Apple、Netflixへの“特別な提案”がバレる。約280億円の損失を生んだ交渉内容とは?

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AppleがNetflixのアプリ内課金廃止を引き留めようとする、内部での交渉内容が明らかになりました。その中には、Netflixのみに持ちかけた“特別な提案”も含まれていたようです。

*Source: 9to5MacThe VergeBisinessinsider

目次

年間約280億円を生む“金の卵”Netflixを引き留めようとする、Apple幹部の交渉内容とは?

App Store経由でのアプリ内課金による売上は、30%程度がAppleに徴収されることが知られています。Netflixは2018年にこのアプリ内課金を廃止していますが、この時のAppleの交渉内容が、現在行われている「Epic vs Apple」の訴訟によって明らかになりました。

AppleはNetflixを引き留めるため、アプリ内課金を続けることによるメリットを説明しました。その中には、「Netflixアプリのみを宣伝する特別なEメールキャンペーン」や「NetflixとAppleサービスのバンドルオファー」「小売店でのNetflixの宣伝」などを行うことを持ちかける、Netflixへの“特別な提案”も見つかっています。ただし「Appleで正式に承認されたものではない」ということも強調してありました。

また、Netflixがアプリ内課金を廃止するテストを始めた際には、懲罰的な措置を下すかどうかをApple内部で検討しています。その内には「テストの期間中、NetflixのApp Store内での宣伝をなくす」などがありました。

今回明らかになった内容からは、AppleがNetflixをかなり熱心に引き留めようとしていたことが分かります。それもそのはず、Netflixは2018年の間に最大2億5,600万ドル(約280億円)もの売上をAppleに支払っていたといわれており、Appleにとっても重要な収益源になっていたようです。

しかしAppleの交渉は実を結ばず、結局のところNetflixはアプリ内課金を廃止しています。結果的に大損となったAppleですが、その1年後には自社のストリーミングサービス『Apple TV+』を開始。現在ではNetflixの巨大な競合として立ちはだかっています。

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