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eスポーツの専門学校って?学費やメリット・デメリット徹底解説

eスポーツの専門学校!学費・メリット・デメリット・おすすめの学校紹介

日本は家庭用ゲーム機の生産国としては有名ながら、eスポーツ文化が根付いていない特殊な環境といえます。

国内にプロゲーマーはいるものの、その人の独学やセンスによってプロになる傾向が強かったです。

今は日本でも高校の部活動としてeスポーツが行われる例も増え、その延長としてeスポーツ専門学校もできるなど、少しずつ市民権を獲得してきています。

しかしながら高校の部活動ならまだしも、eスポーツ専門学校とはどの様な学校なのか?なぜ専門学校ができるようになったのか?は疑問視されることが多いです。

ここではそんなeスポーツ専門学校とはどのような所なのかを紹介します。

eスポーツの専門学校とは?

eスポーツ関係者には大会選手であるプロゲーマーの他に、大会の実況者や選手のマネージャー、大会を主催するイベントスタッフなどがいます。

大会の事前情報や当日の様子などは解説者やライターが分かりやすく伝えています。

eスポーツの大会進行であったり、あるいはeスポーツ文化を広めることを仕事にする、eスポーツ業界の人材育成をするのがeスポーツの専門学校なのです。

  • 何歳から入れる?
  • 入試
  • 何年か通う?

何歳から入れる?

多くの専門学校では高校卒業後となる18歳以上より入学可能です。

また一部では高等学校として運営されているところもあり、こちらは中学卒業後より入学可能で、卒業後は高校卒業資格が得られます。

入試

書類選考と面接試験を主としており、他の専門学校同様の入試内容としていることが多いです。AO入試、学校推薦などもあります。
    
書類選考のひとつとして小論文が考えられますが、試験会場で実施する際には短時間で書けるテーマであることが多いです。

文章としての読み易さや正確さよりも、テーマに対しての考え方や考察力、表現力などを見ることが多いようです。

何年通う?

1年でカリキュラムを終了するところもあれば、4年までカリキュラムを組む所もあります。また、大学への3年生編入や、短大や大学との併修を可能としている学校もあります。

eスポーツの専門学校に通うメリット

eスポーツが日本で認められてきたのは、つい最近の事。まだまだ新しい文化であるため、eスポーツを専門的に学べるのは大きなメリットと言えます。

  • プロゲーマーから学べる
  • eスポーツ企業やスポンサーの目に止まりやすい
  • eスポーツチームなどとコネクションがある
  • プロゲーマー以外のeスポーツ職に就きやすい

プロゲーマーから学べる

講師として招いたプロゲーマーからの指導を受ける、あるいは専門学校がプロゲーマーチームを持っており一緒に学べるなど、その道のプロから教わることができます。

基本テクニックはもちろんのこと、効率の良い練習法やプレイスタイル別での攻略法、その他eスポーツ業界内での話など、情報としてもかなり新しいものが聞ける機会になります。

eスポーツ企業やスポンサーの目に止まりやすい

eスポーツ企業やスポンサー企業には卒業生などを通じた人材交流もあり、在学中に接点を持つことがあります。

具体的には専門学校がエントリーした国内eスポーツ大会へのチームメンバーになることで、大会の運営企業やスポンサー企業の目に止まることになります。

eスポーツチームなどとコネクションがある

企業と同様にeスポーツチーム内にも人材を輩出していますので、そこでのコネクションができあがっています。

講師として招いているプロゲーマーの方はもちろんですが、国内eスポーツ大会にはeスポーツチームのスカウトマンが居ることもあり、大会で結果を出すことで注目を浴びることになります。

プロゲーマー以外のeスポーツ職に就きやすい

残念ながらプロとなり国内外の大会で勝負をできるのはごく一部。プロゲーマーはプレイ人口の1%以下で争う世界なので、専門学校を卒業しても大会で賞金を獲得できるのはほんの一握りです。

ただカリキュラムとしてはeスポーツ業界で通用する内容を学ぶため、違う形での活躍ができます。

例えば、動画配信者に必要な動画編集技術を学ぶことで、動画配信サイトで「ストリーマー」として活躍するという道が開けます。

また実習内容に関する体験レポートとして文書化する作業は、物事に対する情報処理能力を高めることになり、これは「マネージャー」「解説者」「ライター」には必要な能力となります。

