インディーゲーム開発者のPepita Digitalは11月4日、アドベンチャーゲーム『Mr.Lemon』をPC（Windows/Linux）向けにリリースしました。本作は言語をテーマにした幻想的な世界を舞台に、失われゆく「言語の樹」を救う冒険を描く作品です。
言葉という魔法に魅了された魂の物語
本作の主人公は「レモン」と呼ばれる、言葉という魔法の虜になった一途な魂です。プレイヤーは霧深い幻想世界で目を覚まし、守護者から重大な使命を告げられます。それは世界を繋ぐ「言語の樹」を救うこと。現実世界への帰り道を探しながらも、旅路で出会う魂たちを見過ごすことのできない優しい心を持つレモンの物語が展開されます。
舞台となるのは夢と現実の境界を歩むような、超現実的な世界です。雪に覆われた神秘的な風景から、古代文字が青く輝く洞窟、花々に囲まれた幻想的な庭園まで、多彩な環境が美しいピクセルアートで描かれています。プレイヤーは「ここは一体どこだろう？」という主人公の疑問と共に、この不思議な世界の探索を始めることになります。
言語の力を集めて新たな能力を解放
ゲームプレイの核となるのは、古の言葉たちが伝える叡智の欠片を拾い集めることです。希少な文字を発見し、その意味を理解することで、プレイヤーは新たな能力を獲得していきます。言葉はただの情報ではなく、旅に力を与え、世界の謎を解き明かす鍵として機能します。
本作では「GAMBIARRA（ガンビアーラ）」という概念も重要な要素として登場します。これは即興のひらめきを意味する言葉で、想像力こそが世界を切り拓く力になることを表現しています。プレイヤーは創意工夫を凝らしながら、様々な謎や困難に立ち向かっていくことになるでしょう。
冒険の舞台は多様性に富んでおり、レトロフューチャーな機材が並ぶ学園のような施設で仲間たちと交流したり、南国のビーチで新たな友人と出会ったりする場面も用意されています。また、神秘的な青い光に満ちた空間で重要人物と対峙するなど、物語のクライマックスを予感させるドラマチックなシーンも待ち受けています。
価格・言語対応・入手方法
『Mr.Lemon』の価格は1,476円で、現在Steam等で購入可能です。残念ながら日本語には対応していませんが、公式説明によると「まもなく日本語に完全対応します」とのことなので、日本語版の登場が期待されます。現時点では英語でのプレイとなりますが、美しいビジュアルと直感的なゲームプレイにより、言語の壁を超えて楽しめる作品となっています。
言語をテーマにした独特な世界観と、ピクセルアートで表現された幻想的な美しさが魅力の『Mr.Lemon』。言葉の持つ力と想像力の大切さを描いた、心温まる冒険物語を体験してみてはいかがでしょうか。