると、中央に8枚、後方にはミサイルの軌道を変える翼が4枚展開されます。


シーカーの先端には、独自の赤外線イメージングカメラが備えられており、コンピューターやアルゴリズムなどと連動し、ターゲットを捉え続けます。 


ジャベリンの内部には2つの弾頭が備えられており、より弱い弾頭が大きな直径の弾頭への道を開きます。これにより、戦車が爆発性反応装甲を備えていても、ターゲットの主装甲を貫通することができるのです。


ロシアによるウクライナ侵攻の際、NATOは数千のジャベリンをウクライナに提供し、この兵器が非常に効果的であることを証明しました。ただし最近では、米国のジャベリンミサイルの在庫の枯渇も懸念されており、すでにジャベリンミサイルの3分の1近くが使用されたと噂されています。

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