必死のApple、無料で「8.5万円のヘッドホンと菓子折り」を著名人に配るワケ

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Appleが同社のヘッドホン「AirPods Max」を含むギフトボックスを、一部のインフルエンサーに配っているようです。Appleに詳しいメディア「9to5Mac」が報じています。

*Category:テクノロジー Technology *Source:Appleinsider ,9to5Mac ,@lamarrwilson ,@mingchikuo

Appleが送った「ギフトボックス」の中身


110万人超のフォロワーを持つTikTokのインフルエンサー、ラマー・ウィルソン氏(@lamarrwilson)は、Appleから贈られたギフトボックスの中身を動画で紹介しています。「9to5Mac」は、Appleが同氏のような一部のインフルエンサーに、特別なギフトボックスを送っていると述べました。

開封動画によると、このボックスには8.5万円の高級ヘッドホン「AirPods Max」の他、ハロウィンを意識しているとみられるお菓子やドリンクが含まれているようです。


このギフトボックスには、Appleが現地時間10月30日の17時から開催するAppleイベント「Scary Fast」の招待状が含まれています。招待状の内容は以下の通り。

It’s almost Halloween and Apple has some treats in store for you. On the evening of October 30th, we’ll unveil something special and invite you to join the online watch party. To make your viewing experience a bit more “spatial”, we hope you’ll enjoy immersive listening with AirPods Max, along with a few sweet and spooky snacks.


— 引用:9to5Mac

訳:もうすぐハロウィーンだが、Appleはいくつかのお菓子を用意している。10月30日の夜、私たちは特別なものを発表し、オンライン・ウォッチ・パーティーに招待します。視聴体験をより「空間的」にするために、AirPods Maxを使った没入型リスニングを、甘くて不気味なお菓子とともに楽しんでいただきたい。

非常に豪華なプレゼント内容ですが、その裏腹には、急遽開催を発表したイベントへの注目度を挙げたいというAppleの狙いがあるようです。今回のAppleイベントはかなり異例で、開催が1週間前(通常は2週間前)に告知されたうえ、開催時間も午前ではなく午後17時から(日本時間では午前9時)となっています。

Apple’s “Scary Fast” presentation will be unusual for the company, as it will be held in the evening rather than earlier in the day. While there won’t be an in-person gathering at Apple Park, Apple is still attempting to hype up the event via influencers.


— 引用:Appleinsider

訳:Appleの「Scary Fast」プレゼンテーションは、早朝ではなく夕方に開催されるということで、同社にとっては異例のものとなる。Apple Parkに直接集まることはないが、Appleはインフルエンサーを通じてイベントを盛り上げようとしている。

このイベントでは、M3チップを搭載した24インチ「iMac」や、M3 ProとM3 Maxを搭載した14インチ/16インチ「MacBook Pro」などが発表されると予測されています。イベントのキャッチフレーズも「恐ろしく早い」で、M2からM3への移行を示すような内容です。

一方でAppleはMacシリーズの不振が示唆されています。著名アナリストのミンチー・クオ氏は、Appleがチップの性能向上により、Macの売上を促進できると考えていることを示唆しました。

As far as I know, Apple attributes the significant decline in MacBook shipments in 2023 mainly to the limited M2 computing power upgrade. I believe this is why Apple may prefer to launch the M3 series MacBook Pro even when its production volume is still low rather than continue to ship the M2 series MacBook Pro. Theoretically, the M3 should offer a more significant boost in computing power.


— 引用:@mingchikuo

訳:私の知る限り、Appleは2023年のMacBook出荷台数の大幅な減少は、主にM2コンピューティング能力のアップグレードが限られていることが原因であると考えています。これが、Appleが生産量がまだ少ない場合でも、生産量が少ない場合でもM3シリーズMacBook Proを発売することを好む理由であると考えています。理論的には、M3はコンピューティング能力をさらに大幅に向上させるはずです。

Appleの14インチ/16インチ「MacBook Pro」の新モデルは今年前半に発売されたばかりで、わずか一年足らずでの更新となる可能性があります。Macの売上が右肩下がりとなっているAppleとしては、今回のイベントを外すわけにはいかず、そのためにはインフルエンサーへの「菓子折り」くばりも辞さないという姿勢のようです。

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