Appleイベントに登壇したティム・クックCEOの「隠しメッセージ」
Appleは自身の公式サイトで「ウクライナ危機の影響を受けている家族を支援する寄付ができます」という題目で寄付のページを大きく表示しています。また、ウクライナへ侵攻したロシアに対しては、国内でのApple製品販売の停止、国営メディアのアプリをAppleストア上から削除するなどの厳しい対応を行っています。
それにも関わらず、Appleはイベントでウクライナの情勢や支援について、全く触れていません。しかしこれについて「Appleが密かにウクライナ支持を示していた」ことを示唆する、テック系インフルエンサーのベン・ジェスキン氏によるツイートが話題となっています。
blue shirt + yellow Apple Watch band 🇺🇦 pic.twitter.com/tNcACAwRAs
— Ben Geskin (@BenGeskin) March 8, 2022
青いシャツ+黄色いApple Watchバンド 🇺🇦
イベントに登壇したAppleのティム・クックCEOは、2021年9月のイベント同様に青系統の服を来ています。いつもと違いが見られるのは、クックCEOが付けているApple Watchのバンドのカラーです。
これまでとは違い、クックCEOは黄色いバンドのApple Watchを着用。これはウクライナの国旗と同じカラーで、同国をAppleが支持していることを暗に示すものだと考えられています。
ウクライナの国旗:ウクライナの国旗(ウクライナのこっき、ウクライナ語: Державний Прапор України)は、青・黄の二色旗である。ウクライナ憲法20条に明確に定義されている。ウクライナ人とウクライナ民族解放運動を象徴する旗としては、1848年革命から知られている。旗色は、中世のルーシ王国の国章によるものである。一般的には「青の空と黄の麦畑」を表す旗として解釈されている。20世紀中、ウクライナ人民共和国・西ウクライナ人民共和国・ウクライナ国・カルパト・ウクライナなどの国旗として用いられ、さらに反ソ・反共の組織であるウクライナ蜂起軍の軍旗、且つウクライナ系知識人のシンボルでもあった。1991年9月18日、ウクライナ最高議会が二色旗をウクライナの国旗と決定した。8月23日は「国旗の日」というウクライナ国民の祝日となっている。青黄旗(せいこうき)、黄青旗(こうせいき)とも(出典:フリー百科事典『ウィキペディア』)
Appleの暗にウクライナ支持を強める行動は以前にも見られています。例えば先日には、同社のApple Maps上で、ロシアが自身の領土と主張する「クリミア半島」をウクライナ領土と明記するという変更を密かに加えていました。
Appleはロシアへの制裁措置に加え、募金活動の支援など、様々な方法でウクライナに協力しており、世論からも好印象を得ています。しかしイベントではウクライナ支援を直接アピールせず、あくまで製品の発表に徹した上で小さく「隠しメッセージ」をおくる、そんなAppleらしい一面が見られるストーリーです。