オミクロン株迎撃、モデルナが発表した3つの対応とは?

新型コロナワクチンを開発しているモデルナ社が11月26日(2021年)に『新型コロナウイルスの変異株オミクロン(B.1.1.529)』への対応策をプレスリリースで発表しました。

» モデルナ、新型コロナウイルスの変異株オミクロン(B.1.1.529)への対応を発表|Moderna, Inc.
*Category:テクノロジー technology

オミクロン株とは?

オミクロン株は南アフリカで確認された新型コロナウィルスの新たな変異株です。WHO(世界保健機関)はオミクロン株を「懸念される変異株(VOC)」として指定しており、強い感染力を持つことや既存のワクチンの有効性が低下する可能性が懸念されています。

参考

モデルナの3つの対策


※画像はイメージです

新たな変異株「オミクロン」のリスクに対して、モデルナ11月29日のプレスリリースで以下の通り言及しています。

オミクロン変異株には、感染力を高めるとされるデルタ株にみられる突然変異と、免疫回避を促進するとされるベータおよびデルタ株にみられる突然変異が含まれています。この突然変異の組み合わせは、自然免疫およびワクチン誘発免疫の衰退を加速する重大リスクの可能性を示唆しています

また、既存のワクチンの有効性の試験も進められているとのことで、その結果が出るのは「今後数週間以内」とされています。

併せて、プレスリリースでは現在承認されている50 µgのモデルナ新型コロナワクチンの追加接種が、オミクロン変異株によって低下した免疫力を高めるには不十分であることが判明した場合を想定した次の3つのレベルの対応を急ピッチで進めている旨も発表されています。

以下はモデルナ社のプレスリリースからの引用です。

» 1:高用量ブースター(100 µg)

第一に、モデルナではすでに、健康な成人を対象にモデルナ新型コロナワクチンの高用量ブースター(100 µg)の試験を実施しており、高用量ブースターの安全性と免疫原性の研究に参加した306人の被験者への投与を完了しました。この高用量ブースターは最近米国の国立衛生研究所(NIH)でも研究されており、総じてこれまでの新型コロナ株に対して最高の中和力価をもたらしました。モデルナは、高用量接種を終えた人間の血清で迅速に中和検査を行い、100 µgの接種がオミクロンに対して優れた効果を示すか否かの検証を進めています。

» 2:多価ブースター

第二に、モデルナは、オミクロン変異株にみられるような突然変異を予測するために設計された2つの多価ブースター候補をすでに臨床研究しています。最初の候補(mRNA-1273.211)には、ベータ変異株にみられたのと同じオミクロン変異株に存在するいくつかの変異が含まれています※1。mRNA-1273.211の潜在的に極めて重要な安全性および免疫原性を研究する50 µg(N = 300)および100 µg(N = 584)の接種を完了しました。2番目の多価候補(mRNA-1273.213)には、ベータおよびデルタ株にも存在したオミクロン株が持つ変異の多くが含まれています※2。モデルナは100µg(N = 584)の用量レベルで投与を完了し、約584人の参加者で50 µgの用量レベルも試験する予定です。完了した進行中の多価ブースター研究から血清テストを迅速に増やし、これらの多価候補がオミクロンに対して優れた中和効果を示すかどうかを判断します。

» 3:オミクロンに特化したブースター

第三に、モデルナはオミクロンに特化したブースター候補(mRNA-1273.529)の研究を加速します。この候補は、重大な懸念のある変異株のサブセットに対して変異株特有のブースター候補研究を前進させるという会社の戦略の一部で、2021年中すでに、ベータ株およびデルタ株向けのブースターを開発しました。モデルナは、60〜90日のうちに新しい候補の臨床試験を開始する能力を何度も証明してきました。

以下は、11月29日に発表されたモデルナの最高経営責任者(CEO)であるステファン・バンセル(Stéphane Bancel)氏によるコメントです。

当初より、パンデミックを克服するにはウイルスの進化に積極的に取り組むことが不可欠であると述べてきました。オミクロン株の変異が懸念される中、この変異株に対処するための戦略を実行に移すために数日間可能な限り迅速に動いています。並行して3つの防衛策を進めています。すでに、mRNA-1273の高用量ブースター(100 µg)の評価を終え、オミクロン株に出現したような変異を予防する2つの多価ブースター候補の臨床研究を進め、その結果は今後数週間内で出ます。また、オミクロン株向けブースター候補(mRNA-1273.529)の開発を急いでいます


オミクロン株については、発見されてから日が浅いため不明な点も多くあります。非科学的なデマや出所不明の情報に惑わされることなく、引き続き手洗いやマスクの着用といった基礎的な対策をしつつ報道を注視していきましょう。

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