
株式会社令和トラベルは12月10日、同社が運営する旅行アプリ『NEWT(ニュート)』の予約データをもとに、2025年に最も選ばれたエリア・フライト・ホテルを発表する「NEWT Award 2025」を公開しました。
2025年の旅行トレンド:二層化する海外旅行市場
2025年のNEWT Awardでは、海外旅行の選ばれ方に二つの軸が同時に進行する”二層化”が見られています。ひとつは円安下でも手頃に楽しめる近距離のコスパ旅が定着し、もうひとつは、アジアで海外経験を積んだ旅行者が、ハワイ・欧州・オセアニアなど中長距離へ価値ある体験を求める動きが再び強まったことです。
これにより2025年の海外旅行市場は、「近場で整える旅」と「遠くで広げる旅」という二つのニーズが共存・拡大する一年となったということです。
エリア部門:近距離アジアが加速、ベトナムが急成長

エリア部門では、ソウル(韓国)が昨年に続き1位となりました。近距離で渡航しやすく、物価の手頃さや韓国カルチャー人気が引き続き支持を集めています。2位は台北(台湾)、3位はホノルル(ハワイ)がランクインし、近距離アジアと定番リゾートの強さが際立つ結果となりました。
2025年は、ソウル・台北・バンコク・シンガポールなど近距離アジアの人気がさらに加速し、円安下でも総額を抑えて海外感を味わえる”コスパ旅”として選ばれています。
なかでもダナン・ホーチミン・ハノイがTOP20入りし、ベトナムが急成長エリアとして存在感を拡大。物価の安定、為替物価指数が100%以下といった手頃さにくわえ、都市とリゾートを一度に楽しめる多様性や航空路線の充実が支持を押し上げています。
一方、欧米・ハワイなどのミドルロングも回復基調が強まり、パリ・ロンドン・ホノルル・シドニーがランクインしました。アジアで経験を積んだ旅行者が「次は遠くへ」と行動を広げたことが表れています。
フライト部門:LCCとFSCが半数ずつ、使い分けが進む

フライト部門では、ピーチ・アビエーションが1位を獲得しました。価格競争力と利便性の高さが評価され、若年層を中心に最も利用された航空会社となっています。2位には韓国のLCC ジンエアー、3位には日本を代表するフルサービスキャリアの日本航空が続き、LCCとFSC(フルサービス航空会社)が拮抗する構造が浮き彫りとなりました。
上位には、キャセイパシフィック航空、セブパシフィック航空、チャイナエアライン、大韓航空などアジア系キャリアが多くランクインしています。短距離・中距離路線の利用が活発化していることが示されています。
フライト部門では、LCC(格安航空会社)とFSC(フルサービスキャリア)が半数ずつランクインし、利用傾向の二極化が鮮明になりました。円安下でも海外旅行が本格的に回復し、韓国・台湾・ベトナムなど近距離〜中距離路線が伸びたことで、「FSCでも手の届く価格帯」の路線が増えた点も特徴です。
航空会社の選択はエリア傾向と連動し、近距離はLCC、ベトナムなど4〜6時間の中距離はFSCが選ばれる傾向が強まっています。路線距離 × 目的 × 価格観に応じた使い分けが進み、旅行スタイルの多様化がさらに拡大した一年となりました。
ホテル部門:都市とリゾートの二極化、国内では高級化が進行
海外ホテル部門

海外ホテル部門では、シェラトン ワイキキ ビーチリゾート(ホノルル)が第1位を獲得しました。抜群のロケーションと高い顧客満足度が評価され、NEWTカスタマーから最も支持されたホテルとなっています。
2位にはノボテル アンバサダー ソウル 東大門、3位にはアラモアナ ホテル(ホノルル)がランクインしています。ホノルルとソウルは複数のホテルが上位に入る結果となり、都市観光とリゾート滞在の両方が高い人気を維持していることが伺えます。
グアムやセブのホテルもTOP20内に多数ランクインしており、家族旅行や短期リゾート需要の根強さが浮き彫りになりました。ホテル部門では、ホノルルやセブなどのリゾート、ソウル・台北・東京といった都市ホテルの人気がともに高く、目的に応じた”ホテルの使い分け”が進んでいるということです。
国内ホテル部門

国内ホテル部門では、ハレクラニ沖縄が圧倒的な支持を集め第1位となりました。高いホスピタリティと特別感のある滞在が評価され、NEWTカスタマーの”憧れホテル”として不動の人気を獲得しています。
2位にはリゾート型大型ホテルの代表格 アパホテル&リゾート(東京ベイ幕張)、3位には長年愛される老舗リゾート ホテルニューアカオ が続き、幅広い価格帯・旅のスタイルで多くの旅行者に選ばれたことが分かります。
また、ブルガリホテル東京やバンヤンツリー京都などのラグジュアリーホテルも上位にランクインし、国内におけるプレミアム滞在ニーズの拡大も顕著となっています。国内では、ハレクラニ沖縄をはじめ、ブルガリホテル東京、バンヤンツリー京都など高級ホテルの支持が拡大しており、国内旅行における高級化ニーズが一段と強まった一年となりました。
こうした結果から、旅行が”特別なイベント”からより身近な体験へ回帰していることが示されています。
関連リンク
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