宇宙の謎物質「ダークマター」は本当に存在するのか?

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ダークマターは何の物質から生じるのか?


私たちはダークマターを検知していません。しかし、新しい研究によれば、ダークマターは通常の物質から生じる可能性があるようです。

「フリーズアウト」と呼ばれる古い理論によれば、ダークマターは、初期の宇宙で「サーマルバス」と呼ばれる高温高密度のスープ状の中ですべての粒子がぶつかり合ってできたとされています。

これらの粒子の大部分は、最初はダークマターでしたが、通常の物質と接触するとすぐに破壊されました。このことは、宇宙論で「消滅」として知られています。

また、この理論の逆で、初期宇宙ではダークマターがより豊富な通常の物質に取って代わることを「フリーズイン」と呼びます。研究者たちはこの逆理論を極端に利用し、当初は通常の物質がダークマターよりも多いと示唆しています。

しかし、それは急速に変化し始めました。

ダークマターの粒子が他の粒子と接触すると、その粒子は消滅し、ダークマターの粒子が2つ吐き出されるのです。これは、陽電子や電子など他の基本粒子が互いに対消滅して2個の光子を生成することと似ています。

しかし、このモデルでは、徐々に遅くなったり対数的になったりするのではなく、指数関数的にダークマターが生成されます。もしこれが本当なら、ダークマターと通常物質の割合が6対1であることを説明できることになります。

ただ、ここで大きな疑問が生じます。もしダークマターが他のすべてのものをさらにダークマターに変換するとしたら、宇宙は一つの大きなダークマターの塊になる運命にあるということです。

つまり、もしそれが長く続けば、我々の宇宙そのものよりも多くのダークマターが存在する宇宙になるということです。

しかし、この新しい理論的メカニズムは、初期宇宙の始まりの頃のような非常に高い温度でしか機能しません。宇宙が冷えるとこの反応は止まり、ダークマターの量は一定になります。

では、ダークエネルギーはどこにあるのでしょうか。

ダークエネルギーが発見されたのは、1998年のことです。観測によって、宇宙がただ大きくなっただけでなく、加速度的に大きくなっていることが明らかになったのです。

惑星、星、銀河など、私たちが目にすることのできる物質はすべて、宇宙の外側に押し出されているのではなく、内側に引き込まれているはずなのです。

宇宙の加速度的な膨張は、科学者たちを大いに驚かせました。そこで宇宙物理学者は、宇宙の動きを説明するために、ダークエネルギーというものを考え出しました。

宇宙空間を埋め尽くすダークエネルギーは、圧力で宇宙を風船のように膨らませており、重力とはほとんど相互作用しません。

そして今、天文学者は、ダークマターを見つける方法を用いて、偶然にも地球でダークエネルギーを発見したと考えています。

2020年、XENON1T施設を利用する物理学者たちは、実験用ダークマター検出器が、新しい物理学のヒントになるかもしれないと報告しました。

そして、実験からしばらくして、物理学者たちは「この実験が宇宙の膨張を加速している謎の力であるダークエネルギーを初めて直接検出したのではないか」と述べたのです。

この実験では、地下深くに液体キセノンを満たした大きなタンクを設置しました。この実験の仕組みは、もしダークマターの粒子がタンク内を移動したら、キセノン原子を励起して閃光と自由電子を発生させ、一連のセンサーがそれを検出するというものでした。

しかし、他の既知の粒子でも同じ効果が得られる可能性があります。そのため、実験場を地下に設置することで、不要なノイズが発生する確率を下げました。

そこで科学者たちは、予想されるバックグラウンドレベルを計算し、実際の検出値がこれより高いかどうかをチェックしました。すると、予想されるバックグラウンド232個に対して、53個もの過剰な事象が検出されたのです。

何か変なことが起きているようですが、これがダークマターなのでしょうか。

当時、有力視されていたのは、「ソーラーアクシオン」という仮説の素粒子で、その名の通り、太陽から発生するものです。

この素粒子はダークマターの候補とはみなされていませんが、他の種類のアクシオンも候補に挙がっています。このアクシオンの証拠を見つけることができれば、見ることができないダークマター粒子を見つけるための大きな一歩になります。

しかし、さらに調査を進めた結果、観測された信号を生み出すには、あまりにも多くのソーラーアクシオンが必要であることがわかりました。

このとき研究者たちは、これをダークエネルギーの力となる粒子だと考えたのです。

もしダークエネルギーが発見されたのが本当なら、それは驚くべき発見だといえます。しかし、この結論に至るまでには、もっと多くのことを検証する必要があるのです。

ただ、目に見えず、通常の物質とほとんど相互作用しないものを見つけるのは、簡単なことではありません。

2025年までにNASAは、ダークマターの背後にある謎を解明するために設計された新しい望遠鏡「ナンシー・グレース・ローマン望遠鏡」を打ち上げる予定です。

ダークマターやダークエネルギーが、解明される日がくることを楽しみにしましょう。


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