デメリット

eスポーツというものが日本国内では新しい産業ということもあり、それによるデメリットもあります。

  • 業界が不安定なため、卒業後の収入に不安が残る
  • プロとしておいしい時期を逃す
  • 比較的学費が高い

業界が不安定なため、卒業後の収入に不安が残る

これはベンチャー企業でもそうなのですが、新しい産業というのはこれから実績を作っていくのであり過去の実績がありません。そのため社会的な信用度や需要が低くみられ、収入に不安が残ることになります。

特に賞金争いをするプロゲーマーは結果が出せないと、興行収入がゼロになります。

企業と契約しているプロゲーマーであれば、契約内容に応じて給料などが発生しますが、企業所属プロゲーマーとして契約できるのもごく一部です。

多くの場合はゲーマーとしての肩書を持ちつつ、他の職業も兼業する個人事業主として生計を立てることになります。

特にストリーマーとしての活動は、企業所属プロゲーマーでも多く見られ、この場合は自分と企業の広報活動という仕事になります。

プロとしておいしい時期を逃す

18~25歳頃が反射神経のピーク期であるとされ、これはFPSやTPSなど反射神経が武器になるゲームにおいては特に顕著に現れます。

この選手として旬であろう時期に在学してカリキュラムをこなすことで、活躍のチャンスを失う可能性もあります。

専門学校には時として初心者も混じり、その場合には指導者は初心者に合わせて指導します。言い換えれば既に腕に覚えのあるプレイヤーにとっては、その指導に目新しさなどは無くプラスとなる要素が薄いわけです。

そもそもカリキュラムで扱うゲームが自分が専攻したいゲームタイトルになるとは限らず、その場合は独学で学ぶという時間が増えてしまいます。

このような事情でゲーマーとしてレベルが上であるほど、初心者にあわせられたカリキュラムの時間がもどかしく感じ、その時間はひたすら練習に費やしたほうが良いという考えに至るわけです。

比較的学費が高い

年間の学費が100~150万円かかることが多いです。これは学習器材であるゲーミングPCが高価であることなどが関係しています。

学費相場

年間100~150万円なので、これに在籍年数をかけたものが卒業までの学費となります。2年制であれば250万円、4年生では500万円を超えることになります。
          
1年単位でカリキュラムを組むことができる総合学園ヒューマンアカデミー大宮校の場合、「入学金30万円+初年度学費約121万円=約151万円」となっています。その他に教材費や実習費などが別途必要です。

eスポーツの専門学校の選び方のポイント

他の専門学校同様にeスポーツという産業を学び、その後はそういった業界での就職を目指すわけですから、学校選びは重要となります。

  • 学費
  • カリキュラムの内容
  • 設備や施設
  • 就職指導・サポート体制・実績

学費

既に述べた通り、学費は年間100~150万円程。まずはその金額を払ってでも学びたいと思えるか?というのがポイントとなります。

カリキュラムの内容

カリキュラムは専門学校の指導方針により様々です。プロゲーマー1本での指導をする学校、幅広い業界人として通用する指導をするところなどがあります。

ただいずれの場合にしても、基本的な英会話能力は必要とされることが多く、カリキュラムに組み込まれています。

設備や施設

多数のパソコンを使える施設という意味で、ビルを学校として使うことが多いです。必ずしも広い敷地は必要としないため、公共交通機関からのアクセスが良い立地となっていることも多いです。

また学習器材であるゲーミングPCの性能や台数は、専門学校にとってもアピールポイントになるので、資料請求などで早めに知っておくと良いでしょう。

就職指導・サポート体制・実績

学校としては卒業後の就職率は将来の入学希望者数を獲得するのに必要な要素。そのため多くの専門学校では就職率などが公表されています。

ただ就職に有利な国家資格などを得ることが目的の専門学校ではないため、在学中に本人の意思が変わることで、別分野への就職や進学という選択が取られることも多いようです。

そのため、eスポーツ業界とは関係のない「その他」という進路結果も多く見られます。

おすすめのeスポーツ専門学校5選

eスポーツ業界自体が発展途上であり、日本では人材が不足しています。逆に言えば伸びしろがある業界なので、それを見込みeスポーツ学科を新設する専門学校が増えてきました。

