[iPhone, iPad] まほろ駅前多田便利軒: 「2012年本屋大賞」を受賞した三浦しをんの出世作。バツイチ男二人の、痛快で、やがて胸に熱く迫る便利屋物語。

今回、ダ・ヴィンチ電子ナビよりご紹介頂く「今週はこの一冊!」はまほろ駅前多田便利軒です!この記事の執筆者は「不来方優亜」さんです。

Mahoroekimae
多田便利軒。ラーメン屋ではない。

子どもの送り迎えから、ペットの世話、窓の修理など、時給2000円でよろずお困りごとを引き受ける便利屋さん。まちがっても探偵ではない。「犯罪に加担しているやつを見かけたら、おまえどうする」「放っとく」これが基本スタンス…の、はずだった。

ひとり、故郷のまほろ市で便利屋を始めた多田啓介は、持ち前の生真面目さでそれなりに穏やかな日々を過ごしていたが、高校の同級生・行天(ぎょうてん)春彦との再会で思わぬ方向へ。多田は、事務所に居ついてしまった行天を相棒に、便利軒に持ち込まれるまほろ市の人々のささやかな願いをかなえるべく、今日も愛用の軽量トラックで街を走る。

全6話の連作短篇集で、縦軸に便利軒が関わる事件を、横軸に多田、行天という二人の男の謎を絡め、エピソードを積み重ねて「まほろ市」という架空の街を描いていく。


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多田、行天がハードボイルドにカッコよい! ハードボイルドに定義はいろいろあるけれど、私は男の痩せ我慢的クールだと思うの。過去を秘めた彼らは、ヒーローになろうなんて思想はないが、目の前で助けを求める人のことは放っておけない。痛みを知る男だからこその優しさが顔を出して、そのギャップにやられちゃうんだなあ。

ちなみに「まほろ市」のモデルは著者在住の東京・町田市。真の主役は「まほろ市」ではと思うくらいリアリティをもって描かれ、都市小説としても楽しめる。とゆーか住みたくなる。チワワを抱えて駅前で立て看板を持つ行天をこっそり見物し、我が家のパソコンを多田に繋げてもらいたい(そして軽トラに乗せてもらう)。

本作は直木賞に輝いており、昨春、瑛太×松田龍平の共演で映画化(主題歌はくるり)もされ話題に。まだ紙版のみだが続篇『まほろ駅前番外地』と、山田ユギによるコミカライズ版も出ている。さらなる続篇「まほろ駅前狂騒曲」も週刊文春で連載中だ。

いま注目の作家なので、本作と2012年本屋大賞『舟を編む』を併せて読むのもおすすめです。

じんわりあったかハードボイルド風味。こんな街に住みたい

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「旅?どこへだろう」
「とてもとても遠い場所。自分の心のなかぐらい遠い」

仕事先におばあちゃんに来年の預言をされた多田。こんな深遠な台詞がさりがなく配置されるもの魅力。


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「こんなちっちゃい犬」中略「絞め殺してゴミの日に出してもばれないよ」

スーパークールな行天のセリフ。しかし、行天、こんなことを言ってますが…。


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最果ての楽園、まほろ市。この魅力に取りつかれたら、離れられないのだ。


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開発 Bungeishunju Ltd.
掲載時の価格 ¥450
ジャンル ブック
容量 10.0 MB
執筆時のバージョン 1.1.0

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