iOS 8は「VoLTE」に対応? 音声通話をLTE回線で行う意味とは?

今秋リリースと思われる「iOS 8」は、今後のスマートフォンには欠かせなくなる機能「VoLTE」に対応するかもしれません。

電話


VoLTE とは「Voice over LTE」の略で、LTE 回線を使って音声通話が行える技術です。

現在の iPhone はデータ通信に LTE 回線を使っていますが、電話アプリを使った音声通話には旧来の回線を使っています。

どのような方法であれ、音声通話が行えることは変わりません。では、従来の方式ではなく「VoLTE」を利用するメリットはどこにあるのでしょうか?

そして、LTE に対応している iPhone 5s/5c/5 で VoLTE は利用できるのでしょうか?

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従来方式とVoLTEの違い

回線交換方式

現在の iPhone は「回線交換方式」で音声通話を行っています。通話中は1つの回線を使用し続ける方式です。

回線交換方式


VoLTE

VoLTE は「パケット通信」で音声通話を行います。これは Safari でウェブページを表示したり、メールをやり取りする時と同じ通信方式です。

データを1パケット毎に区切ってやり取りするので、1回の回線使用時間は短いのが特徴。

パケットには送り先・順番も記録されているので、他の人が送るパケットと混ざってしまっても、受け取る側でデータを正しく復元できます。

パケット通信


VoLTEのメリット

全ての端末が VoLTE に移行できれば、旧式の音声通話で利用していた電波を LTE に割り振ることが可能になります。

LTE の電波が増えれば、これまでよりも安定的に通信できます。混雑した場所では、通信速度の改善も期待されます。

さらに旧式の設備を縮小できるため、運用コストの削減にも繋がります。そうなれば、月々の料金も引き下げられるかもしれません。

VoLTEの課題

1つ目は「VoLTE に対応した設備の導入」です。VoLTE を利用するには、キャリアが VoLTE 対応の設備を導入して環境を整える必要があります。

2つ目は「LTE のカバー率」です。LTE と 3G エリアの間で通話を引き継ぐ技術も用意されていますが、頻繁に切り替わるようでは使いにくいです。

3つ目は「VoLTE 対応機種への移行」です。VoLTE に対応した機種が普及しなければ、旧式の音声通話で利用する電波を LTE に割り振ることができません。

古いiPhoneもVoLTEに対応できるのか?

9to5Mac では、iOS 8 と iPhone 6 に関する噂として VoLTE 対応を取り上げていました。旧機種に当たる iPhone 5s/5c/5 の対応には言及していません。
Everything to know about iOS 8 and OS X 10.10 (Roundup + New Details) | 9to5Mac

VoLTE は LTE 回線を使うため、 LTE に対応していない iPhone 4s 以前の機種では利用できません。

仮に VoLTE 対応への環境が整っているとして、iOS 8 へのアップデートで iPhone 5s/5c/5 は VoLTE に対応するのでしょうか?

それには3つの課題があります。

1. LTE制御チップ

iPhone 5s/5c/5 で使われている LTE の制御チップが、VoLTE に対応している必要があると考えられます。

使われている制御チップは「MDM9615M」で共通しています。iPhone の分解で有名な iFixit は、MDM9615M は VoLTE に対応していると記しています。
iPhone 5 Teardown – iFixit

MDM9615M


(画像:iFixit・注釈は筆者によるもの)

さらに、製造元の Qualcomm が投資家向けに発表した資料によれば、MDM9x15 シリーズの制御チップは「VoLTE」対応と表記されています。

Qualcomm

(画像:2013 New York Analyst Day・注釈は筆者によるもの)

ただし、あくまでも MDM9x15 シリーズが対応しているとの表記なので、iPhone に搭載されている MDM9615M が対応しているかは不明です。

2. 法律

仮に制御チップが VoLTE に対応していたとしても、法律上の問題があります。

iPhone 5s/5c/5 は、日本国内で通信・通話に使っても良いという、法律に基づく認定を得ています。これを「技術基準適合認定」と言います。

しかし、それは「これまでの携帯電話」として受けたものです。

技術基準適合


新たに VoLTE を利用する場合は「VoLTE を利用する携帯電話」として、あらためて認定を得なければなりません

そのため、Apple が新たに iPhone 5s/5c/5 を申請し、既定のテストを受ける必要があると考えられます。

iPhone の場合、認定を得ていることを証明する印(技適マーク)は iOS で表示しているので、iOS のアップデートでマークを更新できるはずです。

3. Appleの販売戦略

Apple とサムスンの特許訴訟で公開された、Apple の内部資料によれば、iPhone の販売台数の成長率はここ数年で大きく低下しています。

iOS 8 へのアップデートで iPhone 5s/5c/5 を VoLTE に対応させた場合、買い替え需要が抑えられるため、成長率はさらに低下する恐れがあります。

Apple


(画像:The Verge

こうした事から、仮に iPhone 5s/5c/5 がハードウェア・法律面でも VoLTE に対応していたとしても、iPhone 6 のみを VoLTE に対応させることで旧機種との差別化を図り、買い替え需要を喚起する可能性が考えられます。

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参考(順不同)

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