一時は注目された廉価モデル「iPhone SE」が失敗だったといえる理由を、Appleに詳しい老舗メディア「Macworld」が解説しています。
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「格安モデル」で失敗し続けたApple
Appleは長年、価格競争を避け、ハイエンドな端末を市場投入するというプレミアム戦略で成功してきました。しかし一方で、手頃な価格の端末を投入し、市場を拡大しようという試みも何度も行っています。
しかし今のところ、この戦略は上手くいっていないと「Macworld」は指摘しています。2013年に発売された「iPhone 5C」は発売前に廉価版iPhoneとして話題になったものの、見た目が安っぽく見えるだけで、iPhoneの体験の大きな部分を占めていた、ライフスタイルの向上という側面を完全に提供することができませんでした。
そのデザインは幼児に褒められたというレビューもあったそうですが、Appleが求めていたものとは違う評価でしょう。そして、当初はさらに期待されていた「iPhone SE」も、初代は人気にはなったものの、2020年から登場した後継モデルは尻すぼみになってしまいました。
著名アナリストのミンチー・クオ氏は最近、Appleが「iPhone SE 4」の量産をキャンセルする可能性が高いと伝えていました。「Macworld」はこれについて、最新モデルの生産ラインを確保するためではなく、Appleが格安スマートフォン市場に見切りをつけたことを示していると指摘しています。
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My latest survey indicates that Apple will likely cancel or postpone the mass production plan for the 2024 iPhone SE 4. I think this is due to the consistently lower-than-expected shipments of mid-to-low-end iPhones (e.g., SE 3, 13 mini, and 14 Plus),— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) December 21, 2022
同メディアはこの失敗の理由について、そもそもAppleが市場のプレミアムエンドを優先しているのは、それが最も成功を収めている場所だからだと述べています。プレミアムで利益率の高い製品は、ブランディングが上手くいけば大きな利益を生む可能性があり、高級なイメージはAppleの切り札です。
しかし、Appleのようなプレミアムブランドが逆に低価格帯の市場に手を出すと、そのイメージが損なわれ、ひいてはフラッグシップモデルの魅力も半減してしまう可能性があると「Macworld」は指摘。最後に、「困難な時代には、企業は本業に回帰するものであり、Appleの本業は高価な高品質製品だ」と締めくくっています。
実際のところ、Appleはすでに、49,800円で発売していたiPadを、2022年には大幅アップデートとともに68,800円まで値上げするという路線変更を行いました。GoogleやMeta、Amazonといったビッグ・テックが本業に雇用を絞るなか、Appleも失敗し続けている格安モデル投入に見切りをつけるというのは、企業として正しい判断といえるでしょう。
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