27億円の価値があるのに〝持っているだけで違法〟なコイン「1933年製ダブルイーグル」の数奇な運命

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現代の感覚からすると異常なことですが、歴史的には「金貨の所持が違法」という時代が確かにアメリカには存在していたのでした。

88年前の1933年4月5日、フランクリン・ルーズベルト大統領は、金(ゴールド)の保有を禁止する大統領令6102号に署名した。ウィキペディアによると、アメリカ人は「保有している金貨、金地金、金証券をわずかな量を除いてすべて」ドルと引き換えに強制的に没収され、違反した場合は多額の罰金や懲役が課された。1974年まで廃止されなかったこの大統領令の市民の自由への影響は、疑う余地もないほど恐ろしい。 〜88年前に金が没収された4月5日はサトシ・ナカモトの誕生日

この「大統領令6102号」を政府が出したとき、造幣局はすでに新しいダブルイーグルを大量に製造していました。しかし、米国政府は人々から金貨を返却させたいと考えていたため、これ以上金貨を流通させたくありませんでした。そこで、1933年のダブルイーグルは、米国の国立民族博物館に寄贈する予定の2枚だけを残して、すべてを溶かすことにしました。

しかし、2枚しか残っていないはずなのに、少なくとも22枚残っていたことが判明しました。つまり、20枚が米国造幣局から盗まれたということです。そのため、この盗まれたコインの所持は違法となったのです。いわば、過渡期における混乱がこの不思議なコインの成り立ちであり、他の金貨の所持が合法となった現在においても「所持するだけで違法」なる所以(ゆえん)です。

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1944年に米国シークレットサービスは、1933年のダブルイーグルの流通を調査するためのタスクフォースを立ち上げます。1944年にタスクフォースは造幣局の出納係がコインを盗み、フィラデルフィアの宝石商イスラエル・スウィット氏に流れたことを突き止めます。そして、盗まれた7枚のコインを回収し、溶かしました。その後、すぐにもう1枚の硬貨が見つかり、1952年にはさらにもう1枚が発見され溶かされています。


そして半世紀以上経った2005年、スウィット氏の家族が所有していた1933年のゴールドイーグルが10枚発見されました。長い裁判の末、そのコインは現在も米国政府の所有物であると認められ、現在は政府の金庫に保管されています。

しかし、2枚が国立民族博物館に寄贈され、9枚が溶かされ、10枚が政府保管ということは、全部で21枚しかありません。この世に存在する1933年製ダブルイーグルは全部で22枚です。残り1枚はどこにいってしまったのでしょうか?


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