ワナだった「Mac Mini」2023年モデル
Apple M2シリーズチップを搭載した新型「Mac mini」や「MacBook Pro」について、基本構成ではM1搭載の前モデルよりもSSDストレージの読み書き(R/W)速度が落ちていることを、複数のメディアが報告しています。
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M2搭載「Mac mini」の基本モデルはNANDチップが1枚減少
ギークビット氏が公開したM2搭載「Mac mini」の分解動画で、M1搭載「Mac mini」の256GBモデルが128GBチップを2つ搭載していたのに対し、M2搭載の256GBモデルは256GBチップを1つだけしか搭載していないことが判明しました。
ストレージの速度は、複数のNANDチップを搭載することで高速化が可能になるため、M2搭載モデルは前モデルよりもSSDが低速だということになります。
これについて、テック系メディア「MacRumors」がベンチマークアプリ「Blackmagic Disk Speed Test」で確認したところ、M2搭載「Mac mini」256GBモデルのSSDの読み書き速度はそれぞれ1,500MB/s程度となっていたとのこと。同メディアは、ベンチマーク結果と実際の性能には差があるものの、同等の旧世代モデルの読み書き速度に比べて30%から50%程度遅くなっていると指摘しています。
同メディアによれば、SSDの速度は、ファイル転送速度に影響を与える上、物理RAMが完全に使用されている場合にはMacが一時的にSSDスペースを仮想メモリとして使用するため、全体的なパフォーマンスも若干低下する可能性があるとのこと。また、M2 Pro搭載「Mac mini」でも、基本構成の512GBモデルは「置き換えられたIntelベースのモデルよりもNANDチップが2つ少ない」ことを確認したと報告しています。
ストレージの速度を気にしないなら、M2搭載「Mac mini」が依然としてコスパ最強Macであることは確実です。ただし、速度を気にするなら、基本構成は「回避すべき罠」といえるモデルでしょう。
さらにテック系メディア「9to5Mac」も、M2 Pro搭載「MacBook Pro」の基本構成について、同様の理由で速度低下が見られたことを指摘しています。
同メディアが確認したところ、やはりNANDチップが1枚になっていたとのこと。
昨年発売されたM2搭載の13インチ「MacBook Pro」と「MacBook Air」の256GBモデルについても、NANDチップが1つのためSSDの速度が遅くなっていることが判明していました。これらのモデルを見る限り、Appleは「M2シリーズのチップを搭載したMacの基本構成では、ストレージを一枚にする」という方針になっているようです。
Appleは昨年、テック系メディア「The Verge」への声明の中で、M2搭載Macは実世界での活動において「さらに高速」なパフォーマンスを発揮すると主張していますが、この声明がSSDのパフォーマンスについて言及しているのか、それともシステム全体のパフォーマンスについてなのかは明らかではありません。
M2の性能向上により、新しいMacBook Airと13インチMacBook Proは、強力なM1チップを搭載したMacラップトップと比べても、驚くほど高速です。これらの新しいシステムでは、1つのチップを使って256GBのストレージを実現する、より高密度の新しいNANDを使用しています。256GB SSDのベンチマークでは旧世代との差が見られるかもしれませんが、これらのM2ベースのシステムの実使用時の性能はさらに高速です。
なお、M2搭載「MacBook Air」の場合は、基本構成よりもストレージ容量が多い512GBモデルは、NANDチップ×2の構成になっていることが確認されています。より高速なR/W速度を求める場合は、少なくとも基本構成よりも1つ上のストレージ容量のMacを選んだほうが良さそうです。
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