
Uber Japan株式会社は7月24日、配車アプリ『Uber』において、シニア世代向けの新機能「Uber シニア」および「シンプルモード」の提供を開始したと発表しました。通常アカウントにくわえて高齢者向けのアカウントを設けるのは、配車アプリ業界で国内初の取り組みとなります。
近年70代のスマートフォン保有率が8割を超えるなど、シニア世代のデジタル利用が着実に高まっており、『Uber』アプリを利用される方も増えているとのことです。免許返納の動きが全国的に進む中、通院や買い物といった日常生活の移動手段としてタクシーを必要とされる方も多くおられるとしています。
家族による代理設定とリアルタイム確認が可能
『Uber シニア』は、シニア世代の顧客がこれまで以上に容易にタクシーなどの車両を手配できるよう設計された機能です。2025年6月に米国で提供を開始し、日本、オーストラリア、英国を含む世界約70カ国で導入が進んでいるとされます。
本機能では、2024年12月に提供を開始した10代向け機能『Uber Teens』と同様に、ご家族がシニアユーザーの『Uber』アカウントを作成・登録することで、乗車状況をリアルタイムで確認できるトラッキング機能や、支払いを一括管理できる機能など、シニアユーザーの安心・安全な移動をサポートする機能を多数備えているとのことです。
大きな文字とシンプルな画面で操作を簡易化


シニア世代に向けて新しく導入された「シンプルモード」により、スマートフォンの操作に不慣れな方でも使いやすいよう、文字やアイコンサイズを大きく表示し、必要最低限の情報だけに絞ったシンプルな画面に切り替えることができます。通常のアプリ画面に比べて情報量や視覚的な負担が少なく、事前登録された乗車・降車地点を選びやすいため、日常生活のタクシー移動を簡単に手配できるとされます。
その他の主な機能として、自宅や病院、スーパーなど、よく利用する乗車・降車場所を事前に登録しておくことで、数回のタップだけで配車手配が完了する機能や、本人だけでなく家族名義のクレジットカードなどを支払い方法に設定できる柔軟な支払い管理機能などが提供されます。また、ご家族が代わりに配車手配や目的地の設定・変更、ドライバーとのチャット対応を行うことができる家族サポート機能も備えているとのことです。
『Uber シニア』の利用には、まず家族が家族アカウントを作成し、シニアメンバーを招待する必要があります。招待を受けたシニアメンバーが『Uber』アカウントを作成(または家族が代理で作成)し、家族アカウントの管理者が必要に応じて月間使用上限額を設定することで利用開始となります。
代表の山中志郎氏は「シニア世代の皆さまから、『アプリを使ってみたいがスマートフォンの操作に不安がある』という声を多くいただいていました」とコメントし、見やすく、使いやすいインターフェースを通じて、シニアの皆さまがより自由に、そして安心して移動できるようサポートすることを目指していると述べています。
『Uber Taxi』は現在、29都道府県で展開されており、今回の『Uber シニア』導入により、より多くの世代が自由かつ安心して移動できる環境を整え、ジュニアからシニアまで幅広い顧客の移動体験を支えていくとされます。