Appleが廉価版iPhoneを発売しなければならない理由とは?

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AppBank の主任です。

廉価版 iPhone の噂が登場してから6年以上が過ぎました。初代 iPhone がアメリカで発売された直後から、この噂は断続的に報じられています。

これまでは物証がないままに噂話が先行していましたが、2013年に入ってから次第にリーク写真が報じられるようになってきました。

とはいえ、これらの写真だけで噂が正しいと判断するのは早計です。撮影者の詳細は不明な上に、写っているものが模造品・自主制作品かもしれないからです。

となると、別の側面から廉価版 iPhone の可能性を考えてみる必要がありそうです。そこで今回は、より安価な iPhone が Apple から発表される理由を考えてみます。

目次

iPhoneの価格と平均月収

廉価版 iPhone の可能性を考える上で重要なのが「iPhone の機種代金」です。例えば iPhone 5 の機種代金はいくらかをご存知でしょうか?

日本では iPhone 5 の 16GB モデルは au・ソフトバンクともに5万1,360円です。

日本の平均月収は約26万7,000円で iPhone 5(16GB)を購入すると、月収に占める機種代金の割合は20%ほどになります。

では、発展が著しいインド・インドネシア・中国・ブラジルではどうでしょうか?

インド インドネシア 中国 ブラジル
iPhone 5(16GB) 4万5,500ルピー 509万9,000ルピア 5,288人民元 2,399レアル
平均月収 約1万4,900ルピー 約199万6,400ルピア 約2,200人民元 約1,250レアル
月収に占める
機種代金の割合
約300% 約250% 約240% 約190%

iPhone 5 の 16GB モデルの価格は平均月収の2.5〜3倍になります

こうした国々でも iPhone が一定の人気を獲得していることは事実ですが、もっと多くのユーザーに使ってもらうには高価と言えるでしょう。

上記の表の機種代金は、インドは airtel、インドネシアは Telkomsel、中国・ブラジルは各国の Apple Online Store での販売価格を元にしています。

インド・インドネシア・中国・日本・ブラジルの平均月収は JETRO の「投資コスト比較」で公開されている、各国の製造業・一般工職の平均賃金を元にしています。データが利用できる地域が複数ある場合は平均しています。

インド・インドネシア・中国・ブラジルは「有望なマーケット」

それでもインド・インドネシア・中国・ブラジルは、将来性のある有望なマーケットであると考えられます。

その理由として、これらの国々はその人口が多いこと、さらに携帯電話の加入者数が比較的多いことが挙げられます。参考値としてアメリカ・日本の数値も記載します。

国名 人口 携帯電話加入者数(2011年)
アメリカ 3億875万人 3億3,160万人
インド 12億1,000万人 8億9,386万2,000人
インドネシア 約2億3,800万人 2億3,679万9,000人
中国 約13億人 9億8,625万3,000人
日本 約1億2,780万人 1億2,986万8,000人
ブラジル 約1億9,800万人 2億4,223万2,000人

さらにスマートフォンの販売台数の伸び率(前年比)は、アメリカ 19%・インド 163%・中国 86%・日本 24% とする Strategy Analytics の統計も発表されています。

また、インドネシアでのスマートフォンの割合は2011年の第三四半期で 11% ですが、2012年には 80% 近くになるとの予測があるほか、ブラジルでは2011年に前年比 84% 増の900万台ものスマートフォンが販売されました。

上記表の日本以外の人口は外務省の各国・地域情勢から、日本の人口は総務省統計局が公開している「日本の統計」を元にしています。携帯電話加入者数は総務省の「世界情報通信事情」を元にしています。

ユーザーをさらに増やすなら廉価版iPhoneは必須か

これまでご紹介してきたように、インド・インドネシア・中国・ブラジルではスマートフォンの需要が高まりつつあるものの、iPhone 5 は非常に高価な品となっています。

そのため、Apple がこれらの国々で iPhone ユーザーを増やしたいとするなら、iPhone 5 よりも安価な iPhone が必要ではないかと考えられます。

こうしたユーザーを App Store を筆頭とする、Apple ID によって決済できるビジネスモデルの中に取り込むことができれば、Apple の利益増に繋がると思われます。

Android スマートフォンは開発が比較的楽でその費用も安く済むことから、販売価格も安価に設定できます。

こうした入手しやすいスマートフォンは、これらの国々でシェアを既に広げており、多くのユーザーは今後も Android を使い続ける可能性が増しています。

参考(順不同)

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