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eスポーツのプロライセンスとは?不要?取り方やメリットなど徹底解説

eスポーツのプロライセンスとは?取り方やメリットなど解説

eスポーツに取り組む人にとって、憧れの存在である「プロeスポーツ選手」。ただ、一口にプロと言っても、

  • 「どうすればプロになれる?」
  • 「プロライセンスって何?」
  • 「どんな種類のライセンスがあるの?」

上記のように疑問に思ったことはありませんか?本記事では「eスポーツのプロライセンス」について簡単に解説します。

eスポーツに興味がある人から、実際にプロライセンスの取得を目指す人まで、ぜひ参考にしてみてください。

eスポーツのプロライセンスとは?

eスポーツのプロライセンスは、日本eスポーツ連合(JeSU)が、大会成績やeスポーツへの貢献など独自の判断基準を元に、対象者との契約によって発行されるものです。

ここで注意が必要な点は、eスポーツの「プロ」と「プロライセンス所持者」は必ずしも同じではないということです。

そもそもeスポーツの「プロ」選手は大会賞金やスポンサーとの契約金などをはじめとして、eスポーツで生計を立てている人のことを指します。対して「プロライセンス」は、JeSUが発行しているライセンスのことです。

プロライセンスの保持がeスポーツのプロ選手を指すわけではなく、プロになるのに必ずライセンスを必要とするわけではない点がポイントです。

とは言え、プロライセンスを持っている人はプロとして名乗れるうえ、ライセンスによって享受できるメリットはいくつかあります。こうしたメリットについても解説してきます。

プロライセンス保持者

JeSUが発行するeスポーツのプロライセンス保持者は2022年3月時点で250名以上います。

競技タイトルごとにライセンスがあり、チームとして保有している場合もあるので、3タイトルに厳選して記載。

なお、「Virtua Fighter esports」はライセンス対象のタイトルですが、2022年3月時点で保持者はいません。

①ストリートファイターV チャンピオンエディション
  • ACQUA
  • 板橋ザンギエフ
  • ウメハラ
  • MOV…など
②モンスターストライク
  • あーぼー
  • ウィズ。
  • けーどら
  • そふぁ。…など
③コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー
こちら全てチームでのライセンスとなります。

  • SCARZ
  • Rush Gaming
  • DetonatioN Gaming
  • SunSister…など

プロライセンスの取り方

プロライセンスの取得方法は大きく分けると以下の2点です。

  • JeSU公認大会にて好成績を収める
  • JeSU公認以外の大会にて著しい成績を収める

当然ですが、プロになるには技術面で高いハードルがあるので簡単ではなく、普段から腕を磨く必要があります。1つずつ簡単に解説します。

JeSU公認大会にて好成績を収める

eスポーツプロライセンスの取得方法として、最もオーソドックスなのは大会で好成績を収めていくことです。

JeSUのプロライセンス規定には以下のように記載されています。

JeSU 公認プロライセンスとは、JeSU が別途定める JeSU 公認大会規約に基づく JeSU 公認大会において好成績を収め、競技性、興行性ある大会等へ出場するゲ ームプレイヤーとしてプロフェッショナルであるという自覚を持ち、スポーツマ ンシップに則り、国内eスポーツの発展に寄与し、ゲームプレイの技術の向上に 日々精進することを誓約する者で、ライセンス取得に相応しいと判断された者に 対して、本規約2条における種別に応じて発行されるプロライセンスのことをいう。
引用元:https://jesu.or.jp/wp-content/themes/jesu/contents/pdf/agreement-license.pdf

国内におけるJeSU公認のeスポーツ大会において好成績を収め、JeSUがプロeスポーツ選手に相応しいと判断した人に対して発行されます。

プロ選手になるための試験などがあるわけではなく、「公認大会で実績を作った人がプロになれる」ということです。

eスポーツでプロになろうと考えている場合は、まずは公認の大会に出場して勝ち進むことを目指しましょう。

JeSU公認以外の大会にて著しい成績を収める

例外として、国内外のJeSU公認以外の大会で「著しく優秀な成績を残している選手」に対してもプロライセンスが発行される場合があるようです。

「著しい」とあるので、優勝を重ねたり、他を圧倒するような技術を見せつけたりなど、プロに遜色ないプレイを継続して行い、認知されていくことが必要になると考えられます。

