高度4,500メートルから落下して生還した男のレアすぎる生存理由

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最期を覚悟した戦闘機パイロットが〝最後に見た景色〟


ジャドキンス氏は低い雲の合間を急降下しながら見た「海と私の間にある晴れた空」が、最後の風景になると感じたそうです。そしてジャドキンス氏は海面に叩き付けられます。ジャドキンス氏曰く、体勢を整えた記憶も、衝撃に耐えた記憶も、水面にぶつかった記憶もまったくないとのことです。

そして、覚えているのは、耳が痛くなるような甲高い笛のような音でした。後に気がついたことですが、この笛のような音はCO2ボンベから出たガスが救命胴衣に充満している音だったようです。その後、水の冷たさなどを感じ「生きていること」を認識しました。

ジャドキンス氏は海面に吸い込まれないようにパラシュートを切り取る必要がありました。そこで、ナイフを取り出しパラシュートを切りました。その時、体中に激痛が走り自身が大けがをしていることに気がつきます。

落下から2時間ほどすると、沿岸警備隊の飛行艇が飛んできて、ジャドキンス氏は救助されました。そして診断の結果、彼は左足首を5カ所骨折、右足首を3カ所骨折、右の骨盤を骨折、7番椎骨を骨折、左足の腱を切り、さらに左の肺が部分的に潰れていました。しかし、命に別状はないとのことです。

彼の生還には奇跡的な要因がありました。それは、以前の事故で脾臓を摘出していたことです。もし、脾臓がある状態で、海面に直撃していたら間違いなく破裂し、出血多量で死んでいたはずだったそうです。


今回の事故の原因は、給油システムの自動カットオフスイッチの故障でした。F-8の燃料タンクは強化ゴムでできていますが、このシステムが故障していたため燃料が過剰に供給され、風船のようにタンクが膨らみ、火災を引き起こしたとのことです。射出座席は海の底に沈んでいるため、なぜ作動しなかったのかは分かりません。また、パラシュートの不具合も謎とのことです。

驚くべきことにジャドキンス氏はこの事故を生き延びただけでなく、その後再びパイロットに復帰したそうです。彼は事故後6ヶ月で再びF-8を操縦するようになり、海兵隊を去った後もデルタ航空のパイロットとして採用され、機長を引退するまでその勤めを果たしました。

ジャドキンス氏のストーリーも奇跡的なものですが、ギネス世界記録には、セルビア人の元客室乗務員だった女性が、高度10,160メートルからパラシュートなしで落下して生存した記録が存在しています。彼女は、社会復帰に1年4ヵ月かかる大怪我を負ったものの、意外なことに事故後も飛行への恐怖はなかったそうです。

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