こちらでは、おすすめのeスポーツ専門学校を5つ紹介します。

  • 総合学園ヒューマンアカデミー
  • JIKEICOM Team Esports
  • バンタンゲームアカデミー
  • 国際アート&デザイン大学校
  • 国際テクニカルデザイン☆自動車専門学校

総合学園ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミー株式会社が運営する専門学校です。

ゲーム関連の学科がいくつかありますが、その中に「e-Sportsカレッジ」があり、「プロプレーヤー専攻」「ストリーマー(実況)専攻」「エンタテインメントビジネス専攻」「ユースコース」に分かれています。ユースコースは高校として運営されています。

それぞれがプロゲーマーなどを視野に入れた学科で、その知識や経験を生かして運営スタッフとしての道も用意されています。

またヒューマンアカデミー株式会社はプロeスポーツチーム「Crest Gaming」を運営しており、彼らからの直接指導が受けられます。

また最短1年というカリキュラムの短さもポイントで、卒業までの学費も少なくて済みます。

総合学園ヒューマンアカデミー公式サイトはこちら

JIKEICOM Team Esports

滋慶学園COMグループが運営する専門学校です。正確には各姉妹校による専門学校グループの名称であり、日本各地で同じカリキュラムを学ぶことができます。

eスポーツ系の学科として「esportsProマネジメント専攻(4年制)」「esportsプロゲーマー専攻(3年制)」の2つがあります。

他の科目も履修できる「Wメジャーカリキュラム」というシステムが用意されており、映像編集の科目を学ぶことでストリーマーなどの道を選ぶこともできます。

JIKEICOM Team Esports公式サイトはこちら

バンタンゲームアカデミー

株式会社バンタンが運営する専門学校です。高等部と専門部があり、専門部には「esports総合」「esports専攻」の2つの学科があります。

esports総合はeスポーツ業界全般を扱うイメージで、大会運営や解説者向け。esports専攻がプレイヤーとしてのプロゲーマーやストリーマーとしての学科になっています。

バンタンゲームアカデミー公式サイトはこちら

国際アート&デザイン大学校

学校法人 国際総合学園が運営する専門学校です。通信教育課程を受けることで、大学もしくは短大の学士も取得可能となっています。

3年課程の「eスポーツマスター科」と、2年課程の「eスポーツ科」の2種類があり、どちらも実習としてゲームプレイイングがありますが、プロゲーマーやストリーマー向けなのはeスポーツマスター科になります。

国際アート&デザイン大学校公式サイトはこちら

国際テクニカルデザイン☆自動車専門学校

学校法人 TBC学院小山校が運営する専門学校です。自動車整備士としての専門学校であると同時に、医療事務やクリエイターなどの学科が併設されています。

その中の一つとして2年制の「eスポーツ学科」があり、さらに「プロゲーマー専攻」「ゲーム・CGクリエイター専攻」「eスポーツイベントマネジメント専攻」「ストリーマー専攻」と分かれます。

国際テクニカルデザイン☆自動車専門学校公式サイトはこちら

卒業後の進路

プロゲーマーの道としては非常に狭いのは既に述べた通りです。卒業と同時にプロチームに所属するというのは稀なケースと言えます。

ただ、ゲーム業界での働き方は広いです。eスポーツの運営会社に就職する形での関わり方もありますし、ストリーマーなどのフリーランスで活動を継続できます。

一般企業に就職しつつも、副業としてストリーマーになることも可能なのです。

また、既存のプロチームや事務所にスカウトされなくても、自力で新たにチームを結成するケースもあります。業界自体に伸びしろがあるため、新規参入がしやすい状態であるということです。

まとめ

eスポーツが日本で認められるようになったのはごく最近のこと。eスポーツ業界への理解度はまだまだ低いです。

この理解度の低さは学生側にも散見され、如何に過酷な業界に挑戦しているのかということを、理解しないまま入学してしまうケースもあるようです。

一番重要なのは学生の学ぶ意思の強さと、実際に学んでいる内容が一致しているかです。そして学生の学ぶ意思は、将来をどこまで見据えて情報を集めているかもポイント。

将来の就職先を見据え、その将来のために自分に合った専門学校を選びましょう。