その名はマギ、グーグルが〝最新鋭のAI〟を解き放つ
新しいBingのような競合他社は、グーグルの検索事業にとって25年間で最も深刻な脅威となりつつあり、その対応としてグーグルはAI技術を搭載した全く新しい検索エンジンの開発に取り組んでいます。リークされた内部文書によれば、既存の検索エンジンもAI機能で〝強烈なアップグレード〟を施す予定があるそうです。
プロジェクト名「Magi（マギ）」の下で開発されている新機能は、デザイナーやエンジニア、エグゼクティブが、最新バージョンを調整し試験するためのいわゆる〝スプリントルーム〟で働いています。新しい検索エンジンは、現在のサービスよりもユーザーのニーズを予測することを目指して急ピッチで開発が進んでいます。
グーグルは長年にわたってAI研究を行ってきたことは周知の事実であり、ロンドンにあるDeepMind研究所は世界で最も優れたAI研究センターの一つです。同社は自動運転車やチャットボットの開発に使用されるいわゆるLLM（大規模言語モデル）などのAIプロジェクトの先駆けとなってきました。近年では、グーグルは大規模言語モデルを使用して検索結果の品質を向上させてきましたが、偽の情報や偏った情報を生成しやすいため、AIを全面採用するのは控えてきました。あるいみ、グーグルにとってLLMや生成系AIは「封印」してきた技術であり、もしも世界がそれを望むなら解き放つことができるのです。
検索体験を再構想するというグーグルの野心を示す新しい検索エンジンの計画は、まだ初期段階にあり、新しい検索技術をリリースする時期は明確ではありません。システムは、ユーザーがそれを使い始めたときに何を検索しているかに基づいて、ユーザーが知りたいことを学習する仕組みを備えています。また、購入するものや調べる情報など、事前に選択されたオプションのリストを提供することで、まるで親切な人とおしゃべりしているような会話型サービスを提供することになります。
内部文書によれば、検索エンジンが再構築されるずっと前に、Magiプロジェクトは既存の検索エンジンに機能を追加するかたちでの実装となるようです。また、Magiは検索結果の中に広告を維持します。例えば、靴の購入やフライトの予約など、金銭的な取引につながる可能性がある検索クエリは、結果ページに引き続き広告が表示されます。
広告はグーグルにとって重要であり、検索広告は同社が収益を上げる主要な手段です。例えば、Magiがソースコードを生成した場合、グーグルはコンピューターコードの回答の下に広告を配置するかもしれません。
グーグルの広報担当者であるLara Levin氏は、声明で「すべてのブレインストーミングや製品アイデアがローンチにつながるわけではありませんが、私たちは検索に新しいAI機能を導入することに興奮しており、近いうちに詳細をお知らせします」と述べています。
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