複製した指紋でiPhone 5sのロックを解除することは「簡単ではない」?

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AppBank の主任です。

先日、複製した指紋で iPhone 5s の指紋認証機能「Touch ID」を突破できることをご紹介しましたが、その詳細な方法が公開されました。

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その方法を公開した Starbug 氏が、Ars Technica のインタビューに答えています。

それによると「iPhone を開封してから30時間ほどで確実に突破できるようになった」「非常に失望した。1〜2週間はかかると思っていた」と述べたほか、「(Touch ID は)セキュリティではなく、利便性を向上させるものと考えるべき」と忠告しています。

その一方でセキュリティ研究者 Marc Rogers 氏によると、複製した指紋で iPhone 5s のロックを解除する事は可能であるものの「簡単ではない」ようです。

目次

指紋の複製は難しい?

Rogers 氏は複製した指紋で Touch ID が突破できた事を認めた上で、そもそも指紋の複製自体が難しいと主張しています。

その根拠として3つの理由を挙げています。

理由その1:状態の良い指紋を採取することは難しい

複製するには指紋の凹凸がしっかりと残っている必要があるものの、指紋全体が残っていることは稀で、その凹凸の形がきれいに残っていることも少ないとしています。

もう1つの課題は採取の方法。指紋を採るには、ドラマでよく見るように粉を吹きかけて指紋を浮かび上がらせ、テープなどを貼り付けて移す必要があります。

しかし、この作業を行うにも技術を必要とするので簡単ではない、と Rogers 氏は述べています。

理由その2:どの指でロックを解除できるかを調べる必要がある

Touch ID に登録する指は1本だけでも OK なので、その人の指紋であれば何でも良い訳ではありません。その人を監視し、何指を使っているかを確認しなければなりません。

理由その3:採取した指紋を複製するには高価な機材が必要

Rogers 氏は、指紋を複製するには1,000ドル(約9万9,000円)相当の機材が必要と主張しています。

ただ、Rogers 氏が例として挙げている機材・Starbug 氏が使っている機材は特別なものではなく、Amazon・ホームセンターなどでも購入できます。

Touch IDが対応できる脅威

Touch ID は複製した指紋で突破できるとした上で、Rogers 氏はそれでも今日のスマートフォンが直面する「脅威」には対抗できるとしています。

例えば、電車内でスリに iPhone を盗まれた場合・どこかに iPhone を置いてきてしまった時などです。

Rogers 氏はいずれの場合でも前述の通り、指紋を採取して複製することは難しいので、Touch ID が突破される恐れは少ないと考えています。

狙われている場合には注意を

一方で何者かに狙われている場合には、Touch ID は突破されてしまうだろうと Rogers 氏は述べています。

もしターゲットになった場合は長期間監視される上に労力・資金が注ぎ込まれるので、上記の方法で Touch ID を突破される可能性が高いからです。

Appleは2段階認証を導入すべき?

最後に Rogers 氏は、iPhone 5s に2段階認証を導入すべきと主張しています。

ここで言う「2段階認証」とは、指紋認証の後にパスコード認証、あるいはその逆というように2つの認証方法を組み合わせるものです。

この認証方法が導入されれば、指紋を採取・複製されてもパスコードが障壁となるので、iPhone のロックを不正解除することは難しくなります。

指紋と違ってパスコードは変更することも可能ですし、寝ている間に指が使われてロックを解除される…なんて事も起りにくくなります。

今後、Apple が iPhone 5s に2段階認証を導入するのかに注目です。

参考(順不同)

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