eスポーツのプロライセンスは3種類

eスポーツのプロライセンスには下記の3種類あります。

  • ジャパン・eスポーツ・プロライセンス
  • ジャパン・eスポーツ・ジュニアライセンス
  • ジャパン・eスポーツ・チームライセンス

いずれもJeSUが選手の大会実績などを元にライセンス発行と契約を行います。

またライセンスの有効期間は3年(ジュニアライセンスは義務教育過程修了まで)となっています。それぞれに特徴や年齢制限があるので、1つずつ解説します。

ジャパン・eスポーツ・プロライセンス

満15歳以上で、義務教育課程を修了している人が対象となります。また、満20歳未満への発行の際には親権者の同意が必要です。

このライセンスがあればJeSU公認大会において賞金を受け取ることができます。

ジャパン・eスポーツ・ジュニアライセンス

ジュニアライセンスの場合は、満13歳以上15歳未満の人が対象となります。その名の通り対象者は子供です。

取得には親権者の同意が必要で、公認大会で賞金の受け取りができないという制限があります。

ジャパン・eスポーツ・チームライセンス

国内の法人によって運営されているチームに発行されるライセンスです。

チーム内のメンバーがプロライセンスを別途所持している必要はなく、大会賞金は運営法人に対して支払われることになります。

獲得賞金の取り扱いはチームによって異なりますが、基本的には法人とメンバーで分け合う形になるはずです。

保持するメリット

eスポーツのプロライセンスを保持する際のメリットを解説します。主に以下の3点です

  • JeSU公認大会に出場して賞金を受け取れる権利
  • 国際大会に日本代表として出場可能
  • 知名度や信頼性が上がりスポンサー契約の機会が増える

1つずつ詳しく紹介します。

JeSU公認大会に出場して賞金を受け取れる権利

真っ先にあげられるメリットとしては、「JeSU公認の大会においてプロとして出場し、成績によって高額の賞金を受けとることができる」という点があります。

日本では景品表示法の観点から、高額の賞金が得られる大会の開催が難しいという現状があります。

しかし、プロライセンスを発行することにより、賞金を報酬という名目で受け取ることができるようになります。

そのため、高額の賞金を得るためには必然的にプロライセンスの取得が必要となります。

国際大会に日本代表として出場可能

JeSUが主催もしくは窓口として委託された国際大会に、日本代表選手として出場する権利が得られます。

当然、高額賞金を得られるチャンスが増えるのでメリットとなります。

一方で、出場のレギュレーションにプロライセンスが必要の無い大会もあるので、全ての大会が対象では無いという点には留意が必要です。

知名度や信頼性が上がりスポンサー契約の機会が増える

プロライセンスを取得することにより、社会的信頼性が高まります。

JeSUは経産省など公的機関との取り組みも多数あるので、プロライセンスを持っていればある程度の社会的な信頼性が担保されます。

プロゲーマーとなれば知名度も上がり、間接的にスポンサー契約のチャンスが増える可能性が高まります。

国内では大会賞金だけで生活している人は少ないと言われているので、こうした知名度上昇やスポンサー契約の有無が、別の仕事に繋がる機会を増やせます。

eスポーツのライセンスと賞金問題

先述の通り、eスポーツのライセンスは高額の賞金を得るためには必要なものです。日本では景品表示法により、通常であれば賞金の上限額は10万円となっていまいます。

これはメーカーが過剰な高額賞金でユーザーを煽り、製品を購入させることを防ぐためです。また、大会における参加料を賞金の原資とする場合、賭博罪にあたる可能性を孕みます。

参加料と賞金の原資を明確に区分したり、プロライセンスを発行して競技性のある大会の報酬として高額賞金を提供することにして対処しているのです。

プロライセンスの取得は単純にプロであることの証明だけではなく、高額賞金を受け取るために必要なプロセスとなっているので留意しておくようにしましょう。

まとめ:プロライセンスは必須ではない

プロゲーマーにとってプロライセンスは決して必須のものではありません。eスポーツをはじめ、ゲームで生計を立てることが出来れば「プロ」を名乗ることも可能です。

しかし、プロライセンスを取得することにより、高額賞金を得られるチャンスや、社会的信頼性を得てスポンサー契約を結んだり他の仕事に繋げやすくできるなどのメリットもあります。

また、漠然とプロを目指すよりも、プロライセンス取得を目指す方が目標として明確で、やるべきことも絞られます。

「eスポーツのプロ選手になりたいけど何をすればいいか分からない」という方は、まずはプロライセンスの取得を目指して大会実績を詰んでいくのはいかがでしょうか。