Flappy Birdが制作者を苦しめた理由とは?
2014年2月8日、ドン・グエン氏はFlappy Birdが自分のシンプルな生活を台無しにしていて、自分のゲームが嫌いになったとツイートしました。
その翌日、彼は「Flappy Birdのユーザーには申し訳ないと思います。しかし、22時間後にFlappy Birdをダウンさせます。これ以上は、我慢できません。」とツイートしました。
これは衝撃的なことでした。AppleやGoogleに30%の手数料を払っても、1日に5万ドル(約700万円)もの収益を上げるほどの大人気ゲームを、なぜ削除したのでしょう。
彼は、アプリを削除した1ヶ月後のローリングストーン誌のインタビューで、突然の意思決定は「息苦しさがきっかけです」と語っています。
パパラッチがドアの前に現れるまで、両親はこのゲームのことを知らなかったそうです。ジャーナリストがインタビューのために彼に接触し始めたとき、彼は「平穏な生活を返してくれ」と懇願しました。
マスコミの注目度以上にひどいのは、一部のユーザーからの批判です。彼は、このゲームを息抜きとして数分間だけプレイすることを意図していましたが、実際には、人々はゲームにハマりすぎました。
彼はローリングストーン誌に、ある女性から届いたメッセージを見せました。そのメッセージには「世界の子どもたちの気を散らしている」と書かれていました。
また別のユーザーからの手紙には「私の学校で13人の子供があなたのゲームのせいでスマホを壊しました。しかし、彼らはまだそれをプレイしています。なぜなら薬物のような中毒性があるからです」と書かれていました。
彼はこの問題を解決するためにはFlappy Birdを使えないようにするべきだと考えました。
そして、2014年2月10日、Flappy Birdの配信は停止されました。ゲームを削除した直後のForbesのインタビューで、彼はFlappy Birdに中毒性があることを説明しました。
すぐに類似アプリがアプリストアに溢れかえりました。しかし、ユーザーはオリジナルのアプリを切望していました。
また、Flappy Birdがすでにダウンロードされたスマートフォンを10万ドル(約1,300万円)もの値段で売ろうとした人もいました。
ソフトウェアのアップデートがないだけで、ゲームはまだ遊ぶことができます。しかし、中古でスマートフォンを販売する場合、スマートフォンを工場出荷時の状態に戻す必要があるため、販売はキャンセルされたそうです。
Flappy Birdの配信停止後、ドン・グエン氏の周りでフェイクニュースが頻繁に出ました。
また、任天堂が製作者を訴えると脅したという話もありましたが、ドン・グエン氏はこれを否定しています。なぜ、このような噂が出たかというと、人気ゲームサイトが「Flappy Birdの製作者が任天堂の絵を真似しています」と非難していたからです。しかし、後にそのゲームサイトは謝罪しています。
中毒、注目、批判のすべてが、彼にとって大きなストレスになっていました。
Flappy birdの終了から約2年後、ドン・グエン氏は「最近は幸せです」とツイートしています。ようやく、自分に合うチームができて、うまく協力し合えるようになったようです。これで彼は一人ではありません。
彼は他のゲームもたくさん出していき、もしユーザーにとって中毒性が高すぎると思ったら、躊躇なくそれらも削除すると言っています。しかし、幸いなことに他のゲームは、Flappy Birdの成功には遠く及んでいないようです。