なぜiPhoneの種類は増えたのか?→Appleの「限界突破」に必要不可欠な戦略だった

Appleが気が付いた市場ニーズに応えられる販売戦略とは?

当時のAppleは2つの問題に直面していました。1つは、プレミアムなスマートフォンを求める消費者が、大きなディスプレイを持つスマートフォンを求めていたということ。もう1つは、インドや中国などの新興国を中心に、低価格帯のスマートフォンが求められていたということです。

しかし「iPhone 5」は市場で最も高価なスマートフォンの1つでありながら、最も小さなディスプレイを搭載したスマートフォンでした。そのため、どちらの層のユーザーも満足させる事ができていなかったのです。

翌年Appleは、初の試みとして「iPhone 5s」と廉価版の「5c」の2機種を発売し、手頃な価格のスマートフォンを探しているお客様に「5C」が受け入れられるかを確かめました。

しかし、結果は芳しいものとはいえませんでした。廉価版である「5C」は、古い世代のCPUを搭載しており、本体の素材も安価なプラスチックで小さな4インチディスプレイだった為、そこまでヒットしなかったのです。


そしてついに、Appleは2014年に「iPhone 6」と「6 Plus」を発表。この機種はプレミアム市場を積極的にターゲットにしていた為、歴代iPhoneの中でも高価なiPhoneになりました。

代わりに、「iPhone 6」の画面サイズは4.7インチ、「6 Plus」に至っては5.5インチという過去最高に大きなディスプレイを搭載しました。その結果「iPhone 6」と「6 Plus」は脅威的な販売台数を記録することとなります。この時点で、ユーザーが大きな画面を求めていることは明確でした。


そしてAppleは2017年に初めて「iPhone 8」「8 Plus」「iPhone X」の3つのモデルを販売。「iPhone X」もまた、史上最大のディスプレイを備えたiPhoneでした。この時のユーザーの反応も良好で「iPhone X」は2018年に世界で最も売れたスマートフォンとなったのです。


そして2020年、Appleは廉価版の「iPhone SE」も含めた、5つのモデルを発表し、さらに複数のiPhoneを販売しました。これは1年間に発売されるiPhoneのモデルとしては史上最多で、Appleはついに「iPhone 5」で獲得できなかった顧客層をカバーするようになります。


結果として、コロナ渦の影響で市場全体が16%減少していた時期に、AppleはiPhoneの出荷台数を13%増加させる事に成功しました。Appleが細分化されたユーザーのニーズに応えるためには、「大画面」「小型」「安価」などの多種多様なiPhoneが必要だったのです。

海外メディア「The Weeks」は、Appleが数多くのiPhoneを販売しはじめた背景には、市場の飽和があったと説明しています。これからのAppleの成長には、途上国にアプローチできる「iPhone SE」シリーズなどの安価なモデル展開は必要不可欠なものとなっています。

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